アメリカン・ヒストリーX(1998)AMERICAN HISTORY X
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【解説】 「ファイト・クラブ」のエドワード・ノートン主演の衝撃作。白人至上主義の極右組織“ネオナチ”のメンバーとなったある兄弟の悲劇を通し、現代アメリカの暗部を衝いてゆく。共演にエドワード・ファーロング。父を黒人に殺された恨みから、白人至上主義グループのメンバーとなったデレク。やがて殺人事件で刑務所送りになった彼が出所してきた時、デレクは自分を崇拝する弟がメンバーとなっている事実を知る。 【おすすめ作品】
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ダニーの回想シーンで明らかになったのは父親からデレクへの洗脳。
人種差別廃止運動、黒人、その全てを疑ってかかる事を必要とさせ、洗脳されないように用心させていた。デレクが恐れた洗脳は、既に身近な存在からされていたのだ。父親のそれも、テーマにもある「怒り」から生まれた意識だ。
子供時代は自分より強者に値する人物に、いつのまにか洗脳される。環境が人間を作り上げていく。
スウィニーがムショにやってきた時、デレクは弱っていた。それでも突っ張るデレクを見てありのままでいるように諭す。そこでスウィニーとの会話でデレクは自分の間違いを認める。スウィニーはデレクの元担任であり、スウィニーの思想に当時のデレクは引き込まれていた。人種差別廃止側に、本質的部分ではデレクは賛成だった。
しかし、そのデレクの思想を百八十度回転させたのは父親。人種差別を批判するスウィニーの熱弁に魅了されていたデレクに、人種差別の必要性を植えつけたのは父親だ。
ということは、デレクは今まで仮面を被って生きてきたことになり、その仮面が弱りではがれかけた時、スウィニーの論で本当の自分を引き戻すことができたと思える。
元から人種差別を求めていたわけではなく全ては洗脳から出来ていたとすれば、デレクの改心は納得できる。
そして、変化する自分の心にまたも重なるように自分が虫以下の扱いをしていた黒人に命を救われる。その黒人と最後に握手をするシーンがあるが、「ブラザーを優しくしろ」と声をかけたことから、もしかしたらデレクの罪に感づいていたのかもしれない。執行猶予などから考えれば罪の大きさを計算できるようであったし、そこは人種差別されている側が人種差別をしていない、正統派の人材を描きたかったのだと思う。
最後の、ダニーが黒人に銃殺される部分。
黒人も人種差別の結果、強く居ることで自分を守れると考えている。その強くの意味はまるっきり間違っているのだが、白人に舐められちゃならないという意識が埋め込まれている。自分より長く生きてきた者たちにより伝統のように洗脳されていたり、身の回りのから学んだのかもしれない。どちらにせよ、それも根拠の無い「怒り」から来たもの。
あのシーンが無ければ人種差別による洗脳が偏って表されることになっていたかもしれない。全てが巡り巡っているのだ。
黒人を殺人に追い立てたのは人種差別によるものだと伝えたいのだと考えられる。「憎しみ」「怒り」を持ち復讐のように殺人を犯したデレクと同じように、「憎しみ」「怒り」を持たれ、ダニーは殺害された。
「怒り」「憎しみ」を持って行動しても、幸せにはなれないと、証明するにも持って来いのラストだったと思う。あんまりだ、神様、と嘆くが、この事態に否定も出来ないのがデレクの現実である。
よく、先祖の犯した罪は祖先に回るといわれ、自分の犯した罪は大切なものに降りかかると聞く。サスペンスでもよく家族が人質にとられたり仲間が殺されたり、様々な手で重要人物から幸せを奪おうとする。きっと、この作品でも「不幸」の最終兵器を活用したのだと思える。
デレクの抗争へのくだりは、デレクが死ぬと見せかけて、ダニーが死ぬ、という意外性を狙ったものだと思うが(デレクにとって自分の死よりも大きい家族の死という部分でも)
ダニーの最後の言葉がこの作品の全てであるが、このテーマから浮かび上がったのは「全てが洗脳で出来ている」という結果だった。
兄に洗脳されていたダニー。父親に洗脳されていたデレク。
人種差別に固執する上部とそれに洗脳される白人。
「憎しみ」「怒り」に洗脳される国民。
私達が生きる日本現代で表すなら、世間に洗脳される国民だろう。
作品の作りと、敢えて弟視点で進めて合間取り入れる創造は全ての交じり合いを描きたかったのだろう。モノクロシーンを使った事によって、過去と現代の容姿の変化がうまく誤魔化されて良かったし、モノクロシーンのお陰で過去と現代の混同も防げたので理解しやすかった。取り入れている技法は納得のいくものだった。
私の解釈ですので悪しからず。
タイトルからもっと大河ドラマみたいなお話しを想像してたんだが、兄弟二人を中心にした、意外とこじんまりした話。
結局差別ってのは相互理解の不足からおきるんだなあというか、「実際つきあってみたら意外といい奴らかもよ?」という当たり前の結論。でもこれは真理だよな。憎しみだけでは重すぎるもんな。
事情を知った弟が兄と和解。めでたしめでたしという所でガツンとくる
あのエンディングは強烈。
キャストではE.ノートンがやっぱり上手い。ネオナチ時代のキチガイ
ぶりとか本当に凄い。
音楽やスローモーションで必要以上に盛り上げるので興ざめする寸前。
もう少し抑えたほうが自然だろう。
テーマは怒ることの無意味さ、空しさと、人種差別について。
家族を破壊してしまったデレクを弟の視点から見てそれを描こうとするが、映画は少々弱い。
デレクは家族を壊しかけ、自らも刑務所で悲惨な目に合う。
白人以外を敵視していたデレクだが、その白人に襲われ考えを改めはじめる。
それを機に怒ることの無意味さ、空しさを学んでいくわけだが、
テーマは伝わるにしてもデレクの変化が急激すぎる。
平気で暴力をふるい、黒人をためらいもなく殺す奴だったのに、
そんなにすぐ外国人に気を許せるだろうか。
父親の影響による人種差別の根深さを描きつつコロコロ思想が変わる。
この手の急激な変化の違和感は他の登場人物でもチラホラ感じ取れる。
一番不可解に感じたのはラストで弟が殺される場面。
組織のメンバーである同じ白人に殺されたほうが展開としていいと思うし、
ここでまた黒人に家族をやられるのは微妙だろう。
弟と黒人の関係を見ても非常に不可解に感じる。
(深層心理での人種差別を考えたとしても微妙すぎる)
デレクのくだりとも関係ないため、これではまた黒人に怒ってもおかしくない。
デレクは父親を黒人に殺されネオナチとなった。デレクは黒人を殺し刑務所に入るが、ここで逆に白人に襲われ黒人に助けられる。考えを改めたデレクは出所後ネオナチを抜けて弟と新たに歩み始める。が、ラストで弟が黒人の子供に殺される。
映画の流れを見てみても、ラストは何がしたかったのかわからない。
どなたかが言う人種差別による暴力の連鎖を描きたいのならデレクに関係のある黒人にしたほうがいいし(デレクが殺した黒人の子供とか)、
このシーンを入れるなら、また黒人に家族を殺されたデレクのその後をもう少しだけ描いたほうがいいと思う。
また、デレクが組織と起こしたトラブルもまったく生かされずに物語から放棄されてしまっている。
やらないなら最初からこんな場面を作らなければいい。
ただ意外性を狙っただけの陳腐な演出。
それまでは気になるところがありながらもテーマに沿って進んできた
映画だったが、ラストでいきなりずっこけるという失態。
悲壮感漂う音楽で盛り上げているのがまたさらに薄っぺらく感じてしまった。
ノートンは良い演技をしているだけに残念。
ようするに人間は怒りや憎しみで喧嘩や争いごとをする、そして傷つきあい死んだりする、そのことが人間にとってなんの意味のないことだと教えてくれる映画。
たとえ無意味だとわかった人たちがいても、またそのことを知らない人たちが
いつか喧嘩や争い事を繰り返す、だから戦争がなくならないんだね。
何らかの考えに囚われ、感情的な人間は突っ走る〜それはアジアでも他人事じゃない話(まぁ逆に機嫌を取られる方が気持ち悪いが)。
そう、これは正に「感情」のムービー。ネオ・ナチがどうとかでなく、間違いなく「名画」ではないか?
食卓のシーンが凄まじい?〜自分の考えに固執する感情的な人間の普通の姿(ってか日常茶飯事)。その考えは間違ってるって、世の中に絶対に正しい考えなぞない。今の時代に適応出来て、かつ自分の知識の中で道徳的に思想(資本主義?)的に納得がゆく考えが存在するだけだ。
ただ僕的には、何たらだから…(孤児だから、中卒だからetc.)という偏見は好きではない。環境による学習が影響する確率的なものはあったとしても、強い個人もあれば、弱い個人もある。実際、先生だから品行方正な訳でもなく、宗教家だから世の中を明るくする訳でもない。ただ感情的なノートンが、スポーツの話題やら不安定な気持からの怒りを収める「相棒」シーンはグッド。出所した後、胸のハーケンクロイツを見るシーンも味がある。
物語として完結しており、商業的な続編なぞ不要。(ってか巨匠が撮ってもゴミになるのは明白)
それを本作は、兄弟のドラマを通して語っている。その人物造形がいいから、そして演じた役者の力によって、見事な出来になったのだ。
監督はキャメラも兼ねてるが、演出はともかく映像はCM出身らしいスタイリッシュさがいい。半分以上を占めるモノクロ画面がよく合ってる。
演技陣。Wエドワード、圧巻だ!
人間ならみんな持っている醜い部分を
見事に見せられた気がしました・・・。
人種問題の映画ですが、
人間て常に他人と比べて生きているんだなと実感させられました。
いつ被害者になるかも加害者になるかもわからない。
ほんとにたくさん考えさせられました。。。
エドワード・ノートンという役者を、この作品で初めて知ったが、すごい演技派だと思う。
これからの映画界で欠かせない人物になると思う。
父親の意見もある意味賛同できるね、優秀なオコーケイジャンよりもカラードを採用するってのもネジ曲がった差別撤廃だとは思うけど、人種の坩堝と化したステーツでは仕方がないのだろう。映画でもゴーストバスタ−ズやチャーリーズエンジェルでもカラード入れなきゃダメみたいだしね。
結局終わらない問題を抱えているからなんでしょうか?
そう感じた。
最後に流れるファーロングのレポートが虚しかった。
辛かった。
色んな映画の中で、黒人俳優が白人俳優に何か言われると人権差別という言葉を言う場面を目にする中で、この映画は何百年にも渡って、現代まで続いている黒人差別・偏見などの人種差別問題を世の中に対してうまく問題提起が出来た映画だと思う。
映画を観終わった後は、同じ人間なんだから偏見も差別も無くどんな人種であれ、協力し合える世界に成れればいいなぁと思いました。
根本的には厳しい社会環境の中でもがきながら生きている若者の物語で、主人公が白人であることを除けば、『ボーイズ'ン・ザ・フッド』等で今まで何度も描かれてきたものと変わらないと思います。そいう目で見ると、激しい人種問題というとちょっとピンとこない方でもリアルに感じて観れると思います。
本作で一番感心したのは、E・ノートンの演技力です。彼は本当に作品ごとに見事にキャラが変わって驚かされます(本作中でもいくつかの年齢を見事に演じ分けていました)。不満を挙げるとすれば、あんなに簡単に改心するのだろうか?と思ってしまったことです。もっとも、その辺が若者のもろさを表わしているのかも知れませんが。
悲劇的なラストもこの手の作品としてはある程度お約束のもので、ただ人間の虚しさが残りました。色々と考えさせれるという意味ではいい作品ですが、「楽しむ」というエンターテインメント性の点ではお薦めできないです。後味が結構悪いので。http://www.asahi-net.or.jp/~rn6d-hnd/
まあまあ
名演技で素晴らしかった。
内容はほめられないけど、映画としては本当に
良いできばえという感じですね。
人間の根源を成すものは、差別なのかもしれないと
見ていて思いました。日本だって、ほかの国の
ことを悪く言えないぐらいの差別があったんだから。
暇だといろんなこと考えちゃうんだよ。仕事が
あって、いい仲間に恵まれれば、そういうのは
払拭されちゃうんじゃないのかな〜。
ヒトラーも、刑務所に入ってて暇すぎて、
“我が闘争”を口述筆記させたんだろうと、
私は常に思ってるもんで。http://www010.upp.so-net.ne.jp/Carol_s/
いる最近の日本の動向について考えさせられた。他人種・民族を排除
することで、アイデンティティを保とうとする傾向は、共通するもの
があるんじゃないか、と。社会への不平・不満を民族問題に摩り替え
て、怒りの捌け口にする若者が増えているところは同じなのではない
か。
良い作品だが、E・ノートンの改心の過程を詳細に描いて欲しかった。
刑務所の場面も暴力が満ちあふれてて怖いです。主人公が肛門性交されるシーンはまあ普通かなと思いましたが、それよりも対立する民族グループが一触即発の緊張をはらんで淡々と時間を潰しているとこが怖かった。囚人たちの肉体に充満した暴力性が怖い。こっちのほうが“むき出しの暴力”って感じがしました。
収監前後のネオナチの集団も怖いですね。囚人と違って彼らはアマチュア臭いとこがまた怖い。程度を知らない、身の程を知らない者たちが暴力をもてあそぶ恐さが出ていると思います。あのデブの友人がとてもイヤですね。ハンディビデオと拳銃をもてあそぶ彼です。とってもイヤですね、あんな人が身近にいると。
いちばん暴力的だなあと思ったのが、主人公の死んだ父親ですね。誇りを持って働く消防士だというのに、息子に暴力的な考え方を植え付けるのですもの。それも朝食を摂りながら。こいつが一番“むき出しの暴力”じゃないですか。
ぼくは、差別は存在し続けるだろうし、しょうがないと思っています。人種差別だってなくなりゃしないでしょ。どんな種類の差別にも理由はあるし、われわれは差別と共存せざるを得ない。
しかしこの暴力の連鎖だけはイヤだ。粗暴で、無教養で、他人が傷つくことに鈍感な人が増えていき(暴力にさらされた人は暴力に鈍感になる)、ますますイヤな世界が拡がる。
そういうことを、ウソつかずに描いてる気がして、この映画は好きです。
気付いたときには、憎しみは伝染病のように広がり、愛する者を失っているかもしれない。
新しい悲劇は産まれ、新しい憎しみは産まれる。
人は涙を流し、願う。
「もう誰も、自分と同じ思いを、しなければいい」
そして万人が、同じ願いを持っていることを、祈る。
昔私が男に血迷った時にも真剣に諭そうとしてくれた。
なので、この映画はファーロングの視点で見てしまいます。
尊敬している兄が変わるのを認めたくないという気持ちもわかります。
そして過ちに気づいたノートンが自分を崇拝する弟を守ろうとする姿はジーンとします。
人種差別という難しい問題もそうだけど、兄弟という絆の深さにも考えさせられました。
ビデオで見たんだけど、ノートンだけボカシが入ってなかったっていうのも。。。楽しめました。
画面がモノクロになる回想シーンが好きだね。
あの殺伐とした雰囲気がとてもよい。
ちょっと「あれ?」と思ったのは
ノートン扮する兄が刑務所で黒人と友情を築いたっていうのを
ファーロング扮する弟に話すだけで本当に弟は改心できたのか?
ってことかな。
このままファーロングにはT3に出演して欲しかったな〜。
拍手拍手です。
話の筋はちょっと単純かな、
社会問題提起にしても、そんなに深く考える内容ではないな。
ノートンかっこよすぎ。
私的には髪の毛があるノートンのほうが好きだが、
男性はみな坊主頭がかっこいいっていってました。
あとあの体もすごいですね〜。ノートンファンは必見ですね。
内容も考えさせられる映画でした。
私もずっとデレクのほうが殺されると思っていたのでラストはびっくりしました。
この後デレクはどうなってしまったのか知りたいけど、もしアメヒス2とかがでてつまらなかったりしたらショックなので、この映画はこれで終わりでいいと思います。
刑務所内での黒人さんとのやりとり好きですね〜。
だんだんデレクが心を開いていくところがいい。
私の中では黒人さんはこの映画のキーマンだとおもいます。
彼がいなかったらデレクは更正するどころか最悪な方向に進んでいったはず。
刑務所を出ていくときの「謎が解けた」っていうところサイコーです。
そのあとの「もうブラザーをいじめるなよ」ってやつうけました(笑)
黒人さんのさりげない優しさが大好きです。
現実になるのだと思う、朝食の回想シーンでファーロングが2人を凝視するところが
一番印象に残ります。怒りは人を幸せにはできない、人間の持つ豊かな感性をコントロールできるのもまた、人間なのですから、
思想が人をどこまでも凶悪にすることも出来るし、
また、どこまでも尊い存在にすることも出来る。
すべて、人間の中に備わっているのだけれど、
その人がどういう環境で生きてきたかによって
それが全て、決まっていってしまう。
デレクは、ある意味、家族の暖かい愛に恵まれていたから、
立ち直れたんだろう。
デレクの思想の掛け違いを起こしたのは、
誰でもない、父親であったけれども。
個人的には、デレクの変わり行く課程をもう少し
詳しく見てみたかった。アメヒスの先生との心の交流もね。
また、あの衝撃のラスト後のデレクの生き様にも興味がある。
しかし、ノートンの存在感はスゴイですね。
演技がうまいという役者とはこういう人をいうのか!
ということを、教えて頂きました。
ストーリー重視派の私にとっては、
役者の演技に注目して見たのは初めてでしたので・・・
ターミネーターの時からファーロングのキュートさは
大好きでしたけどね。(笑)
絶対兄ちゃんが死ぬと思ったが、弟が死んじゃったよ後味悪ッ
ついでにちょっと涙目になった。まあまあだった。
「黒人を殺してしまった」という加害者意識がなく
「家族に迷惑をかけた」などと被害者意識的に
兄が立ち直っていくのは気になりました。
あと、この映画
一般家庭を軸として、人種差別を描いているのでなく
人種差別をベースに、アメリカ白人一般家庭の悲劇
ペースとして人種差別が最適であって、
映画全体のウエイトとしては、小さい。
切れる少年・青年が柱(切れる理由付けがある)
など、考えてしまいました。
映画自体は、よい出来だと思います。
面白いとか、感動して泣ける、よりも
考える映画だと思います。
ところで、そのいざこざのせいで結局ノートン自身が編集したって聞いたけど、本当ですか?誰か知ってたら教えてください。(最初にトニー・ケイが編集したヴァージョンはなんと90分だったらしい)
はっきりいって一回目に見たときは、あまり予想していたほどのものではないと感じたけれど、二回目改めて見たとき、とても考えさせられた。監督デビュー作とあって、とても整った構成とはいえないけれど、そんなことも主役のWエドワードが簡単に吹き飛ばしてしまうほどの素晴らしい演技だった。ノートンはいつもと変わらずいい演技だけど、ファーロングもすごいですね。
で、私がこの映画について思ったのは、この映画は確かに人種差別を主なテーマとしていて、あまり私たち日本人が分からない独特の感覚を主題としているけれども、真のテーマはもっと普遍的な――怒り、憎しみという人間の当たり前の感情についてだと思った。意味のない、自分をむなしくさせるだけでしかない怒りや憎しみ。それがエスカレートし、この映画のデレクのように憎しみが限界に達すると、周りの人までをも悲劇に巻き込む。当たり前のことなんだけれど、今のアメリカ、勿論日本でも、それを忘れ、周りのすべてをただ憎んで生きている人たちが多すぎるのだと思う。
いろいろ書いてきて、よく分からなくなってきました。それぐらいこの映画から受け取るメッセージが多いのだと思います。まだ2回しか見てないから、つかみきれてないところが大きいです。整理がついたらまた書き込むかもしれません。
「怒りに任せるには、人生は短すぎる。」
なんか悲しい結末だったなぁ…でも色々考えさせられました。
なんで人種差別ってあるんだろーとか。
見てみる価値はある映画です!!
「面白かったし、観る価値ありだけど、映画としては5段階評価の4かな。」とは、一緒にビデオを観ていた女房の弁。私も同感で、観た後にカンカンガクガク話をしたりしたけれど、やはり、我々が単純に映画へ求めるのは、どんな形であれ「ハッピー」なのです。お国こそ違え、差別というか価値観の問題や家族の問題をこうして見せつけられると、少々、辛い。問題のレベルはどうであれ、個人個人が生きていく上で抱えている問題は、その個人にとっては一大事なわけで、違う環境の人たちの問題まで考える余裕ってある?結局、こういう映画を観ても自分の周辺の環境に置き換えて解釈しているのだものね。こういう映画との出会いは、自分の問題を解決するための糧にはなるかもしれず、それはそれで有意義だと思うけど...ともあれ、私の映画に対するスタンスは、そんなもので...。
公開時に見なかったのですが、誤解でした。道を誤った
主人公の改心と再生を美化することなく描いた、かなり
真っ当な映画です。
それだけに結末のむなしさが胸に迫ります。主人公自
身が殺されても、これほどの悲劇性は生じなかったでし
ょう。
主人公の家庭はいわゆるプア・ホワイトだと思うので
すが、弟のエドワード・ファーロングは宿題のレポート
をちゃんとパソコンで書いているんですね。アメリカの
IT化はこれほど進んでいると見るべきなのか、こんな
貧乏人がパソコン持ってるわけないじゃんと怒るべきな
のか、真相はどうなんでしょう?
最後は結局、黒人が悪人でした。
いやあ。空しいですね。人間って。
それからもう一時間以上経った今、未だ衝撃の余韻が覚めず
うまく言葉が浮かびません。
そもそも、「差別」って感情は何なんですかね。
もちろん、理屈では分かってるつもりですよ。
「差別」とは「偽善」と「被害妄想」、そして何より
「幼稚な集団的結束」が生み出す、一種の暴力的欲求だって事くらいはね。
でも、言葉で書いてもこれくらい空しい物は無いよね。
だって、現に夜の9時くらいにテレビを付けてごらんよ。
毎日毎日、どっかのチャンネルでその「種」は、ばら撒かれてるんだよ。
雑誌の広告見ても、新聞を開いてもね。
でも別に僕は、間抜けな陰謀論を説いてる訳じゃ無いですからね。
ただ、言いたいのは「僕らに逃げる場所は無い」って事だけ。
確かに僕らは、この作品が描いている人種的闘争とは
とりあえず無縁だ。
でも、間違いなく僕らも「この闘い」の中にいる。
単にその形態を微妙に変えているだけで、
僕らはこの「差別」という「怪物」に呑み込まれる人、
自ら呑み込まれようとしている人、そしてその「怪物」を
笑顔を浮かべて作り続けている人を日々目にしているんだよね。
きっと心ある人なら考えると思う。
何とかこの「怪物」を追い払う事は出来ないかって。
でも、一体どうすりゃ良いんだ!?
僕もこの映画のラストの悲劇には涙が流れたけど、
でも、この涙は単なる「可哀相」の次元を遥かに超えた
「絶望」の涙でした。
一体どうすれば良いんだ?
本当に、心の底からそう思う。
でももし、この闘いに「勝機」があるとするならば。
それはきっと、身近な友人や家族だけでも、
大切にしていく事だけなんだろうな。
そして「言葉を信じるな、眼の奥を見ろ」という事。
そう、この映画に「メッセージ」なんて物は存在しない。
ただ、登場する人々の眼差しを見れば、「全て」が分かる筈。
これは、そんな感情を抱かせる映画だと思う。
でも、家に帰ってパンフレットの最後のページを読んだ時に、この映画だけで
分かったような気になるのは間違いだと思った。
カリスマ性のある演技をしたE・ノートンを、かっこいいと思う人は多いだろうし、
差別される側からのコメントは一切無い。それに、いくら刑務所で
恐ろしい目にあったからといって、あんなに簡単に改心するのだろうか?
そんな疑問がいろいろと湧いてくる。
物語が衝撃的なあまり、わたしたちは思考能力を奪われてしまうような気がした。
この物語はこのままでは終わらないし、わたしたちも疑い、自分で考える事を
常に怠ってはいけないと感じた。
人種差別を問題にした映画はたくさんあるけれど、この映画のスゴイところは
なぜ、人種差別の考えへ走ったのか、という点をきちんと描いているところだと
思うなァ。
たった一晩の出来事を映画にしているけれど、
なんとも言えない重さを見終わったときに感じる、
とっても感慨深い映画だと思いました。http://www5a.biglobe.ne.jp/~kazoo/