allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

千利休 本覺坊遺文(1989)

メディア映画
上映時間107分
製作国日本
公開情報劇場公開(東宝)
初公開年月1989/10/07
ジャンルドラマ/サスペンス/時代劇

【クレジット】
監督:熊井啓
製作:山口一信
製作補:大場正弘
製作総指揮:高丘季昭
原作:井上靖
脚本:依田義賢
撮影:栃沢正夫
美術:木村威夫
編集:井上治
音楽:松村禎三
出演:奥田瑛二本覺坊
萬屋錦之介織田有楽斎
上條恒彦山上宗二
川野太郎千宗旦
牟田悌三大徳屋
内藤武敏東陽坊
東野英治郎古渓
芦田伸介太閤秀吉
加藤剛古田織部
真実一路
三船敏郎千利休
【解説】
 千利休の謎を秘めた晩年にスポットを当てた井上靖の小説を、社会派監督・熊井啓が映画化。同時期に公開された勅使河原版「利休」との競作も話題に。利休が死んで27年後、利休の愛弟子・本覚坊は、ある日、織田有楽斎の許を訪れる。そして、利休が秀吉に切腹させられた理由をどうしても知りたい有楽斎に請われるまま、死にいたるまでの利休の行動を語り始めるのだが……。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
436 9.00
下記フォームからあなたのこの作品に対する採点を投票してください。
メールアドレス年齢性別
評価 (低い←→高い)
12345678910
【ユーザーコメント】
投稿者:68生男投稿日:2018-07-01 18:24:32
勅使河原宏監督の、金のかかったコントのような「利休」に比べ、こちら熊井啓監督「千利休」は、真面目に作られていて好感が持てる。作為的でなく、時代に真剣に穿ち入ろうとしている。しかも芸術的にである。

三船敏郎の利休は、線が太くて実にいい。利休には、細さ弱さが合わないし、高僧風とも違う気がする。利に敏い商人然とした利休もいただけない。何にせよ、最低でも剛胆な感じはあってほしいのだ。

芦田伸介の秀吉も上品でいい。品があるだけでもう満点を付けたい。客受けをねらった変な秀吉は本当にたくさんだ。
生まれ育ちがどうであっても、秀吉ほどの人物の、数十年の人生行路の末が、野蛮人や田舎者のようであるはずがない。狡猾な猿面やちんちくりん、または山師詐欺師然とした秀吉像は、もういいかげん勘弁してほしい。
肖像を見れば分かるように、実際の秀吉は、そこまで猿には似ていない。どちらかというと、まず小柄であることと、きびきびした様子をとって言われていたらしい。信長は、書簡の中で「禿ねずみ」と書いている。
信長の肖像を見ると、貴人の肖像であるのに、眉間の縦じわが描かれていて、いかに癇が強かったかがわかる。対する秀吉は、美点とされる性格がすっきり画に出ている。秀吉の大らかさ伸びやかさは、その筆跡にもよく顕れていると言われている。秀吉の妙筆は一度は見ておくべきだと思う。まさに眼福だ。
この作品の素晴らしいのは、太閤秀吉が、譲れるだけは譲る性格であって、いたずらに恐ろしげには脚色されていないところだ。大人の秀吉、大人のための秀吉である。
ともに大力量人である秀吉と利休が、ピリピリギリギリと「勝負」するなどというのは、劇画的な筆によるのであり、現実には考えられないことなのだ。


同じ千利休を描くに、勅使河原氏は「野上彌生子」を選び、熊井氏は「井上靖」を選んだ。ここに両氏の「芸術」に寄せる思いの、決定的な違いが出ているように思われる。このキャスティングにもよく出ている。
両氏の生涯の作品を、左右に並べて見ると、その力量の差が自然と窺い知れる気がする。もちろん作品数のことではなく、質、本質のことである。
熊井氏のように生きてみたいと思った。
投稿者:nabeさん投稿日:2013-02-17 18:20:59
熊井啓監督のヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞作である。
千利休が秀吉に切腹を命じられた有名な史実を、織田有楽斎が当時現場に立ち会っていた愛弟子の本覚坊から聞き出す、というミステリー仕立てのストーリー構成なので、重々しい重厚な画面の印象ほど内容は複雑ではない。
しかし、問題はその配役だろう。本覚坊の奥田瑛二は適役だとして、千利休役の三船敏郎は貫禄がありすぎて繊細な茶道の家元のイメージとはほど遠いし、秀吉役の芦田伸介にいたっては、ミフネの前ではただのコスプレおじさんである。織田有楽斎役の萬屋錦之介も、相変わらずの東映時代劇調なオーバーな演技でミステリー作品にはそぐわない。もっとも、外国人の審査員にはこの迫力満点の演技がウケたのかもしれないが・・・
熊井監督の繊細な四季折々の日本の風景が美しい。その中でひとり暮らす本覚坊に、伝統的な茶の世界が凝縮されているようだ。
投稿者:いまそのとき投稿日:2011-11-06 20:47:51
流石の茶人千利休である。どう描いても面白い。太閤秀吉との葛藤と利休の美学に徹した勅使河原作品。師匠利休と師弟の非業の死をミステリー仕立に語る熊井作品。ここには、武人と茶人が茶席で一戦を交える恐ろしいほどの緊迫感が漂う。茶の世界は、ここまで研ぎ澄まされたものだったのだ。死と無を見つめること。悟りに近い境地に達すること。禅問答の深い対話に日本が誇るべき茶道の真髄を見た思いがする。
投稿者:Bava44投稿日:2009-03-01 17:02:01
何を言いたいのかはよく分からない映画だが、ミステリー仕立てで利休の茶道に迫る展開は面白い。オープニングの音響から作品世界に入れる。でも俳優が出ると一気に邦画臭さが出る。原作は未読だが、夢や幽霊が出るあたりはちょっと通俗小説風。
時代考証に忠実なのだろう木村威夫の美術も凄いが、次にどうなるかなんて全く分からない脚本の展開がいい。
演出には切れ味の良いところがある反面、秀吉をへっぽこな人物として描いているところは、作品的にまずいと思う。こんな人間と対立してもかっこよくない。

錦之介と三船の両御大は流石の貫録。この設定の利休ならば三船が似合う。彼らは美術の良さとともにいい雰囲気を出している。女が登場しないのは『お吟さま』で女のことをやったから、今度は男だけでやってやるって感じだろうか。
投稿者:若田部投稿日:2004-07-21 15:12:10
【ネタバレ注意】

出演が全部おとこで全ての人間が切腹するすごい映画。
傑作だと思う。

【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 銀獅子賞熊井啓 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【DVD】千利休 本覺坊遺文2013/11/22\2,800amazon.co.jpへ
 【DVD】千利休 本覺坊遺文2001/06/25\4,700amazon.co.jpへ
【レンタル】
 【VIDEO】千利休 本覺坊遺文レンタル有り
【広告】

【スポンサーリンク】



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION