都会のアリス(1973)ALICE IN DEN STADTEN | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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【クレジット】
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【解説】
「パリ、テキサス」や「ベルリン・天使の詩」のヴィム・ヴェンダースが73年に製作したロード・ムービーで、この作品を始まりとして、主演リュディガー・フォグラーによる「まわり道」、「さすらい」と続く三部作を撮ることとなる。旅行記の執筆のためアメリカを放浪していたドイツ人作家フィリップが、帰国のため立ち寄った空港で幼い少女アリスとその母に出会う。ひょんな事から少女をアムステルダムまで連れて行くこととなったフィリップ。しかし待ち合わせたアムステルダムに母の姿はなく、彼は少女の記憶を頼りに祖母の家を探す旅に出ることとなる……。


【ユーザー評価】
| 投票数 | 合計 | 平均点 |
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【ソフト】
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「パリ・テキサス」が良かったので他のヴェンダース作品も何本か観たけど、他にいい物は無かった。リタイアしたのはこれと「エンド・オブ・バイオレンス」。
追記 09-8-29(土)
アリスが手掛かりの写真を警察に見せなかったり、見知らぬ女性に食べ物どころかベッドも分けて貰うなど都合のいい描写もあるが、少女と中年男の二人旅を嫌う男はそうは居まい。テーマ曲(というより唯一の音楽)が流れる空撮のラストカットは、昔の日本の二時間サスペンスを連想した(笑)。
空高く飛ぶ旅客機から波打ち際へパンダウンするカッコ良い冒頭から、自動車のボディにキャメラマンとスタッフが写り込んでいてちょっと幻滅して、段々ダレてくるのだが、‘ALASKA’ロゴが刺繍されたヤンキー・ジャンパーをアリスが着ていたり、31歳フリーライター男が裾広で丈の短いズボンを色違いでもはいていたり、母親に捨てられたと思い至ったアリスがトイレに籠り、ドアの前でフリーライター31歳男がドイツの町の名前を読み上げてアリスの祖母の記憶を探ろうとするなど、面白いところも色々ある。
車窓から小学生たちを見て、「下校時間ね」と言ったアリスのアップは素晴らしい。アリスは9歳で、小学生なのだ。そうこうしているうちにあと35分で終わりになる頃(DVDプレイヤーのカウンターは常に残時間表示にしている)になって、もうすぐこの二人とお別れかと思うと寂しくなる。
彼がアリスと別れることになって精々する、と同時に一抹の寂しさを見せるのと同じように。
海水浴のシーンは二人ともとても楽しそうだった。少女役のイエラ・ロッドレンダーがとても良い。わがままで、気まぐれで、子供らしくなくて。でもとても魅力的。
帰りの列車のシーンが特に好きです。
しかし、このとりとめもないなさがこの映画の魅力でもある。自分の影をそこにみつけてちょっと気恥ずかしくなるけど。
題名も都会に迷い込む「鏡の国のアリス」みたいでおもしろいな。少女アリスは妙に色気があるね。映画としての見せ所もちゃんと押さえてあるし、なかなかいい映画だね
まるで、容赦のない大きな時間の濁流
そんな濁流の中で、空回りし、自分を見失った男
そして、心のよりどころを見つけられない少女
探すものはなんでもいい
とりあえずの目的があれば
少しの間だけど、濁流を止めることができた
そして、そのような時に見つけることができた、小さな幸せ
しかし、無常な濁流は、静かに、再び流れ始める。http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Screen/8126/index.html
アリスと青年もそんな無情な瞬間に襲われる。やはり小さい頃からそういう瞬間てありましたが、慣れることはない。そういう瞬間に立ち会えば立ち会うほど人は何かを奪われ、蝕まれていく。肉親ならまだしも、アリスと青年は赤の他人。お互い二度と会う事はないだろう。その事実、まるで可能性を切り裂く見えない凶器。
もしこの時のことがアリスの将来に悪影響を及ぼしたとしても傷口は見えないのでその傷が痛む事があっても誰も助けてはくれないだろう。アリスだけじゃなく青年にとっても同じだろう。青年はさらにふさぎこんでいくだろう(?)。
とにかくアリス。かわいいですね。生意気なとこが。それだけにあのラストは重く響きます。なぜか親父と見る機会がありましたが、カンの音楽がショボイのか、大ウケしてました。気持ちは分かるが。
青年は社会から放り出され,少女アリスは母親から放り出され,どちらも迷子となる。ルイス・キャロルの「Alice in Wonderland (不思議の国のアリス)」とは違って,青年は「アリスに導かれて」“Wonderland”にさ迷いこむ。だが,さ迷う2人に“現実”は近づいてくる。警察に知らせた後,青年とアリスは共謀して逃避行を始める。しかし,ついに2人は“現実”に捕まってしまい,逃避行に終止符が打たれる。車窓から2人の溜め息が空高く舞い上がっていくラストシーンは限りなく美しい。
この映画を見ると,監督ヴェンダース(Wenders)は“Wenders”→“Wonder”→“Wonderland”→“Wander”を連想していることがよく分かる。その後の映画も“wander”ないしは“wonder”がキーワードとなるが,知に傾くことになる。ちなみに2人がさ迷った“Wonderland”ブッパータールは“Wuppertal”とつづり,監督の“W”への執着が見て取れる。
細かくは,空港での呼び出しアナウンスが「Mr. Wonders」だったり,2人が道端に佇(たたず)むシーンで向かい側に「northwestの看板」(「北北西に……」)があったり,捜すとまだあるでしょう。
回答もでないし、将来に光明ってこともないけれど、モノクロの中で観客が勝手に希望の色をつけて幕を閉じれる。この適当な委ね加減と脱力感は見事だ。
アメリカのモーテルで見るテレビの中の映画は『若き日のリンカン』。ラストシーンの列車の中でフォードの死を報じる新聞。