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生きものの記録(1955)

メディア映画
上映時間113分
製作国日本
公開情報劇場公開(東宝)
初公開年月1955/11/22
ジャンルドラマ
黒澤明監督作品 AKIRA KUROSAWA THE MASTERWORKS Bru-ray Disc Collection II (7枚組) [Blu-ray]
参考価格:¥ 29,800
価格:¥ 23,707
USED価格:¥ 20,900
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【クレジット】
監督:黒澤明
製作:本木荘二郎
脚本:橋本忍
小国英雄
黒澤明
撮影:中井朝一
美術:村木与四郎
編集:小畑長蔵
音楽:早坂文雄
出演:三船敏郎中島喜一
志村喬家庭裁判所参与 原田
千秋実中島二郎(次男)
清水将夫山崎隆雄
三好栄子喜一の妻 とよ
青山京子中島すえ(次女)
東郷晴子山崎よし(長女)
千石規子一郎の妻 君江
根岸明美栗林朝子
太刀川洋一須山良一
上田吉二郎朝子の父
東野英治郎ブラジルの老人
佐田豊中島一郎(長男)
藤原釜足岡本
三津田健荒木
渡辺篤石田
水の也清美里子
清水元鋳造所職長
小川虎之助
中村伸郎精神科医
左卜全地主
土屋嘉男鋳造所工員
谷晃留置人A
高堂国典工員の家族
本間文子工員の家族 
加藤和夫原田の息子進
大久保豊子進の妻澄子
米村佐保子妙子
大村千吉留置人B
宮田芳子
桜井正郎
【解説】
 一貫して反戦を訴え続けた黒澤明監督が、過熱する米ソの核軍備競争や1954年に起きた“第五福竜丸事件”などで盛り上がる反核の世相に触発されて原水爆の恐怖を真正面から取り上げた異色のヒューマン・ドラマ。町工場を経営する財産家・中島喜一は突然、原水爆とその放射能に対して強い恐怖を抱くようになり、地球上で唯一安全と思われる南米ブラジルへの親類縁者全員の移住を計画する。しかし、このあまりにも突拍子もない行動に対し、現実の生活が脅かされると感じた家族は喜一を準禁治産者として認めてもらうため裁判にかけるのだった。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
966 7.33
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【ユーザーコメント】
投稿者:こじか投稿日:2014-10-28 23:43:41
【ネタバレ注意】

ふへぇーこれまた面白い、存分に揺さぶりをかけて突き落としを喰らわす作品。その経過で考えさせられる物事はお話しの中とそのままリンクする。いつの時代にも対応するテーマ、早めに観ておけばと少々後悔。

投稿者:4531731投稿日:2013-07-06 22:38:50
黒澤、小国、橋本の3人は「羅生門」と同様、この作品でもウソをついている。それがわからないと全く意味が
わからないだろう。つまり、三船扮する中島は放射能を恐れているわけじゃない、ということ。
彼が何に恐怖を抱いているか知ることで、知った者は悲哀を感じずにはいないだろう。と同時に、黒澤以下、
脚本を担当した3人のまなざしの優しさにもうたれる。

工場を経営している中島は、若い時はバリバリ働いて、妾を作りながらも家族たちはみな自分に従っていた。
怖いものは無かった。ところが老い始めてからこっち、どうなんだ。妾を作ったり、いろいろ迷惑をかけた手前、
家族にも頭があがらない。引け目もあるが、20代〜30代と思われる子供たちに脅威を感じている。
経営に関して自分に意見も言う。中島は、若さの喪失、老いに危機を感じているのだ。
「ブラジルに行けば何とかなるんじゃないか」という老人の儚い夢。若い頃に戻れるんじゃないか、子供たちもまた
昔のように自分を尊敬し、恐れ、服従してくれるんじゃないか、という裏づけの無い希望。
それらの懸念を口に出すこと、認めることが怖い。だから代わりに放射能が怖いと言う。その老人の悲哀。
一方では、家族を振り回す中島には国家が重ね合わせられている。権力はひとりで夢を見るべきと言う批判。

「羅生門」でも全く同じだったが、志村喬の役回りがおもしろい。志村扮する歯科医は中島に対して同情的な視線を投げかける。
なぜなら彼は、みなが中島を批判するのを見て、同時に自分に対する批判を見るのだ。そこにもまた悲哀がある。
みなが老いに恐怖を感じる。老齢に差し掛かった中島だけではない。若者もいずれみな老いる。
だが、中島家の子供たちや妾の子供など、若者たちは老いた中島に自分を見ない。区別している。
その非情。批判する対象に自分を見る者への同情と、批判する対象に自分を見ない者に対する批判。
格子窓のシーンは非常に示唆に富む。中島だけでなく、子供も従業員もみなひっくるめて「みんな同罪だ!」みたいな。
日本の知性。黒澤、小国、橋本のモノの見方に感嘆を禁じえない。世界中の優れた作家はみんなマネしてる。

投稿者:呑気呆亭投稿日:2013-03-06 11:20:55
三船敏郎の老け方(顔のメ−キャップだけではなくはだけた浴衣から覗く肋骨の衝撃!)の凄まじさに圧倒されながら、応酬される台詞の切実さに辟易しつつ、オヤ!と思うシ−ンに黒澤らしからぬ演出を幾つか見た。例えばそれは家庭裁判所の調停員の三人が言葉を失って、う、む、む、と身振りのみでのやりとりをするシ−ンの面白さ。思い出したのは「十二人の怒れる男」と黒澤の「羅生門」のラストだった。それと、幾度か繰り返される裁判所の階段でのすれ違いのシ−ンの素晴らしい構図。「静かなる決闘」で印象的な看護婦を演じた千石規子のほとんど台詞がないにも関わらず圧倒的な存在感を見せる演技。次男にニンゲンはいつかは死ぬんだと言われて、“死ぬのはやむをえん、だが殺されるのはいやだ!”との言葉に表されるこの映画のテ−マは、3.11以後の今こそ問われるべき課題であると、見終わってう、む、むと、言うべき言葉を失って思ったことだった。http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:sondo投稿日:2011-04-11 04:20:09
映画の核戦争に対する恐怖と福島の原発事故に対する恐怖がオーバーラップしてくる。世界中から日本の現況が注目され、在京各国大使館が避難行動を取る中、肝心の日本人は広島長崎の経験を持つにもかかわらず、当事者感覚が薄いようだ。三船は狂気か。世間が狂っているなら、正気は狂気となる。今こそ見るべき作品と思う。
投稿者:uptail投稿日:2010-08-13 14:04:05
三船敏郎
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2010-07-10 16:04:05
黒澤の単細胞的思考には苦笑するしかないが、パラノイアに陥った老人に振り回される家族を描いたブラックコメディとして見れば面白いと思う。それにしても、こういった狭い空間を主舞台にしたホームドラマはカメラワークなどが黒澤はヘタだね。
演技陣。まず三船の老け役は、演技レベル云々を超えた圧倒的なまでの存在感で、特に子供たちにジュースを買い与える場面がいい。後は、黒塗りのメイクが凄い東野・上田・小川そして影が薄いながら裏で眼光鋭く状況を見守る長男の嫁役の千石!
投稿者:Ikeda投稿日:2008-10-17 13:07:22
原水爆に対して被害妾想を抱いてしまった老人(三船敏郎)が南米なら安全だと考えるという話の設定に多少無理を感じますが、話としては面白く出来ています。ただ、放射能に対する恐怖が、この老人の頭にあるだけで、歯科医(志村喬)が共感をもつものの、その恐ろしさが良く表現されているかとなると疑問です。また、妾の3人を含む大家族内での、いざこざも中途半端な描写なので全体的にどっちつかずな印象が残りました。
私事ですが、同じような家族構成の伯父が戦争が始まる直前、東京で経営していた工場を手放し、家族もろとも地方に引っ越してしまいましたが、その工場は戦争で焼け野原になってしまい、伯父の先見性に感心した事があります。この映画の場合は単なる被害妄想に陥った人間の物語ですから話は全然違いますが。
投稿者:マジャール投稿日:2006-10-29 03:22:14
【ネタバレ注意】

笠智衆も原節子も三宅邦子も出てこないけど、これホームドラマです。(ブラジル移民のおじさんが凄く怪しい)勿論、娘が嫁に行くとか行かないとかいうお話じゃありません。それにしても、やってくれちゃいましたね!黒澤監督が作ると、ホームドラマもこんなんなっちゃうんですね。
それで、申し訳無いけど、私この映画を観て(観終わってからも)、黒澤さんが訴えたかったであろうメッセージとか、哲学とかは、頭に無くて、ただただ映画の面白さ(異様さ)に引き込まれ、三船の役作りに目を瞠り(はだけた着物からあばら骨が浮いて見える)、あのとんでもないラストまで、息つく暇も無いとはこの事だと思いました。
ホント面白い、面白過ぎます上田吉二郎!最期の地球が燃えるの図は、戦慄のSFシーン。雷鳴のシーンだって、あんなに不気味に雷が鳴ってるの他の映画じゃ見た事ないです。(ちゃぶ台の上の物が風に吹き飛ばされるホームドラマっていうのも初めて見た)黒澤明にしろ三船敏郎にしろ、他の人がやらない事をやる姿勢が潔いし、偉大だと思います。(皆さん、お忘れかどうか、三船って映画の大スタアだったんですよ。主演スタアは、精神病院に入れられる老人の役なんてやらないという常識は日本だけじゃなく外国でもそうだった。『終身犯』で、B・ランカスターが、J・フランケンハイマーに文句たれながら老け役を演ったのは、この映画より後の事)黒澤作品の中でも好きな映画、とても気になる映画です。志村喬の息子役の加藤和夫も、やっぱり気になる。



望遠マルチ・カメラが捉えた非・バランス劇場「恐怖の放射能」
・・あるいは、もうひとつの(東宝)ゴジラ

投稿者:Bava44投稿日:2006-07-05 20:21:37
【ネタバレ注意】

評価の高いラストの精神病院シーンを除けば、ドストエフスキーとしか言いようが無い。

観念と現実との大きな矛盾。それを過剰によって克服しようとする主人公の敗北。
「死ぬのはしょうがないが、殺されるのは嫌だ」というセリフは黒澤の中に消化された
ドストエフスキーの叫びである。
しかしながら、やはりラストの精神病院シーンの映画的な話の構築が良かったです。
(こういうところは橋本忍が効いていそう。)


本作には黒澤明の映画芸術に対する意欲的で実験的な姿勢を強く感じますが、
それ故に観客に半端な印象を与えやすいと思う・・・。
(大島渚が本作を評価していたのは良い意味で納得できる。)


とにかく映画芸術とドストエフスキーを愛する人は絶対見るべし。
(蛇足だが私はあまりドストが好きじゃない。←オイオイ)

投稿者:ちゃぷりん投稿日:2006-05-30 03:13:53
【ネタバレ注意】

三船演じる老人は黒澤の観念の産物でしかないが、家族への強い思いと核兵器への恐怖を結びつけた主人公の行動には筋が通っていて、後に黒澤が手掛けた原作つきの「八月の狂詩曲」より遥かに完成度は高いし、ラストも印象的だ。家族ではない妾が主人公を一番心配していたという設定は「東京物語」の影響だと思うが、この作品のプロット、テーマは黒澤を尊敬したタルコフスキーの「サクリファイス」にまんま受け継がれている。

投稿者:さち投稿日:2006-03-06 10:41:40
素晴らしい
投稿者:inamura投稿日:2005-10-01 05:13:42
【ネタバレ注意】

突飛な主人公の移住計画に始まって、見てるうちにどんどん引き込まれていきました。こんなテーマでも見るものに飽きずに見させる黒澤作品ってすばらしいと思います。そして、映画を作られた時期からだいぶ経ってますが、核をとりまく我々の環境はこの50年前とさして変わっておらず、危機感だけがどんどん薄れていってる気がしました。

投稿者:黒美君彦投稿日:2003-10-26 15:35:22
核に対する漠然とした不安と徹底的に対峙し、カリカチュア化した作品。
この作品が製作された1955年(昭和30年)は、日本への原爆投下から10年。5年前には朝鮮戦争が勃発、前年にはビキニ環礁での水爆実験で第五福竜丸が被曝するなど、米ソの核軍拡競争が一段と激しくなっていた時期だ。
人々は原爆の惨禍を無意識のうちに忘却しようとする。忘却しなくては、日常を生きてはいけないからだ。しかし、三船演じる頑固で真面目な老人、中島喜一は「殺されるのはイヤじゃ!」と、愚直なまでに核の恐怖と向かい合い、怯え続ける。黒澤が描こうとしたのは、日常、忘却を余儀なくさせながらも「無意識のうちに人間の生死を決定している」核の非人間性だった。
この作品には原爆の映像は使用されていない。雷光と風雨が効果的に使われていて、黒澤の晩年の作品『八月の狂詩曲』(1991年)で村瀬幸子が激しい風雨の中を駆けるシーンを想起させた。
この作品に救いはない。主人公ひとりを救ったところで何の解決にもならないことを示しているが、この作品は「無意識に忘却している」ことすら忘却している現在においてこそ有効といえるかも知れない。何せ「日本も核武装して他国の脅威になるべきだ」などとバカげたことを真顔でいう無知な政治家がいるくらいだ。救いがないのは寧ろ現代かも知れない。
35歳で、60歳の老け役を演じた三船が好演。家族の枠組みが残存していた時代の頑固な老人を見事に演じている。
加えて、黒澤映画に欠かせなかった作曲家早坂文雄は、この作品が遺作となった。1914年仙台生まれで1955年10月15日没。まだ41歳の若さだった。
冒頭、「カリカチュア」と書いたが、真摯に核問題と向き合った時、必ずしもこの作品が提示した物語は「カリカチュア」とは言えないかも知れない・・・とふと思った。
投稿者:ssesshu投稿日:2003-01-02 03:33:07
怖いね、これ・・・・
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2002-01-12 03:53:04
 工場が火事になった後の修羅場なんて、みんな泣き叫んで嫌なシーンだ。
 やっぱり黒澤らしい室内の人物の動かし方は面白い。しかし、いつもに増して登場人物が類型的。次女(すえ)の陽性もあざといあざとい。

 根岸明美の家で稲光のシーンが2回http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
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