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浪華悲歌(1936)

メディア映画
上映時間71分
製作国日本
公開情報劇場公開(松竹キネマ)
初公開年月1936/05/28
ジャンルドラマ
あの頃映画 松竹DVDコレクション 浪華悲歌
参考価格:¥ 3,024
価格:¥ 2,268
USED価格:¥ 2,280
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【クレジット】
監督:溝口健二
原作:溝口健二
脚色:依田義賢
台詞:藤原忠
撮影:三木稔
衣裳:小笹庄治郎
編集:板根田鶴子
音楽:音楽部
人形指導:桐竹紋十郎
助監督:高木孝一
鴻嶺利光
坂本明
坂田信吉
出演:山田五十鈴村井アヤ子
浅香新八郎アヤ子の兄・村井弘
進藤英太郎株屋・藤野喜蔵
田村邦男医師・横尾雄
原健作麻居店員・西村進
橘光造会社員・松下文三郎
志村喬刑事 峰岸五郎
【解説】
 戦前期における溝口健二の傑作のひとつ。溝口の原作を依田義賢が脚色した。台詞は藤原忠が担当。溝口はもともと山田五十鈴の起用を前提として原作を書いたとされ、山田も監督の厳しい演出に耐え「自立する女性」を演じきった。
 電話交換手として働くアヤ子は、会社の金を横領した父親のため、勤め先である薬種問屋の社長の愛人となり、借金の肩代わりをしてもらった。しかしそのことを社長夫人に知られてしまい、店を追い出される。アヤ子はさらに兄の学費を稼ぐため、株屋を美人局(つつもたせ)で騙し金を奪おうとして、警察に逮捕されてしまう。恋人に逃げられ、家に戻る彼女を待っていたのは…。
<allcinema>
【関連作品】
ある大阪の女(1962)リメイク
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
322 7.33
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【ユーザーコメント】
投稿者:クリモフ投稿日:2012-07-17 01:38:05
山田五十鈴の訃報を聞き、気になっていた初期作品を鑑賞。一人の女性が父の横領が原因であらぬ方向へと流れていくおはなし。自立していく女性的な見方もあるようですが、個人的にはそれほど感じず、むしろ自立していく一方で、どんどん世間ズレしていくのがスリリングに感じました。
ただ、これはしょうがないのかもしれませんが、昔の映画独特の展開の早さ、この映画ではアヤ子が社長に囲われたり、美人局まがいのことをやる変化が唐突に感じられて、少し戸惑いました。この辺は好みかも。
山田五十鈴自身については流石というほかなく、別人のように変わりつつも常に文子という人格である、という人間を感じさせる素晴らしい演技。取調室から気まずい団欒のクライマックスは演出も相まって面白かったです。
溝口監督が少し苦手なので(やや堅苦しく感じる)、感想はまずまずですが、技巧を感じさせない技巧と風格十分の若かりし大女優はお見事。まぁ名作でしょうな。
投稿者:リEガン投稿日:2012-07-10 09:38:34
2012年7月9日95歳の大往生。個人的には本作が鑑賞した中で一番古い出演作だが、周囲に理解されず、また求めもしない不良少女を好演して記憶に残る。当時弱冠に満たない年齢で驚きだ。「祇園の姉妹」「鶴八鶴次郎」「流れる」は、とにかくその芸域の広さと演技の素晴らしさに感動。「蜘蛛巣城」「用心棒」といった黒澤明監督作品やTVの「必殺!」シリーズも忘れ難い。間違いなく日本を代表する名女優だった。合掌。
投稿者:ルミちゃん投稿日:2012-04-17 13:46:03
【ネタバレ注意】

アヤコとススムは、隣同士の部屋で、話し声が筒抜けの部屋で取り調べを受けていました.取り調べを受けたアヤコは『彼と一緒になりたくて、金を取った』このような曖昧なことを言っただけで、真実を何も話そうとしませんでした.おそらく、それを聞いていたであろうススムは、『あの女に躍らされていた.自分は何も知らない』このように供述したのですね.
『彼は、何も知りません.全部、自分一人でしたことです』アヤコがこう言って、元々は兄の大学へ通うお金が欲しくてやったことである、と言う真実を話したならば、ススムの方もアヤコを理解することが出来たのではないでしょうか.
第三者に、警察管に、余計なことは話したくない、家庭の恥を話したくない、話してもどうにもなることではない、このような意識は誰にでもあると思います.実際に話してもどうにもならないかも知れませんが、けれども、アヤコの場合は政治犯ではないので、真実を話したとしても、彼女の不利益になることは何もありませんでした.
『あれは可愛そうな女だ.新聞に書かないで欲しい』警察署長はこう言いました.真実を話したならば、ひょっとしたら誰かが力になってくれたかも知れません.彼女は恋人のススムには、辛い真実を話すことが出来たのですが.
アヤコの家庭は、父親は当然として、妹も兄も卑怯な考え方の人間でした.妹にしても兄にしても、父親がお金を作ることが出来ないのは分っていたはず、少し考えれば、誰がどの様にしてお金を作ったのか分ったはず.自分の都合の悪いことは考えようとしない、何でも自分の都合に合わせてしか考えない人間でした.
こう考えれば、アヤコは警察で家族をかばおうと真実を話さなかった.そして、自分と結婚したい男なら自分をかばってくれるはず、こう考えて、あの様な供述をしたのだと思います.
今一度、アヤコの家族を考えれば、一つ目は父親の横領したお金に困った、つまり父親が刑務所に入ればすんだ話であり、彼女が体を売って父親うかばう必要など無い話です.二つ目は兄の大学資金、この場合も兄が大学を辞めればすむ話で、彼女が詐欺をする必要など無かったことなのです.
アヤコは、かばう必要のない人間だった家族をかばい、恋人同士と言う、互いにかばいあって生きて行くべき相手をかばわなかっただけではなく、卑怯な術に利用してしまったのです.そして、おそらく頼りになってであろう警察に頼りませんでした.彼女が真実を話せば、新聞記者が記事にしなかったか、あるいは真実が記事になったはずです.
まとめれば、アヤコはかばう必要のない家族をかばい、全く当てにならない家族を頼って家に戻った.正しくは、恋人のススムをかばい、当てにならないかもしれないけれど、最後の手段として警察に頼るべきであった.つまり、警察で真実を話すべきであった.
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アヤコは不良少女として描かれました.結果的に彼女は、誰からも理解されない少女になってしまいました.誰からも理解されない人間が集まって不良グループが出来、警察に捕まっても、仲間をかばうために真実が言えなくなる、これが不良の実態ではないでしょうか.
つまりは、警察に真実を言うことが出来るうちは、不良ではないのです.アヤコは警察に真実を言えたのに、言わなかったので不良になってしまったのですね.

投稿者:ノブ投稿日:2009-12-23 12:56:20
【ネタバレ注意】

「浪華悲歌(なにわえれじー)」(監督:溝口健二 71分)
話の内容は父の横領のお金を返す為に社長の囲われものになる話。
屋内の長回しの多用がスゴスギタ!!(特に妾になった時に与えられたアパートで、社長が入口から入り、階段を上がって2階の主人公の部屋に行くシーンはスゴイ!!)
山田五十鈴が和服を着ながら電話交換手をするシーン・演出がカッコよく、オモシロかった(和服の和と西洋のミスマッチ。こっそり彼氏に仕事中に電話をかける演出がとてもオモシロイ!!)
人形浄瑠璃観劇シーンが凄かった(浄瑠璃は緊迫感があるし社長の奥さんとはちあわせる修羅場はオモシロイ。社長の友達が身代わりになり事なきをえる)。
デパートで昔の彼氏とジュースを飲むシーン・演出が良かった(日本髪を結っているのは美容室に勤めて練習台になったからと嘘をつく。ホントは妾なのに友達のうちに下宿しているから会えないと嘘をつく演出が良かった。ここでも和服という和とデパートと言う西洋のミスマッチが絶妙だった)。
山田五十鈴のアパートで社長が熱を出して倒れたのに、医者が本妻の家で倒れたと勘違いして、本妻宅へ行って浮気がバレる(アパートで修羅場になる)という演出が最高にオモシロかった(社長が本妻宅へ帰る時に医者に「君ムチャクチャやがな」というセリフが最高にオモシロかった。)
山田五十鈴が彼氏と結婚しようと地下鉄に乗っていると、妹と偶然会って、妹から「兄が就職したのに就職保証金の200円が払えない」と聞いて、彼氏の所に行くのをやめて今度は社長の友達をたらしこむというストーリー・演出がスゴイと思った(今度は妾になるとみせかけて、身体を売る事無く、社長の友達からお金を巻きあげる)。
山田五十鈴がアパートでついに彼氏と二人きりになり、アパートの管理人のおばちゃんから「愛があれば妾の事を正直に話しても男は許してくれる」とアドバイスされたように、妾の事を正直に告白した時に男がドンビキする演出がオモシロかった。
社長の友達が怒って山田五十鈴と彼氏を警察に通報するという演出がスゴかった(別々の取調室で取調べを受け、山田五十鈴が別室の彼氏の泣き言(「女に騙された」みたいな事を言う)をスゴイ表情で聞いてるシーンがスゴ過ぎた。
最後のオチも、父の為・兄の為に妾にまでなって金を作ったのに、家に帰ったら家族からは総スカン(全員に腫れ物を触るように扱われる)をくらい、最後は家を出て行くというオチで「救いがなさ過ぎて笑うしかなかい」という物凄いオチだった(橋の上で医者に「病気やわ。不良少女と言う病気やわ。どうやったら不良少女という病気は治るの?」と山田五十鈴が尋ねる演出も決まり過ぎていた)。
全般的に
山田五十鈴がとても魅力的だった。和服も洋服も見事に着こなし、純情な感じも毒婦も見事に演じ分けていた。
取調べの刑事がたんたんとしていて怖かった(同じ溝口監督の「祇園の姉妹」の最後に出てくる極道者のような怖さがあった)。
長回しのシーンは凄いし、演出は最高に面白いし、登場人物は皆魅力的だし、セリフのやり取りもとてもオモシロイ。全てにおいて完璧な傑作。スゴスギル!!http://mamaduke.at.webry.info/

投稿者:ちゃぷりん投稿日:2008-04-06 17:42:05
冒頭の電話連絡をする山田五十鈴のショットがまだサイレント期のアングルと照明だったのが印象的だった。山田が実家を飛び出して転落の始まりを告げるシーンが性急に感じたり、彼女が関係を結ぶ会社の重役の顔が区別つかなかったりするが、筋自体は普遍的で今でも充分通用する。最後が少々呆気無かったが。
投稿者:篭瀬山投稿日:2006-05-10 23:00:36
物事の優先順位を自分の頭で考えて、一番大切なことのためには自分を犠牲にすることも厭わない。山田五十鈴の演じる村井アヤ子は、元祖・女の自立みたいな役柄だ。彼女の守った大切なもの、その当の家族から白い目で見られる遣る瀬なさ。彼女の本当の純粋さは俺だけが分かっていると、つい思わされてしまう。しかし、父親の横領する理由がよく分からなかったり、山田の想う青年が弱すぎたりと、物語の設定に観念的の感が否めない。山田の表情にも、想いの定まらない曖昧さが残っていて、(『祇園の姉妹』に比べてという視点がここに入るが)魅力を減じている。ラストは、観客の道徳的期待には応えず、観客を突き放して終わるという、ロジカルな結末だっただけに残念だ。6
投稿者:さち投稿日:2004-12-02 07:41:03
なんかいい作品
投稿者:堕落者投稿日:2004-04-15 10:58:44
社会から虐げられ,共同体からはふとした事から不良と罵られて疎外されていく女を描いた作品。主人公のやりとりが所々可笑しくて笑えたりもするが,中身は真面目で悲しい。やはりこのサジ加減とフェミニズム等の欠片もない冷徹さは溝口である。
【ソフト】
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