allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

荷車の歌(1959)

メディア映画
上映時間145分
製作国日本
公開情報劇場公開(新東宝)
初公開年月1959/02/11
ジャンルドラマ
独立プロ名画特選 荷車の歌 [DVD]
参考価格:¥ 4,104
価格:¥ 4,104
USED価格:¥ 3,049
amazon.co.jpへ

【クレジット】
監督:山本薩夫
製作:中山亘
立野三郎
原作:山代巴
脚本:依田義賢
撮影:前田実
美術:久保一郎
音楽:林光
出演:望月優子セキ
三国連太郎茂市
左幸子オト代
水戸光子
利根はる恵
左時枝少女時代のオト代
西村晃初造
【ユーザー評価】
下記フォームからあなたのこの作品に対する採点を投票してください。
メールアドレス年齢性別
評価 (低い←→高い)
12345678910
【ユーザーコメント】
投稿者:カール犬投稿日:2013-10-14 00:39:02
貧乏・重労働・嫁いびり・子別れ・妻妾同居etc...と、
何重苦にもなってる苦労女一代記。

こういうとことん踏みにじられ系の嫁or妻or母親役は
ベテラン望月優子におまかせだ。

それに対する左民子(時枝)や左幸子姉妹の演技は、
旧態依然としたストーリーの中にも瑞々しく世代交代の節目を感じさせる。

自身の劣化や肌の荒れを気にする望月優子に、
乙女肌(化粧品)を買ってあげる三國連太郎。

それに対するその後の姑(岸輝子)の
恨みつらみの繰り言が個人的にはハイライト。

そうそうちょっと上げたらドドーンと落とさないとね。
投稿者:呑気呆亭投稿日:2013-06-06 15:52:24
地味な映画だが名作である。画面の隅々に製作者の意図と意思が感じられるのは、女たちひとり10円のカンパを一円も無駄にすまいとする気持ちをスタッフもキャストも共有していたからだろう。望月も三國も熱演だが、この映画を単なる「女の一生」としなかったのは、子ども時代のオト代を演じた左時枝のぶっ飛んだキャラクターに依るところが大きい。セキ(望月)と茂市(三國)の最初の子どもであるトモ代は、幼児の頃の保育が十分でなかったために3歳になるまで歩けなかったのだが、3歳になって突然歩き出す。そこから時間が急展開してオバアをちっとも恐れぬお転婆娘に成長したトモ代が出現して、ドラマの雰囲気をガラリと変えてしまうのである。下手すれば姑と嫁のいがみ合いという湿っぽい物語に陥りかねない所を、彼女の陽性が媒体となって姑と嫁の関係から湿り気を去らせて一種風通しの良いバトルに変えた。そのトモ代の成長した役を姉の左幸子が演じて、家族の中でのトモ代の役割を受け継ぐのだが、役柄の面白さの表現という点では妹に軍配が上がる。後半の妻妾同居する物語の部分では、三國の妾になる浦辺粂子のヌエ的な存在感はまさにこの人あってこその気味悪さであった。三國の老けは頂けなかったが、ともあれ映像の深みのある美しさは絶賛に値する。http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:はこまる投稿日:2008-03-14 00:08:58
〈ものがたり〉
明治27年、広島県の山奥にある村。地主の屋敷で働く娘セキ(望月)は、想い人であるイケメンの郵便配達人茂市(三國)から求婚される。いつの時代も男は女を口説く時に夢を語るもの。荷車引きとして独立を宣言する茂市にセキはゾッコン。勘当の身となりながらも商売を始めた彼の元へ嫁いでゆく。苦労人の姑(岸輝子)の邪険な扱いに耐えながら、茂市と共にひたすら往復40キロの山道で荷車を引き続けるセキ。
やがて時代は明治から大正へ。長女のオト代、続き次女のトメ子が生まれ、待望だった長男虎男や次男三郎も授かる。夫婦の頑張りもあり茂市の荷車商売は時流に乗り、やがて車問屋を開くまでになる。病に倒れ、セキに対して更につらく当たるようになっていた姑も、一心に看病を続ける彼女に心を開き、感謝の涙を流し死んでゆく。
しかし、間もなく荷馬車が現れ、続き自動車が。セキや茂市が一心不乱に荷車を引いた時代は終わりを告げ、その頃には子供達もそれぞれ独立して家族を支えるまでに成長する。
しかし、大正から昭和へ。幸せも束の間、やがて暗い戦争の影が一家を覆い始め、長男虎男が出征することに・・・。

全国農協婦人組織協議会が企画。製作は全国農村映画協会。物語は広島県に実在した名もなき老婆からの綿密な聞き書きに基づいています。
原作は同県出身で、左翼運動により太平洋戦争中に夫(45年獄中死)と共に思想犯として検挙・投獄(40年〜45年まで)された経験を持つ農村文化運動の推進者山代巴。脚本は溝口作品で知られる依田義賢。前年の秀作『異母兄弟』に続く「女の一生」ものです。
そして、全国320万の農村夫人部(1958年当時)の10円カンパによる3200万円を元に、その物語を映画化したのは「赤いセシル・B・デミル」こと山本薩夫。2時間半に及ぶ大作ですが、成瀬に師事した山本の持ち味である人間味溢れる情緒演出が冴え、またスケール豊かな山本節も遺憾なく発揮されています。活気に湧く港や貨物トラックの登場する場面での豪快なロングショットは鮮やかの一言につきます。また、劇中幾度となく流れる様々な歌曲が女の一代記を更に盛り上げています。
本来は16ミリプリントにより全国の農協組織を長期にわたり巡回上映してゆく予定でしたが、資金不足分を補う為に、新東宝系でも上映されています。
ちなみに、同時期に同系列で上映されていた映画は『戦場のなでしこ』(石井輝男)『ワンマン今昔物語』(近江俊郎)『決闘不動坂の大仇討』(山田達雄)『女吸血鬼』(中川信夫)そしてソ連映画『豪勇イリヤ 巨竜と魔王征服』。

以下、山本薩夫「私の映画人生」(新日本出版社刊)より撮影時のエピソード。

1957年(昭和32年)に製作された『異母兄弟』(家城巳代治監督)をもって配給活動を停止していた独立映画社(新星映画社)は、本作が公開された1959年に崩壊。山本薩夫や伊藤武郎らが行っていた独立映画運動はその拠点を失います。
しかしこの時、当時まだ統一されていなかった全国の農協夫人の会を協会としてまとめようという動きが起こり、全映農(全国農村映画協会)はその一環として映画製作を計画します。そこで白羽の矢が立てられたのが山本薩夫であり、資金は農協を通して上記のようにカンパにより賄われたのですが、原作の権利は松竹の木下恵介が押さえていたました。
全農映に『荷車の歌』を推薦した山本は事情を知った木下から権利を譲り受け、映画化に着手します。
原作者の山代巴は、途中で脚本を松山善三に、主演を高峰秀子との要望を出したりしますが、当時日本映画はまさに絶頂期。絶対的な力で君臨していた五社協定によりそれは実現しませんでした。

撮影は主に長野県で行われ、新築の農家のセットもあり予算は少しオーバーしています。しかし、不足分は新東宝系での公開による収益で穴埋め。山本自身によると随時全国の農村で上映され、最終的には観客は一千万人を越えたとのことです。ちなみに、当時(1958年)の五社の映画製作一本あたりの平均制作費は白黒映画が三千万円くらい、カラー映画が五千三百万円くらいです。

また、赤ちゃんが出て来るシーンの撮影ではエキサイトし過ぎて、「唖の赤ん坊をつれてこい!」と怒鳴る程力が入った山本の演出ですが、皮肉にも左幸子への演技指導にも熱がこもり過ぎて、主演の望月優子が嫉妬。三國や西村晃を誘い山本監督へ議も辞さず、撮影現場では左幸子をかなりイジメたそうです。

しかし、望月優子は、木下恵介の『日本の悲劇』(53年)、今井正の『米』(57年)、そして本作と、映画史に残る名演技をフィルムに刻みこみ、本作を堂々代表作としています。そして時代は60年代に入り、山本薩夫の仕事は日教組による『人間の壁』、続き『武器なき戦い』『松川事件』を経てメジャーへと向かいます。
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【DVD】荷車の歌2013/05/25\3,800amazon.co.jpへ
 【DVD】独立プロ名画特選 DVD-BOX 1 文芸編 映画でみる文芸作品2005/11/25\12,000amazon.co.jpへ
 【DVD】荷車の歌2004/11/26\4,700amazon.co.jpへ
【レンタル】
 【DVD】荷車の歌レンタル有り
 【VIDEO】荷車の歌レンタル有り
【広告】

【スポンサーリンク】



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION