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戦火のかなた(1946)

PAISA
PAISAN [米]

メディア映画
上映時間114分
製作国イタリア
公開情報劇場公開(イタリフィルム=東宝)
初公開年月1949/09/06
ジャンルドラマ/戦争
戦火のかなた [DVD]
参考価格:¥ 1,944
価格:¥ 1,440
USED価格:¥ 414
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【解説】
 1943年7月、シチリアに上陸した連合軍によってイタリアの街は解放されていった。これは、その連合軍イタリア北上を軸に、各地で展開された戦争をめぐっての6つのドラマである。(1)シチリア。偵察隊の手引きをしてくれた村娘と共に城塞に残る米兵。気のいい彼は家族の写真を見せようとライターを点けるが……。(2)ナポリ。酔っ払った挙げ句に靴を盗まれた黒人MPが、犯人の少年を捕まえて家に案内させるが彼がそこで見たものは……。(3)ローマ。米兵が知り合ったひとりの娼婦こそ、彼がかつてひそかに恋焦がれていた少女だった。だが、変わり果てたその姿に米兵はまるで気づかない……。(4)フィレンツェ。パルチザンの恋人が負傷したと聞き、前線へ向かう米軍看護婦。その彼女の目の前でひとりのパルチザンが撃たれた……。(5)ロマーニャ地方。山中の修道院に宿を求める三人の従軍牧師の前に、宗教の壁が立ち塞がる……。(6)ポー河畔。共に戦う連合軍兵士とパルチザン兵だが、彼らにもドイツ兵の魔手が迫っていた……。
 素人俳優を起用し、徹底したリアリズム・タッチで描き出した戦争群像で、「無防備都市」(45)と並んで、ロッセリーニの、というよりは戦後イタリアの生んだ傑作となっている。その圧倒的な迫力と胸をえぐるようなエピソードは、ドラマとしての見応えもさることながら、痛切に戦争での悲劇を物語る。日本初公開時は(3)のエピソードがカットされた97分版であった。
<allcinema>
評価
【関連作品】
無防備都市(1945)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
330 10.00
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【ユーザーコメント】
投稿者:sachi823投稿日:2014-08-03 17:29:21
映画史の中では有名なロッセリーニによる連作ですが、
ハリウッド資本の作品などとは全く雰囲気が違い
敗戦国イタリアの戦時中の複雑な状況がわかります。
関連のないいくつかの戦争話が語られていますが、
アメリカの豊かな従軍牧師たちが古い修道院に来ると
最初は好意的だった修道士たちが異教徒がいると
わかったとたん断食するというパートが一番面白かったです。
投稿者:呑気呆亭投稿日:2013-02-13 17:53:09
前年の「無防備都市」に比べるとオムニバス形式にしたために話が錯綜して訴求力に欠ける憾みがある。それぞれの挿話にはそれぞれに現実の出来事の裏付けが有るのだろうが、当事者たちの想いが強すぎて、全体として何を言いたいのかが分らなくなってしまう。挿話を三つくらいに絞ってその挿話を貫く人物なり事件なり言葉なりを設定すれば良かったのではないかと、半世紀以上も経った今だからこそ無責任なことを言えるのでしょうが…。http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:gapper投稿日:2011-10-28 23:41:22
 ロベルト・ロッセリーニ監督のネオリアリズモのオムニバス作品。
 IVCのDVDで、イタリア版と思われる125分の物を鑑賞。

 「無防備都市(1945)」と同様第二次世界大戦を生々しく伝える映像の作品だが、少々疑問な部分もある。
 4話の恋人や家族に命がけで会いに行く話しだが、美術館を通る時に姿勢を低くするだけで通過する部分などだ。
 低くしてもほぼ意味はなく、窓から見えないように這うような姿勢にならないのかが分からない。
 本当に命が掛かっているのならその程度のことはするはずだ。 しかも見つかれば仲間の命も危うくするのだ。

 6話の仲間のゲリラ兵士を葬る前に死んだ兵士が映るが、まぶたが動く。
 フィルムがなく取り直しができなかったと言うことかもしれないが、素人俳優でも入念なリハーサルをすれば回避できたはず。
 商業作品のように時間に追われていたとも思われない。

 もし仮にアメリカなどの援助で機材やフィルムなどが豊富な中で撮影されたらどうなっていたのかと思う。
 そうであれば緊張感のある映像ではなかったのだろうか?
 変わらないのであろうか。
 ロケでなくスタジオ撮影なら凡作になったのだろうか。

 今見ると多くの疑問がわいてくる作品だった。
http://gapper.web.fc2.com/
投稿者:TNO投稿日:2009-10-30 21:44:44
ロッセリーニの本領発揮の戦争ドキュメンタリータッチもののオムニバス映画。彼は、ドキュメンタリータッチで戦争の悲惨さを描くことでしか、大成しなかった。本作では、只管悲惨な市井の人々を描いた。飛び降り自殺に追い込まれる村娘、中国の石窟寺院のような場所ですし詰め状態で暮らす難民たち、かっぱらいを生業とする戦争孤児、娼婦に身を落とした良家の令嬢、恋人を亡くした看護婦、生きたまま重しの石と共に川に放り込まれるゲリラ戦士。これでもかと、悲惨な人々を描き出す。4つのエピソードの中で、修道院の話だけが異色だ。異教徒への異議を示すため、修道士が断食をするのだが、宗教音痴の私には、悲惨さの実感が湧かないが、他のエピソードの悲惨な人物達と同程度に悲惨なのでしょう。有名俳優は、本作には皆無で、ロッセリーニは素人を敢えて配役したそうである。
投稿者:さち投稿日:2004-08-09 04:08:58
前半と後半3つで全く違うタッチになってるなー。前半は良かっただけに、後半はかなりグダグダ。だから前半でこの映画は終わりにしたい。
投稿者:Ikeda投稿日:2003-02-13 23:37:18
解説にあるように、カットされたものを見ました。カットされていることは知っていましたが、どこがどう抜けているのか解らないので、その不信感が余計ストーリーを解らなくしていて、何が何だかさっぱり解りませんでした。特に戦車に乗って来るシーンがありましたが、全然、意味が分からず、靴をぬすまれた黒人が、とりかえしに行く所等は煮え切らなくて、いらいらしました。当時、喧伝されていたイタリアン・リアリズムですが、私には、もう一つ説得力がないとも思いました。

[2004-12-17]
55年ぶりで、この映画を再見しました。勿論カットされていないものですが、解ったのは第3話が、そっくり削除されてはいなかった事でした。どこがカットされていたのかは解りませんが、最初の戦車のシーンは、はっきり覚えていますので、全部で無かったことは間違いなく、余計に解りにくかったのだと思います。前に書いた第2話の黒人の話は良く覚えていましたが、今回改めて感じたのは、MP(憲兵)が酒に酔って靴を盗まれるなどは、考えられない事だと言うことでした。公開されたのは戦後間もない時でしたから、第3話位までの描写は、当たり前の事のようにしか感じませんでしたが、今見ると戦後の東京の事が色々思いだされます。
それにしても、全体的にしっくり来ないのは、当時のイタリアの状況が異常だったからだと思います。イタリアはムッソリーニ時代にドイツと枢軸を組んで二次大戦に参戦しましたが、連合軍が侵攻してきて、バドリオ政権になるとすぐ無条件降伏してしまいました。その後、ドイツ軍がローマを占領したりしているので、話が複雑です。一般のイタリア人にとっては、本当の敵が誰か解らず、戦争とは殺人と破壊だけをもたらすものだと思ったのではないでしょうか。第3話でイギリス部隊への反感がはっきり出ているのも、そうだと思います。
また、それぞれのエピソードは時系列的に並べたものかも知れませんが、第5話で旧弊なキリスト教の問題を扱い、既に平和な時代になったのかと思うと、第6話で残虐な場面が出てくるのも、我々にとってはチグハグな構成のようにしか見えません。

投稿者:ルミちゃん投稿日:2002-01-11 18:24:30
私、事情を全く知らないのだけど、イタリアの第二次世界大戦の構図を、私なりに簡単にまとめておきたい.
1.第二次世界大戦勃発
  ムッソリーニ率いるファシスト対、ゲリラを含む市民の対決.
  イタリア対、アメリカを含む連合軍の戦争.
2.ムッソリーニ降伏、同時にドイツ進駐.
  ドイツ及びドイツ率いるファシスト対、ゲリラを含む市民の対決.
  ドイツ及びドイツ率いるファシスト対、アメリカを含む連合軍の戦争.

シチリア.シチリア島に上陸したアメリカ兵にとって、村民が身方なのか敵なのか分からない.分からない中で、一人の娘を道案内に連れてアメリカ兵は先へ進む.途中で一軍と別れ、廃墟の城に残ったアメリカ兵と村の娘.片言の言葉で交す会話によって淡い恋が生まれるのだが、アメリカ兵は狙撃によって負傷する.村の娘はアメリカ兵の銃を手に、一人ドイツ兵に立ち向かうのだが、ドイツ兵に撃ち殺される.暫くしてアメリカ兵の一軍が戻ってくるのだが、自軍のアメリカ兵の死体を目にしたとき、村の娘が裏切ったのだと思い込む.アメリカ兵は村の娘の心を理解しなかった.不理解.

ナポリ.イタリアの少年がアメリカ兵の靴を、あるいは物資を盗む.これは身方のものを盗んでいるのだけど、けれども、少年が暮らす廃墟、それはアメリカの爆撃、艦砲射撃に寄るものなのだろう.イタリアはドイツに侵略されたのに、アメリカからは侵略者の一員として攻撃を受け、廃墟にされたのだ.余りのひどさに言葉もなく立ちつくし、黙って立ち去るアメリカ兵.不理解と理解がここにある.

ローマ.アメリカ兵はローマ進駐の日に出会ったイタリア娘を好きになる.半年後、アメリカ兵はそのイタリア娘を忘れられず、ローマの街を探し回るのだが.娼婦に身を落とした娘と偶然再会したアメリカ兵、けれども、娼婦をしなければ生きて行けない、イタリアの市民の実態を理解しようとしない.清らかな心の娘なんだ、こう思いたがるのは分かるけれど.自分を恥じ、ささやかな希望を抱いて街角で待ち続ける娘、理解と不理解が残る.

ジェノバ.街の様子が分からないうちは進軍できないと、街を遠巻きにしたままの連合軍.それに対して、街では市民とゲリラが連携して、ドイツ軍とファシストを相手に戦っている.連合軍の従軍看護婦と、街に住みゲリラとなって戦う画家の恋愛.恋人の姿を求めて危険な街に入る看護婦の女、そしてその恋人の死は理解を、街を遠巻きにしたままの連合軍は、不理解を意味する.

北イタリア.アメリカの従軍牧師、それに対するのは、キリスト教でも密教に近い片田舎の寺院の牧師たち.私、宗教は分からない、この話、よく分からないのだけど.イタリアの牧師は、ユダヤ教のアメリカの牧師を悪魔とののしる.つまり不理解.けれども、アメリカの牧師の代表は、食事の前に理解を求める言葉を述べる.

ポー川下流域.ゲリラはアメリカ軍と共に、あるいは撃墜されたイギリス機の飛行士を救って、共に戦った.そして地元の村の村民も、それに協力したのだが.けれども、村の住民はドイツに皆殺しにされ、ドイツに捕まったイタリアのゲリラは、国際法上でもなんら保護されることなく、縛られて河に突き落とされて殺害された.ここに描かれる不理解は、アメリカを代表として、全世界に向けられたもの.アメリカ兵かイギリス兵か分からないけど、やめろと、と叫んで撃ち殺される.理解が描かれはするが.

イタリア市民及び、武器を取った有志のゲリラは、一貫してドイツ及びファシストと戦ったのだが、国際的にみればイタリアはドイツの同盟国であり、アメリカを代表とする連合軍の攻撃を受けた.イタリア市民、及びゲリラは、この戦争において多くの犠牲を払ったが、その闘いは、国際的に観てなんら評価されることがなく、その事がイタリア市民、及びゲリラの闘いを、より悲惨な出来事にした.

無防備都市でも、この映画でもイタリア人民が敵味方に分かれて戦ったことが重要.無防備都市では、敵味方に分かれて戦ったイタリア人民が、憎しみあうことなく、団結しなければならないと訴えている.
そしてこの映画では、不理解、不信、信頼できない(信頼されていない)、つまり頼りにならない、少し言い換えて、頼りにしてはいけないと描いている.アメリカを、連合軍を、他国を頼りにしてはいけないのだ、と、言っているのでは.

国が割れ他国に頼ることは、大国が介入する口実になり、再び悲劇が起きる.何よりも大切なのは、他国に頼らず国民が団結して自分達の力で平和を守ること、ロッセリーニはこの様に考えたのだと思う.
二つのドイツ、二つの中国、二つの朝鮮、二つのベトナム、これらの国では、第二次世界大戦が終わっても、まだ戦争は終わりはしなかったのですね.
【ソフト】
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