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十字路(1928)

メディア映画
上映時間65分
製作国日本
公開情報劇場公開(松竹キネマ)
初公開年月1928/05/11
ジャンル時代劇/ドラマ

【クレジット】
監督:衣笠貞之助
原作:衣笠貞之助
脚本:衣笠貞之助
撮影:杉山公平
美術:友成用三
出演:千早晶子
阪東寿之助その弟
小川雪子矢場の女
相馬一平十手を持つ男
中川芳江女を売る婆
関操二階を貸す爺
二條照子間違へられる女
小沢茗一郎喧嘩を売る男
【解説】
 衣笠貞之助が「狂った一頁」に続いて監督した、前衛的なサイレント時代劇。「カリガリ博士」などに通じるドイツ表現主義的な作風で、ヨーロッパで高い評価を受けた。プリントもネガも存在しないとされていたが、ロンドンでほぼ完全な英語版プリントが発見された。
 女を巡る喧嘩から相手を刺殺し失明する弟。十手を持つ男にだまされ見知らぬ男を殺してしまう姉。しかし刺殺された男は生き返り、失明したはずの目は治り、死んだはずの男は女と一緒にいる…。すべては現実なのか虚構なのか。姉は十字路でひとり、帰らぬ弟を待ち続けるのだった。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:o.o投稿日:2016-07-19 02:57:46
「表現主義」なのだそうで、グロテスクに誇張された表現、邪悪な登場人物たち等々、こんなタイプの映画、見た記憶があります。とくに思い出したのは、主人公が強欲 (Greed) によって身を滅ぼす姿を描いた怪作『グリード』 (1924) です。とくに女郎たちの元締めである老婆が、金貨を数えながら卑しく笑うシーンでは、あの異様な世界がフラッシュ バックしてしまいました。各国で上映されて評価もよかったそうですが、日本人ってとんでもなく不気味な人間だと思われたのではないかとつい懸念してしまいます。

ただし、『グリード』同様、この映画も強欲で邪悪な人間たちが登場し、救いのないお話しなのですが、主人公の姉弟だけは純真そのものという人間像となっており、その点ちょっと甘いというか、不徹底というか、人情もの的なハードコアにまで斬新な表現が染み込んでないような感じがしてしまったのが正直なところです。どうも我が邦では、「表現 = 装飾 (中身はそのまんま)」ということが多い気がするのですが、どんなものでしょうか。

純粋ではあるが世の痴れ者と言わざるをえない「弟」が、憧れの女が喧嘩相手の男と飲んでいるところに乗り込み、体を小刻みに震わせ、喉を掻きむしり、寄り目になって卒倒してしまうクライマックスでは、何してまんのと、つい笑ってしまいそうになります。ちょっと歌舞伎が入っていないでしょうか。また、『十字路』というタイトルに、ラスト シーンで主人公の「姉」が十字路に立って「弟」の帰りを待つという以上の意味がないように思えるのが、物足りないところです。

昭和 3 年における前衛映画ということで、何はともあれ貴重なものを見せてもらったという思いです。当時の観客の反応を知りたいものです。なお、昭和 3 年の重大ニュースと言えば、何と言っても「張作霖爆死事件 (満州某重大事件)」です。ご参考まで。
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