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ケス(1969)

KES

少年と鷹(TV)

メディア映画
上映時間112分
製作国イギリス
公開情報劇場公開(シネカノン)
初公開年月1996/05/18
ジャンル青春/ドラマ
ケス [DVD]
参考価格:¥ 1,533
価格:¥ 1,318
USED価格:¥ 2,000
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【解説】
 「夜空に星のあるように」で映画界入りしたイギリスのテレビ演出家K・ローチの初期代表作。日本では「少年と鷹」のタイトルでTV放映されただけだったが、ローチ再評価の機運に合わせて製作より27年経った96年に劇場初公開された。
 ヨークシャー地方の寂れた炭鉱町に住むビリー・キャスパーは年の離れた兄とケンカが絶えず、学校でもあまりぱっとしない地味な少年。彼は修道院跡の崖に鷹の巣がある事を発見し、巣からヒナを持ち帰る。ビリーはその鷹をケスと名付け、懸命に飼育する。読み書きも苦手だったが、ケスを育てるために必要であれば難しい本も読むようになった。ケスの調教は日ごとに成果を見せ、授業でその話をすると先生やクラスメイトのビリーを見る目も変わってきた。そんなある日、ビリーは馬券を買うように兄から渡されたお金を使いこんでしまうのだが、それが当り馬券だった事から悲劇が起きてしまう……。
 こうストーリーを書くと、よくある少年と動物の交流を描いたファミリー作品のような印象を受けそうであるが、この映画はそんな枠は遥に陵駕している。田舎町や教室の日常風景(サッカーのくだりは今思い返しても頬がゆるむ愉快なシーンだ)、鬱蒼とした森や草原の輝き、そして青い空、その驚くべき日常感覚とリアリティには息を呑まずにいられない。奇をてらわない真っ直ぐな作者の視線は実に心地よく、また辛辣でもある。ここにはハリウッド映画が絶対触れることのない、少年期の真実と動物との果たせぬ交流が克明に刻まれているのだ。主人公ビリーに扮したD・ブラッドレイの哀しくもしたたかな表情、それがこの映画のシンボルだ。
<allcinema>
評価
【関連作品】
夜空に星のあるように(1968)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
13113 8.69
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【ユーザーコメント】
投稿者:Normandie投稿日:2011-11-20 00:48:11
心が緩んでる時に見ると一発お見舞いを喰らうほど。ケン・ローチ33歳の作品。
彼の厳しくも瑞々しい想像力と知性が飛び交ってる映像を目の当たりにすると、
何でもないような自分、クソ喰らえと言いたくなるほど臆病な自分を発見する・・・
投稿者:いまそのとき投稿日:2011-06-07 23:44:03
にこういう映画があったことが驚き。斬新な描写。ケン・ローチ初期の傑作。以後のケン・ローチ作品と比較しても遜色ない。しかし、こういうラストは辛い。悲壮な孤独感。
投稿者:スティン・グレー投稿日:2010-09-15 07:17:16
今よりもずっと階級意識が強かった60年代のイギリスの労働者階級の家庭のさまを、まるでドキュメンタリー映画のような不作為的な(でも計算されている)カメラワークで追ってゆくこの映画の冒頭は、ただ主人公の少年の日常だけがあって、なんのストーリーも発生しないのではないか? という不安と期待を抱かせる。期待というのは、映画とは必ずしもストーリーなど必要ないからであって、この映画も少年と鷹の、いわば核になる部分が仮に無かったとしても充分に映画たり得る作品だと思う。
教室での少年少女の表情はいかにも労働者階級そのもので、その存在感とカメラワークだけでも映画たり得ている。キャスパーが初めて草原でケスを訓練するシーンのカメラと、空気感は尋常でなく美しい。いや、キャスパーがケスへの不安を抱き、就職相談もそこそこに家路に走って帰るシーンだけでも充分に美しい。この映画に結末は必要ないから唐突に終わる。彼にはまた同じような日々が続くのだから、それでいいのだ。映画がなにがしかの結末を用意する必要はないんだ、ほんとうは。
どこの国でも体育教師は大バカで、校長もクソッたれなのは同じよう。こんなだから70年代にPUNKが生まれたのだ。
投稿者:ghost-fox投稿日:2010-07-07 22:25:48
ビターテイスト
投稿者:ひな投稿日:2009-03-25 13:43:14
13年ぶりに見ましたが、今見ると映画「リトル・ダンサー」との共通項の多さにびっくり。希望の見えない炭坑町が舞台だし、兄のいる弟であるという所も、でも少年は何か一つとりえを見つけて…という所まで。名前もビリーで同じですよ。ただし描き方はほとんど正反対。「リトル〜」は完全に、観客にカタルシスを与えるコトに徹底しているけど、こちらはあえてそれを拒絶していますよね。両方大好きだけれど、やっぱり先を見せない「ケス」の方が、ずっとずっと、見る者に考えさせる力を持っていると思います。
この2本の見比べは、両者の良さが際だって見えておすすめです♪
投稿者:ito-p投稿日:2007-12-04 03:25:52
主人公の少年・キャスパーは、なんの希望も抱くことの出来ない社会に生きている。優等生ですら、進学という選択肢を持たない。多くの者は、生きて行く為に、賃金を得る為に、炭坑へいく。それ以上の期待は抱かない。多くの者は、その社会を受け入れ、暮らしている。その代表が、キャスパーの兄である。
キャスパーは、その抑圧された環境(その代表が体育の先生や校長であるのだが)の中で、様々なことに無関心になっていくことを余儀なくされる。そのような状況の中で、キャスパーはある光(希望)を見つける。それがケスである。キャスパーが輝く唯一の瞬間とは、ケスを見ているときであり、ケスについて話しているときであった。しかし、キャスパーにとってのその唯一の光さえも、約束を破った当てつけとして兄によって簡単に奪われてしまう。
映画は答えを示さないが、おそらくキャスパーは今後、なんの希望も抱けない抑圧された社会を受け入れて行くしかないのだろう。

ケン・ローチは、この映画において、劣悪的な環境における登場人物達に、フィクショナルな希望を全く与えず、エンディングにおいても、救いようのない現実が叩き付ける。
その冷徹なまでの視線は、一般的に映画が表現する見せかけの希望を捨て、社会が持つ本質的な現実を映し出す。
見ている側も、このやりようのない気持ちに苛まれるが、それを真実として受け入れるしかないのだ。
投稿者:GRIFFIN投稿日:2006-02-01 22:02:08
 ケスはペットでなく、ただの鳥でもない。
 物語の悲惨さは、一時の感情にまかせ、16ポンド(一週間分の賃金)が原因で弟の宝物を殺してしまう兄の姿にある。また、事の重大さを認識できていない母の姿も然り。
 決して古きイギリス地方都市の環境的な悲惨さの物語ではなく、Newsをみればわかる通り、いつの時代にも自分の周囲にもある普遍性をもった作品だと思う。
 自分の感情に偏った、他人の痛み感情を理解しない行動の結末は、やはり恐ろしい。それは最後だけでなく、学校生活でも繰り返し描かれている。傑作だと思う。http://www.geocities.jp/griffin0623/
投稿者:くんばか投稿日:2004-01-29 02:06:46
オアシスのノエルは「悩んでいるときはいつもこの映画を思い出す」といっています。
イギリスでは結構国民的に支持されているようです。
少年がスコットランドの小さな街を走り回るオープニングもいいし、
何にもとりえのない子がみんなの前で一生懸命、鷹の餌付けについて語るシーンも
やはり泣かせる。あの子供が全然かわいらしくない所がいい。
炭鉱とサッカーとムカツク兄貴、イギリスの少年映画って感じ。
投稿者:アリエアー投稿日:2003-12-14 19:03:37
ビリーが教室でケスについて語るシーン。
最初は自信なげだったのが、だんだんといきいき目を輝かせていく様は泣かせどころ。
チビでうす汚れたビリーに自分を重ねた。
自分の取り柄って? 生業にできるものって?
あんなに頼りない子供なのに、働かねばならない現実。
あっさりと絶たれた命。
映画は突然終わりを告げる。
投稿者:まー投稿日:2003-02-17 23:22:36
痛い映画でした。。。。
ビリーに幸あれ。作り物なのに、そう願わずにいられないです。

あぁ、でもラストの展開も、ありそうですよね。
かーっとなってケスの命を奪った兄ちゃんも、きっと後ですごく後悔すると思うんです。

たまらないなぁ。。。。こういうのって。

投稿者:pukaki投稿日:2002-07-28 11:40:29
ビリー役の男の子、この子のおでこの皺にこの映画のリアリティを感じた。生きることに耐え続けて来た少年のそれは、くたびれた初老の額に刻まれているものと同じに見える。終わりつつある街とともに生きるビリーに用意された物語の結末はあまりにも痛ましい。それでも、彼の運命は生きていくことを選ばせるのだろう。どうかケスの魂を生き続けて欲しい。祈りの気持ちを呼び覚まされた。
投稿者:ともくん投稿日:2001-05-23 22:55:01
私にとって、いきなり終わるエンディングは?でした。
それが唯一残念に思われるほど出来はいい。
この続編があってもいいかとも思いました。
投稿者:クロマツ投稿日:2001-03-24 11:13:47
作品全体も、作者が現実世界の冷酷さ、やるせなさ、閉塞感、そしてほんのちょっぴりの希望を正面から見事に描ききっている秀作だと思う。
そんな中で一番よかったのは「マンチェスター・ユナイテッド」のサッカー中継で、これには笑った。思えば、サッカー映画に傑作なんて全然ないけど(野球はたくさんある)、これを超える「サッカー映画」は今後でてこないだろう。このシーンでその土地の人たちの性格、心情を豊かに描ききっている。
投稿者:タケキチ投稿日:2001-01-22 01:19:57
主人公の少年は典型的な落ちこぼれ。家はどうしようもない貧乏で、
おまけにいたずら好きのひねくれ者。町や学校の人々も将来は彼の兄貴同様、
飲んだくれのろくでなしに終わるのが関の山だと思っている。
でもそれは何も少年一人、もしくは少年の家族が悪いのではない。
彼の住む町その物が、全ての希望や夢を押し潰す灰色の霧に覆われているのだ。
それは一部の恵まれている人以外なら、誰しも覚えのある光景ではないだろうか。
貧困、偏見、そして諦観。多分一生、そこから抜け出せない。
それでも、生きていかきゃいけない。そんな毎日。

少年とケスとの交流が感動的なのは、そんな人々の「生きていかなきゃいけない」
毎日を、鷹のヒナを拾ったと言う、ほんの少しの幸運だけで「生きていける」活力
に変えられる、人間のたくましい生命力が見出せるからだ。少年が学校でケスの自慢話を披露する、その生き生きとした表情。つくづく思う。
どんなにつらい毎日があろうと、こんな「瞬間」があるから、それを待っているからこそ、人間は生きていけるんだろうと。

だから余計に、最後に訪れる「現実」の仕打ちは見ていて胸が痛い。
少年の希望がいとも簡単に踏み潰された瞬間、彼の脳裏に何がよぎったのか。
でも、いずれにしろ、少年はその後も「生きていかなければ」ならない。
つらい事だが、ここで起きているのはロマンチックな悲劇などではなく、
ただのちっぽけな「現実」なのだ。
彼の人生に、また新たな希望が訪れた事を願う。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 作品賞 
 ■ 助演男優賞コリン・ウェランド 
 □ 監督賞ケン・ローチ 
 □ 脚本賞トニー・ガーネット 
  ケネス・ローチ 
  バリー・ハインズ 
 ■ 新人賞デヴィッド・ブラッドレイ 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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