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太陽にかける橋(1961)

BRIDGE TO THE SUN

メディア映画
上映時間117分
製作国アメリカ
公開情報劇場公開(MGM)
初公開年月1962/05/08
ジャンルドラマ

【解説】
 第二次大戦前、日本人外交官のもとに嫁いできたアメリカ人女性がいた。彼女は、日米の友好の為に尽力する……。実在の人物、グウェン・寺崎の半生を描いたドラマ。
<allcinema>
評価
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投稿者:noir fleak投稿日:2012-05-30 11:36:39
というべきか、全く存在さえ知らなかった。日本人外交官と戦前に結婚し、戦争中は子供とともに日本に留まった米国テネシー州出身(つまり田舎)の女性グエンテラサキの同名の伝記を基にしている。しかも本作が出来たのは1961年。はっきり言えば、どうせこっけいな日本描写、残虐非道は日本軍という図式だろうと覚悟して見たら、そうではなかった。この時代のこの種のテーマ(他には「サヨナラ」「House of Bamboo」「Beyond the Rising Sun」などなど)に興味のある人にはお勧めできる。


日本文化の滑稽シーンは皆無ではないが、全くマトモ。ちゃんと日本でのロケもしているし、丹波哲郎など俳優陣も立派。なにより感心するのは、主演のキャロルベイカーとジェームス繁田二人の好演だ。ベイカーはカザンのBaby Doll以来のセクシー女優というイメージとは大違いで、見直した。彼女の代表
作だろう。繁田もおさえた演技がすばらしい。
米国人のグエンに日本人が嫌がらせをするシーンは一箇所だけある。それもアメリカの大統領か誰かの写真を踏めという踏み絵(!)であって、個人にたいする誹謗ではない。疎開先で美容室に行くと美容師がまるで映画女優のようなド派手な髪型にする場面なども楽しい。原作はこのようにグエンが戦争中でもいかに人々から暖かく遇されたかを書いているらしい。
玉音放送で本物の天皇の声が流れ(と思う)、それを村の人が座ってじっと聞き、終わったら静かに家に引き上げて行くというシーンは忘れがたい。日本映画でもこんなシーンがかつてあっただろうか?
しかし映画は悲しい結末を迎える。まるであの「旅情」の終わり方のような余韻だ。
こんなに立派な映画にできたのは、お金はアメリカが出し、監督以下のスタッフはフランス人だったからだろう。日本理解という点にかけてはフランス人は
(欧米先進国のなかでは)一番だと思う。

(追記)原作が文庫本で出ているので読んでみた。気取りがなく、オネストな語りで非常にいい本だ。こういう普通の人による自伝は、下手な歴史書などよりよほど歴史に対して目からウロコという気持ちにさせてくれる。このグエンさんという女性も尊敬に値する人だと思う。
夫寺崎氏が残した天皇の口述筆記「昭和天皇独白録」(1990年出版)と柳田邦男によるノンフィクション「マリコ」(グエンの一人娘)の3点セットは、太平洋戦争前後の貴重な記録だ。そして、この映画。もっと日本人に知られていい。
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