櫻の園(1990)
【クレジット】
【解説】 女子高演劇部の人間模様を描いた吉田秋生の原作マンガを基に、「ボクの女に手を出すな」の中原俊が、チェーホフの“桜の園”の開演直前の2時間に凝縮して思春期の少女たちの揺れる心の内面を瑞々しく映像化した珠玉の一篇。桜の咲く季節。私立櫻華学園高校演劇部。創立記念日恒例のチェーホフの“桜の園”上演のある朝、しっかり者の部長・由布子はいきなりパーマをかけてきた。さらに、前日、部員の紀子がタバコを吸って補導されたというニュースに動揺する部員たち……。生徒たちのあまりにも自然な演技と、2,3人の小グループに分かれた生徒たちが思い思いに会話している様を長回しのまま切り取っていく中原監督の演出が冴え渡った。 【関連作品】
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イメージ的に言うと、少女達が上下左右に動きまわるブラウン運動の中から、秘められた三角関係がすっと浮かび上がってくる、という印象です。浮かび上がって、それが何だかんだと展開するのではなく、ただ浮かび上がる。浮かび上がったから何だと言われてしまうと返答に窮するのですが、浮かび上がって終わり、というところが何ともにくいというか、うまい感じがしたのでした。
出演者の中では、いかにもスマートな頭を持っていそうな体制内アウトサイダー「スギヤマ」を演じた、つみきみほが頭一つ抜けていると思いました。若くしてすでに世話焼きお母さん的な、しかし見かけ以上に複雑な思いを秘めた「シミズ部長」も、宝塚的アイドルだが、色々不安も抱えているらしい「クラタさん」も良かったです。女子高、ましてお嬢様学校など、もちろん自分には縁のない世界ですが、何となく、こんな生徒達がいるのだろうなと思った次第です。
毎年春になると咲き乱れ、はかなく散ってゆく桜の花と、あっという間に過ぎ去ってしまうであろう、若い時を過ごす少女達が重なり、その後には彼女達の微かな思いだけが残る、そういうことなのだろう、という感想です。そんなこと言っている場合ではない自分ですが。
80年代の女子高という感じ。
ダサイくらいの背伸びっぷりや、ぬるーい処女っぽさ、といった
「あの頃」の女子高を思い出しとても楽しかったです。
原作者の現役時代もこんなだったろうと察しますが、今の女子高とは
全然違うのかもしれませんね。
彼氏がいて初体験を済ませている子、全然関心がない鈍くさい子
興味深々だけれど冷めているふりをしている子、
そして、同性にあこがれてモヤモヤしている子。
総て私の周りにそろっていました。
すばらしかったです。
それから女子高のレズは男子校のホモと同じくらい
妄想に近いと思います。
上演前の数10分に物語を凝縮するっていうのが面白いです。ドキドキ感が伝わってきます。
僕は男だけど、なぜだか懐かしさも感じさせます。
中心に描かれているのだけれど、カメラマンの
力が大きいと思うがとてもスリリングな映画だった。
特にラブシ−ンがもの凄く抑えられた表現なのだけれど
ハラハラドキドキした。
俳優ではとにかくつみきみほが圧倒的に魅力的だった。
よく切れるナイフの様な演技。あと、白島靖代もスラッとして
きれいだった。
同じ瞬間を切り取りつつも,例えば『がんばっていきまっしょい』にはポジティブな印象が残り,『ヴァージン・スーサイズ』はその真逆だった。でも『櫻の園』には不思議にそのどちらの印象もなく,そのためか,誰にでもあった「あの瞬間」が私の中にずっと息づいていることだけを再確認させてくれたような気がしている。
吉田秋生の原作を読んだのはそのあとしばらくしてからのこと。空白を多用してこの映画以上に「間」を感じさせる演出が鮮烈で,その後,吉田作品のほとんど全てを読破した。「光の庭」にはのた打ち回るほど感激し,こないだもわざわざ立ち読みして涙ぐんでしまっていたくらいだ(←バカ)。
余談だが,この映画に金剛寺美樹さんという女優さんが出演している。たいして目立っていたわけではないが声がとてもよく通っていて,女の子だらけの中でまずそちらの方で彼女を認識した。その後たしか郵便局のCMに出ていたが,今どうしてるんだろ。