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残菊物語(1939)

メディア映画
上映時間143分
製作国日本
初公開年月1939/10/10
ジャンルドラマ/ロマンス
残菊物語 [DVD]
参考価格:¥ 2,800
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【クレジット】
総監督:白井信太郎
監督:溝口健二
構成:川口松太郎
原作:村松梢風
脚色:依田義賢
撮影:三木滋人
藤洋三
美術監督:水谷浩
衣裳:奥村喜三郎
編集:河東與志
音楽:深井史郎
出演:花柳章太郎尾上菊之助
森赫子お徳
河原崎権十郎五代目菊五郎
梅村蓉子五代目夫人里
高田浩吉中村福助
嵐徳三郎中村芝翫
川浪良太郎栄寿太夫
高松錦之助尾上松助
葉山純之輔守田勘弥
尾上多見太郎尾上多見蔵
花柳喜章尾上多見二郎
志賀廼家弁慶按摩元俊
結城一朗待合の客
南光明新富座の頭取
天野刃一新富座の女形
井上晴夫奥役
石原須磨男旅廻り太夫元
広田昴旅廻り頭取
柳戸はる子待合の女将
松下誠猿廻しの男
富本民平待合の客
島章角座頭取
保瀬英二郎旅廻りの役者
伏見信子芸妓栄龍
花岡菊子芸妓小仲
白河富士子芸妓小菊
最上米子元俊の娘おつる
中川芳江茶店の婆
中川秀夫お徳の叔父
西久代お徳の叔母
花田博旅廻りの役者
春本喜好実川猿三郎
橘一嘉菊之助の弟子
磯野秋雄若い者
鏡淳子五代目の女中
大和久乃五代目の女中
田川晴子五代目の乳母
柴田篤子芸妓一
秋元富美子芸妓二
国春美津枝芸妓三
白妙公子女角力
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
865 8.13
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【ユーザーコメント】
投稿者:uptail投稿日:2009-05-22 09:53:18
森赫子
投稿者:はまま投稿日:2009-01-31 16:23:55
映画を見始めて34年。これほど自然にドッと涙が溢れ出てきたことはありませんでした。MIZOGUCHIの偉大さを、今更ながら痛感しています。かなり遅くなってしまいましたが・・・
映画の魅力って、そもそも何なんだろうと、つくづく考えさせられます。
言葉では言い尽くせない、見てみなくては決して実感できないもの。
映画でなくては味わえないもの。
ストーリーや台詞だけでは決して伝わらないもの。
そんなものを追い求めて映画を見続けているのですが、
昨今は、邦画洋画問わず、そうした意味での感銘に浸れる作品がめっきり減ってしまったような。表現技術が進歩することに反比例しているような気もします。現代の映画関係者には、今いちど、古の名人芸をふりかえってみていただきたいものです。
投稿者:ピンクガンスモーキン投稿日:2008-11-23 05:53:23
【ネタバレ注意】

ティッシュがいくらあっても足りない。たぶん風邪だと思う……。洟が止まらないので。
何にしても、一人で見るのが良い。是非そうすべきだ。気のせいかもしれないが、この“風邪”は近くにいる人にうつりそうだし、そうなると、ティッシュを巡って迷惑な事態も起こる。
まさかこんなに良いとはなあ。10点。
なーんて作品、あるのかねえ、と訝っていたが、10点満点。

まず、声が絶品。全篇にわたり、主役2人のセリフが満ち満ちているが、その声がなんとも奥ゆかしく、タメがあり、繊細きわまりない。恐るべき声質(俳優全員!)。
黙っているシーンでは、しばしば戸外(画面外)から何かが聞こえてくる。それも良い。音声的な豊かさが、主人公の流れ住む土地のランクを暗示しつづける。
独特の長回しも見事。たとえば、15分あたりから5分間、ローアングルの水平パンで、深夜歩く2人を見守る場面。途中、物売りから風鈴を買って赤子をあやすのだが、それも含んでノーカット。スゴい。
これは、終盤83分あたりで、2分間、梁から見下ろすように木賃宿に転がりこんだ2人を捉えるシーンと対照的だった。

「涙なしには見られない」と、はこまる氏は評しておられるが、こういう作品では、何分頃に涙腺を制御できなくなるか、きちんと注記しておいてもらわないと不親切かもしれない。エロ系では、「おっぱい露出が何分頃」といったコメントが極めて役立つが、泣けるシーンについては、そういう文化・慣習が未だ根付いていない。これは多少、憂いておくべきことだと思う。

どこで泣くかは個人的な問題だし、繰り返し泣けるかどうかの保証もないが、53分あたりの都落ち(駅での別れ)、79分あたりのフテ寝、92分あたりの代役抜擢(「出そう」)、130分あたり「女房のところへ行ってやれ」、そしてその後の8分間の再会シーン(団扇の動き込みで)は、激泣き率の高い箇所だろう。
おそらく、好きな人は、例のおやじさんの団扇の動きが目に入っただけで反射的に泣けるんじゃないか?そんな映画はなかなか無い。

投稿者:ちゃぷりん投稿日:2008-04-08 14:14:13
19分でリタイア。カメラが引きすぎて情感が伝わって来ない。

追記 08-11-12(水)
再チャレンジしたが41分が限度。戦前の溝口映画は肌に合いそうに無いと思った。戦後のスタイルの方が好き。
投稿者:Odd Man投稿日:2007-07-22 23:46:24
噂に違わぬ恐ろしい出来。
長回しの緊迫感は物語の展開共々極地。
投稿者:8397MT投稿日:2007-05-26 02:30:46
雨月物語も、名刀美女丸もこの映画も芸の道を志す人の話だが、やはりそれは映画を作ることと重なって見えてくる。

監督の立場と重なるのは役者じゃなくて奥さんなのだと思う。
投稿者:はこまる投稿日:2006-12-29 21:42:36
戦前日本映画屈指の大作であり、溝口の芸道ものの代表作といわれている作品ですが、現在においてもその輝きはまったく衰えることはなく、今みても圧倒的な完成度と映画美に満ち溢れ、その厳密さには目眩さえ覚えます。

では何故このような二度と作られることのない傑作が誕生したのでしょうか。
本作が公開された昭和14年(1939年)といえば海の向こうのアメリカ映画も戦前のピークをむかえた年であり、日本でも昭和11年に始まった日本映画全盛期がまさに最後の時をむかえようとした時期でもあります。

昭和12年8月、松竹と激しい争いを繰り広げていた東宝ブロックがいよいよ株式会社として誕生します。巨大な資本をバックに、それまで家族主義・手工業的形態だった日本映画界に実弾(金)と近代的システム(プロデューサーによる製作予算管理と俳優・スタッフらの年度契約制)で戦いを挑み日本映画界制覇を目論みます。カリスマ・森岩雄らの指導により一気に他社のスター、スタッフの引き抜きを図り、着々と土台を強固なものにして行くのです。
10月には松竹京都の至宝だった林長二郎(長谷川一夫)の電撃移籍と11月の襲撃という全国の映画ファンを仰天させる大事件が起こり、その戦いはいよいよ天王山をむかえます。やはり勝負は追う者の方が強いのか?
が、むろん松竹も負けてはいません。翌13年には『愛染かつら』のウルトラスーパーメガヒットにより、全国の女性ファンを完璧に手中におさめ、興行界の王者として君臨します。

溝口健二が松竹の子会社だった新興キネマを退社するのはその頃になります。当然東宝がこれを見過ごすはずがありません、相当な待遇を持って招いたはずです。溝口も乗り気だったようです。
しかし結局、溝口はこの申し出を断り松竹京都(下加茂)へと行くことになります。盟友川口松太郎や城戸四郎、永田雅一(林長二郎事件の黒幕)の顔を立てたようですが、相当自分を高く買わせたことでしょう。
こうして累世の大作『残菊物語』は撮影に入るのですが、ただ面白いのは松竹もただ東宝と争っていただけではなく、その近代的な製作システムを学び、企画部という新たな部署を作っているところです。溝口はこの新たなシステムをうまく使い、六代目花柳章太郎を引っ張り出して来て、自らの創作野心を実行に移します。

とてつもないセットの中で繰り広げられる名演技と映画表現の一つの壁を越えた演出。カメラワークと音のダイナミズム、そのすべてを包括する無償の愛の物語。まさに涙なくしては見られません。

また、前年に公布された「映画法」はこの映画が公開(10月10日)されたわずか10日前の昭和14年10月1日にほぼ時を同じくして施行。国家権力による映画統制はここに完成し、女性向けが柱だった松竹は一気に転落、時局併合を図る東宝と明暗が別れます。

溝口もこの後ニ本の芸道ものを撮った後、時局には逆らえず、松竹の国策映画ブランドである興亜映画(前身は全勝キネマ)で軍部ににらまれた松竹を救う為、大作『元禄 忠臣蔵』(42年)を撮ることになります。が、偉大な映画監督はここでも自己を貫き通し、とてつもない長ゼリフと長まわしの退屈極まる傑作を完成させるのです。
投稿者:Ikeda投稿日:2006-09-08 10:45:57
五代目菊五郎(河原崎権十郎)の養子、菊之助(花柳章太郎)は取り巻きからチヤホヤされているが、自分の芸に疑問を持っている。乳母お徳(森赫子)の率直な意見を聞き、お互いに引かれ合う。それを知った菊五郎夫人(梅村蓉子)はお徳に暇を出してしまう。菊之助はそれに怒り、音羽屋を出て大阪の多見蔵(尾上多見太郎)の一座で修行する。そこへお徳が追いかけてきて二人は一緒になるが多見蔵の死により、どさ回りが始まるが、うだつが上がらない。たまたま名古屋で成駒屋の公演があり、中村福助(高田浩吉 )の仲介で「積恋雪関戸」の墨染役を演じ、その成功で晴れて東京へ帰れるようになる。しかし、格の違うお徳との間柄はなかなか認められないという話です。
花柳章太郎が芸と恋の間で悩む菊之助を良く演じていますが、森赫子が一途に菊之助の精進を願うお徳を演じて素晴らしく、涙をさそう見事な幕切れは圧巻です。あまり溝口作品は見ていませんが、私はこの映画が一番好きです。
また、この映画は「引きの長回し」の典型的な作品のようですが、上映時間も2時間を超す大作です。そのためテンポに欠けると感じる人もあると思いますが、私は冗長には感じませんでした。最近のテレビドラマのように、短いカットを繋ぎ合わせて編集する大量生産物とは違う良さがあります。ただ、セットにはかなり費用がかかったとは思います。
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2006-09-06 18:18:50
五代目菊五郎の養子、菊之助の芸道精進にからむ悲恋物である。
明治期の東京・大阪などが主な舞台だがその当時の雰囲気がよく出ているし、人間描写も舞台くさいものの緻密であり優れている。松竹の下加茂撮影所で所長の白井自らが音頭をとって作った大作だが、東宝に狙われていた花柳一座と溝口を奪還して撮らせたと言う。
演技陣。森がけなげでよろしい。
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