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晩菊(1954)

メディア映画
上映時間102分
製作国日本
初公開年月1954/06/15
ジャンルドラマ

【クレジット】
監督:成瀬巳喜男
製作:藤本真澄
原作:林芙美子
脚本:田中澄江
井手俊郎
撮影:玉井正夫
美術:中古智
編集:大井英史
音楽:斎藤一郎
出演:杉村春子倉橋きん
沢村貞子中田のぶ
細川ちか子小池たまえ
望月優子鈴木とみ
上原謙田部
小泉博小池清
有馬稲子鈴木幸子
見明凡太郎
澤村宗之助中田仙太郎
加東大介板谷
鏑木ハルナ静子
坪内美子岩本栄子
出雲八枝子ホテルの女中
馬野都留子巡礼
【解説】
 林芙美子の短編小説『晩菊』『水仙』『白鷺』を、田中澄江と井手俊郎が共同で脚色し、成瀬巳喜男が監督した女性映画。盛りを過ぎた四人の元芸者たちの人生を、ユーモラスかつシニカルに描く。
 かつて芸者だった倉橋きんは、今や金を貸したり土地を売買したりと金儲けに生きていた。金の借り手の中には、かつての芸者仲間であるたまえ、とみ、のぶの三人もいた。もはや色恋には興味を示さないきんだったが、かつて恋人だった田部からの手紙には心を躍らせ、化粧をして待ち合わせ場所に赴いた。しかし田部の目的は金を借りることであり、きんは落胆するのだった。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
538 7.60
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【ユーザーコメント】
投稿者:いまそのとき投稿日:2011-07-03 15:38:45
いつもながら成瀬タッチは淀みない。窓の外の風景人物に奥行を感じる中古智の美術の細やかさも流石。しかし何とも沈鬱な色調で重い。見たくないものを無理矢理両目を開けて見なければならない感じ。かなり引いてしまう。望月優子はうまいが嫌だ。杉村春子は脇に回ってこそ主役を引き立てる。成瀬映画必須=観客を引きずり込む「女」の艶がないと面白くは見れない。何より林芙美子のこの題材に興味が失せた。成瀬連続視聴18作目。
投稿者:クリモフ投稿日:2009-06-22 17:13:26
世知辛い世の中でそれぞれの苦労とともに生きている女たち物語を、女性映画の名手成瀬監督が渋く描いています。おきんさんが主人公ですけどちょっとした群像劇ですね。元芸者ということで思わずとも過去を引きずってしまっていますが、今の暮らしぶりは苦しいし。しかし、そんな月日の流れにとまどって落胆しつつも、子供の成長などを通じてなんとなく踏ん切りがつく、というのを淡々と描いています。このやりきれないというか、やるせない雰囲気はやっぱり成瀬。
おきんさんが金に汚く気が強く偏屈な印象をうけるけど、そのようになってしまった月日の流れと、それ自体にある種のあきらめで割り切っているのは、四人の女性の中一番さみしさがある気がしました。たまえととみが子供を持つ幸せを苦しい中にも感じているのと対照的。この辺は描きかたは流石ですな。
キャストは皆良い。主演杉村春子はもちろん沢村望月等も文句なし。地味めの配役の中、花を添えた有馬稲子もいいアクセントです。
ラストはユーモラスななか、ふっと不安を感じさせるおきんの描写、好みじゃないけど素晴らしいと思います。
投稿者:篭瀬山投稿日:2006-03-09 00:30:17
 どうも底辺で自堕落に暮らしている人間たちに共感を覚えないし、かといって同情も感じない。と言うより、この映画自身に彼女たちへの共感や同情の視線がない。ただ客観的に覗いている。それ自体は悪いとは言えないが、その割に彼女たちは気取って見える。自分たちの境遇や来し方を、取り繕ってばかりいるように見え、それはまるで、そこにはいない第三者の視線を気にしているように見えてしまう。彼女たちの生々しい感情に接したと感じて初めてわれわれは、カメラを通じて眺めていることを忘れ、彼女たちと一体化できるのだと思う。この点に関し望月優子(お富さん)と細川ちか子(玉枝さん)の演技は、一定のキャラクタ造形力は認めるものの、恬淡としすぎに感じた。もっともこれはオーバーアクトを嫌う成瀬の演出によるものだろう。ここは多少大仰な方が感じが出たのではないか。

 杉村春子の造形による金貸し役はさすがだ。だがこれも成瀬によるのか、忘れっぽくなってきている、と取れる挿話が付加される。加齢のためということだろう、物語の中ではその嫌みさにおいて一部の隙もない彼女のキャラクターを、そういう形でくさしてみせる。不幸は平等に訪れる、てな描写だ。下衆だし、意地が悪いと思うが、第一必然性がない。金を借りにきた昔の男を追い返す様などを見ていても、彼女は自分の生き方の中で、充分しっぺ返しを食らうように思えるのだが。(それを描いてしまったら成瀬ではなくなる気もする)

 この一年で成瀬作品を30本ほど見たが、初めてつまらんと感じる作品にあたった。5

投稿者:Ikeda投稿日:2005-09-24 11:51:12
成瀬巳喜男は女性の映画が得意とされていますが、これは原作者が林芙美子ということもあって、その典型的な作品だと思います。芸者上りの四人、杉村春子、細川ちか子、望月優子、沢村貞子が揃っていてそれぞれ適役ですが、確かに、ちか子が素晴らしい演技です。その他有馬稲子や男優陣で加東大介、上原謙、見明凡太朗と有力どころが出ていますが、脇役で、それもあまり良い役ではないので、さほど印象には残りません。
まだ世の中の景気も良くない時代で、中年に差し掛かった女性を描いてペシミズムに溢れた作品ですが、パチンコの景品やモンロー・ウオークが出てくると、当時を思いだして懐かしくなります。
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2005-09-08 17:40:58
金貸しの杉村を通して描かれる世の世知辛さ。
4人の芸者上がりが出てくるが、彼女たちの人生の明暗が実によく捉えられている。成瀬演出の真髄を見た思いだ。
演技陣では、杉村はこの種の役はもうお手の物でさすがの名演だが、それよりも望月を買いたい。そのリアルな演技は特筆ものである。
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2002-01-14 09:46:53
 これも見事に人間の本性を描いた映画。望月優子と細川ちか子の関係が面白い。望月の酔っ払いっぷりと愚痴の数々が面白い。
 しかし、感動したのは、実は、細川ちか子の方。彼女のけだるい演技はちょっと突出している。

 上原謙を迎えた杉村春子のシーンで唐突にモノローグが入る。
 望月優子がラストでモンロー・ウォークを見せる。
 加東大介の扱いも面白い。
http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 助演女優賞望月優子 
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