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誓いの休暇(1959)

BALLADA O SOLDATE
BALLAD OF A SOLDIER

メディア映画
上映時間88分
製作国ソ連
公開情報劇場公開(東和)
初公開年月1960/11/29
ジャンルドラマ/戦争
この暮色の向うに 戦場がある---- 
誓いの休暇【デジタル完全復元盤】 [DVD]
参考価格:¥ 5,076
USED価格:¥ 14,100
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【解説】
 戦場で思わぬ手柄をたてた兵士が、6日間の休暇を貰った。彼はその休暇を利用して、往復だけで4日間もかかる、母の待つ故郷へ帰ろうとする。しかし、旅の途中、困っている人を見ると捨てておけない彼は、貴重な時間を割いて人助けをしてしまう……。善良な青年を描いて、さりげなく反戦テーマを打ち出した小品。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
13126 9.69
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【ユーザーコメント】
投稿者:ルミちゃん投稿日:2016-04-23 05:40:28
【ネタバレ注意】

町へ続く道
村から出て行く者も、村へ再び帰ってくる者も、誰もがこの道を通る.
彼女もまっていたが、息子のアリョーシャは、ついに戦場から戻らなかった.
ロシアの名さえ持たぬ、遠い異国の地に葬られて、
春先には見知らぬ人々が、花を供えにやって来る.
彼はロシア開放の英雄と呼ばれているが、彼女にはただの息子.
生まれたときから見守ってきた我が子だ.
この道を通って戦場へ行ってしまう日までは・・・
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英雄の証明書の紙で巻いたタバコを吸いながら、列車の中での兵士たち
『ある兵士が女の家に行ってさ』
『奥さん、水を一杯.ついでに一晩泊めてくれ』
『なるほど、それがお前のやり口か』
『いい女だった、忘れられない』
『忘れるなよ、終戦になったら結婚しろ』
『亭主持ちだ』
『あばた面の?』
『脂性だ』
『女は脂性から、あばた面に心変わりか』
『亭主は他にも欠点があったんだろう』
皆が笑いながら話していた.アリョーシャも笑っていた.片足の負傷兵も、最初は笑っていたのだけど.
不倫の話を、笑い話にしていた彼らは、皆、悪いやつと言わなければならない、と同時に、家に残った妻が浮気をしても、当然のことであると認めていることになる.

石鹸を届けに行った避難所にて
頼まれた貴重な石鹸を、愛妻に届けに行くはずだったのだけれど、妻は裕福な男と一緒に暮していた.
アリョーシャは、妻に届けてくれと頼まれた石鹸を、避難所に居るお爺さんに届けることにした.
『その・・・彼の戦いぶりは常に立派で、際立っています』
『みんなから尊敬されています.とても勇敢で、上官も彼を見習えと言うし、本当にずば抜けています』
『人気者だし』
アリョーシャは怪我をして寝ているおじいさんに、本当のことを言うことが出来なかった.
そして、お爺さんもまた、本当のことを言うことが出来なかった.怪我のことは内緒にして元気で居ると伝えて欲しい、妻のリーザのことも働いていると.皆が皆、本当のことを言うことが出来ないのだった.

獣の中尉
『意外にいい人だと分ると、うれしくなるものね』
嘘をついて、隠れている必要は何もなかったのだった.

二人の別れ
『こんな時ぐらい嘘をつけよ』と言っても、嘘をつけないシューラに、アリョーシャは自分の外套を着せ、二人は何とか軍用列車に乗ることができた.やがて列車は、シューラの目的地に着く.

『お別れね』
『うん、僕を忘れないで』
『怒らないで聞いて.私、嘘をついてたの』
『どんな?』
『婚約者なんていないの.伯母の家へ・・・』
『怒らないで.バカみたいね』
本当の自分の気持ちを伝えようとした、シューラ.
そして、アリョーシャもまた、自分の気持ちを伝えたかったのだけど.

戦場で誰がどの様な働きをしたのか、何も描かれはしない.アリョーシャにしても、ただ単に休暇がもらえる手柄を立てた、それだけのことしか描かれていないのだけど、『奥さん、水を一杯』の話を、皆が笑いながら話していたように、戦場では皆悪い人間であったと言わなければならない.
そして、避難所でのアリューシャとお爺さんとの話は、嘘ばかりであった.戦争の事を話すときは嘘ばかり.負傷して片足を失った男も、やはり、負傷した自分の姿を妻に見せることが辛く、妻の本当の心を見失っていたのだけれど、戦争になると、皆が皆、本当のことを言う勇気を、失って行ってしまうのであろう.

『自由への闘い』で、ジャン・ルノワールは、戦争は嘘で成り立つと言っている.日本の大本営発表も、やはり嘘ばかりだったのだけど、政府、軍部の発表だけでなく、戦争になれば誰もが皆、嘘ばかりになってしまうのであろう.そして、戦場へ行けば、皆悪いやつばかりなのに、戦死者を、皆が、英雄と讃える事になる.
けれども、母親にしてみれば、アリョーシャは、いつまでたってもかけがえのない子供であり、いくら英雄と賛美しても悲しみは変わりはしなかった.
シューラにとっても、アリョーシャは、自分の真実の心を伝えたい、恋人であった.

今一度まとめれば、
『奥さん、水を一杯』の話を、皆が笑いながら話していたけれど、戦場へ行けば、皆がこのように悪いやつになり、当然のこととして家を守る妻も同じであった.そして、それが元で、皆が真実を語ることが出来なくなって行くのだった.
それに対して、シューラもアリョーシャも、自分の本当の心を伝えたかったのだけど、この、恋人同士の真実を語りたい気持ちを、負傷した兵士の夫婦のように、誰もがいつまでも忘れないでいるならば、つまり、真実を語る勇気が失われないならば、嘘で固められた戦争を防ぐことが出来るはず.
http://blog.goo.ne.jp/sunaoni/e/7f01aa540bde0755abbdf57993672a9f

投稿者:sachi823投稿日:2014-02-03 22:19:16
国威高揚の印象がつよかった旧ソ連時代の作品としては
まだ共感できたほうの作品です。
主人公の少年が凜として感じが良く、
戦争中はどこの国であっても同じような
悲劇があったことを認識しました。
投稿者:さち投稿日:2011-01-30 14:44:54
よかった
投稿者:QUNIO投稿日:2009-09-27 21:39:34
個人的に「純愛映画」っていう響き自体どうも生理的に引いてしまう性質なのか何なのか、良さが理解出来なかった。脚本はベタだわ演技は大袈裟だわ。主人公を始めとする善人の描き方があからさま過ぎて逆に嫌味な感じを受けるのは気の所為ですかね。

この際ハッキリ言おう。「駄作」であると。こういう取ってつけたような純真無垢の描き方って大嫌い。不愉快とまでは言わないが、気色悪い映画。俺にとっては。
投稿者:Ikeda投稿日:2006-07-08 12:44:41
「誓ひの休暇」といえば、戦前に上映禁止になったというカール・リッターの作品を見たいと思っていて、まだ果たせませんが、これも良い映画で、「美しい」という言葉が当てはまる作品です。日本には、ソ連の映画は割合早くカラーが紹介されていて、列車を背景にした映画では「汽車は東へ行く」もそうでした。しかし、この映画はモノクロですが、格が違う良い作品です。若い二人、そして親の愛情が綺麗に描かれていて、戦争を背景にしていることもあって、日本の名作「また逢う日まで」の雰囲気があります。
カメラも良くて、少年兵ウラジミール・イワショフがジャンナ・プロホレンコと別れ、過ぎ行く列車の林の映像にオーバーラップさせてのフラッシュバックなど見事ですし、母親が畑を駆け抜け、息子に抱きつき「もう行かせない」と言うシーンなどが感動的です。更に6日間という期限を設定していることが、より切迫感を醸し出しています。
余談ですが、イワショフが一次帰郷する時、石鹸を土産に持たされますが、戦後、我々も石鹸が不足して、貴重品だったことを思いだします。ベントナイトを固めて石鹸としていたこともあったようです。列車の混雑も同様で、私も電車の窓の手摺りに掴まり、車軸の軸受箱に足を掛けて、通学したこともありました。更に、帰郷する事を「ダモイ」と言っているのを聞いて、戦後、シベリアに抑留されていた人たちが、日本に帰ることを、そう言っていたという話を思い出し、そのうち何人が帰って来られたのかなと思うと、戦争は嫌だなと改めて感じました。

「3本立を1日3館」さんへ
もう一度見直して見ましたが、やはり感動的な映画でした。イワショフとジャンナが石鹸を届けに行く町はゲオルギエフスクという市のようです。勿論私が行った訳ではありませんが、チェチェンに近い所のようです。
投稿者:3本立を1日3館投稿日:2006-06-04 00:29:00
常磐線北松戸駅が未だ無人駅だった頃アルバイトの帰りに馬橋の場末映画館で見ました。星空の下興奮冷めやらず徒歩で松戸まで二駅歩きました。口では言えない想い、住所を聞いておくんだった、戦争だろうが何だろうが初恋には勝てないのだ!そう叫んで泣きながら歩いた。あれから半世紀、今でもその気持ちだけは保持して生きている。あの二人が石鹸を届けに走ったあの街は何処なのか、死ぬまでにあの道を私も歩いて見たい。知ってる方教えてください。
I様、心から感謝します。ゲオルギエフスク市ですね。平和になったら往こう!という目標が出来ました。まさに私にとっての『ナポリを見て死ね』です。いつもI様のコメントを楽しみにしています。もう一問、『橋』の項の問にヒントを頂きたく。
投稿者:theoria投稿日:2003-11-21 22:28:27
白樺林の雪しずり。柔らかな日の光が降り注ぎ、雪解け水に反射した潤いを含んだ光線が樹皮を生き生きと一層白く輝かせる。「雪どけ」期のソビエト映画を色に譬えるなら純白が相応しい。スターリンの死によって、フルシチョフのスターリン批判によって、強制的に国家(スターリン)に向けさせられていた人民の目は、踏み躙られて来た人間(自分)本来の素朴な感情を漸く見詰めることが可能となった。しかし当然だが、社会主義国家にあって急転直下、堰を切って表現の自由を獲得したのではない。彼等は後のフルシチョフ解任劇を既に察知しているかの如くに控え目に、徐々に、慎重に、自己主張を展開していった・・・。スターリン批判の恩恵をモロに享受したであろう50年代後半の『女狙撃兵マリュートカ』、カラトーゾフの『鶴は翔んでゆく』、ポンダルチュクの『人間の運命』等は露骨なスターリン批判映画ではない筈だし、本作と密接な関係にある約20年後の『君たちのことは忘れない』でさえペレストロイカ以降まで日の目を見ることは無かった、という事実が如実にそのことを物語っている。苦渋に満ちた民主化の歩み。・・・しかし、チュフライの『誓い〜』と『君たち〜』とではどちらがより「白い」のだろうかなどとツマランことを考えると、自分には前者のように思えてならない。自由(白)は迫害(赤か黒か?)の綻びに於いて最も美しく純白に輝く。自由に埋没した(していく)自由は最早純然たる自由ではないだろう。白色は自由の氾濫により「御機嫌よう!」などと形振り構わず馬鹿笑いしながら大手を振って安閑と日々を送っている内に段々と汚濁して灰色となっていくのに気付かず、麻痺して飽くまでも「白」だと思い込むのだ。他色に囲まれていてこそ白は白たり得る。仮令、絶対的な白が存在しても、相対的な現実世界では、濁った白であろうが、澄んだ白であろうが“対照”の関係でしか純白(清廉潔白)は見い出されない。従って、スターリン色を濃く残して一掃できない「雪どけ」期のソビエト作品は、自由を、即ち「純白」を率直に、しみじみと体感させる純粋な逸品揃いなのである。特にチュフライ。特にこの『誓いの休暇』。ハリウッドのド派手な徒花ではない、真っ白なバラだろうか?19才の通信兵アリョーシャも、彼に係わる全ての人々も、皆が人間の有るが儘の感情を自然体で見せてくれている。虚飾などまるで無い。カメラさんも無邪気に「クソ食らえ天地無用!」とばかりに大胆に引っ繰り返っている。しかしまぁ、何と言ってもアリョーシャとシューラの清浄無垢な恋と母エカテリーナへの思慕の情。汽車は直走る。扉の開き放たれたデッキで見つめ合う二人。ロシアの大地を悠然と包み込む大空と、忙しなく流れ行く地上の景色。シューラの髪が風に靡いている。彼女はアリョーシャの胸に頬を寄せ、二人は束の間の恋情に酔う。やがて別離の時を迎える。ただ一度のキスもなく。独りになったアリョーシャは車窓の外に延々と続く白樺林に目を遣るが、焦点が定まる筈もなく、窓ガラスにシューラへの想いを映し出す。そして念願の母との一寸の再会と永遠の別れ・・・。誇張の全く無い、極普通の愛情表現。余りにも普通であるからこそ真に迫り来るのであって、最高の恋愛映画であると同時に最高の人間愛映画であると思われる。自由を白色に譬えれば本作は矢張り純白の映画であるに相違ない。些細な事でも「有難い」と素直に痛感できる自由こそが本物の自由だ。一般的に花嫁衣裳が白無垢であることとも相通じよう。純白は単純にして確固たる歓びと潔さの象徴以外の何物でもない。それにしても可愛げの無い少年・青年の蔓延る現代。“ませる”などという範疇を超えているので恐ろしい。職業柄ガキに接することも多いので、ついガキに過剰反応をしてしまうのだが、私生活でまで妙なガキを相手にするコトなどなかったんだナ(反省(下痢便放射(笑。ジャイケル・マクソンだかマイケル・クソジャンだか何だか知らんが、そーゆーガキはヤツと一緒に戯れてろ!金も仰山貰えまっせ〜(爆々)。
投稿者:as291投稿日:2003-08-15 02:10:27
戦意高揚と社会主義賛美が主眼だったソ連時代の戦争映画の中で
ひときわ異彩を放つ永遠の名作。
ソ連時代の映画だからもちろん、当局の許可がいる。そのため祖国防衛
戦争で雄々しく戦ったソ連の模範的な青年を描くという当局の狙いは
外していないのだが、監督は叙情性豊かな映像の中に戦争のもたらす
悲惨さ、特に母親の悲しみを抑えて描くことでいやらしい形の反戦も
のにもならず、時代、国家の違いを超えて心を打つ映画になっている。
何回も観ているのだが、息子を待つ母親の姿が出る巻頭のシーンが出る
だけで目が潤んでくる。これほどシンプルに戦争の悲しみを伝え、目を
潤ませるのは「二十四の瞳」と「誓いの休暇」が私にとっての双璧。
投稿者:アリョーシャ投稿日:2002-09-23 20:53:32
美しい映像と音楽をバックに、休暇を得て帰郷を急ぐ一人の少年兵と、その行く先々で出会う人々との交流を描いた、ソ連雪解け時の佳作。
当時のソ連では、声高に反戦を叫ぶことができないだけに、表立っては反戦メッセージは描かれてはいないけれども、母子の別れ、実らぬ行きづりの少女との淡い恋等を描くことによって、逆にこの戦争さえなければ・・・という切々たる思いが胸に伝わってきます。これまで見た私のベストワン作品です。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 脚本賞グリゴーリ・チュフライ 
  ワレンチン・エジョフ 
■ ユース賞(海外作品)グリゴーリ・チュフライ 
 ■ ベスト・セレクショングリゴーリ・チュフライ 
■ 作品賞(総合) 
 □ 男優賞(国外)ウラジミール・イワショフ 
【ソフト】
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