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暗夜行路(1959)

メディア映画
上映時間144分
製作国日本
公開情報劇場公開(東宝)
初公開年月1959/09/20
ジャンルドラマ/文芸

【クレジット】
監督:豊田四郎
製作:滝村和男
佐藤一郎
原作:志賀直哉
脚本:八住利雄
撮影:安本淳
美術:伊藤憙朔
音楽:芥川也寸志
助監督:平山昭夫
出演:池部良時任謙作
山本富士子妻・直子
淡島千景お栄
仲代達矢
千秋実時任信行
杉村春子お才
中村伸郎謙作の父
北村和夫高井
仲谷昇石本
汐見洋永井老人
三津田健佐伯
賀原夏子お仙
長岡輝子愛子の母
荒木道子本郷の婆や
南美江寺のかみさん
市原悦子お由
岸田今日子廓の女
加藤武京都の医者
小池朝雄水谷
文野朋子謙作の母
加藤治子京の宿女中
田代信子尾道の婆さん
本山可久子看護婦
【解説】
 白樺派の志賀直哉が発表した同名長編小説を、八住利雄が脚色し豊田四郎が監督した文芸作品。
 時任謙作は祖父の愛人だったお栄との結婚を望むが、自分が祖父と母との間にできた不義の子であることを知らされ愕然とする。家族はもちろんお栄本人にも結婚を反対された謙作は、旅行先の京都で直子という女性と知り合い結婚する。お栄から窮状を訴える手紙を受け取り、謙作は朝鮮を訪れお栄を連れて帰国した。しかしその留守中、妻の直子が従兄の要と過ちを犯したことを知る。謙作は一人絵で鳥取を旅し大山を訪れた。自然の中で心を落ち着けた謙作は、すべてを許そうという気持ちになっていた。謙作はコレラに倒れてしまうが、そこに駆けつけたのは直子だった。
<allcinema>
【ユーザー評価】
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【ユーザーコメント】
投稿者:ヤース投稿日:2004-04-23 02:33:07
『暗夜行路』この小説を最初に読んだのは高一くらいのときだった。当時受験勉強の現代文対策とかいうことで小林秀雄とかいう人の文章を読むようセンセに教わって、帰り本屋で文庫を買うた。当時おにゃン子クラブが夕方やっててガッコから帰ってテレビつけると普通のかわいい女の子がいっぱい踊らされて笑んで戯れていた。そういうのん傍目にしつつ、小林の本を読んだ。秋の涼しい風が吹いていた。小林は、志賀直哉を絶賛していた。それで志賀直哉ってどんな奴やろと図書館で調べた。写真で見ると縄文時代の人のような顔だった。『和解』を読んだ。小林が涙を流した理由もわかるような気がした。古い言葉で言えばブルジョアそのものの人生でも『アバウトアボーイ』のヒューグラントみたいに親の遺産で自由気儘に過ごす人生でも、これだけ人生の滋味があるということは当時わからんかったが、今はわかる。とにかく文章が凄すぎた。実際これに尽きる。谷崎潤一郎がそれらを名文として絶賛したことも付け加えておきたい。『大津順吉』を読んだ。「自分の生涯にはもう到底恋というような事は来はしない」で始まる物語は、80年代のバブル狂騒、ゼニと欲望万歳、ジークムント・フロイトの言う意味でのエロス至上とかなり多くの日本のヒトが漠然と勘違いしていた時代(と思う)「淫を避けよ」という言葉をモットーに生きた大正時代の一文人の苦悩と愉楽は、やはり、際立って感じられた。当時、自分は小津安二郎の映画をビデオ屋で見つけて観始めた頃だった。誰も見そうにない「名画」を発見する痛快さは、当然、神様の思し召しである。小津も、とにかく、有り得ない世界だった。自分が今まで年に百本弱は観ていたしそれが映画と信じて疑わなかったもののどれとも似ていなかった。その小津が、志賀直哉を尊敬していたということを知った時に受けた自分の感動と衝撃、誰か分かってくれる人があるだろうか。小津と志賀直哉が二人で映っている写真がある。額におさめて、飾りたいくらいであった。とはいえ、映画版『暗夜行路』は、小説『暗夜行路』から受ける感動の十分の一ほどである。監督の豊田四郎は関西系の名匠で、『夫婦善哉』という目に入れても痛くない愛らしいしいとおしい傑作を作った偉人だが、『暗夜行路』タイプではなかったことは一目瞭然だ。
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