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沈黙(1962)

TYSTNADEN

メディア映画
上映時間94分
製作国スウェーデン
公開情報劇場公開(東和)
初公開年月1964/05/23
リバイバル→IP-78.6
ジャンルドラマ
沈黙 [DVD]
USED価格:¥ 12,343
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【解説】
 その濃密な官能描写にわが国では初め成人指定を受けた作品で、「鏡の中にある如く」「冬の光」に次ぐ、ベルイマン<神の不在>三部作の終章である。著述業の独身女性エステル(チューリン)は妹アンナ(リンドブロム)とその息子ヨハンと共に汽車で旅行中、身体の不調を訴え、見知らぬ町に降りる。そこはどこと特定されないが、夜中、ひっそり戦車が通りすぎることで東欧ないし中欧の共産圏と理解出来る。エステルは部屋で翻訳の作業にかかるが、虚しさを覚えウィスキーをラッパ飲みし、自慰に耽る。奔放な妹は夜の町に男を求め、自室に連れ込んで愛し合う姿を息子に目撃される。甥にそれを聞かされた姉は、妹の部屋に忠告に来るが、彼女は受け付けず更に行為に没頭する。その背景には、幼少時からの姉妹の反駁があった。優等生でみなのお気に入りの姉、豊かな肉体を持ち行動的な妹……。ショックに容態の悪化する姉に構わず妹は息子を連れ、先を急ぐ。一晩で人間の内側を覗いた甥の心中を察した姉は、彼のため、その国の言葉で“精神”と書いた紙片を手渡す。意味はいずれ自身で悟れ、と。薄気味悪いホテルの中で暗黒舞踏的に跳ね回る小人の一座が、カフカ的なこの映画を更に謎めかせている。
<allcinema>
評価
【関連作品】
鏡の中にある如く(1961)
冬の光(1962)
【ユーザー評価】
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【ユーザーコメント】
投稿者:マジャール投稿日:2018-07-30 21:31:56
【ネタバレ注意】

痛いくらいに張り詰めた静寂、知的で硬質な白黒映像。いやぁ〜久々にやられました、ベルイマン・ショック!!
個人的には『仮面/ペルソナ』の女優対決より面白かったです。

恵比寿の映画館でやってるベルイマンの生誕100年映画祭で、初鑑賞です。
猪俣勝人の『世界映画名作全史 戦後編』に載ってる作品で前から観たいと思ってたんですよね。(中学生のとき買った本で、まだ持ってます)

列車で旅する姉妹と少年、言葉の通じない国でのホテル滞在、夜の市街を走行する戦車(ここは東欧か?)、そしてラスト、姉が書き残した「精神」という異国の言葉と、開け放った列車の窓から吹き込む雨水に濡れた妹の顔・・・これにはやられた!と思いましたね。
透徹した白黒映像も素晴らしい!いかにも60年代な「画」ですよね。こういうの大好きなんです、わたし。

姉妹が滞在するホテルの妙に風雅な内装や調度、どこか道化じみた老ホテルマン、不思議な異世界・・・これは、2001年か、シャイニングかよ、と思って観ていると、手足のひょろ長い金髪の男の子が、だんだんチャイルド転生したボウマン船長の成れの果てみたいな気がしてきて・・・いやいや、この映画のテーマは<神の沈黙>でしたね。
キューブリックは、これ観て触発されたんじゃねえか、って、これは私の勝手な思い付き。

とにかく面白かったです。(ベルイマン作品はいくつか観て、あわないのもありましたけど)

たしか高校生のときにNHK教育の世界名画劇場で観た『野いちご』に大感激したころの、ベルイマン熱が懐かしいです。(ベルイマン初体験でした) 


点数はちょっと辛めの7点で。

投稿者:sachi823投稿日:2014-07-04 23:18:45
ベルイマン作品でよく「神の不在」がテーマのように言われますが、
本作品はあまり信仰に関するものは感じられなかったです。
信者の方が見たら、すべて神の目から見たような
人間の性の痛ましさというような鑑賞が出来るのでしょうか。
ベルイマン作品で感心するのは、子どもを描くときのリアルさで、
一体どのように演出するのだろうかとよく考えていました。
スヴェン・ニクヴィストの透明感のある撮影は美しいです。
投稿者:クリモフ投稿日:2010-12-05 19:24:28
やっぱり解り難い作品だったんですね。観ている間、ストーリーはわかるものの、ずーっと、どういうことなんだろうと考えていました。理性的な姉、奔放な妹といった対比はわかるのですが、それ以外わからない(笑)
どこかはわからない町といったミステリアスな雰囲気は良いですが、日本人からすると地続きで国境を隔てているヨーロッパにおいてこの設定が持つ意味は実感がわかないと思います。あと他の方が言っておられるように冷戦も終わっているわけで戦車が走る東欧というのもあまりぴんとこない。
カメラのアングルやらタバコの煙、人影など決まった画がなかなかかっこいいので飽きはしませんでしたが、ちょいと自分には合わなかったです。ラストの意味も「?」ここの解説を読んでもなるほどとはいかず。というか言いすぎじゃない、この解説。
投稿者:Ikeda投稿日:2010-11-29 10:58:10
この作品はベルイマンの中でも難解と言われているようですが、私は単に解りにくいと言った方が正しいと思います。題名の「沈黙」が暗示しているように、エステル(イングリッド・チューリン)と妹アナ(グンネル・リンドブロム)、そしてその息子ヨハン(ヨルゲン・リンドストロム)が旅から帰る途中に寄った所が、全く言葉の通じない所です。そのため、その3人以外とは会話が殆ど、されない所に解りにくさがあります。演出的にも姉妹が泊まったホテル内をヨハンが歩き回る所のエピソード等、始まって30分位、観客には意味が解らないようにしてあります。
話としては、エステルが病身のため、ホテルに閉じこもり、妹アナは表へ出て、遊んで帰って来るので、自分を惨めだと考えてモメるのが主題です。ただ、エステルはタバコを吸い、酒をやたらに飲んだいるので、何処が病気なのかが解りませんし、アナにしても欲求不満だと思われる理由が、夫不在のためかどうかも明示されていない当たりも解りにくさがあります。
「神の沈黙」の第3作と言われていますが、この作品では神に関する会話は、ほとんどありません。その代わり、性的な行動や台詞が多く出てくる映画で、ベルイマンは、そのような見方をする観客は好まないと言っていたようですが、彼の好悪に係わらず、それを認識するのが観客だと思います。
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2007-08-04 16:26:30
これは難解だったし、こうしたトラウマから来る愛憎の衝突は今では古い。夜の街中を走る戦車も、冷戦が終わった今では象徴性が失われてる。「野いちご」の方がずっといい。
投稿者:Bava44投稿日:2006-06-09 20:23:38
【ネタバレ注意】

私は本作が一人の女性の分裂した心理を、姉妹で分けて演じている映画だと思う。
姉のエステルの方が母性を表しているかな。彼女が受け入れることができるのは子供と老ボーイ
(枯れた男)だけだし。

勿論そんな単純な映画ではないし、男から観た「女性」だろうけど。

子供の視線で見た大人のエロティックな不思議な世界と捉えることもできる。
また、姉妹の人物描写がはっきりとしているのに対して、老ボーイの描写は内面的に空虚だ。
(だから私は枯れた男と表現した)彼は存在だけのものだろう。

個人的にはオープニングの列車内のシーンでのスムースなテンポと鮮やかさが好き。
重要なラストシーンで子供が「精神」という言葉を見て母親を軽蔑の視線で見るが、その少年の考え
=ベルイマンの思想というわけではないだろうから注意が必要だ。

投稿者:4531731投稿日:2005-10-12 01:29:14
 完全にアントニオーニの「夜」に影響されてますね。罪悪感を抱えると言う事は病気持ちの姉につきまとわれるということかもしれない。内なる声に耳を傾けたり傾けなかったりすることは、戸を開けて姉に呼びかけたり姉の声を無視して戸を締めたりするものかもしれない。
 「夜」では病気の友人が夫婦間の隔たりを表していたが、この「沈黙」では病気の姉は親子の隔たりを表現していた。母親の、夫がいないことに対する性的なことなどに関する女としての内的葛藤。子供の父親不在から来る内的な動きが表現されていておもしろい。戦車やピストルの登場はすごい基本的。
 あの姉は2人をつないでいた。が、ついに…。みたいなオチ。姉の職業が「翻訳家」という点が工夫されていると思う。
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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