allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

赤線地帯(1956)

メディア映画
上映時間86分
製作国日本
初公開年月1956/03/18
ジャンルドラマ
赤線地帯 [DVD]
参考価格:¥ 3,024
価格:¥ 1,964
USED価格:¥ 4,000
amazon.co.jpへ

【クレジット】
監督:溝口健二
製作:永田雅一
企画:市川久夫
原作:芝木好子
脚本:成沢昌茂
撮影:宮川一夫
美術:水谷浩
衣裳:東郷嗣男
編集:菅沼完二
音響効果:花田勝次郎
音楽:黛敏郎
助監督:中村倍也
増村保造
出演:京マチ子ミッキー
若尾文子やすみ
木暮実千代ハナエ
三益愛子ゆめ子
町田博子より江
川上康子しづ子
進藤英太郎田谷倉造
沢村貞子その妻・田谷辰子
浦辺粂子おたね
入江洋吉ゆめ子の息子・修一
小川虎之助ミッキーの父
菅原謙二栄公
多々良純ゆめ子の客
宮島健一ハナ江の客
見明凡太郎巡査・野々村
加東大介宮崎行雄
【解説】
 芝木好子の短編『洲崎の女』をもとに、成沢昌茂が脚色し溝口健二が監督した。溝口にとってはこれが最後の監督作品となった。撮影を宮川一夫、音楽を黛敏郎が担当。
 赤線地帯にある特殊飲食店「夢の里」の主人は、国会に上程されている売春禁止法案が可決されたら売春婦はみな投獄されると、女たちを慌てさせる。より江はなじみ客と結婚するが、夫婦生活が破綻し舞い戻ってきた。一人息子のために働くゆめ子だったが、その息子から縁を切られ発狂してしまった。やすみは自分に貢いでくれた客に殺されかけた。ラジオが売春禁止法案の否決を伝えると、「夢の里」は再び客の呼び込みを始めた。そしてそこには、店を辞めたやすみに代わり、下働きだったしず子の姿があった。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
860 7.50
下記フォームからあなたのこの作品に対する採点を投票してください。
メールアドレス年齢性別
評価 (低い←→高い)
12345678910
【ユーザーコメント】
投稿者:Normandie投稿日:2015-12-15 07:58:48
この時代背景に一緒に見ていたうちの母親は身につまされると言った。
描き切った溝口は色んなタイプの映画が撮れるものだと感心。
出色は小暮さんかな。祇園囃子とは打って変わるもこれまた素晴らしい。
当時は世界に太刀打ちできる女優がいたんだと。
今、頭の悪い俳優ばかりの日本映画を見たら、何と仰るのか聞いてみたい。
投稿者:hayate9投稿日:2015-04-02 21:15:57
「祇園囃子」の後だったので、木暮実千代にびっくりしました。
ガニッと歩いて足はむくんで靴下のゴムの跡(?)がついていて・・・。
さすがだなぁと感心しました。
今だと美人女優より伊勢志摩みたいな個性派がやりそうな役ですよね。
投稿者:noir fleak投稿日:2013-05-03 22:47:28
だが、5人の女のエピソードがあまりにも類型的。病気の夫、家庭を無視した父、公職追放された父(これは若尾文子の真っ赤なウソという可能性もあるが)、自分を憎む息子、結婚から逃げ帰った女、、、、、それに加えて「文化国家」などという言葉。まさにコーニーだ。題材としてはこんなに面白いものはないと思うのだが、結果はどうもぱっとしない。
エンディングの直前、初めて店に出る女の顔に白粉を手際よく塗りたくる沢村貞子や、個人個人の名演技は沢山ある。監督の監督たる所以か。
投稿者:いまそのとき投稿日:2012-11-08 10:45:39
5人の女を弄って、さらけ出して、むき出しにする。溝口が男だから出来た男目線。しかしまぁ、随分と残酷な突き放し方じゃないですか。男から巻き上げるだけ掠め取った若尾文子。家出して吉原に流れ着いた京マチ子。息子から縁切りされ、気が触れる三益愛子。結核病みの亭主に乳飲み子、アパートを追い立たれた小暮実千代。コップ酒進藤英太郎とそろばん女将沢村貞子の店主夫婦。淡々とラジオのニュース。流石なのは、これだけの世帯を捌き切った脚本。そして溝口の冷徹な解体組立作業。確かに悪くはないんだけど、もっちょっと悪どく、トコトン突き放して欲しかったなと思う。ミッキーとゆめ子が中くらいでさじ加減が甘いような気がする。
投稿者:カール犬投稿日:2012-11-01 20:14:24
溝口健二監督の秀逸なる群像劇。
ほんと秀逸。
投稿者:scissors投稿日:2012-10-29 18:58:29
冒頭の、沢村貞子演ずるおかみさんの台詞が痛烈。
しかしヘタにしかつめらしい社会派作品になっていないのが良い。
監督はたぶん、売春禁止法案に対して肯定も否定もするつもり無かったのだろう。
女たちの中では浦辺粂子のおたねさんがいちばん印象深かった。

イマの技術を駆使して、音楽抜きバージョンなんて作ってくれたらいいのに。
投稿者:seisakuiinkai投稿日:2012-10-25 06:38:48
最後のしず子のカットがこれからも脈々と続くであろう女たちの宿命を物語っているようだ。www.seisakuiinkai.com
投稿者:ルミちゃん投稿日:2012-04-14 11:25:07
【ネタバレ注意】

売春宿の主の言葉、正しいように思えるけれど、本当に正しいかどうか?
あるいは、言っていることが正しくても、売春婦の上前をはねる商売を、正しい仕事と言えるのか?
こう考えると、彼の言葉を訂正する必要があるのが分ります.
『野党の奴等、売春婦は日本の恥だと言いやがる』−>『売春をしなければ生きて行くことが出来ない人間が居ることは、日本の恥である』
『俺達は、国の代わりに社会事業をやっているんだ』−>『国が弱者のために、きちんと社会事業をやれ』

投稿者:立川投稿日:2010-02-13 15:39:26
みんなでかつ丼を食べるシーンに、わたしゃ、泣いたね。
投稿者:uptail投稿日:2009-05-22 09:12:40
若尾文子
投稿者:クリモフ投稿日:2009-04-12 02:11:17
溝口健二監督って古典の作品を荘厳に映画化するイメージがあったので、観てみてびっくり。こんな感じのテイストも撮れる人なのね。社会派にならず、この題材を川島雄三とも今村昌平とも違うドラマに仕立て上げたのは興味深かったです。女達が下ばかり向かずに強く生きようとするのと、やはりつらい仕事で自分の人生を省みるバランスがなかなか良い。悲観的過ぎずユーモラスに進む感じも好きです。あんまり目がいかないけど絵作りも上手い。ただ前衛丸出しの音楽は良くないな。
看板三人はみんな魅力的。京マチ子はあっけらかんとして、カッコいい。関西弁が映えますね、この人なんでもできるな。木暮実千代はけだるい雰囲気でリアルだね、眼鏡かけてるけど地味にはならん。若尾文子は普通に綺麗、うまく立ち回るのもステキです。
この作品が遺作って溝口監督のイメージ変わるな。うーん、やっぱり音楽が残念。
投稿者:ピンクガンスモーキン投稿日:2008-11-25 01:08:10
【ネタバレ注意】

社会性・政治性濃厚ながら、リアルさの過剰がそれを吹き飛ばす。
もうリアリティだけで8点ぐらい行っちまう衝撃作。
ドブスのババアが“しな”を作り肉体を売りつづけなければならない売春宿、美名のもとに女たちの“生活資源”を奪い去ろうとする「売春防止法」審議中の国会、繰り返されるラジオ・ニュースをにがにがしく聴いては「俺は社会事業をやってるんだ」と吠える売春宿経営者。
あらゆる存在が2重で、ほとんどウソで、ほとんど本気だ、という深み。一度の鑑賞では、味わい切れない。

20分あたり、中年の娼婦2人が、ねぎらいつつ、お菓子を相手の口に入れてやる、数秒のシーン。赤の他人どうしが、ここまで、互いを幼児のように扱うまでになる経緯……想像力の限界を超える想像を強いられ、気持ちはどん底に墜落。

ともかく、内容的には5人の娼婦のオムニバスだ。
ただし、病気の夫をもつ通勤娼婦、一旦夜逃げをしたのに舞い戻る娼婦、したたかにカネを蓄積する美人娼婦は、相対的に軽い位置付け。メインは、京マチ子と三益愛子だろう。

京マチ子。もと神戸の不良娘だった浪費癖のある娼婦。彼女を、父親(会社社長)が連れ戻しに来るが、女癖の悪さについてイヤミをぶつけられ、いっそ私の体を買えと、からかわれる。いうまでもないが、『山椒大夫』(娼婦の母と息子)と対照的(娼婦の娘と父)。

三益愛子。世間から軽蔑される母をもち、精神的に悩みつづけ、遺棄に近いかたちの貧困状態を脱すべく、いま、工員になったばかりの一人息子が、突然依存的な態度をあらわした母に逆上。せめてゼロからの出発をしたいと願う少年を、いきなり依存的に叩き潰そうとするかに見える母への憎悪が“逃走”というかたちで示される。後半の名場面だ。そして、これも『山椒大夫』(娼婦と息子の合一)と対照的(娼婦と息子の断絶)。

物語の構造上、絶対に見逃せない部分だぜ。

貧困層の中年女は、せいぜい月「5千円」(現在なら10万強に相当)の仕事にしかありつけず、月「1万5千円」(同30万強)稼ぐのは冗談事として語られる映画内の社会状況、その50年後、“未来の日本”が、格差社会、『蟹工船』ブームの灰色の世界であるとすれば、作品のリアリティは少しも減じていない。ニュートラルな音楽も悪くなかった。

投稿者:ちゃぷりん投稿日:2007-05-03 04:39:55
黛敏郎の音楽がイマイチ。生きていたら早坂文雄にやらせていただろう。
押さえで観始めたら予想以上の完成度。こうした題材を社会派として扱わなかった溝口監督は偉い。
偶然かどうか、結果として売春防止法が成立する直前の吉原を映しており、その点でも貴重な作品。はにまる氏も書いている通り、あの息子の態度はちょっとあり得ないと思ったが。
投稿者:さち投稿日:2007-03-22 22:57:22
柔軟な映像が温度のある演技と相伴って非常なる高みへと押し上げてしまっているのは、この映像作家の力が他のスタッフ達との力の融合の終末であるということは、一見して認識可能である。
人は自らの人生がすべての事象を包括していると時に思い込んでしまう。それは大きな間違い。一人が一つの大なる人生と思想を平常は陽の当たらぬ、懐奥深くに忍ばせており、時にそれが陽の目を見るだけなのである。
面白い。何が? わかっているだろう、人間が。
私の映画に期待する役割は角を曲がると何があるかわからないものが、未知なものであることである。地図はそうやって無意識的に作られていく。まだ私の地図は完成ではない。この写真はその完成を少しだけ助長するものであることは疑いない。

少しだけ?

そう、少しだけ。
まだ完成には程遠い。ただ近づいただけ。
投稿者:マジャール投稿日:2007-02-18 23:02:59
面白かったですよ。
わたしも、木暮実千代の、ラーメンすする病弱夫の貧乏臭さには、背筋が凍りました!(最高)
救いのない女達、ビンボ臭さ、ぶっとび前衛音楽、・・・子供の頃にTVで初めて観た溝口監督作品ですが、本当に心から楽しめました。
進藤英太郎が店の女たちにした演説も、理屈は無茶苦茶だけど、妙に説得力がありました。
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2006-12-14 17:51:20
原作は「洲崎パラダイス」と同じ人で、「洲崎の女」という題になっている。吉原に置き換えたわけだ。とにかく展開が散漫で、各々の人物描写が生きてこないのが残念である。また、あの音楽は失笑物だ。
演技陣。京・若尾より木暮のリアルさをとりたい。
投稿者:はこまる投稿日:2006-11-21 00:02:37
溝口の遺作。数えで58歳、あまりにも早すぎる死。その人間を見つめる凄みは更に増し、いささかの衰えもない。
そして映画作家として、新しい次の段階へ一歩足を踏み入れている中での昇天。
完成されたスタイルを自らの手で突き崩す、その姿は半世紀の時を越えた現在においてなお輝く。

「あたしゃ死なないよ!あんたがなんと言ったって死ぬもんか!生きてこの目で見てやるのよ!淫売ひとつもやってけない女がこの次に何になるのか・・・見極めてやる!」

「アハハ!極道の仕上げにアプレの生きのいいとこ買うてみれへんか、一生忘れられん味あじあわせてやるわ!」

「たった20万の金で私の人生目茶目茶・・みんな金のためやないか!私は貧乏なんか大嫌い!」

「働いたら働いただけ自分の金になる・・私この商売が心底いいと思っちゃった・・・」

「子供を育てるのは親の責任じゃないか!汚い!触るな!」「わ〜たしゃじゅうろくまんしゅうむすめ〜♪(発狂)」

脚本は成沢昌茂。それぞれ描かれる女たちの悲痛な叫び。だが溝口はほぼハードボイルドと言っていい乾いた描写で魅せる。凡百の映画がクライマックスと呼ぶ見せ場がファーストシーンからエンディングまで続き、一瞬たりとも息をつかせない映画的世界が圧倒的だ。
世代的に実際の赤線は知らないが、水谷浩以下の当時の大映美術は相変わらずすごい。助監督は増村保造。いつもながら情けない男ばかり登場するが、ラーメンを二杯食べる木暮実千代のだめんず夫が特に怖い。

問題とされる黛敏郎の鬼太郎みたいな音楽はどうでしょう。私なんかは最初に述べたように早坂文雄亡き後、そこからまったく新しい方向を模索する溝口の姿勢に感動をおぼえるのですが・・、それがたとえ失敗してたとしても・・・

ただ、個人的な感想になりますが、三益愛子が息子から捨てられ発狂するシーン。木下恵介の『日本の悲劇』(53年)を思い出しました。ここでの息子は、自らの為に苦労をし、文字通り身を投げ打って育ててくれた母親に対し、あっさりと絶縁を宣言します。
戦後の日本映画の一つのテーマとして、この新しい民主主義の中で育った世代をいかにリアルに描くかでずっと苦闘するわけですが、いくらなんでも親に対してこういった態度をとる人間はそうそういないと思うのですがどうでしょう。それともこういったキャラクターこそ世の中の真実なのでしょうか。


投稿者:魚篭投稿日:2006-10-07 02:22:48
【ネタバレ注意】

溝口映画はどれを見ても、少数の映画を除いて終始一貫している。
その女の描き方は世界的に見ても右に出るものはない。
これまで、こんなに綿密に女を描いた監督がいたであろうか?
時には残酷なほどである。この映画も例外ではない。

要は「玄人女」を描くのが真骨頂のようだが、その描きかたが尋常ではない。

この映画では身を売って生活をする女の「事情」が五種類描かれているが、
そんなことはどうでもいい。溝口の描きたかったものは、憶測にしか過ぎない
が、「女の哀れ」そのものであり、女郎という職業が最もそれを表出しやすい
のもではないかと思われる。この映画の「職業病」をものの見事に描いた溝口
の本音を見てみるがいい。

この説明でわからなかったら、女優たちの「歩き方」をもう一度観察するがい
いでしょう。

私はアメリカでこれと同じ歩き方をしていた女を見たことがある。その人は
「職業」について40年にもなる人だったが、「赤線地帯」を見てその人が蘇っ
た。現代の映画作家で「遊んだ」人は多かろう。しかし、女の性を知っていて
も、それを「表現」できた人はほとんどいない。

女の描き方がまるでなっていないと批判をうける黒澤でも、「赤ひげ」で岡場所
のやり手ババアに扮した杉村春子も同じ歩き方をしていた。もっともこの映画の
三益愛子の方が衝撃的だが。

小暮美千代のエロティシズム、最高。ヒッチコックの「めまい」で同じような
メガネのエロっぽい女が出ていたが、比べものにならない。

投稿者:Ikeda投稿日:2006-09-12 12:42:56
いわゆるグランドホテル形式の映画で、売春禁止法を背景にした映画です。この法は一年の猶予期間を置いて、昭和33年の4月1日から完全施行されました。私はその年の3月末に熱海への社内旅行で、旅館へ行く途中の糸川べりの客引きが、これが最後だとばかりに、もの凄かったので良く覚えています。
溝口健二がこの法の成立をどう考えていたかは興味のある所ですが、その成立を見ずに亡くなってしまったのは残念だったと思います。もともと、人身売買を禁止することが目的の法律ですが、道徳的問題は別にして、自分を売る事も犯罪とする点に疑問を持っていたような演出にも思えます。
多くの有力な俳優が出てきますが、悪辣に金を貯め込む若尾文子とアプレゲール代表の京マチ子が目立ちました。一番、印象に残ったのは三益愛子が息子役の入江洋佑に建設現場で会うシーンでした。
なお、冒頭の店前のシーンで「御自由にお入り下さい」と「OFF LIMIT」という張り紙が同じ所に貼ってあるのが面白いですが、これは戦後、GHQが病気を恐れてGIの花街への立ち入りを禁止したためです。当時、赤線地帯の入り口に「VD, Off Limit」という立て札が立っているのを見て、VDの意味が分からず辞書で調べた事を思いだします
投稿者:黒美君彦投稿日:2006-07-29 22:23:00
【ネタバレ注意】

吉原の売春宿「夢の里」の娼婦たち。息子のために働くゆめ子(三益愛子)、汚職で捕らえられた父の保釈金のために身を落したやすみ(若尾文子)、失業の夫と赤ん坊を養うハナエ(木暮実千代)、黒人兵とつきあっていたミッキー(京マチ子)・・・。売春禁止法案が国会で審議される中、女たちは日々の暮らしが精一杯だったが・・・。

溝口健二の遺作となった作品。売春防止法をめぐって揺れる東京・吉原を舞台にした娼婦5人の物語だが、女優それぞれが個性的な役柄を演じ分けている。
ラジオから毎日のように流れる売春防止法をめぐる議会の攻防。「夢の里」の主人田谷(進藤英太郎)は「お前たちがどうやって食っていけるというんだ。本当にお前たちのことを考えているのは俺達業者だ。俺達はね、政治の行き届かないところを補っているんだ。国家に代わって社会事業をやってるんだ」と女たちに演説してみせる。

5人はそれぞれ事情があって、悩みながら生活をやりくりしている。
意識するにせよしないにせよ、体を売ることの拭い去れないうしろめたさは潜在的にあるわけで、息子から捨てられたゆめ子(三益愛子)のように、時に外部から指弾され揺れ動く。売春防止法とは、そうした娼婦の罪悪感を、感情のレベルではなく、現実の「罪」として固定することにほかならない。理由や背景はそこでは全く無関係なのだ。
店を経営する主人も、売春によって稼ぎを得ているという法律とは正反対の立場にいながら、女たちの理由や背景には全く頓着しない。そうしたある種「見捨てられた」女たちは、何にも頼らず、やすみ(若尾文子)のように男を騙して店を乗っ取るか、ゆめ子のように狂うしかない。

一見通俗的題材を扱いながら、人間をここまで描いてみせるのはさすが溝口である。ウェットな乾いた筆致でシーンを切り取るカメラの宮川一夫もさすが。男たちもそれぞれ情けない凡人を過不足なく演じている。
ただ、私も黛敏郎の音楽には違和感を覚え、感心しなかった。

投稿者:Longisland投稿日:2006-07-25 12:10:17
公開当時も議論・批判されたらしいが音楽が変で× 
邦画に初めて電子音楽を導入したと話題になったらしいが、そんなのSF作品でやってくれよ。黛敏郎の自己満足以外の何物でもない、映像・ストーリーと音楽の違和感が超残念。
消え行く赤線地帯とそこでしか生きられない女、逃げてきた女、這い上がる女…各々の女のドラマが見事に描かれ一本の映画として構成されている。
なんか陰鬱とした話のようだが京マチ子のアプレガールは可愛らしく、若尾文子の美しさとしたたかさは魅力的。意外だったのは妖艶なイメージの小暮実千代があんなに地味な役、観ている間気が付きませんでした。
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【DVD】赤線地帯2012/11/16\2,800amazon.co.jpへ
 【DVD】赤線地帯2008/08/22\4,500amazon.co.jpへ
 【DVD】溝口健二 大映作品集 Vol.2 1954-19562006/12/22\19,000amazon.co.jpへ
【レンタル】
 【DVD】赤線地帯レンタル有り
 【VIDEO】赤線地帯レンタル有り
【広告】

【スポンサーリンク】



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION