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小早川家の秋(1961)

メディア映画
上映時間103分
製作国日本
公開情報劇場公開(東宝)
初公開年月1961/10/29
ジャンルドラマ
小早川家の秋 [DVD]
参考価格:¥ 5,184
価格:¥ 4,350
USED価格:¥ 2,896
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【クレジット】
監督:小津安二郎
製作:藤本真澄
金子正且
寺本忠弘
脚本:野田高梧
小津安二郎
撮影:中井朝一
美術:下河原友雄
編集:岩下広一
音楽:黛敏郎
助監督:竹前重吉
出演:中村鴈治郎小早川万兵衛
原節子長男の嫁秋子
司葉子次女紀子
新珠三千代長女文子
小林桂樹その夫久夫
島津雅彦息子正夫
森繁久彌磯村英一郎
浪花千栄子佐々木つね
団令子娘百合子
杉村春子加藤しげ
加東大介北川弥之助
東郷晴子妻照子
白川由美中西多佳子
宝田明寺本忠
山茶花究店員山口信吉
藤木悠店員丸山六太郎
笠智衆農夫
望月優子その妻
環三千世ホステス
遠藤辰雄万兵衛の弟
内田朝雄医者
【解説】
 小津安二郎が野田高梧とともに書き下ろしたオリジナル脚本を自ら監督した。小津が松竹ではなく東宝で監督した唯一の作品。
 京都の伏見にある造り酒屋「小早川」は、当主である小早川万兵衛が年老いたこともあり、娘婿の久夫に引き継がれていた。長男は亡くなっており、嫁の秋子は画廊に勤めに出ている。万兵衛の様子がおかしいことに気づいた娘夫婦は、番頭の六太郎に後をつけさせるがあえなく失敗。娘夫婦が調べると、万兵衛はかつて愛人だった佐々木つねとその娘の百合のところへ通っていたことがわかる。秋子には再婚話が持ち上がるが、ふんぎりがつかない。次女の紀子もお見合いをしたのだが、大学時代の友人に想いを寄せているため決められない。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
855 6.88
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【ユーザーコメント】
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2016-03-12 07:26:42
小津監督が東宝の重役陣に拝み倒されて撮った作品らしいが、本人の中で長年撮りたかったテーマか原作本があった方が成功したと思う。孫の一人は「天国と地獄」の運転手の息子役の人かな。葬式のシーンをあんなに怖く撮った理由は何だったんだろ。
投稿者:noir fleak投稿日:2016-01-09 07:32:15
と思うが、この映画ほど死を前面に押しだしたものはなかった。小津が自分の死期を悟ったのだろうか。最後家族全員が火葬場に向かすシーンといいカラスといい、暗示的だ。いつもの娘たちの嫁入り話は本作ではどうでもいいという感じだ。主役はあくまで雁治郎と浪花千恵子。この二人が出ている場面はすべてが見事。とくに死んだ雁治郎を団扇であおぎながら見つめる浪花の表情とセリフには泣かされる。まさに名シーンだ。
森繁、宝田明などは東宝のごり押しで無理やり出演させたのだろう。森繁は似合わない。
雁治郎と浪花という大キャラクターを使って成功させたのは、さすが小津とも言えるが、従来の小津映画とはかなり異色だ。
投稿者:呑気呆亭投稿日:2013-07-24 12:45:10
小津監督のカラ−映画には松竹で撮ったものと他社で撮ったものとが有り、松竹のそれはいわゆる小津調で撮られているのに、他社でのそれには小津調は影を薄めている。他社でのそれとは大映で撮った「浮草」とこの東宝・宝塚で撮った「小早川家の秋」である。「浮草」のキャメラは宮川一夫、この映画のキャメラは中井朝一、そして面白いことに両作品に中村鴈治郎が主演している。中村鴈治郎の昔の愛人の元に通う浮気性の男というキャラクタ−は両作品に共通していて、鴈治郎はその剽軽さとねちっこさを併せ持つ男をまさに地のままのように演じている。この鴈治郎の存在と他社のキャメラマンとの仕事であるということが、小津調を薄めさせた要因であったのか?ガチガチの額縁にはめ込んだような不自然な映像のストレスもなく、繰り返しを多用する小津・野田の台詞回しに辟易することもなく、流麗な映像の中をひょこひょこと動き回る鴈治郎が演ずる万兵衛という、男なら誰でもこんな風に奔放に生きて、こんな風に昔の愛人の家で亡くなってみたいと思わせる風流人の生き方を、時に苦笑し時に吹き出しながら楽しんで観ることができた。小津さんはこのいわゆる小津調からはみ出した両作品について、どんな感想を持っていたのだろうか?http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:o.o投稿日:2013-01-07 00:33:10
異様とも言えるこの感動をどうやったら表現することができるのでしょうか。現実世界と仮想世界が隙間なく重なりあい、しかしほんの少しだけ横にずれている感じとでも言えばよいのでしょうか。日本の古い死生観では、死者の世界は生者の世界と共存しており、ただほんのわずかにずれているために見えないことになっているのだそうですが、この映画には、そんな、同時には見えないはずの二つの世界を両方見ているような、不思議な感覚があります。

暑い暑いと言っているくせに汗一つかいていない登場人物たちや、ロボットのように歩く通行人などを見ると、情緒溢れるこの古き良き世界が、実は精巧に作られたバーチャル ワールドであることに気付かされます。これは作り物の世界だよとこれほどあからさまに示されているのに、圧倒的な自然さに抵抗できません。好色な小早川家の当主を筆頭として、俗な人物ばかりが出てくるのに、完璧に清潔で、心に残るのは、何度も繰り返される、しゃがみ込んで言葉を交わす二人の女の姿です。

代々続いてきた造り酒屋小早川家の終焉を描いているわけですが、消えゆく、あるいはもう消えてしまった、古く美しい日本へのレクイエムなのかもしれません。そう考えると、焼き場に一族が向かって終わるラスト シーンにも合点がゆきます。ただ、『秋刀魚の味』(昭和 37 年) でも「終わり」が描かれており、こちらは染み入るような寂しさを感じたのですが、この映画では、画面の色合いもあってか、あるいは京都という舞台のせいか、寂しさよりも、ふんわりとした温かみを感じます。

ある美学が徹底的に貫かれたパーフェクト ワールドという感想です。年の初めになんだかいいもの見ちゃったなあ。今年はよき年となるだろうと確信した次第です。
投稿者:さち投稿日:2009-05-22 03:45:52
良かった
投稿者:uptail投稿日:2009-05-21 17:22:53
中村鴈治郎&司葉子&浪花千栄子
投稿者:8397MT投稿日:2008-10-26 00:26:22
【ネタバレ注意】

どのシーンも画面が美しくて見とれてしまい、話しの内容が
なかなか頭にはいってこないが、おもしろいと思う。

色々な見方があると思う。
人によってはほのぼのとした話しだと感じる人もいるかもしれない。
若いころは色々とひどいこともしてきたが、家族に愛される父親だったとか。
笠智衆が出てくるシーンではほのぼのしてしまうと思う。
しかし、もっと深読みするほうが好きだ。

まず最初から目に付くのは秋子と紀子がほとんど同じ構図で
交互に映されているところ。この二人は対比させられているように
思う。状況も似ていて、二人とも周りから結婚を薦められている。
しかしこの縁談はどちらもまとまらない。

笠智衆が火葬場の煙を見ながら死んでも死んでもあとからあとから
また生まれてくるというようなことをいう。これはいつの時代も変
わらないものがあって人の暮らしはまたずっと続いていくというよ
うなことをいってると思う。
しかし、この映画はめまぐるしく変わっていくもの、とりかえしが
つかないような物事を描いていると思う。

父親の万兵衛はルールを守らないものとして描かれていると思う。
かくれんぼしているところなんかもそうだと思う。
決まり事、規則、慣習、モラルとかを守るよりも、自分の好きなように
自分の納得できるようにやるというような生き方だ。
秋子と紀子もそういうところがある。死んだ長男も家業を嫌って阪大の
教授になったという話しが最初に出てきた。

映画のなかにこうした生き方に対する批判のようなものはあまり見られない。
しかし、規則や慣習や古い生き方を全て捨ててしまっていいのかと考えさせ
られるところはあると思う。
細部まで神経の行き届いた、この映画の撮り方、様式も少しでも変えてしま
えば、すべてが崩れてしまうのではないかという不安が感じられる。

最後の葬式のシーンは怖すぎると思う。

投稿者:篭瀬山投稿日:2005-05-08 09:08:36
【ネタバレ注意】

 この半年で松竹・小津を11本見た後の東宝・小津。カラーも5作品目。ローアングル、家屋内・路地・ビル街の構図、会話のときのカットの切り返し等、特徴的なスタイルはそのまま踏襲されているが、カメラが変ったせいなのかどうか、明暗がくっきりしている感、というより黒がやけに濃い。光も黄色が強い感じで、そのせいかこの濃い黒が黒光りして見える。音楽も、黛敏郎さんとは『お早よう』でも組んでいるが、なんかいつもとは違う雰囲気。

 話は、一見いつもと同じ「娘の嫁やり」話かと思いきや、これはほとんど前景化しない。松竹モノではあまり見ない、老いてなお盛んなタイプの老人を中村鴈治郎が好演していて、一家における彼の存在感と、彼の死を描くことが中心的なテーマとなっている。小津映画で、「死」は題材としてよく出てくるが、ここまで正面から描くのはむしろ珍しいのではないか。喪服を着て集まる家族たちの黒、そして人の死を察知してか火葬場の近くに寄ってくるカラスらの黒が、伴奏の音楽ともあいまって、なんとも不気味に見えたのだった。

 この作品で初めて小津を見る人がどう感じるのか分からないが、いつもと違うところが目についた。再来週見る大映・小津『浮草』はどう違ってるか、多いに楽しみである。7

投稿者:Ikeda投稿日:2004-04-04 20:58:06
道楽者の鴈次郎が中心人物で、その子、孫を初め、親族が大勢出てくるので、気を付けて見ていないと姻戚関係が解らなくなります。然し原節子などのベテラン俳優につられて、皆好演だと思います。消えつつあった日本の古い家族を描き、新しい時代を覗かせていますが、鴈次郎が、孫と「かくれんぼ」しながら、家を抜け出すなど、ユーモラスなシーンもあります。少しエピソードが多すぎる感じもしますが、そのため日本の名優が多く見られるのも、この映画の良い所でしょう
投稿者:さとう茶投稿日:2003-11-10 00:23:27
【ネタバレ注意】

鴈治郎(ニ代目)の演技はすごかったです。まるで顔にお面を張ったかのような感じで、特に娘役の新珠美千代との丁々発止のやりとりはうまい。
加東大介、山茶花究の男優陣もうまいですが、やはり美しいのは「東京物語」から引っ張ったような原節子の未亡人と、やはり「東京物語」の香川京子を置き換えたような司葉子の姿ですね。 原節子の堂々とした貫禄は松竹だろうが東宝だろうが変わらない安心感があります。ラストは家父長制を支える家内制手工業たる造り酒屋も合併を免れない、時代の移り変わり。その中で葬儀の列は時代を越えた普遍的なものを感じさせますね。

投稿者:GRIFFIN投稿日:2003-10-26 15:22:54
 感銘ってことはないが、感情描写がはっきりした点が印象的な一本だった。
 先に「浮草」を観ていると、雁治郎の個性に、作品以上のつながりを感じられて面白い。
 テキパキした小津調も悪くはないなぁと思った。
投稿者:parole投稿日:2003-10-17 13:25:26
橋の上歩く葬列のシーンは迫り来るものがありますね。
確かに煙突だとかカラスだとか、壁に並ぶ桶だとか、
ともすれば象徴と受け取られかねない、
いや実際に象徴としての意味合いを持ってしまっている
小津らしくないシーンやカットもあるのですが、
でもラストの上記のシーン、カタルシスとでも言いうるようなシーンにおいて、
これらの疑問や違和感は瓦解してしまいます。
「らしくない」という印象を拭い去ることはできないのですが、
でも小津の作品は個々の、特定のシーンではなく、
それらが積み重なり全体化することによって初めて価値を持つ、
ということをわかりやすく実証しているようなラストシーンだと思います。

皆から少し離れて並んで歩く、義理の姉妹のその美しい後ろ姿。
カタルシスです。
投稿者:ousaka007投稿日:2003-01-12 15:28:32
松竹の監督だった小津安二郎が東宝で撮った作品のため,いつもと多少役者さんが違うし,作品の雰囲気も違うと捉えられていますが,基本的な映画の作り方はさして変わりはないように思います。とは言え,森繁久弥に司葉子,新玉三千代といった面々は確かに小津映画では新鮮な印象がありました。
これは小津作品としては劇場で見た初めての作品でしたが,やっぱり映画は映画館のスクリーンで観るものだと改めて実感させられました。小津のようなスタンダードサイズの地味な作品はテレビ画面で観てもさして違いはないように思われがちですが,実はぜんぜん違っていて,あの独特の厳密な構図で人物の上半身を画面いっぱいに見せる撮り方は,実は大型スクリーンで見てこそ真価が発揮されるのだと解かりました。小津式の構図は,スクリーンで見ると,まるで人物がそびえ立っているように見えるんですね。それはあたかもその人の存在価値を強く訴えかけるかのような力に満ち,その人の人格に対する敬意がわいてくるように仕組まれている感じがするのです。
映画としては,小津らしい淡々とした展開の中に,「古い日本」の崩壊とそれに絡む人間模様を織り込みながら,例によって中村鴈次郎や杉村春子の役者としての技量を遺憾なく引き出して見せています。ただ,たとえば原節子が司葉子に語る「行いの悪いのは直せるけど,品性の悪いのは直しようがない」というような人間観など,いつもより通俗性が強く顔をのぞかせているのは東宝作品の故でしょうか。また,ラストの焼き場のシーンには妙な違和感があって,変に象徴的なカラスのアップとそこに流れるこけおどし的な音響効果は,ちょっといただけない処理だと思いました。
とは言え,小津の後期カラー作品として必見の一作ではあります。
【ソフト】
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