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39 刑法第三十九条(1999)

メディア映画
上映時間133分
製作国日本
公開情報劇場公開(松竹)
初公開年月1999/05/01
ジャンルサスペンス
39-刑法第三十九条- [DVD]
参考価格:¥ 4,104
価格:¥ 3,077
USED価格:¥ 1,515
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【解説】
 犯行時、犯人が心神耗弱もしくは心神喪失の場合は罪に問わないという刑法第三十九条の規定をめぐって繰り広げられる犯人と鑑定人の虚々実々のやり取りを描いた心理サスペンス。監督は「家族ゲーム」の森田芳光。殺人容疑で逮捕された犯人・柴田真樹には、事件当時の記憶がない。やがて裁判が始まると弁護側は心神喪失を主張、精神鑑定により、被告人が多重人格と認定される。ところが鑑定を行った教授の助手・小川香深は、被告人の精神障害は詐病と直感し、独自の調査で柴田の内面に迫って行くが……。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
636 6.00
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【ユーザーコメント】
投稿者:黒美君彦投稿日:2015-07-02 20:04:17
【ネタバレ注意】

刑法第39条の「1.心神喪失者の行為は、罰しない。」「2.心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。」という条文をめぐる心理サスペンス。
猟奇的な夫婦殺人の容疑者として逮捕・起訴された劇団員・柴田真樹(堤真一)。国選弁護士の長村(樹木希林)は精神鑑定を求め、精神医学の大家、藤代実行(杉浦直樹)は柴田が乖離性人格障害、すなわち多重人格と鑑定し、刑事責任能力がないとする鑑定書をまとめる。ところが藤代の助手小川香深(鈴木京香)は、柴田は詐病ではないかと疑う。柴田と犠牲者の畑田修(入江雅人)に何らかのつながりがあるのではないかと調べ始める小川と刑事の名越(岸部一徳)…。

精神鑑定なるものはあくまで鑑定人の主観に過ぎず、罪の有無がその鑑定結果に左右されるというのはおかしいのではないか、という一貫したテーマで、そこから復讐のために精神鑑定を逆に利用する柴田と、たとえ精神異常であっても犯罪者を「人間」として裁くべきだ、と考える小川は、刑法三十九条を否定するという立場で共感する。
それがラストで柴田が小川に言う「共犯者」の意味だ。

そもそも殺人を犯すとき、人はみな「異常」だ。暴力を抑制できず相手を傷つけるのだから。
ただ、人間は動機がなくては人を殺さないはずだ、という考えから、理解を超えた「動機なき殺人者」に対しては「精神異常」というレッテルを貼ろうとする(というか無意識にそれを求める)。果たしてそこにどれだけの合理性が存するのか。

この作品で描かれているのは刑法三十九条をめぐる「罪と罰」の物語である。
罪を犯したものは罰せられなくてはならない、というのが、この社会のルールだ。しかし、幻想や幻聴に導かれて、本人の意思に関係なく罪を犯すという現実もある。
そこで今度は「罰」の二面性を考えなくてはならない。つまり、罪の意味がわからないものに罰を与えることにどれだけの意味があるのか、ということと、被害者がいる以上本人の受け止め方とは関係なく罰するべきだ、という二つの意味だ。
刑法では、死刑を除くと「犯罪者の更生」に重点を置いている。ただ、被害者感情に重きをおくと、殺人の場合たとえ犯罪者が更正したとて、被害者が甦るわけではない。ならばせめて「復讐」させよ、という感情も理解できないではない。
ただ、精神疾患の場合と異常人格(人格障害)の場合では異なるのではないか。
精神疾患の場合、動機のほとんどは恐怖だ。だから幻覚や幻聴で身の危険を感じて、犯行に及ぶケースが多い。治療で改善される余地がある。ただ、診療を受けずに病を深刻化させてしまった部分で、加害者には償うべき罪があると考える。
ただ、人格障害の場合は救いがたい。いわゆる快楽殺人につながる事件だ。これは治療対象にもなり得ないだろう。なぜなら動機は、人を傷つけることにあるのだから。
だから、私は現状のような匿名報道等にはそもそも反対だ。
加害者は人間としてまず裁かれなくてはならない。その上で治療可能かどうかをみきわめるのが順番ではないのか。

そんな余計なことを考えすぎて疲れたけれど(笑)、難しい問題をサスペンスタッチで描いたこの作品、私自身はその挑戦を評価している。

投稿者:ピースケ投稿日:2012-06-02 16:46:39
鈴木京香のオタクっぷりも凄いけど、堤真一の二面性も凄い。
投稿者:こじか投稿日:2010-10-07 00:22:59
真面目に真正面から観たってどうしようもない作品かも。
森田芳光ですから。
それにしてもうまいカタチで話題作を撮り続けるやりたい放題する監督。
配給側も森田監督作品ってことがどういうことか、
そろそろ一般的にも少し解らせてから公開しないと、
ほとんどの受け手が勘違いしたまま鑑賞し、
(多くの場合幻滅し)作品が忘れられていく気がする。
短期的には売れてるからいいんでしょうけど、
長期的にはやっぱもったいない気が。
投稿者:イドの怪物投稿日:2005-10-02 09:25:11
素人みたいな芝居が氾濫する邦画で、本物の役者を配した佳作に仕上がっていて、特の法廷シーンは面白い。
ただ鈴木京香演じるヒロインが頑張りすぎるところが少々鼻につくが、それ以外では堤や江守や木樹が面白い。
この映画は役者たちの絡みだけでも充分価値がある。
投稿者:くんばか投稿日:2004-02-09 13:56:12
これと「黒い家」を併せて見て森田芳光が大嫌いになりました。
本当、下の方がおっしゃるとおり、役者の演技力に支えられてる。
岸辺一徳の使い方も間違ってる。「シュールでナンセンスで笑えるでしょ?」
って言いたげで腹が立った。全然面白くない。間違ってます。
投稿者:とし投稿日:2002-05-31 08:54:35
演出に人為的なものを強く感じるということは他の方々が指摘するように若干爐笋蠅垢瓩覆里な、という気がしないでもない。監督の強引な力技の演出に、演技力のある役者陣が応えた、という表現が適切かもしれない。まあなにはともあれ見ごたえのある作品であったので満足感はあった。ただし、実に基本的なことではあるが、とくに最初の方は裁判長以外の人物はみんな何を言っているのかわからないくらいゴニョゴニョした発声で、いくら演出とはいえ映画作品としてはマイナス。
投稿者:カトウスタール投稿日:2002-01-13 07:50:15
 カメラの構図,小さな音,長めのカット,アップの多用とその際のボヤける画面,そんなことで怖さを増幅できるという工夫の見本市のような映画。『家族ゲーム』を引っさげて登場した頃,日本映画界のまぎれもない僥倖であり時代の寵児だった森田芳光が,久しぶりにその才能を発揮したなと感心した。「女の子」と「空き缶の音」がうまい伏線になっているのには舌を巻く。
 ただし繰り返し過ぎ,わかりやすく不安をあおり過ぎなので,そのあたりはクドさと紙一重。オープニングとエンディングの説明文も野暮だ。『黒い家』は未見だが,映画としての評価があまり高くないのはその意味での作家性が出過ぎたからじゃないかと推測する。

 サイコものとして宣伝されてはいたが,徐々に真相が暴かれていくくだりの興奮はリーガルサスペンスのそれに近いと思う。予告で犯人の名前がいきなりバラされていたので少なくともフーダニットでないことはすぐわかったが。久しぶりに見たタレントの入江雅人がすごい役(顔はほとんど出ないけど)をやっていて,その違和感がまた気持ち悪かった。

 今回観直したら,実可子が加わった中盤から俄然面白くなった。香深を殺すように念じたことからもわかるように実質は彼女が主犯だったのかも知れないし,少なくとも工藤の殺意を増幅させる機能はあっただろう。安らげる対象ではなかったわけで,それなら工藤と実可子が出会ったことは不幸だったかもしれない。

 さて,現実問題としてこのような詐病がまかり通るかと言えば,これはかなり困難だと言わざるを得ない。まったくのナンセンスを力技でリアルに仕立て上げた『CURE』にはそのあたりは一歩譲る。しかし凡百のサイコ映画が濫造されている昨今,心理学的・精神医学的な構造そのものに着目した点は他と一線を画していて素晴らしい。そして第三十九条の意義を問うのなら,直接的に過ぎるよりもこのアプローチの方がむしろインパクトがある。

 ところで一つお願いです。公開当時,ポスターや広告のこの映画のロゴに暗号が仕込まれてるっていうんで仲間とさんざん頭をひねったが,結局わからなかった。たぶん今のビデオパッケージにもロゴがそのまま載ってるはずなので,答えがわかった方はぜひぜひ教えてください。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 主演女優賞鈴木京香 
 □ 脚本賞大森寿美男 
 □ 録音賞橋本文雄 
■ 主演女優賞鈴木京香 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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