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幕末太陽傳(1957)

メディア映画
上映時間110分
製作国日本
公開情報劇場公開(日活)
初公開年月1957/07/14
リバイバル→日活-2011.12.23(デジタル修復版)
ジャンルコメディ/ドラマ/時代劇
映倫G
幕末太陽傳 デジタル修復版 Blu-ray プレミアム・エディション
参考価格:¥ 6,264
価格:¥ 4,845
USED価格:¥ 4,195
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【クレジット】
監督:川島雄三
製作:山本武
脚本:田中啓一
川島雄三
今村昌平
撮影:高村倉太郎
美術:中村公彦
千葉一彦
編集:中村正
音楽:黛敏郎
監督助手:浦山桐郎
遠藤三郎
磯見忠彦
資料提供:宮尾しげを
安藤鶴夫
照明:大西美津男
特殊撮影:日活特殊技術部
助監督:今村昌平
出演:フランキー堺居残り佐平次
左幸子女郎おそめ
南田洋子女郎こはる
石原裕次郎高杉晋作
芦川いづみ女中おひさ
市村俊幸杢兵衛大盡
金子信雄相模屋楼主伝兵衛
山岡久乃女房お辰
梅野泰靖息子徳三郎
織田政雄番頭善八
岡田真澄若衆喜助
高原駿雄若衆かね次
青木富夫若衆忠助
峰三平若衆三平
菅井きんやり手おくま
小沢昭一貸本屋金造
植村謙二郎大工長兵衛
河野秋武鬼島又兵衛
西村晃気病みの新公
熊倉一雄のみこみの金坊
三島謙粋がりの長ンま
殿山泰司仏壇屋倉造
加藤博司息子清七
二谷英明長州藩士志道聞多
小林旭久坂玄瑞
関弘美伊藤春輔
武藤章生大和弥八郎
徳高渓介白井小助
秋津礼二有吉熊次郎
宮部昭夫長嶺内藤太
河上信夫岡っ引平六
山田禅二坊主悠念
井上昭文ガエン者権太
榎木兵衛ガエン者玄平
井東柳晴吉原の附馬
小泉郁之助呉服屋
福田トヨ新造おとら
新井麗子女郎おもよ
竹内洋子女郎およし
芝あをみ女郎おてつ
清水千代子女郎おうの
高山千草女郎おさだ
【解説】
 古典落語の“居残り佐平次”を下敷きに、幕末の品川の遊郭に居座り続ける、お調子者で狡猾なひとりの男を描いたコメディの傑作。「雁の寺」「洲崎パラダイス・赤信号」の川島雄三監督、フランキー堺主演。
 明治維新を目前にした江戸の品川。ここに北の吉原と並び称される遊郭があった。その遊郭の一室で、勘定を気にする仲間3人を尻目に呑めや歌えの大騒ぎをしている男こそ、主人公佐平次。この男、実は懐には一文の銭も持ち合わせていないのだが……。
 「居残り佐平次」以外にも「品川心中」「三枚起請」「お見立て」「明烏」といった落語ファンにはお馴染みの廓噺を随所にちりばめ、リズミカルにして畳み掛けるようなスピーディな展開、それでいてメリハリの利いた演出と、観る者を一瞬たりとも飽きさせない川島雄三監督の代表作にして日本映画を代表する傑作の1本。特筆すべきは主役の佐平次を演じたフランキー堺の演技で、その流れるようなムダのない動きは、それ自体ある種の“芸術”の域にまで達しているといっても過言でない美しさを有していた。また、映画が進むにつれて悪化していく佐平次の咳が、明るくコミカルな作品のトーンにあって唯一静かな影を落としているが、常に死と隣り合わせで生きていた川島監督の死生観が垣間見えて印象深い。エピローグ、それまで全編を通してひたすらアクティブだったスクリーンが、明け方近くなり皆が寝静まり、佐平次がこっそり遊郭から抜け出そうとするシーンになって一転、強烈な静けさに包み込まれる。この動から静へのあまりにも見事な転換は映画史上屈指のエピローグではないだろうか。とにかく日本が誇る二人の類い希な天才が高次元で融合して産み落とした奇跡の映画である。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
15126 8.40
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【ユーザーコメント】
投稿者:イエガー投稿日:2016-05-07 20:03:05
初めて大スクリーンで鑑賞!さらに傑作度が上がります。相模屋のセットはぜひともスクリーンで観てほしい!!こはるとおそめの大乱闘もさらに大迫力です!
ラストの墓場のシーンはなんかさらにジーンときたな!
投稿者:チャック・イエガー投稿日:2016-02-08 20:53:20
なんの情報も入れず観て、豆知識をいれてまた観た!二回目のほうがめちゃ面白かった!(笑) さらに落語の元ネタとかしっかり押さえて観たほうがさらに面白くなりそう(笑)! 凄い!映画だね。女優さんの使い方上手いよね!フランキー演じる佐平次って、クレイジーキャッツの植木等みたい(笑) 絶対、影響あたえてるよね(笑) これは凄い映画だね!
投稿者:グレコ投稿日:2014-12-02 23:22:38
南田洋子の美しさと上手さにびっくり。いい女優さんだったんですね。
ラスト付近の杢兵衛との絡みあたりから意図的なのか違和感を感じる。
投稿者:Bill McCreary投稿日:2014-09-28 21:49:14
「午前十時の映画祭」でしばらくぶりに見ました。たぶん十年ぶりくらい。あらためて見直すと、あれ、こんな軽快な映画だったっけと思い、自分の記憶の不確かさを再確認しました。

やっぱりフランキー堺の個性が抜群で、それになにげに裕次郎はもちろん小林旭から二谷英明、小沢昭一、さらにはマックイーンの声で名高い宮部昭雄まで出演しているキャストの豪華さ(女優陣も侮れない)、それで、日本映画最盛期らしいセットの豪華さ(相模屋の見事さは、やはり大したものです)、時代が変わったから、絶対このような映画は作れないわけで(作ればオールスターになり、このような映画では企画されないからだめです)、これも映画全盛期のなせる業というものでしょう。そう考えると、この時代はまだこのようなぜいたくさのすごさが同時代で認識できなかったわけで、それは仕方ありませんがなんとももったいない話。

それにしても、主要なキャストがここ数年で次々に亡くなっているのはやはり時代ですね。もうとっくに半世紀以上前の映画ですものね…。

http://blog.goo.ne.jp/mccreary
投稿者:noir fleak投稿日:2014-08-15 12:51:51
広々とした東京湾の品川の海。この眺めを見せてくれただけでもうれしい。今から150年前の東京をこれほど彷彿とさせる映画はないだろう。有名なエンディングの奥行き。墓から海沿いに長く延びる道。すごいセットだ。(海のロケも美しい。あれは本当に東京湾だろうか?)
ストーリーはあまり深く考えないでよい。これは日本映画最高のスラップスティックコメディーなのだ。
これまた有名なフランキー堺の「咳」。これを死と結びつける見方には反対だ。最後の堺のセリフがそれを物語っているではないか。
投稿者:uptail投稿日:2013-11-07 10:26:46
左幸子
投稿者:呑気呆亭投稿日:2013-04-30 19:24:38
「居残り佐平次」「品川心中」「三枚起請」「お見立て」そして放蕩者の若旦那と孝行娘とバクチ好きの大工の親爺という設定を借りて、川島と今村昌平と田中啓一は練りに練った脚本を創り上げた。その見事な脚本にフランキー堺という鬼才を得て、脇をこれでもかと言うほどの芸達者で囲んで、幕末という何が起こっても不思議でない時代の品川宿に痛快無類の川島ワ−ルドを幻出させ、ラストの蜻蛉返りでニヤリと笑って見せようとした川島の意図は、残念ながら時代の理解を得られなかったと聞くが、それなしでも充分に楽しめる快作である。http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:カール犬投稿日:2012-08-31 20:19:38
これはMY邦画ベスト1かも。

『七人の侍』とどちらが好きか?と問われたら悶絶するレベル。

演技・セリフの切れ味がどのシーンも最高じゃん。

これだけのスラップスティックな展開でありながら
静かな死生観にも満ちているというミラクルムービー。

自分的マイナスポイントは・・
とてつもない芸達者に囲まれた石原裕次郎が(棒)であるところ。

でも他がそれを補って余りある。てやんでぇもってけ10点。
投稿者:いまそのとき投稿日:2012-04-17 10:45:59
圧倒されっぱなしのぶっちぎり。日活スタッフの熱気と活気が伝わる名作。古典落語の逸話を独特の悲壮感とブラックユーモアで極めた脚本と演出。今みても切れ味が全く損なわれていない確かな手ごたえがある。真面目腐った攘夷志士たちが滑稽にみえるくらい息の抜きかたが絶妙で、フランキー堺の佐平次が矢鱈輝きまくっている。セットとカメラワークもよく、この騒々しさが何ともしれぬ快感になる。
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2012-02-26 01:08:39
幻のラストシーン、撮って欲しかったなあ。
投稿者:こじか投稿日:2010-11-28 14:37:09
傑作との誉れ高き邦画作品。
ですが率直なところ正直あまり合わず…。
また機会を作り観なおします…。
投稿者:あおぞら投稿日:2010-04-11 11:26:01
佐平次は自分の死期が近づいたことで、真剣に生き始めたのではないだろうか。この世で何も残さず消え去ることは悲しい。高杉晋作はこの翌年27歳の若さで死んだが、日本を生みかえる大きな仕事を残したからかげりがない。佐平次は晋作に劣らぬ才覚を持ちながら何も残していないから、死期を前にジタバタしてるのではないか。
投稿者:半熟卵投稿日:2009-12-31 23:25:53
フランキー堺
投稿者:にゃんにゃん投稿日:2009-12-20 15:09:51
テンポの良さとリズミカルな演技が心地いい。
主人公が起こす騒動がまた痛快。

終盤になるにしたがって主人公の咳が悪化してきており
最後の墓場のシーンではなんともいえない味わいを残して終わる。
投稿者:クリモフ投稿日:2009-01-17 03:04:37
品川の遊郭を舞台に遊女から手伝い、武士まで巻き込んですったもんだを繰り広げる人情喜劇。登場人物みなが生き生きと描かれており、観ていて気持ちが良い。その群像劇を息もつかせず、ダイナミックに見せきった川島雄三はさすがです。そして愉快に進む物語の合間に、佐平次の病気の描写をくどくならないように入れて緩急をつけている。このふとした転換が見事!観てる側はドキッとするね。
なんといっても佐平次のキャラが魅力的。もうフランキー堺最高。無駄のないコミカルな動き、流暢な台詞回し、完璧。やっぱ人は顔じゃないね。いやいや悪い顔じゃないんだけども。女郎のこはる、おそめも色っぽくて可愛い。そして女郎としての強さもあるね、この二人に言い寄られる佐平次がうらやましい。裕次郎もやっぱオーラあるな。
病気のくだりからひょっとしたら、暗くなるかな、なんて思ったけど、ラストはああやってくれて良かった。やっぱこういう話は最後気持ちよくないとね。
傑作であります。
投稿者:映画元気投稿日:2008-06-09 10:33:06
<元気コメント>
 人間、常に笑顔で、とにかくくよくよしないことが元気の秘訣だそうだ。
 加えて災い転じて福となすとなれば、もう怖いものはない。http://eigadegenki.cocolog-nifty.com/1/2008/06/post_4520.html
投稿者:黒美君彦投稿日:2004-06-16 00:37:49
陽と陰。タイトルに「太陽」を掲げつつ、底抜けの明るさを演出しつつ、そこに浮かび上がる「陰」。諸賢の指摘の通り、祝祭には常に「生」の裏返しである「死」が絶えず貼りついている。
・・・が、それはともかく洒脱なフランキー堺の演技に酔い痴れたい。「才覚」だけを武器に、底抜けに明るく賢い自らを演出する左平次は、川島雄三の分身か。スピーディで格好良く、抜け目のない幕末の落とし子。
自らの才覚で、異国で生き残ろうと決意までした左平次が、こはるを追う杢兵衛大尽の前では気後れしたのはなぜだろう。慾とは異なる東北人の純真さに、絵に描いたようなウソがつけなかったからか。下北半島出身の川島が、大尽に自らのルーツを重ねたという解釈は興味深い。
「太陽」を観る、ということは必ずそこに落ちた影を意識することでもある。とにかく大傑作だ。
投稿者:さち投稿日:2004-06-13 07:40:25
フランキー堺の味に参った 初めて見たのだが,
懐の広さを感じた 内容としてはエンターテイメント  
裕次郎の大根も目立つ 存在感はあるんだが
投稿者:Stingr@y投稿日:2003-04-13 04:11:15
 「さよならだけが人生さ」が口癖だったという川島監督の渾身の一作,見事である。川島39才の作品で,筋萎縮症を既に発症していた彼はその後6年しか生きられなかった。しかしこの時点では,彼自身は直ぐに死ぬとは思っていなかった。内容はここの解説でほぼ言い尽くされているので,追加したいことだけ。

 「居残り佐平次」は自らの才覚でうまく世を渡って行く。そもそも佐平次が居残ったのも,実は,ちゃっかり品川で肺病の転地療養と決め込んだため。しかし,最後に現れる「お見立て」の杢兵衛大尽は佐平次にとっては冥土からの使いで,佐平次のどんな才覚も通じない。佐平次はともかく杢兵衛大尽から逃げるしかない。「地獄サ落ちっド〜」。「俺はまだまだ生きるンでぇ」。これが,佐平次が墓場から逃げるラストシーンである。

 川島はしぶとい佐平次の姿に自分自身の理想を重ね合わせている。東北訛りの杢兵衛大尽も,やはり青森県下北出身の川島自身か彼の先祖を思わせる。「ご先祖様が迎えに来た」と考えてもよい。なぜなら,川島の病気は所謂(いわゆる)「血の病」=「(先祖が繰り返した)近親結婚に起因する病気」だからである(そのため彼は独身を通した)。「ご先祖様にウソついてはなンねぇ!」子供が言い聞かされる言葉である。それなら,杢兵衛大尽にウソが通用しないことも納得がいく。ラストの墓場は,史実に従えば,品川には遊女の投げ込み寺として海蔵寺があるので,その墓場ということになるだろうが,川島にとってのイメージは「恐山」である。「さよならだけが人生さ」と他人には達観したように見せた川島だが,どうしてどうして自分自身はしぶとく生きる気でいる。

 このラストシーン,川島のアイデアでは,佐平次に撮影セットや撮影所を駆け抜けさせ,佐平次を現在と交錯させるはずだった。このアイディアは,当時は全く理解が得られず,川島が折れる形で今見るラストシーンになった。着物を着て佇(たたず)む主人公の周りの風景が,次第に昔の風景から現在の風景に変わる,何ていうシーンはよくある。川島はそうではなく,多分,佐平次が現在の風景に逃げ込むように描きたかったのだろう。佐平次が逃げ出し,撮影セットを観客にばらし,撮影所を抜け出し,車の行き交う現在の品川を駆け抜けたら,オープニングの現在の品川のシーンは単なる説明ではなくなる。そして,この作品は「幕末滑稽噺」ではなく「現代コメディ」になったはずであるが……。どんな作品も時代の申し子である。撮影風景を観客にばらす川島のアイディアは,四半世紀(25年)後の「蒲田行進曲(1982)」でやっと結実する(だが,その意図するところは全く違っている)。

 太陽族であるはずの裕次郎が,フランキー堺に完全に喰われている。「太陽」というタイトルは川島が自ら付けたもので,映画会社は太陽族が社会問題化していたので難色を示したという。個人的には,「幕末時代劇〜太陽族裕次郎演じる高杉晋作」という触れ込みで前評判を高め,映画会社に多額の資金を出させようとした川島の計略(佐平次ばりの才覚)だったと思っている。川島は太陽族とは無縁の幕末コメディを作り上げた。佐平次が浴衣や羽織を「ふわっ」とはおる仕草は「美技」としか言いようがない。川島がフランキー堺で「写楽」を撮る約束をしていたというエピソードは有名。
投稿者:noreply投稿日:2003-01-01 12:07:33
【ネタバレ注意】

「物騒な世の中だ・・」。
労咳病みで、他人を決して信用しない。
おそらく世の中の残酷さを誰よりも熟知していたであろう佐平次は、それでも決して生への執着を捨てない。むしろ「首だけになっても動いて見せまさァ!」という気概である。
平気で人に嘘を付き、騙し、貶める。しかしこういった行為は佐平次の場合
においては社会への反逆心や厭世観から来るのではないようだ。
彼の場合これらの行為は自己愛と生への飽くなき執着、そして人生肯定の表出に他ならない。「こちとら町人は、自分一人の才覚で生きる」。
それが彼の人生の歩むべき道、言い換えれば存在証明なのである。
取り敢えず若旦那徳三郎と結婚して暮らそうと思うのでこの場から逃がして欲しいと頼むおひさが「(代金は)十年後に払います」と言うと、
佐平次は「十年後には世の中も変わる・・」(実際に明治維新である)
と言う。
するとおひさは「世の中が変われば私も変わります。もっとお支払い出来るかも知れない」と言う。
佐平次は笑った。十年後の代金など全く当てには出来ない。それどころか、あの博打好きでろくでなしの徳三郎が旦那であればむしろ生活に逼迫することだろう。
しかし佐平次は彼女の頼みを快く受け入れたのである。おひさという純朴な少女の生への汚れ無き肯定に、労咳持ちで、今も死の影が迫り来る自分の姿を重ね合わせたのではなかろうか。
「地獄も極楽もあるもんけ〜、おいらまだまだ生きるんでえ〜!」、
クライマックスでは「死に神」さえも騙して逃げ出す。
人生のそこはかとない暗さ、死の影を十二分に見知っているからこそ、反対にどこまでも光り輝く生の光明、「太陽」と成りうるのである。

投稿者:Longisland投稿日:2002-10-20 11:28:36
本作品は楽しく時間がたつのも忘れたほど。フランキー演じる口先三寸で要領よく生きてゆく主人公がなんとも魅力的。幕末の不安な社会背景と主人公の魅力のバランスが絶品。
日本映画はそんなに観ないから偏向した意見かもしれんが、日本映画すばらしさを感じられる一級品
投稿者:さだじ投稿日:2002-05-26 00:45:53
 「思想堅固デナク、身体強健デモナク、粘リト脆サヲ持チ、酒ト色ニ興味アル者求ム。股火鉢ノ川島」。この文を読んで、何か言葉に出来ない「粋」なものを感じた人はこの映画を観てみてください(ちなみに俺は、映画関係者になりたければ体は強健でないとダメだと他の講師にいわれましたけど)。

 落語を下敷きにしたという展開とキャラは確かに落語っぽいおもしろさがつまってました。フランキー堺を始め、楽しい登場人物が織り成すエピソードはなんだか微笑ましくなること必至。味があるし、いろいろなエピソードを終盤にきちっとまとめ上げる手法もなかなかよろしいと思いました。また川島雄三氏の演出も、ここの解説にあるようになんだかスピーディでちょびっと変わってます。たまに役者があまりにも早口になったりして何をいっているのか聞き取りにくくなる部分がありましたが(ビデオの状態が悪いのか?)、他の映画にはない、粋な味がここにはつまっているのではないでしょうか。しかし、個人的に一番好きなのはやはりラストですね。最後のフランキー堺のセリフはなんだか拝聴してて、妙な感動を覚えました。そしてそこにかかる軽快な音楽。あのセリフをいった主人公の心持ちはすごく神妙なのかもしれない。それなのに何か人を喰った印象を与える、異様な清々しさがそこにはあります。

 以前、「栄光なき天才たち」というマンガで川島雄三を描いていた話があって、それによるとラストで川島さんはフランキー堺を、オープニングであったような「現代の街」を走り抜けさせようとしたらしいです(記憶はちょっとあやふやなんですが)。なんかおもしろいですよね。今、古本屋で「栄光なき天才たち」あったら買うぞ、俺は。

 と、ちょっと関係ない話をしてしまいました。しかし、これはその川島雄三という人間性、人生観がなんとなくわかるような映画でしょう。他の川島映画は何一つ見ていないので偉そうなこといえないですけど(死)、なんか気に入ってしまった映画でした。明るさの中にあるフランキー堺の咳がやっぱりなんともいえません。普通に「お話」だけ求める人は、もしかしたらそんな満足できない作品かもしれませんが、俺は好きです。

 最近微妙に自分のことで忙しくなってきたんで、そろそろあっしもこのへんで失礼いたしやす。

 ↓師匠のHP(新作ビデオ、DVD情報アリ)http://www.cinemanc.com/
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 主演男優賞フランキー堺 「倖せは俺等のねがい」に対しても
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