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スワンの恋(1983)

UN AMOUR DE SWANN
A LOVE OF SWANN
SWANN IN LOVE

メディア映画
上映時間110分
製作国フランス/西ドイツ
公開情報劇場公開(ヘラルド・エース=ヘラルド)
初公開年月1984/12/
ジャンルドラマ
キネマ旬報推薦ヨーロッパ名画コレクションDVD-BOX
USED価格:¥ 29,500
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【解説】
 プルーストの『失われた時を求めて』は“意識の流れ”をそのままに小説化する試みとして、ジョイスの『ユリシーズ』に並ぶ壮大な文学的実験で、かなりの大著だが、『スワンの恋』はその一巻。ヴィスコンティなど、多くが映像化を企画しながら、本作まで実現されなかった。非常に複雑な構成の原作を生半可ではシナリオ化できないのである。本作の脚本は演劇界の重鎮P・ブルック他が担当しているが、よりによってシュレンドルフが監督では、ダイジェストを最も恐れるはずの原作のエッセンスを器用に纏めてしまい、文学的閃きは無残に“物語”の下敷きになった感じだ。にしても、才能のないヤツに限って、大古典に簡単に手をつけ、それを愚弄するのはいかなるワケか。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
426 6.50
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【ユーザーコメント】
投稿者:スティン・グレー投稿日:2018-06-15 02:49:44
映画が観客に「退屈」を強要したとして何が悪いのだろう? とは常々思ってきたこと。
この作品が退屈だったわけではないが、そう感じる人もいることは想像できる。だが、どういうわけかシュレンドルフは、画面から目を逸らせない才能を持っている。ジェレミー・アイアンズ演ずるシャルルが、手袋を床に脱ぎ捨てるタイミングで侍従から預けたステッキを受け取る。こういう挙措が素晴らしく優雅に演じられる。ジェレミーは相当に練習を重ねたはずだ。

舞踏会用の正装でオデットが招かれた会から退散するとき、白の蝶ネクタイ、燕尾服姿の上に、当時、欠かせなかった白の長いマフラーをする。そのマフラーを召し使いから受け取り何気なく細身に巻き、流れるように頸に二重に巻く。こうした挙措の信じられないほどの優雅に気づかなければ、この110分の映画のためにどれほどの労力があったかを想像できないかもしれない。
バガデル庭園での散歩、乗馬服姿の連れ。散歩のときの無蓋の馬車、オペラ座には有蓋の馬車といった使い分け。細部がまるで映画全体を支配するほどのチカラを持っている。

時代考証の見事さで引けを取らないジャック・リヴェットの『ランジェ公爵夫人』が凡庸だったのは、役者の魅力のなさと、こういう挙措の細部がまったく足りなかったからだ。衣裳と室内装飾と台詞だけ、それが『ランジェ公爵夫人』だった。ふたりの木偶の坊がそこにいた。

ジェレミー・アイアンズがともかく素晴らしい。オルネラ・ムーティは、ちょっと現代的過ぎたかもしれない。アラン・ドロンはいささかシャルリュス男爵には似合ってない。
だが、挙措と映像がすべてを凌駕している。オデットの家でシャルルが話し込むシーン。サンルームのような部屋が背景に見える。これは19世紀にブルジョワの邸宅で温室が流行ったことを反映している。その陽光燦々としたサンルームが、話しているうちに黄昏れていく。まるで世紀末の黄昏感をそのまま体験している気分になる。映画的とはこういうことなのである。
だから、だいたいの解説がひどいここで
>よりによってシュレンドルフが監督では、ダイジェストを最も恐れるはずの原作のエッセンスを器用に纏めてしまい、文学的閃きは無残に“物語”の下敷きになった感じだ。にしても、才能のないヤツに限って、大古典に簡単に手をつけ、それを愚弄するのはいかなるワケか。

と書く人間ほど、シュレンドルフを愚弄しているものはいないだろう。
投稿者:投稿日:2009-03-15 20:46:57
20歳の頃、ひどい三角関係を患っていて、惹きつけられるように新宿シネマスクエアで見てい、今回、DVDになったのを知り再見した。
主人公のスワンは貴族であり、召使いにかしずかれ、毎朝理髪師を呼んで整髪し、いつの間にかに財布に札が入っている、そんな日常である。金額の多寡はあれ、当時の私もキャッシュ・ディスペンサーに食わせてもらっていたようなものであり、何もしていなかった。理髪師は来ないけど。
それは自己愛なのだがスワンは嫉妬に狂い、それは愛ではないのに、娼婦ではないが「相場は5万フランかタダだ」と陰口を叩かれるような女と結婚する。後年になり、スワンは、娘すら友人たちに紹介することを躊躇う。
幸いにして、私は同様の結末には至らなかったが、漱石の「それから」のラスト・シーンにある回転する赤い郵便ポストを見るような経験はした。
投稿者:ピンクガンスモーキン投稿日:2007-12-05 10:54:20
【ネタバレ注意】

映画としての新しさや驚きは何も無いが、退廃と儀礼と美と性欲と軽蔑の世界が、複雑な調度品の数々とともに絢爛と描かれている。

冒頭。
カサカサと本をめくり続ける音、ペン先のたてるコツコツと鳴る音、そして、おっぱい。
シートに沈んで、やや上向きになったおっぱい。
そのおっぱいをそっと揉む指先の動き、おっぱいの谷間に挟まれた紫のカトレアをクンクンと嗅ぐ鼻先。

導入部としては良いものだった。
そうした視覚以外の生理に訴えかける、なまなましい画面の脈絡の無さが、このままいつまでも連続すれば、どこかへトリップするような体験が我々に約束されていたかもしれない、という予感はあった。

が、しかし、その後は淡々と、緩慢なテンポで、「適度」の起伏を持った(とはいえ必ずしも絶妙とは言いがたい演出による)物語的運びで、観る者を安心させる流れに入ってしまった。
平たく言えば、「フツウよりはマシ」な作品ってことさ。

要するに、貴族ほどではないにせよカネとヒマのある教養人が、下品ともいえるヤンキー女を本気で愛しつつ、そこに、倒錯と冒険と独占の喜びを求めるお話だ。
とはいえ、「このヤンキー娘が根っから下劣・淫乱であっては困る」と、心のどこかで危惧している点が、この話の最大の機微であって、やはり(ありがちだが)聖女的な存在でいてくれと祈ってはいるらしいね(まあ、勝手にしろよ)。
(私もヒマがあれば、いつかはプルーストの原作を読んでみるつもりだが、あらましこの線で理解しておいて間違いなかろう。)

そんな主人公の回想シーンが多いので、愛人の在・不在の対比の妙は、画面の切り換えが容易な「映画」というメディアならでは。

ただ、いくら見つめても、誰が誰なのか判然としない人間関係の交錯には、(悪い意味ではない)倦怠感をおぼえた。
とはいえ、たとえ誰が誰なのか分からなくとも、主人公と愛人の2人以外は、各々の地位や肩書きに関わらず、いずれもちっぽけなものでしかないのだから、気兼ねなしに、いくらでも楽しむことはできる映画である。
なお、個人的には、ジェームズ・アイボリーの映画と比較してみたい、という好奇心が湧いた(差異が微妙)。ヴィスコンティと比較するのは無益だろう(差異が明白)。

投稿者:陛下投稿日:2005-01-17 05:38:27
私の感想といたしましては、
”すばらしい”の一言につきます。
音楽、美術、ファッション、
これら皆素晴らしかった。美しい。
特に音楽の感情表現は素晴らしいものと思う。
その時代、フランス、を夢見させてくれる映画です。
なにか文句あるか?www.technoboys.tv
投稿者:ファルド投稿日:2004-01-27 22:11:51
セットがすごく豪華で映像的にもまあまあ良いかな。物語としては芸術的な面より主人公の恋の病いに重点を置いているが、最大の愛情を好きでもない女に注いだというのは個人的には考えずらいことですね。あと男色家を演じたA・ドロンのヒゲ面(ラストを除く)が何かコミカルに見えたのとD・ムーティのボリュームがあるおっぱいが印象的。
投稿者:INOUE投稿日:1999-10-14 02:15:54
以前にもこれに意見を述べさせていただいたが、まったく反応が無いので、こうしてもう一度指摘することにした。

>よりによってシュレンドルフが監督では、ダイジェストを最も恐れるはずの原作のエッセンスを器用に纏めてしまい、文学的閃きは無残に“物語”の下敷きになった感じだ。にしても、才能のないヤツに限って、大古典に簡単に手をつけ、それを愚弄するのはいかなるワケか。

これは『スワンの恋』の解説だが、下は同じシュレンドルフの作品の解説からの引用だ。

>ノーベル賞作家ベルの原作を的確にシナリオ化
>シュレンドルフの力強い演出もお見事

???解説者は一人だろうか?複数いるのなら複数の人間のコメントであることを明確にして欲しい。一人ならば…矛盾してるね。
スワンの恋が”傑作”と言えないなんて事は百も承知だが、カンヌからアカデミー賞まで取った監督を愚弄し、そして反対では持ち上げている。
今回は何か対応していただきたい。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 外国語映画賞 
■ 美術賞Jacques Saulnier 
 ■ 衣装デザイン賞Yvonne Sassinot de Nesle 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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