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利休(1989)

メディア映画
上映時間135分
製作国日本
公開情報劇場公開(松竹)
初公開年月1989/09/15
ジャンルドラマ/時代劇
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【解説】
 戦国時代にあって、お茶の道を追究し続けた千利休。そんな美と知の体現者・利休と、絶大な権力を持ちながらも粗野で利休とは対極にある秀吉の確執を描く。映画に登場する生花はすべて、自身も華道・草月流の家元である勅使河原監督の手による。利休を演じた三國連太郎と秀吉を演じた山崎努の対照的な演技のぶつかり合いもみどころ。また、同時期に公開された「千利休 本覺坊遺文」との“利休対決”も話題となった。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
741 5.86
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【ユーザーコメント】
投稿者:68生男投稿日:2018-06-29 15:18:21
なぜ秀吉を、このように卑小卑屈に描くのだろうか。豊臣秀吉は、日本史における最大の偉人の一人であって、このような下卑た人間ではない。信長でさえ「猿」などとは呼ばない。配下ではあっても、大軍を率いる将であるのだ。
利休にしても、この三國利休は、「本覺坊遺文(井上靖・熊井啓)」の三船利休に比べれば数段落ちる。なんともいじましい利休だ。千利休は、傑物であり、豪傑でさえある。そうでなければ、その事績も成り立たない。

このような嫉妬感情に満ちた映画(小説)は、教育上非常によくない。
「偉人」というものを、「たまたま」「うまくいった」だけの、自分と同じ人間、同じ「器」と見ている。
まず「武」という意味がまるで分っていない。「徳」というものを掴めていない。
「英雄の資質」を、認めるどころか知ろうともしない。

信長にしても秀吉にしても、芸事には重きを置いていない。一流の武芸者でも端武者としか見ない。利休でも誰でも、役に立つからして用いているのだ。芸術的才を愛したわけではなく、愛していないなら、また妬むこともない。
考えればわかることだが、秀吉と利休は、全く立場が違うのであって、二人ががっぷり四つで取っ組み合っているような描かれ方は、あくまでも利休中心の話だからであって、秀吉側から見ればありえないことだ。
多能多才、多忙な秀吉が、茶事、茶事でもあるまい。いかなる理由で利休を遠ざけたかは不明なのである。この二人が茶室で火花を散らしたなどということは、想像もできない。そのようなことは小物のすることだ。滑稽すぎて笑ってしまう。
「悪王と義人」のようにされるのも、利休伝を面白くするためのことであって、常識を欠いている。
三流の歴史家が、歴史上の人物を、自分の高さに引き下ろし、卑近な材料に落とし込んでいるに過ぎない。「自分はこう考えるから、人もこう考えるだろう」という、それだけのことだ。
ここにおける「醜い秀吉」「弱い利休」は、それが「この作者の人間観」であるというだけで、両雄の実像からは遥かに遠い。
「唐入り」への利休の諫言などは、この原作における創作であると知られている。豊臣恩顧でない「下請け」たちは嫌がっただろうが、負担を負う必要のない利休が、すすんで批判する理由などどこにもない。いかなる突飛な思想を流布したいのであろうか、「英雄=大量虐殺者」「文人=人道主義者」というような、幼稚な図式である。
信長の意志を引き継いだなどというのも、根拠のない「お話」であり、使い方一つである。
「山上宗二」については、すでに袂を別っていて利休の完成には関係がない。幾たび宗二を許した太っ腹秀吉であっても、陣中敵方に与したからには、軍規上厳罰に処さねばならない。危惧した通りであったろう。利休老いたりとでもいうのか。侮辱である。

品性下劣。先人を茶化した逆啓蒙映画である。
願わくば、若い人たちは、このような皮相低俗な凡人史観などには同調することなく、偉人、英雄たちの、その才覚、胆力、努力や、その理想、信念というものを、是非とも学んでもらいたい。
『太閤記』は、それらの詰まった日本の宝である。



茶人についていえば、まずその僧形に惑わされてはならないということだ。僧形であっても、彼らは「仏」または「神仏」、あるいは、「法」「僧」に帰依しているのではない。かの時代における「超脱」を表そうとしているに過ぎないのであって、同じく名の遺る「名僧・高僧」とは、もとより種を別にしている。彼らには、仮にあったとしても「禅の悟り」までしかない。もとより「相対的世界」に深く漬かっているのであり、陰陽の「陰」、動静の「静」として、世俗の対立構造を出られない。
利休の言う「侘茶」というものが、「絶対の美」「唯一の美」でないことを、利休だけは知っていただろう。知りつつに極めるから天才なのだ。「黄金の茶室」にしても、弟子筋への方便的配慮などからは否定したとしても、その芸術性は大いに認めたことだろう。秀吉その人の天性天来の美しさも認めないわけにはいかなかっただろう。そう思わねば、利休に失礼だ。そうでなければ、利休が「一方の真理」だけを見て終わった人間ということになる。
利休山をそれほどの高みに思うのなら、周りを低く見せる必要などないはずだ。芸術至上もいいが、文化人等を、政治家や軍人より尊貴に見るのは、その見て立つ頂の、それこそ低さというものだ。

とにかく、その時代に、利休一人が人でもあるまいし、多くの名人才人を使いこなしている太閤が、花の活け方くらいのことで、感心はしても、仰天したりはすまい。
利休にしても、その実像は、商魂逞しく、覇気のある、戦国の男、時代の人間なのである。
投稿者:黒美君彦投稿日:2017-03-21 11:18:44
【ネタバレ注意】

28年ぶりに再見した。改めて観てもワンカットワンカットに全く隙がない。
天下をとり、さらに大陸へ食指を伸ばそうとする俗人の極致である豊臣秀吉(山崎努)と茶頭の千利休(三國連太郎)の蜜月と確執の日々。
秀吉は才能溢れる利休の最大の理解者であるが故に、彼への激しい嫉妬を抱えている。
一方利休は利休で、秀吉の命に逆らうことはなく巧みに世事をこなしていく。それは彼の処世術であり、全てを超越し、芸術にこそ仕える彼の矜持でもあっただろうか。
大地に果てはない、と呵呵大笑する信長を引き継ぎ、唐御陣を目論む秀吉。ワンマンであるが故に諌めるものもなく、次第に狂気の色に染まっていく秀吉を山崎努が熱演。対して常に達観したかのような利休の三國連太郎が印象的だ。

この作品の特徴は、巧みな音の構成と緊張感に溢れる空間だろう。
どのカットもかっちりとした画角で、見事というしかない。それぞれが一幅の絵画のような趣きさえある。そして決して邪魔にならない柔らかな照明が、それぞれの人、物を立体的に浮かび上がらせる。
そのなかでワダ・エミのデザインによる着物が前衛的で異彩を放っているが、決してそれも邪魔にはなっていない。考えてみれば利休もまた前衛の人であったし、監督の勅使河原宏も前衛を生きた人であった。
さらに本物志向は茶道具や花器にまで徹底していて、国宝クラスの器や屏風などがふんだんに使われているというのも注目に値する。
人も物も比類なき緊張感に包まれているのだ。武満徹の抑制的な音楽もまた素晴らしい。

ムダを省いているが故に、秀吉と利休の関係をある程度知らないと恐らくついていけない。
茶室での天下人と茶聖のもてなしは、真剣勝負であり、あたかも斬り合いのようですらある(だから武家が好んだのかも知れない)。
虚飾を捨てて斬り合う場であるからこそ、秀吉は利休を敬い、そして恐れたのではなかったか。
そして弟子の山上宗二(井川比佐志)が惨殺されたとき、利休は声を上げることを決意する。声を出さなければ自らを殺すことになる。その道を選ばず、自刃申しつけを覚悟の上で秀吉に意見する利休。
ラストの竹林の前衛的なシーンは、あたかも勅使河原宏による前衛生け花のようでさえある。
無駄を排した赤瀬川原平の脚本も見事。

ポルトガル人から信長に献上された地球儀は、信長から利休へ、そして秀吉へと渡される。
鶴松と地球儀で遊ぶ秀吉は、チャップリンの『独裁者』のようである。実際唐御陣と呼ばれた朝鮮出兵で、多くの人々が殺された。

原作である野上彌生子の小説『秀吉と利休』も傑作の名に相応しい力作だが、この作品もまたそれに羞じない名作だ。二十世紀の邦画を代表する作品のひとつとしてもっと高く評価されてもいいのではないかと思う。

投稿者:いまそのとき投稿日:2011-09-13 00:04:11
叶うはよし 叶いたがるはあしし。一輪の朝顔。梅の花。逸話に見る恐るべき利休の感性。茶華の極めつけこれは日本の美の極致。小道具、衣装、美術に目が留まる。利休と秀吉の確執。享年70歳。人生七十 力囲希咄 吾這寶剣 祖佛共殺 堤る我得具足の一太刀 今此時ぞ天に抛。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 主演男優賞三國連太郎 
■ 主演男優賞三國連太郎 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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