晩菊(1954)
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おきんさんが金に汚く気が強く偏屈な印象をうけるけど、そのようになってしまった月日の流れと、それ自体にある種のあきらめで割り切っているのは、四人の女性の中一番さみしさがある気がしました。たまえととみが子供を持つ幸せを苦しい中にも感じているのと対照的。この辺は描きかたは流石ですな。
キャストは皆良い。主演杉村春子はもちろん沢村望月等も文句なし。地味めの配役の中、花を添えた有馬稲子もいいアクセントです。
ラストはユーモラスななか、ふっと不安を感じさせるおきんの描写、好みじゃないけど素晴らしいと思います。
杉村春子の造形による金貸し役はさすがだ。だがこれも成瀬によるのか、忘れっぽくなってきている、と取れる挿話が付加される。加齢のためということだろう、物語の中ではその嫌みさにおいて一部の隙もない彼女のキャラクターを、そういう形でくさしてみせる。不幸は平等に訪れる、てな描写だ。下衆だし、意地が悪いと思うが、第一必然性がない。金を借りにきた昔の男を追い返す様などを見ていても、彼女は自分の生き方の中で、充分しっぺ返しを食らうように思えるのだが。(それを描いてしまったら成瀬ではなくなる気もする)
この一年で成瀬作品を30本ほど見たが、初めてつまらんと感じる作品にあたった。5
まだ世の中の景気も良くない時代で、中年に差し掛かった女性を描いてペシミズムに溢れた作品ですが、パチンコの景品やモンロー・ウオークが出てくると、当時を思いだして懐かしくなります。
4人の芸者上がりが出てくるが、彼女たちの人生の明暗が実によく捉えられている。成瀬演出の真髄を見た思いだ。
演技陣では、杉村はこの種の役はもうお手の物でさすがの名演だが、それよりも望月を買いたい。そのリアルな演技は特筆ものである。
望月の酔っ払いっぷりと愚痴の数々が面白い。
しかし、感動したのは、実は、細川ちか子の方。彼女のけだるい演技はちょっと
突出している。
上原謙を迎えた杉村春子のシーンで唐突にモノローグが入る。
望月優子がラストでモンロー・ウォークを見せる。
加東大介の扱いも面白い。
http://www.page.sannet.ne.jp/egi/