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新しき土(1937)

メディア映画
上映時間115分
製作国日本
公開情報劇場公開(東和商事映画部)
初公開年月1937/02/04
リバイバル→T&Kテレフィルム-2012.4.7
ジャンルドラマ
原節子 十六歳 ~新しき土~ [DVD]
参考価格:¥ 1,944
価格:¥ 1,186
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【クレジット】
監督:アーノルド・ファンク
伊丹万作
原作:アーノルド・ファンク
脚本:アーノルド・ファンク
伊丹万作
撮影:リヒアルト・アングスト
作詞:北原白秋
西條八十
音楽:山田耕筰
総指揮:アーノルド・ファンク
出演:早川雪洲大和巖
原節子大和光子
小杉勇大和輝雄
英百合子乳母おいく
中村吉次一環和尚
高木永二神田耕作
市川春代神田日出子
村田かな江日出子の妹
常盤操子輝雄の母
ルート・エヴェラーゲルダ・シュトルム
マックス・ヒンダー独逸語教師
【ユーザー評価】
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【ユーザーコメント】
投稿者:Ikeda投稿日:2014-03-30 14:36:30
「日独伊防共協定」が結ばれた年の作品で、ドイツに日本を宣伝している映画ですが、これだけ日本の風景や風物を紹介している映画もないと思います。時間や場所などメチャクチャですが、歌なども含めて懐かしい感じもして、これがカラーだったら良いのになとも思いました。それに満蒙開拓団の宣伝しているのも、この時代を表していて、最後に唄われる「青い空みりゃ」にもそれが出ています。
映画としては、あまり面白くありませんが、配役が良くて小杉勇、早川雪洲、英百合子などが出ているのが強みで、特にデビュー間もない原節子が好演で、アーノルド・ファンク監督が推薦しただけの事はあります。最後に主役二人が阿蘇山に登っていくあたりは、少々オーバーだと思いますが、これがファンクだとも言えます。
投稿者:黒美君彦投稿日:2013-06-22 19:57:46
【ネタバレ注意】

<あらすじ>ドイツ留学を終えて、恋人のドイツ人女性ジャーナリスト、ゲルダ(ルート・エヴェラー)とともに帰国した大和輝雄(小杉勇)は、貧しい農村の出身で、裕福な大和家の娘・光子(原節子)と将来結婚する条件で義父・巌(早川雪洲)の援助を受けていた。しかし西洋で個人主義に目覚めた輝雄は、家を継ぐための結婚に踏み切る気になれない。絶望した光子は、婚礼衣裳を胸に、噴煙をあげる火山をひとり登り始め、輝雄はそれを追う…。

この日独合作映画は、1935年に持ち上がった日本のJ.Oスタジオとドイツの映画会社、テラフィルムとの間の企画が発端だという。日本精神の崇高さを日独両国に伝える意図であったが、いうまでもなく1936年11月に締結される日独防共協定につながる両国の協力体制が背景にあるのはいうまでもない(Wikipediaによると、有色人種を下等人種とみなすドイツ国内に対し、日本との同盟の正当性を主張しようとしたのだという。)。
山岳映画で知られるアーノルド・ファンクと伊丹万作という異色の共同作業になったが、意見が合わず、ファンク版と伊丹版がそれぞれ作られ、結果的にファンク版が日独両国で大ヒットしたことはよく知られている(ファンク版が客観的にみても優れているといわれ、2012年からリバイバル上映されたのもファンク版。私は伊丹版は観たことがないので比較評価できない)。

タイトルも変遷をたどっている。当初題名は『東の風 西の風』だったという。そこには西洋文化と日本文化の衝突…近代の自我の葛藤が象徴されている。
すっかり留学で感化した輝雄の戸惑いこそが、近代日本が手にした分裂した自我だった。ドイツ語版では『Die Tochter des Samurai』(『侍の娘』)という、「いかにも」(笑)のタイトル。日本では満州を意味する『新しき土』というタイトルになった。

タイトルの変遷に象徴されるように物語は分裂的だ。
近代的自我と日本的陋習の間で葛藤していたかと思えば、後半、光子が火山を登って行くシーンはいたずらに長い。いくら山岳映画を得意としたA・ファンク監督だとしても、冗長としか言いようがない。そもそも着物姿であんなにすいすい登れるのも不思議(笑)。
そういえばゲルダは後半どこへ行った??(笑)

日本で公開されたのは1937年2月だが、当時から日本の描き方に対しては相当批判があったようだ。家の裏が厳島神社だとか、東京のはずなのに「阪神電車」のネオンが輝いているとか…。まあ、そこはドイツ人監督が見た日本の姿を無理やりまとめあげたのだから許容範囲か。
ファンク自身「単純化した視点で、数千キロの高さから見下ろさねばならず、日本人の心の襞にわけ入ることは諦めねばならなかった」と記している(ファンクの私家版記念帖より…海老坂高論文「日独合作映画『新しき土』をめぐって(その2)」より再引用https://appsv.main.teikyo-u.ac.jp/tosho/tebisaka17.pdf)。

個人的にはきわめて興味深く観た。
個の作品というより、その時代を色濃く映し出しているという点でだ。
工業化に代表される欧州列強と肩を並べたという日本の自負と、貧しくつましい農民の現状。絵はがき的な日本の自然美に素直に感嘆する独人監督の眼。
そのなかで、稀有な美貌でこの作品に強いアクセントを与えているのが、当時16歳の原節子であることはいうまでもない。
日本における火山の描写が、原節子に象徴される日本女性の内面を示している。
慎ましやかな娘の内面に潜む激しさは、マグマのような熱い火の塊だ。類型的ではあるが、ファンクが『侍の娘』というタイトルをつけたのもむべなるかな、だ。
早川雪洲もまたその立ち振る舞いが印象的だ。
時代を超え、映画史的にも、近現代史的にも大きな意味を内包した作品であることは確かだ。円谷英二がミニチュアを使った特撮を駆使している点も興味深い。

投稿者:Longisland投稿日:2007-05-04 00:12:33
日独防共協定終結の翌年に製作された日独合作作品。因みに日本も独逸も本作品が合作映画一作目。いまでは複数国合作なんて珍しくもないが、他国と、ましてや極東島国と欧州で映画を作ろうなんて政治的背景がなければ無理だったんだろうね。 独逸側はリーフェンシュタールをスターにした山岳映画監督、片や脚本重視のベテラン伊丹万作。かなり作風が違うわな〜、なんぞ伊丹万作は共同監督を固辞したもの色んな背景があり引き受けさせられたとか、案の定作品の方向性に差異が生じ分裂。 伊丹版・ファンク版別々に公開、伊丹版は酷評され、伊丹監督はその後本作に触れることを極端に嫌ったとか…。 後にファンク監督は伊丹監督に対し書簡で『言葉の壁により意思疎通が出来ず残念だった、でも(日本を知らない)ドイツ観客に対しては日本を単純化し高見から見下ろす視点が必要、日本人の心のひだにわけ入ることは不可能云々』といかにも第三帝国優勢人種らしい自己弁明じみた言い訳を連ねている。う〜ん『バベル』だね〜。 その他注目すべき点は、日本側撮影には後の日本映画を支える殊撮影の祖円谷英二も参加、火山噴火で被害を受ける家屋シーンに面影が見られ楽しい。  
演技陣は 和装、洋装、琴、活花、水泳等々お稽古事にいそしみ、許婚を待つ貞淑な婦女子を演じる原節子(当時17歳)が光るのだが…なぜか許婚を演じるのが小杉勇(当時34歳)。 まあ、年齢差はいいとしてもバタ臭い顔立ちの美少女のフィアンセが農奴的顔立ちに中途半端な長髪のおっさんってのがなんだかな〜。 その上小林勇は留学先から長身金髪碧眼美人を連れてきちゃうというありえね〜設定。 そんでもって変な自由論をぶち上げるんだがこれが説得力皆無で爆笑。反対に早川雪舟演じる親父は貫禄十分、二人で膳を囲むシーンでは箸の使い方教えながらも金髪美人押し倒しちゃいそうな雰囲気をかもし出す、流石東洋のバレンチノと言わしめただけのことはある怪しさ。 その他、なぜか横浜近辺に阪急電車のネオンサイン、富士山と阿蘇山が隣接?、実家の裏は厳島神社でもちろん鹿もいる等々 日本描き方は『ラストサムライ』や『SAYURI』の上をゆくデタラメさ、まさに観光名所の連打。
色々書き連ねたが、本作誕生・製作・公開過程が本編以上に楽しめる稀有な作品。 日本人としては突込みどころ満載な設定のなか、脳天気でフヌケたストーリーが展開。後半の火山登頂シーンは山岳(だけの)フランク監督らしく力が入りは迫力を感じるも、ラストには日本の誇り満鉄あじあ号の雄姿と開拓地を警備する日本兵のアップとは…やはり時代を感じてしまうと同時に、遅れちゃったけど植民地を得た日本の誇りを感じたのは私だけか?
本作を観た第三帝国啓蒙宣伝省ゲッベルス大臣曰く
『次の日本との合作は、もっと脚本をしっかりしないと駄目だね。』同感。

参考:『日独合作映画 新しき土 をめぐって』 海老坂高
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