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愛と死の記録(1966)

メディア映画
上映時間93分
製作国日本
公開情報劇場公開(日活)
初公開年月1966/09/17
ジャンルドラマ/ロマンス
吉永小百合 昭和の青春DVD-BOX
参考価格:¥ 22,680
USED価格:¥ 21,562
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【クレジット】
監督:蔵原惟繕
企画:大塚和
脚本:大橋喜一
小林吉男
撮影:姫田真佐久
美術:大鶴泰弘
編集:丹治睦夫
音楽:黛敏郎
助監督:木下喜源
出演:渡哲也三原幸雄
吉永小百合松井和江
中尾彬藤井
浜川智子ふみ子
佐野浅夫岩井
滝沢修病院長
垂水悟郎和江の兄
三崎千恵子和江の母
鏑木ハルナ和江の義姉
芦川いづみ近所の娘
漆沢政子看護婦長
日野道夫患者A
河瀬正敏患者B
萩道子看護婦
【解説】
 渡哲也と吉永小百合が主演した純愛映画。楽器店に勤める松井和江は店の前でバイクに轢かれそうになるが、バイクを運転していた三原幸雄と恋に落ちる。仕事中に貧血で倒れた数日後、幸雄は平和公園で、自分が四歳の時に被爆したこと、原爆で両親を亡くしたこと、原爆症を発症したことを告白した。原爆病院に入院した幸雄を、和江は毎日看病し、回復を祈って千羽鶴を折り続けた。しかし幸雄は八月の終わりに病死してしまう。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
13 3.00
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【ユーザーコメント】
投稿者:黒美君彦投稿日:2018-07-17 18:44:03
【ネタバレ注意】

<あらすじ>レコード店に勤める松井和江(吉永小百合)は、印刷工場で働く三原幸雄(渡哲也)のバイクに驚き持っていたレコードを割ってしまう。弁償しようとする幸雄と和江の間は当初険悪だったが、幸雄の友人藤井(中尾彬)とその恋人で和江の同僚ふみ子(浜川智子)のいたずらがきっかけで急速に親しくなり、結婚まで意識するようになった。しかし幸雄の親代わりでもある上司の岩井(佐野浅夫)はいい顔をしない。実は幸雄は4歳で被爆し、両親を失っていた。成人してから再生不良性貧血で入院。退院したものの、いつ病に倒れるかわからない状況だった。そして作業中倒れてしまう幸雄。彼は白血病を発病していた。原爆病院に入院した幸雄を和江は懸命に看病するが…。

吉永小百合主演の代表作『愛と死をみつめて』(1964年)と混同してしまいそうだが、この作品での相手役は浜田光夫ではなく、前年にデビューしたばかりの渡哲也(当時24歳)。しかも吉永小百合は難病にはならない。
当初浜田光夫が予定されていたが、クランクイン直前に酔客同士の喧嘩に巻き込まれて重傷を負ったため、急遽渡哲也に代わったのだとか。だが渡はこの作品でブルーリボン賞の新人賞を受賞したのだから、強運の持ち主といえるかも知れない。
もっとも全力投球で撮影に臨んだ渡哲也は、夕食後の翌日のリハーサルに出てこなかったことがあったと吉永小百合は語っている。押入れのなかで疲れ果てて眠っていたのだとか。真夏の撮影は過酷なものでもあった。
撮影は、原爆が投下された8月6日過ぎから全編広島で行われた。
手持ちのカメラを多用したモノクロの映像がドキュメントタッチで、若い男女二人とともにその背景である街もまた主役であると感じさせる。
とりわけこの作品では広島の川にかかる「橋」が数多く登場する。
「荒神橋」や「平和大橋」「音戸大橋」…そして台詞でも「三篠橋」といった名前が飛び交う。
鉄橋をSLが駆け抜けていくシーンもある。
クレジットでは出てこないが、この作品は、大江健三郎の『ヒロシマ・ノート』(1965年)で紹介されたエピソードに基づいているという。4歳で被爆した青年が、20歳で白血病を発病。何とか寛解になった彼は、印刷会社に就職し、楽器店に勤めていた女性とめぐり合って婚約。ところが病が再発した彼は死んでしまい、恋人は後追い自殺をしたというのだ。
道理で滝沢修が演じる原爆病院の当時の重藤信夫院長にとてもよく似ているわけだ。
1966年には和江が住んでいるのは、かつて市内に点在していた「原爆スラム」と呼ばれるバラックの家並みだし、幸雄や藤井が働く印刷工場は「中本総合印刷」という実在の会社だ。
カクテル光線が闇に浮かび上がる広島市民球場や、平和記念公園の噴水や折鶴の塔も登場する。
原爆病院でもロケを行っているが、吉永小百合によると、出演していた被爆者の高齢女性に「渡さんが『おばあちゃん、元気でな』と呼びかけると『あいよ』と答えてくださって。それがとても素敵でした」という。
この原爆病院のシーンや、原爆ドーム内でのシーンは明らかにアラン・レネ監督の傑作『ヒロシマ・モナムール(邦題「二十四時間の情事」)』(1959年)を意識している。
幸雄が、原爆資料館を訪ねたことがあるという和江に、君はわかっていない、というシーンは、『ヒロシマ・モナムール』の「君はヒロシマで何も見ていない、何も」と繰り返される岡田英次の台詞に呼応する。
“日本のヌーベルバーグ”の一翼を担った蔵原惟繕監督の傑作のひとつに仕上がった作品だったが、とんだ横槍が入ったと吉永は語る。
「日活の偉い方が見て、原爆ドームを象徴的に映した場面と、芦川いずみさんが演じた被爆者の顔のケロイドの場面を削るように、命令を下したんです」吉永小百合はこの指示に抗議し、スタッフとともに、撮影所の食堂の前の芝生に座り込んだのだという。
「みんなで作り上げた映画なのに残念で仕方がないという思いで、ただ無言で座っていただけです。でも、だめでした」(東京新聞 2017年2月26日)。
和江の隣家に住む芦川いずみのシーンが短く、後半でアリバイのように登場するのが不自然だったが、背景には日活幹部の指示があったのだ。

それにしてもこの作品が撮影されたのは1966年。原爆投下から21年。
乾いた傷のかさぶたを剥ぐと、内側から生々しい血が流れ出す、そんな時代だった。
被爆者たちは子どもたちへの遺伝的影響に怯え、差別されることも日常だった。
原爆はその瞬間だけではなく、その後の人生をも支配するという意味でも、非人道的な兵器なのだ。
この作品は単なるメロドラマという枠を超えようとした意欲作だと思う。

投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2005-12-07 21:07:39
 『愛と死をみつめて』の二番煎じのようなタイトルでこちらも吉永小百合主演作だが映画として出来はこちらの方が上だと思う。中盤までの恋愛譚の瑞々しい演出もいいし、渡哲也の不可解な行動によって映画の謎を形成し観客を引っ張っていく構成も巧い。それに何といっても隣のお姉さん・芦川いづみの扱いがいいのだ。彼女が登場するシーンは他のシーンと全く異なる空気感を漂わせる。川の多い広島の街を機能的に見せる姫田真左久のロケーション撮影も見応えがある。http://cinema.intercritique.com/user.cgi?u=3449
【ソフト】
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