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菊豆(チュイトウ)(1990)

菊豆
JU DOU

メディア映画
上映時間94分
製作国中国/日本
公開情報劇場公開(大映)
初公開年月1990/04/28
ジャンルドラマ
二人の愛を 許して下さい。
菊豆 [Blu-ray]
参考価格:¥ 5,184
価格:¥ 3,964
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【解説】
 チャン・イーモウ(張藝謀)の三作目で、「紅いコーリャン」の日本での大ヒットに気を良くした配給元の東光徳間(大映)の社長が製作総指揮に当たった日中資本合作映画。張は独特の“赤”に対する感覚を活かしたくて、原作の設定である農家を染物屋に変え、また、おびただしい数の布の吊された垂直の構図を重視してスタンダード画面を選択した。ということからも、彼の映像への極端な追従は指摘できるだろう。物語は再び、解放前の中国で意にそぐわぬ相手(それが染物屋の主人)に嫁がされる娘を主人公に展開される。
年老いた夫の折檻を逃れ、彼の甥との不倫に走る菊豆。夫は自分が子を作る能力を失ったため、その腹いせに妻に辛く当たったのだが、図らずも甥との間に息子が生まれ、卒中で半身不随になった夫ではあったが、物心ついた坊やをつかまえ、自らを“父”と呼ばせようとする……。この妻妾同居ならぬ、夫と同居しながらも愛人との家庭(もはや店は彼らで切り盛りしているから仕方なくはあるのだが)を営み、息子の愛情を双方で奪い合うという状況は奇妙だが、かなり劇的。作品の興趣もここにあると思うが、そこで先述の絵的なくどさが物語に空疎な印象を与えてしまうのだ。張のこうした傾向の修正は次々作の「秋菊の物語」まで待たなくてはならないが、ヒロインのコン・リー(鞏俐)の美しさの絶頂はたぶん本作にあるだろう。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
211 5.50
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【ユーザーコメント】
投稿者:hendrix投稿日:2006-10-12 23:42:28
チャン・イーモウは素晴らしい映像センスをしてるし、駄作は少ない。
しかし彼の作品には世界映画史に名を刻むほどの傑作を作ったか?と言われれば・・・Noだ!その一つにチャンイーモウの作品は非常にバランスが悪い。例えば映像に凝る作品もあれば、ドキュメンタリータッチでドラマ重視の作品もある。つまり2面性を持った作家であること。
バランスと言う意味ではチェン・カイコーのほうが上だ。
しかし作品の安定度ならイーモウのほうが圧倒的に上だろう。
話に戻るが・・・両極端の素晴らしい「赤」と「青」の使い方は人物の心理やストーリーにも関係があり、特に官能的な「赤」がやはりイーモウらしく「紅いコーリャン」を思い出させる。そこはカメラマン出身だけあってキャメラアングルも非常に凝っている。(ローアングルなど)たぶん兼愛する黒澤作品の中でも「羅生門」に一番影響されているだろう。4.5点
投稿者:エバ投稿日:2005-06-08 14:17:25
原作の普通の農家から、染物屋に舞台設定をしたのが効を奏して
チャン・イーモウの狙い、「鮮やかな色と人物の運命を対比させることによって
悲劇性を際出させ」ることに成功した因果応報ドラマ。
自分の性的不能の腹いせに菊豆をいじめる金山も酷いが、
勝ち誇ったように天青の子供だと告げ、いびり続ける菊豆はもっとすごい。
「使えないくせに!くやしいか!」とタンカを切るところなんかもう…
それにしても既に15年前の映画なのにコンリーは何一つ変わらない美しさ。
これが一番驚異です。
投稿者:Stingr@y投稿日:2003-11-20 01:54:19
 骨肉相争う愛憎物語と言っても,こんな無理やりな設定を受け入れろって言うのがどだい無理な話。アダルトビデオの「バカみたい」なお話と一緒ですな。仰々しい演出も「バカみたい」の一言で片付けて構わない。おまけに,「解放前の中国だから」と擁護したり言い訳する奴も「バカみたい」。つまらんだろう,こんな映画観ても。
投稿者:BAM*MAD投稿日:2003-02-13 17:51:27
【ネタバレ注意】

 美術や小説の分野でも「ゴシック」とは何か厳密に定義するのは難しい。
 しかし、閉鎖的な空間において、人間性や人間関係がグロテスクに歪められ
ていき、その行き着く先が「滅び」であるもの――とすれば、この特異な傾向
をラフには捉えられる。本作は、この意味で典型的なゴシックであり、且つ、
色と音の効果で終焉を美しく描き出すのに成功したゴシック作品だと思う。

 監督は「紅」にこだわったと解説にあるが、それを引き出すために使われた
のが青と黄金(橙)、そして白の3色だと言える。青は光を失う夜の色として表現され、睡眠が仮死を想起させるものであるゆえに「死」のイメージに結びついていく。黄金は陽の光の色である。家内制工業として営まれる染物屋の家屋が閉ざされた空間としての舞台となっているが、そこに溢れる光や反物などは黄金に温かく輝く。白は聖なるものとして象徴されている。ヒロインが愛する者に身を捧げようと赴く夜の着衣は青い闇の中で白く輝く。死の祭礼を演出する白い布や衣装が、現実世界ではもはや生きていけない登場人物たちの行く末を暗示する。
 この青、黄金、白が主要登場人物たちの名にも対応していることに気づかないのは勿体ない。色は、人物たちの性格をも隠喩として取り込んでいる。
 これらの色を背景に、情欲や業の象徴として使われる紅のシーンが際立っている。血や秘薬、業火、染料として表される紅は、まさにゴシック的象徴として、彼らの情欲や業を次々に呑み尽くしていくのである。
 色に加えて、染物に使われる装置が響かせる音、突き刺さる斧が立てる音、
堅牢な門扉にかけられる錠の音などがゴシック味を更に演出する。トンネル状の地下の穴蔵から、長い反物が干される高い物干し台、そこだけが妙に艶かしい寝室、覗き穴によって隔てられた馬小屋など、奇妙な空間によって構成された家の中で、人間の原型を脅かす音が鳴り響く。

 滅び行くものが形あるときに留めていた美が、燦然と輝いていたにも拘らず恐怖や哀れと紙一重であったことを、私たちはラストのヒロインの表情でまざまざと思い出させられるのである。 

 

投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2002-10-13 23:42:13
【ネタバレ注意】

 張藝謀の『菊豆』『紅夢』『秋菊の物語』は映画史上でも希有なる傑作三連打だ。この映画でも物語の寓話性とそれに相応しい光の扱い方の調和は映画の極限にまで達していると云っても過言ではない。反物が炎上するイメージの類例の無い表現だけをとってもこの演出家がいかに屹立しているかが判る。

 元来、寓話というものはその筋立てが奇矯なものだがこの映画においても梗概を記すなら随分と奇矯かつ荒唐無稽なものになるだろう。笑わない子供・天白が染め池に落ちた下半身不随の父の溺れる様を見て初めて笑うシーン等はその最たるものだ。このような物語のエキセントリックさだけでも観客の心を揺さぶることができる。(中には嫌悪感を催す人もいるだろう。)しかし、映画は筋立てだけによって支えられてはならない。映画である以上私の心を揺さぶるのはあくまでも「画面」だ。(よく勘違いされるのだが、私が「画面」という言葉を使う時は単に「撮影」を意識しているのではありません。)

 この映画が傑出しているのは何と云っても逆光・斜光を多用した類い希なる光の処理なのだが、撮影・照明にとどまらず染物屋全体の美術装置の使い方や人物の感情描写、出入りのコントロールも含めて傑出した画面の造型に収斂している。それは例えば菊豆と天青が初めて結ばれるシーンで水車のたががはずれ、回る車輪と干し竿から染め池へたれ落ちる反物によってセックスのメタファーが力強く描かれる描写だとか、穴蔵という閉じられた空間で演出される菊豆と天青の息も詰まりそうなのっぴきならない関係性の表現だとか。これらのシーンでは画面に映し出されているもの全てが映画の寓話性の醸成に見事に結実しているのだ。

 ここで注意深く一つの事実を提示しよう。全ての映画は(それはドキュメンタリーやノンフィクションというジャンルにおいても)「寓話」である。
http://www.page.sannet.ne.jp/egi/

投稿者:ポクスンア投稿日:2002-09-17 21:00:05
内容と映像が調和しないってこういう作品のことなのね。あからさまに計算されつくされ、そのために解釈しやすい映像が物語を邪魔しているとしか思えません。致命的なのは美と技巧性が先立って物語が内包する“情念”が伝わってこない事。天白は綿々と続く血統主義の生霊?どちらにしてもこのコの顔が強烈、じいさんの萎えない根性もまた強烈でそこは楽しかったです。
投稿者:M.Moriya投稿日:2001-09-13 14:39:35
コメント投稿者 零。 何故?この名作が?個々人の嗜好に依るものか?残念!!
この映画が中国で出来た事に先ず驚愕を覚える。
所謂 共産主義社会の通弊として 人間性の卒直な発露は唾棄すべきもの!!
....が少なくとも建て前。
人間が持つ情愛 本能的な欲情の世界を描ききる迫力。
この監督 生まれる国を間違えたのでは.…。映像美の何たるか を知り尽くした
美麗なる画面の数々。
中国映画を見なおした!!
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 外国語映画賞 
□ パルム・ドールチャン・イーモウ 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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