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切腹(1962)

メディア映画
上映時間108分
製作国日本
公開情報劇場公開(松竹)
初公開年月1962/09/16
ジャンル時代劇
あの頃映画 the BEST 松竹ブルーレイ・コレクション 切 腹 [Blu-ray]
参考価格:¥ 3,564
価格:¥ 2,625
USED価格:¥ 2,580
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【クレジット】
監督:小林正樹
製作:細谷辰雄
原作:滝口康彦
脚本:橋本忍
撮影:宮島義勇
美術:大角純一
戸田重昌
音楽:武満徹
出演:仲代達矢津雲半四郎
岩下志麻津雲美保
石浜朗千々岩求女
稲葉義男千々岩陣内
三國連太郎斎藤勘解由
三島雅夫稲葉丹後
丹波哲郎沢潟彦九郎
中谷一郎矢崎隼人
青木義朗川辺右馬介
井川比佐志井伊家使番A
小林昭二井伊家使番B
武内亨井伊家使番C
天津七三郎小姓
安住譲新免一郎
佐藤慶福島正勝
松村達雄清兵衛
林孝一代診
富田仲次郎人足組頭
五味勝雄槍大将
【解説】
 滝口康彦の『異聞浪人記』を橋本忍が脚色し小林正樹が監督。時代劇でありながら武士道を批判的に取り上げ、完成度の高いシナリオと隙のないカメラワークも手伝って、高い評価を得た。カンヌ国際映画祭では審査員特別賞を受賞している。彦根藩井伊家の上屋敷に津雲半四郎と名乗る浪人が現れ「切腹のためお庭拝借」と申し出た。生活に困窮した浪人が「切腹する」と言っては、庭や玄関を汚されたくない人々から金品を巻き上げることが流行っており、家老の斎藤勘解由は数ヶ月前にやってきた千々岩求女という浪人の話を始めた。家老が切腹の場を設けてやると言い出すと、求女は狼狽したあげく、竹光で腹を切った上に舌を噛んで絶命した、と。話を聞いた半四郎は、求女は自分の娘婿であることを告げた。
<allcinema>
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【ユーザー評価】
投票数合計平均点
18176 9.78
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【ユーザーコメント】
投稿者:Normandie投稿日:2016-08-05 18:18:09
ゆめのコラボ
投稿者:あーぼう投稿日:2014-09-02 11:18:53
井伊家上屋敷内を案内するかのようなオープニングからぐいぐい引き込まれ、長さを感じさせずに一気にみせる。俳優陣もみな熱演し、仲代が自身一番の代表作と言うだけのことはある。
投稿者:noir fleak投稿日:2013-09-07 07:14:55
日本映画はない。フィルムノワールの常套手段をとりいれて見事に成功している。ストーリーの面白さは抜群だ。
ちょっと「家庭の貧窮」シーンが長すぎる。武士のメンツうんぬんなど余計な部分は削って、単純な復讐劇とし、1時間半くらいの映画だったらもっと良かっただろう。それに日本映画のクリシェも一杯ある。
白い布の上への喀血、がばと泣き崩れる妻、紋切がたのセリフ、町人の描き方、、、、
クライマックスの立ち回りもあまり感心しない。と、いろいろな短所はあるが、それにもかかわらず傑作だ。
仲代、三国、三島、石浜、丹波それぞれ立派だ。
投稿者:captain_nemo投稿日:2012-04-03 22:08:14
【ネタバレ注意】

こういうドゥーミーかつブルータルな雰囲気の時代劇は大好きで、
頭をカラっぽにして映画を楽しむために必要な 「映画の出来が良くなくてはならない」
という絶対条件を一流のスタッフとキャストが余りある力量で満たしてくれているので
2時間13分の間は 「凄い映画を見てるんだ!」 というエキサイトメントを存分に堪能できる。

しかし、皆がほめそやすところの 「社会派映画」 としては論理が根底から破たんしており、
ちょっとでも脳ミソを働かせながらの鑑賞にとても耐えうる出来ではない。

武士道社会の欺瞞っていうけどさ、そんなこと津雲に言われなくても
井伊家の家臣たちならとっくにわかってるわけ。
 (儀式がすでに形式化・形骸化していることを説明するセリフがでてくる)

そもそも、社会の根幹を形作る思想の枠組み (パラダイム) などに完璧なものはなく、、
いずれも何らかの破たんや矛盾を抱えているものであって、
ベストではなくともベターな選択として、次の新しい秩序が確立されるまでの間は
それを守り続けなければならない。それが世を治める人たちの責任と職分ってもん。
そして、局所的な犠牲や混乱はあったにせよ、欺瞞をはらみ形骸化していたにせよ、
武士道精神を封建主義の根幹に据え続けたからこそ幕藩体制を二百数十年も
維持し続けることができたのだから、その選択は正しかったと言わざるを得ない。

大体、津雲の動機や行動じゃ井伊家の面々の良心に訴えて悔悛を引き出すか、
それができなきゃ欺瞞を突いて満座に恥をかかせるくらいしか実りはなく、
封建制度の変革を促すべき社会派映画としての内実を支えうるものでは到底ない。

単なる個人の復讐譚が主軸じゃ社会派映画にならない、とは言わないが、
津雲の言動がバカすぎて著しく説得力を欠いているのが致命的。
この時代の武士道や封建制度に対して自由主義・個人主義への配慮を要求するなんぞ、
民主主義にかぶれた姫君を戦国時代に登場させたリメイク版隠し砦の三悪人と比肩する荒唐無稽さだ。

最たる愚行は娘への側室の誘いを、本人に何の相談もなく袖にしてしまったことで、
玉の輿に乗っていれば父である津雲にも仕官の可能性が開かれ、
亡き友人の一人息子である千々岩求女も引き上げることが出来たかもしれないのに、
事もあろうか貧乏浪人の求女に娘を嫁がせ案の定、一族4人貧窮にあえぐ羽目となる。
 (この祝言も本人たちが自発的に望んだわけでは無く、なかば津雲のごり押し)
悲劇の責任の一端は、明らかにこのバカッ父にあると言わざるを得ない。

親父が親父なら娘婿も娘婿で、妻子の為に大小質入れし、バカにしていた
狂言切腹に手を染めるまでの決意はよいが、その後本当に腹切ってどうする。
一家の大黒柱として病床に伏せる妻子を支える責任を感じているなら、
這いつくばってどんな無様を晒しても、許しを乞うて妻子のもとに帰るべきだろう。
もちろん、許されずなますにされる可能性は高いが、それこそ死ぬ気で説得しろよ。
その努力もろくにせぬまま自ら可能性を断ち切った原因が捨て去ったはずの
武士道へのわずかな未練であったとするならば、それこそ単なる体裁の取り繕いとして
津雲の非難を浴びなければならないであろう。

それと見事に対比して描かれるのが、終始一貫筋を通す井伊家の家臣たちだ。
狂言切腹に対し事なかれ主義を良しとせず、騒動や混乱などのデメリットを背負ってまで
強引に切腹申しつくり、井伊家、ひいては武家社会の規律と尊厳の保守を貫徹する。
髷を切られてうんぬんは単なる津雲の揚げ足取りであり、武士道を目的とせず、
お家存続の手段としてプラグマティックに対処する譜代大名の家老と
セコイ外様浪人との格の違いを見せつける結果となったに過ぎない。
 (その中でも、自ら腹かっさばいた沢潟彦九郎こそ本物の武士だ)

とまあ、この作品を社会派映画としての視点で捉えれば面白い映画も面白くなくなってしまう。
ゆえに、頭をカラっぽにして 「あー面白かった!」 とスッキリ見終わるのが、
この映画の正しい鑑賞方法であると言いたいのである。
 (ちなみに、リメイク隠し砦はオリジナルより好きだったりします)

投稿者:真壁 六郎太投稿日:2012-02-29 22:00:46
【ネタバレ注意】

原作は小説としていいが映像にはあまり向いていないと思う。橋本忍の苦労がうかがわれる。求女は事情はどうあれ正直金が目的だし、斎藤からみれば半四郎の行動は逆恨みに違いはない。なんか韓国人ぽくないですか? 正直自分にはコントに見えてしまいました。上意討ち拝領妻始末のほうが遥かに出来がいい。

投稿者:いまそのとき投稿日:2011-12-01 00:51:32
まずは橋本忍の緻密な脚本。前半1時間の語りと回想部で顕になる人間関係。後半一時間で事の顛末を一気に纏めあげた。大殺陣のラスト20分が最大の見所。宮島義勇の撮影もいい。ちょっと引いたアングル。冷酷な三國家老と仲代浪人の対峙を明確にしている。そして何より小林正樹のヒューマニズム。この時代劇も揺ぎない。理不尽な非人間像三國のうまさ。仲代他俳優座の面々の好演。山中貞雄、工藤栄一、内田吐夢の名作に並ぶ時代劇の傑作と思う。
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2011-10-29 17:36:32
江戸時代封建の世、武家社会という組織の偽善を鋭く抉ったえらくハードでソリッドなリアリズム時代劇。
松竹京都の作品だが、戦前の下加茂時代はともかく戦後は大映・東映あるいは東宝に比べどうにも時代劇の有名作に乏しい所の中で、本作はその代表作といっていい。
とにかく、橋本の名シナリオに宮島の彫刻を思わせるまでのハイコントラストな映像美に戸田・大角による重厚で荘厳なセットに琵琶を生かした武満スコア・・・そしてそれを纏めて手綱を十分に引き締める小林の監督術、最高だ!もっとも撮影の際は、‘天皇‘の異名を持つほどの凄腕の宮島にかなり仕切られていたそうだが(笑)。例えば、仲代と丹波の決闘シーン、雲の様子が気に食わないと無言で監督を差し置いてさっさと帰ってしまう。それに監督以下がとぼとぼと付いていくという有様。そんなことを二週間以上も続けていたとか(!)昔の邦画界は贅沢だったんだねえ〜
さて時代背景だが、仲代の仕官先は福島正勝で先代が創始した安芸の福島家。先代は関が原の際、東軍一の猛将として参陣しており一番槍の栄誉を密かに狙っていたが、家康が決めた先陣は‘井伊の赤備え‘として恐れられていた徳川四天王の一人、井伊直政。が、大胆にも先代は真っ向から反抗し、勝手に最前線に踊り出るや否や一番槍の栄誉を強引に奪ってしまったのだ。その後も活躍をした福島だったが、天下が平穏になるや逆に邪魔になってくる。そして外様たちを粛清し改易する政策を打ち出した時、英雄でもあるはずの福島家を見せしめにしたのだ。本作で仲代らは因縁浅からぬ井伊家へ出向く設定になっており、さらにラストで先代直政の具足を破壊している。これは井伊家に対する反抗であり、ひいては幕府批判でもあろう。
演技陣。仲代は怒りに燃える形相が凄まじい老け役を大熱演。老獪な三国や丹波も憎々しげでいいし、哀れな石浜も好演してる。
投稿者:陸将投稿日:2011-10-20 00:45:01
【ネタバレ注意】

映画冒頭から尋常でない雰囲気に飲み込まれていく。
作品自体がモヤのかかったような、おどろおどろしい世界観に包み込まれている感覚に陥る。
井伊家の門を一旦潜ってしまえば、もはや外へ出ることはできない。
そして、屋敷の内側で起こったことは、全て体制側の都合のいいように書き換えられ、語り継がれていく。
モノクロ映像で映し出される柱や襖の数々、さらには区画された部屋や中庭は、どこにも逃げ出せない閉塞感を否応なく引き立て、息苦しささえも感じる。

それらに加えて多くの人間に囲まれ、腹切りを強要するよう追いつめられていく展開は圧巻である。
若い浪人が精神的に追い込まれ、竹光で切腹を試みる場面のあまりの痛々しさ。
切れ味が悪い竹光に自分から覆いかぶさり腹を掻っ斬っていく様子を平気で見届ける体制側の残忍さ。
そこにあるのは「切腹」という武士の美学ではない。
痛みでもがき苦しみなかなか絶命できない姿は、美しさなどとは到底無縁の惨さしかない。

ただし、それこそが命を絶つということであろう。
津雲という浪人は、そのような武家社会の偽善や飾られた武士道を、自らの命を懸けて浮き彫りにしていく。
彼が語っていく浪人がこの場に来るに至った話を通して、徐々に武家社会の非人間性が露になっていく展開は見事である。

そして、その非人間性は屋敷の内側で起こった殺戮を、ただの騒動として処理されてしまうラストで極みに達する。
こびり付いた血痕を文字通り掃除し、井伊家の体面を保とうとする人々。
真相は闇の中に葬られ、権力者はのうのうと生きている。霧に包まれた世界に一歩足を踏み入れることで見えてくる光景。
そこには、あまりにも恐ろしく、痛々しく、おぞましい景色が用意されているのだ。

投稿者:william投稿日:2011-03-08 02:38:46
文句なしに良い。
死を目の前にして淡々とした姿に有終の美を感じる。
投稿者:Ikeda投稿日:2011-01-17 13:41:07
関ヶ原の合戦後、多くの浪人が困窮し伊達の屋敷を訪れ、切腹したいと言っては金をせびる事が続いていた。困窮していた求女=もとめ(石浜朗)はその話を聞い井伊家の上屋敷を訪れるが、家老の斎藤勘解由=かげゆ(三國連太郎)は、インチキと見抜き、竹光しか持っていない求女に切腹を強要した。やがて、津雲半四郎(仲代達矢)と名乗る男が同じように井伊家を訪れ、同じように切腹させてくれと申し出て来たので、求女と同じように処理しようとしたが、彼は介添人として伊達家の剣道の名手3人を指名したが、いずれも病気と称して休んでいて・・・。

徳川の時代になり、浪人が困窮している様子が良く描かれている映画だと思います。戦国時代が終わり、武士の威厳も失われつつあることを含めて、武士道の衰頽を皮肉っているのは確かですが、むしろ仇討ちとも思われる進行の中に、半ばやけっぱちとも思える半四郎の行動に昔の人の意地を感じさせる作品でした。
それに武士の象徴でもある丁髷を切ってしまい、その面目を潰す所が面白い趣向です。やはり、時代劇は古い作品の方が良いと思いましたが、最後に出てくる斬り合いは、少々だらだらしてると共に、殺陣については今ひとつの感じがしました。
映画全体としては、かなり高いレベルにあるとは思いますが、ベネチアなどの賞を受けているのは、どちらかと言えば切腹(ハラキリ)に対する興味が優先したのではないかという気がしています。
投稿者:にゃんにゃん投稿日:2010-07-25 02:36:13
時代劇という体制をとっていながら武士道を痛烈に批判するという斬新な時代劇だと思った。

映画はなかなかの傑作だと思うし、武士道の解釈はとても興味深い。
ただ、結局は主人公の動機が「復讐」であることや、
武士道を否定しながらも最後はチャンバラという安易なカタルシスに走ったところが
どうも引っかかってならない。
投稿者:こじか投稿日:2010-05-18 11:16:57
観る人によって解釈が如実に違うでしょうね。
考えさせられると言うより、とても想いのめぐる作品でした。

生きるか死ぬかの前に、
絶対的な過去と今現在のありのままの感情。
それが意志を伴った行動となり生き方になる。
本人が決めた(判断した)ことは、
やはり潔く肯定的に映るものですね。
主人公の姿から、可視できる物ではない
"威厳、謙遜、熟慮、鍛錬"が放たれ、
自身への誇りを強く感じました。

素晴らしい。
邦画の宝です。
投稿者:uptail投稿日:2009-05-22 14:16:00
仲代達矢&武満徹
投稿者:Ki-Adi-Mundi投稿日:2008-02-08 22:09:24
【ネタバレ注意】

切腹とはすなわち侍の自決手段である。誰かのためとか忠義のためではない。
侍が自ら死を選ぶ時に行なうものだ。
たとえそれが浪人だろうとも殿様だろうとも死にたいときは切腹するのである。商人や農民が切腹することは無い。侍の特権である。
だから、切腹という行為が侍のアイデンティティにもつながるのだ。最後くらい侍らしく死にたい、と。
切腹という行為は常人には耐えられない。鋭利な刃物ならば簡単に刺せると思われるだろうが、おそらくそうではない。一度、定規かなにかを両手でお腹に押し当ててみればわかる。必ず腹筋を使わなければならない。そうなると刃を突き立てるのが困難になる。ましてや横に引き裂く時にはかなり腹筋に力を入れなければならない。身体を鍛えている人ならばなおさら筋肉が刃を押しとどめ動かなくなるだろう。そこから刃を進めるにはさらに腹筋に力を込めねばならない。いや、それ以前に刃を差し入れた時点で激痛で気絶するかな。
いや、おそらくなかなか刃を突き立てることが出来ず何度も刺すことになり、お腹が傷だらけになるのだろう。刃を数センチ入れることすらできずに。
切腹はなぜ横に切り裂くのか?それは、内蔵を切り裂く、かき回すという意図があるのだろう。行為者は叫ぶ「早く介錯を!」。その方が楽になれるからだ。そこまで考えると、切腹というものがいかに狂気を孕んでいるかがわかる。

竹光で、古式に則り十字に、それを成すまで介錯は許さず。

序盤は喜劇の要素を含みつつ、武士らしさを騙り金品にありつこうとする愚か者を武家の名門が戒める図式で進められる。しかし、物語が進むにつれ真の図式が立ち上がってくる。侍として、父として、人間として。徐々にその姿があらわになる。これは告発のドラマである。自分たちこそが正義だと信じていた男たちは被告人となり、告発者の言葉に戦慄する。

仲代、丹波、俳優陣がみなすばらしい。
見事なショットの連続。緊張感。冷徹なまでの厳格な画面。傑作。

投稿者:ito投稿日:2008-01-14 23:03:53
流石、小林正樹監督の作品。日本の武士道の理不尽さを「切腹」という行為を通して考えさせる名作だ。こういうスタイルの時代劇は本当に珍しいが、私はもっと素材にしていいと思う。仲代達也と丹波哲郎の決闘のシーンがあまりにも有名だが、やはり内容のずっしりと重たい映画だ。木刀で切腹させられた石浜朗のむごたらしさ、三國連太郎ら井伊家家中の武士たちの残忍さ、私の先祖も貧しい武家だったらしいので、何か身につまされるものがある。唯一、この頃の岩下志麻が美しいので(夫を殺されて実にかわいそうだが)救われる。
投稿者:マジャール投稿日:2007-04-29 23:54:02
こいつぁ凄い!
美術、照明、撮影、音楽・・・いづれも重厚この上ない仕上がりの時代劇。(サントラ持ってます)
この重々しさは、好きな人には堪らんね。それでいてしっかり娯楽としてまとめ上げた手腕、最後まで目が離せません。
なにしろ橋本忍の脚本が冴えまくってる!まるで法廷サスペンスのような緊迫感、暴かれる真相は人間存在の根源に迫る!井伊家江戸家老と対峙する謎の浪人・・・。
三國が抜群に上手い!丹波も素晴らしい。そして小林昭二、カッコイイ(涙)!!
海外での受賞もダテじゃない、これぞ“時代劇”の異端にして正統。正座して観るべし。

沢潟彦九郎・・・これで、おもだか・ひこくろう、って読むのか?
投稿者:男前の殺し屋は投稿日:2007-03-06 17:40:31
容疑者は並ぶ出演者、現場は監督スタッフ一同、刑事は馬鹿な観客。だがこの陳述書が、推理ものとも『ツィゴイネルワイゼン』とも違うのは、やじ馬がいないことだ。何故か。数学だからさ。しかもこいつには、武士道と人間性の二つのルールブックがある。どちらを開くかは刑事しだい。つまり犯人は全員で、全員がシロなのさ。そんなら、それをもっと上から見下ろしている俺は一体誰か。俺こそは全てを標的に捉える殺し屋、その名は「映画」だ。
投稿者:ゴン投稿日:2006-01-12 22:38:44
【ネタバレ注意】

竹光での切腹シーンは見ててかなり痛そうだった。
最後の乱闘シーンはやめて欲しかった。派手なチャンバラシーンでクライマックスにするのではなく、最後までドラマで見せて欲しかった。

投稿者:魚篭投稿日:2005-10-21 03:12:08
【ネタバレ注意】

なんと挑発的な!例によってアメリカでこの映画を観たときの正直な感想
でした。アメリカの知人友人はこぞってこの映画を絶賛した。アリの入る
すき間もない緻密なシナリオ。アメリカが血眼になって「原作」を日本に
探し回っている昨今、その理由がよくわかる。

挑発的なのは、武士道をたくましく描いているようで、実はめちゃくちゃ
に非難しているところ。この話をウソっぽいと感じる御仁は、あまりにも
講談時代劇映画を見すぎているのではないか。武士に二言はない、と言い
つつ主君を見放して別の主君を見つけようとするのは、あの激動の戦国を
生き抜いた藤堂高虎一人ではないはずだ。

天下泰平になればなおさらのこと。事実上、サムライの仕事はないわけだ。
もののふも人の子、背に腹はかえられぬ。霞を食って生きていけるはずも
なく、あれこれの「知恵」を働かすのは当然のこと。武士道に超人的な潔
癖さを求めている人には気の毒だが、アメリカでは「座して死を待つより
は、一層のこと腹かっさばいてあい果てたい」といいつつ金銭にありつく
「人間味」が大いにうけた。当然、意地になっても詰腹を切らせようとす
る伊井家の家中を感情的に敵視する。話が進行するうち、観客の感情のう
ねりは最高潮に達し、最後には歓声でもって主演の仲代の勇姿を迎える。
まるで、映画が観客の声援により、インプロヴァイズされたような瞬間で
あった。感動した。

この映画は語り尽くせないが、音楽を担当した武満徹氏の功績も忘れられ
ない。

投稿者:Tom投稿日:2005-06-30 14:08:26
クライテリオンからDVDが8月に出ますね。海外のほうが特典が豊富というのはどういうことダ!!!それほど評価されている映画だね。最後の屋敷での仲代の戦いぶりはまるで一人ワイルドバンチ(ペキンパーの代表作)だね!!!。仲代はこの映画で一躍ヨーロッパで知られるようになったね。
60年代の日本映画の5本の指に入る傑作だろう。残りは『砂の女』『用心棒』『殺しの烙印』『日本昆虫記』。
投稿者:rokurota投稿日:2004-12-06 17:00:12
浪人が屋敷に行き切腹すると称して金銭もらって帰されるというのは当時の記録にあり、
まず滝口康彦氏の原作がこの題材をうまく使っています。
その原作を橋本忍が見事にシナリオを仕立てています。
シナリオライターの手本となりますね。
そして、小林正樹監督とスタッフ、キャストが格調高く、
丁寧な描写で物語を見事に描いています。

パターン化された時代劇に見慣れてしまった方は
こういう時代劇もあるのだということを知ってもらいたいですね。
投稿者:さち投稿日:2004-07-24 21:11:43
まさに男と男と男の共演である。当時の切腹をした男の心境はどんなものだったのだろうか。明らかに現代日本とは違う覚悟の人間がそこには息づいていたと思う。もしかしたら三島もこの映画で日本の危機にめざめたのではないだろうか それは言い過ぎかもしれないが、どうも内容といいだぶった感じがして仕方がない。当時ですらも外見だけにこだわる事を危惧していたのなら、現在は・・・
投稿者:SWEET BABY投稿日:2004-01-11 17:20:21
切腹シーンのあまりの痛々しい映像に正視できず、ビデオを早送りした。そんなことするのはこの映画が初めてだ・・・。だから舌を噛み切ったという最期のシーンは見ておらず(クスンクスン・・・・)。
ところが、わたしにとって巻戻すという行為もこの映画には必要で、武士のセリフまわしが聞き慣れない言葉なので、何度も巻戻しては確認しました。この映画を自分がどの程度理解しているかは不明です(クスンクスン・・・・)。でもせっかくなのでわかる範囲で感想を。
仲代達也はほとんど首ひとつ動かすことなく(後半の乱闘は別)、怨念と憎悪を身体中に滲み出す名演技。切腹前、ただ死にするつもりは最初からなく、与太話をひとつと言いながら回想シーンを入れていく様は秀逸。三國と仲代の二人の駆引きとも言える会話劇が素晴らしい。そして、あのカメラワーク。ゆっくりと遠目で撮りながら、時には斜めから下から。人、物、風景が画面におさまるバランスが絶妙。建物や無数の墓石、遠くにそびえる卒塔婆?灯篭?(決闘のシーンで)など、ワンシーンワンシーンを記憶に残させる、ごくごくシンプルなカメラの動き。鬼気迫りながらも静の佇まいを残すという映像力はすごい。このところに一番感銘を受けました。
昔の日本の映画は本当に素晴らしかったのね。
投稿者:さとう茶投稿日:2004-01-05 22:34:10
【ネタバレ注意】

千々岩求女の切腹に至るまでの流れが、武士道から大きく外れています。
妻子を抱え、食うに困った挙げ句に「召し抱えないと切腹するぞ」なんて論理は通りません。これじゃヤクザより性質が悪い。
武士が腹を切るのは忠義からで、主君への思いがあればこそです。 言葉尻を取られて腹を切らされるなんて、どう考えたっておかしい。浪人した時点で主君は居ないし、何で腹を切るのかさっぱり分からない。
時代が左に大きく向いた時代だったようですね。「赤穂浪士の討ち入り」を茶化していると思います。切腹で始まり仇討ちに終わるわけですから。
この映画は、出だしが思いっきり詭弁です。でもその詭弁に気付かなければ、クールでニヒルな時代劇に見えることでしょう。
果たして「ラストサムライ」が受ける時代に、この詭弁が通用するかどうかですね。

投稿者:Bava44投稿日:2004-01-04 21:49:10
最初の切腹ヤバ〜。あんなモノで腹切れないよ!見ているこっちが腹痛くなる映画。
丹波との戦いも◎ 見終わると疲れます。
投稿者:yanco投稿日:2003-09-22 22:53:55
現代の映画の志向性からは想像もつかない凄絶な内容かつ重厚な出来栄えに圧倒される。救いのない「ストーリー」ながら「劇」にのめりこむ至福がある。理詰めのカメラワークに驚嘆しつつ陶酔する。現代の映画人(スタッフもキャストも)がつくる映画とは、品質が全く違うのを思い知らされる。溝口健二の「元禄忠臣蔵」とともに、今後生まれる可能性のまずない趣と格調を併せ持った傑作といえよう。
投稿者:noreply投稿日:2002-12-08 19:55:09
それ程暗いとは思わないが、コンセプトのハッキリとした潔い造りが
それだけで娯楽として大きなプラスを生んでいる。
時代劇という舞台設定を、その特色を、サスペンス、ドラマ、アクションなどの広い分野に完璧に絡ませて、利用した着想が大変に白眉。飽きが来ない。
娯楽性を十分に残しながらもカンヌを受賞した名作だが、
物語の着想、雰囲気作りの巧妙さに比べると、最も重要な人間描写、特にヒューマニズムの描写が多少通俗気味で、今一つ突き抜けない。
その点で演技にもまだ改良の余地があった。
投稿者:イドの怪物投稿日:2002-10-21 20:59:10
久しぶり(10年ぶり)に見て、一言。 「面白い!!」
"面白い"もいろいろな意味があるが、娯楽映画として、形式主義へのアンチテーゼとして、ストーリ展開、各役者の演技、等々において傑作とも云える"面白さ"である。
邦画も時代劇も捨てたものではありませんね。 これは人に勧める価値のある名画。
投稿者:さだじ投稿日:2002-05-08 02:18:25
 切腹を題材に武士の面目を描くヘヴィな一本でした。仲代達也(すごい老け演技)を始めとする豪華な出演者たちの重々しい演技、斜めの構図を多用して奥行きを意識させる重厚な画作り、そして不気味な音楽と、どれもそうそうお目にかかれるものではありません。そしてストーリーも見せ方がまた巧いので、最後まで一気に見れてしまうはず。特に石浜朗さんの最初の切腹シーンは「もうやめてぇな」と思うこと必至ですね。

 ただし、クライマックスのチャンバラシーンが不用意に長いような。あれはあれですごい見せ場なんですけど…。重い映画。とにかくおもしろかったです。

 ↓師匠のHP(新作ビデオ、DVD情報アリ)http://www.cinemanc.com/
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 審査員特別賞小林正樹 
■ 主演男優賞仲代達矢 
 ■ 脚本賞橋本忍 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【Blu-ray】切腹2014/10/03\3,300amazon.co.jpへ
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