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友だちのうちはどこ?(1987)

KHANE-YE DOUST KODJAST?
WHERE IS THE FRIEND'S HOME?

メディア映画
上映時間85分
製作国イラン
公開情報劇場公開(ユーロスペース)
初公開年月1993/10/23
ジャンルドラマ
映倫G

【解説】
 授業が終わり、教室で隣の席の子が駆け出して転んだ。その手当をしてやった(優しさ溢れるいいシーンだ)主人公の少年は、自分のとよく似た彼のノートも一緒に持って帰ってきてしまう。その日も遅刻して、おまけに宿題を忘れて、先生にキツく叱られたばかりの隣の席の子に同情し、少年は自分とはまるで反対の方角に住む彼にノートを届けに、うるさい母の目を盗んで出かけるのだが、住所もはっきりとは知らず、当てにしていた手がかりや人物にはぐらかされた挙句、彼が父親と一緒に自分の移住区までやってきたと知り、引き返したりもするが、結局は会えずじまい。さて、翌日の教室で、どのような解決が待ち受けるか……。これだけの話なのに、神業にも近いキアロスタミの演出は映画をみる喜びにどっぷり浸らせてくれる。象徴的に設けられた“ジグザグ道”を少年が行き来するごとに、極めて新しい映画体験を観客は認めるだろう。一見して感じる素朴さは実に巧緻に仕組まれたものなのだ。その“ジグザグ道三部作”の始まりであり到達点の作品。
<allcinema>
評価
【関連作品】
友だちのうちはどこ?(1987)
動くな、死ね、甦れ!(1989)
そして人生はつづく(1992)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
855 6.88
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【ユーザーコメント】
投稿者:Bill McCreary投稿日:2012-02-18 21:05:04
見て感銘を受けたので、拙ブログで記事にしました。興味を持たれましたらぜひお読みになってください。

http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/cb11495480d92debc4ebe957271e0eb9

記事に書いた表現を使わせてもらえば

>時代というものは、時に残酷にこのような無名の人たちをも翻弄します。

>あるいは、この日、少年はちょっと一皮むけたのかもしれません。
投稿者:SECOND_STAGE_LENSMEN投稿日:2011-11-08 08:14:40
この作品は英国映画協会による「14歳までに見ておきたい50の映画」の5位に選出されているそうだが、本当にそれがふさわしいのだろうか。
少年は無理解な大人たちに翻弄され、やがて変わっていく。
『白いリボン』にも通じる残酷な映画である。

http://movieandtv.blog85.fc2.com/blog-entry-277.html
投稿者:陸将投稿日:2011-08-19 01:49:00
【ネタバレ注意】

丘のジグザグ道が印象的だ。
そのまま真っ直ぐ丘を突っ切って行った方が早いのに、あえて回り道をする。
そんな“効率の悪さ”が本作の特徴であり、そのようなものにこそ価値があるように感じる。

子供の言い分に聴く耳を持たず、教育や躾という名目で、自分の言い分を子供に押し付ける大人たち。
教室や家の庭という閉鎖的な環境で繰り広げられるのは、大人の説教と子供の主張の堂々巡りである。
同じ台詞が繰り返されるだけで、なかなか物事が前に進まない。
これらのやりとりで募っていくもどかしさは、抑圧された環境から主人公が飛び出していく後も解消されることはない。

同じ道を行ったり来たり、デコボコでクネクネした狭い路地を、聞き込みという非効率な方法で進んでいく少年。
辺りも徐々に暗くなる中で、それでも目的を果たそうとする少年の、友だちに対する優しさ。
そして、目的地へ向かう途中で出会った1人の老人の含蓄ある言葉。
結局あえて目的を達成しないことを選んだ少年だが、そこで経験した1日は決して無意味なものではない。

少年が歩みの鈍い老人に抱くじれったさ。
あるいは観客が効率の悪い少年に抱くじれったさ。
思い通りになかなか物事が進まないからこその人生。
単純な物語ではあるけれど、そんな味わいさえ感じる作品である。

投稿者:kuro投稿日:2011-03-17 14:26:19
【ネタバレ注意】

木製ドア屋のおじいさんの愚痴は、おそらく当時のイラン社会に対する国民の不満の代弁なのでしょう。
ホメイニによるイスラム革命がおきて8年。
イスラムの理想国家が築けるはずだったのが、先進工業国の撤退と経済制裁で低迷する国内経済と、それに伴う治安の悪化を、木のドアから鉄のドアへ換える人が増えた変化に象徴しています。
イスラム原理主義に固執する政府を聞く耳を持たないドアの修理屋、民主主義を押し付ける外国を独善的な学校の先生で皮肉っています。
少年の祖父は、イランは豊かな立派な国ではなかったのかと焦る国民の気持ちの象徴です。
しかし、イランは革命から8年を経て、世界の民主主義国と付き合う術を、この八歳の少年のように学んだのです。
ノートに挟まれた花は、外国に妥協してもイランの伝統の誇りは忘れるなとのサインなのです。
幼い少年が宿題のノートを住所も知らない友達の家に返しに行くといった、ちょっとした冒険の話にすぎないのに、裏でしっかりとジタバタしている自国政府と原理主義を嫌う西洋諸国を批判しています。
それが高い評価を受けた理由だと思います。


投稿者:りちゃちゃ投稿日:2009-04-14 19:10:32
「柳と風」ほどのハラハラはないけど、面白い。この監督の作品は忍耐が必要なのが観ている側を教育している感じで最後は達成感を感じる。
投稿者:おーじろー投稿日:2008-05-30 02:20:21
この監督の映画、好きだなぁ!
子供の頃の色んな気持ちを思い出させてくれます。

風船の話も金魚の話もこのノートの話もそうだけど、
ドアだけ映ってるシーンから誰かが出てくるのが
演劇っぽくて面白いですよね。

この監督がスゴイのかイラン映画がスゴイのかどっちなんでしょう?
投稿者:ふじこ投稿日:2006-01-13 15:43:42
宿題をしていなかったと先生に叱られ、家に帰れば手伝いをしろ親の言う事をきけと言われる。そんな中、友だちのノートを届けてあげようとする少年の心の葛藤がよく表されていた。(すごい演技だと思ってたら、下の方々のコメントを読んで、爐悄舛修Δ覆里・・爐隼廚い泙靴拭
最後の押し花はニクイね。ほんとに困った顔した少年が無事に家に帰れるか、帰ってお父さんに叱られないだろうか・・最後まで目が離せなかった。
投稿者:ISAO投稿日:2005-11-20 01:27:44
キアロスタミの雑誌インタビューを読んだ後に観ました。役者は全員素人で、演技指導もほとんどしてないそうです。映画と同じような状況を作り、主役の子供が泣きそうな顔をする場面では、監督自ら、『このままだと、あの子は明日怒られるだろうね』と主役の子供に言い、泣き出すのを待ったそうです。こういう方法が良いのかどうかはわかりませんが、自分の小さい頃の半泣き状態の時に非常に近いなあ、と思い、『こういう状況、ある、ある』と思ってしまいました、監督の思うつぼですね。『映画とはいえ、こんなことしてもいいのかな。イスラム圏は、やっぱり厳しいな』と思いつつ、最後の押し花のシーンで、何となくいい気分になってしまいました。キアロスタミは、あざといですけれど、たいした人です。韓国映画のあざとさとは、また違うと思います。『これまで見た事の無い世界を体験できる』というのが映画の良いところだと思いますが、イスラム圏は、全くわからない状態ですね。CNNよりも映画を観るべきだと思います。
投稿者:ぶくろう投稿日:2005-04-09 14:27:53
素朴な感じ。
投稿者:さち投稿日:2005-01-26 18:34:32
凄くイライラしてもどかしい けど上手い 
ただこの監督の性は悪だ。
投稿者:民生1973投稿日:2004-06-02 02:57:03
【ネタバレ注意】

 もう少し演出に「あざとさ」があってもいいのではなかろうか。しかしそれをやってしまうと、アラブがアメリカになってしまうか……。良くも悪くもアラブの映画だ。

投稿者:黒美君彦投稿日:2004-05-30 17:59:27
少年アハマッドの視点の高さにこだわった、アハマッドの見た小さな世界と冒険。子供の言葉など聞こうともしない理不尽な大人たちが、少年の前に立ちふさがる。イランの乾いた大地と、路地から突然住人のように現れる羊やロバ。見知らぬ町に迷い込んだアハマッドになりきったとき、私もまたネマツァデの家を必死に探す。
ラストシーンのドキドキ感は、妙な懐かしさを覚えた。
確かにこんな作品を作るキアロスタミ監督は、したたかなまでの計算をし尽くしている「あこぎ」な?監督に違いない。大したものだ。
投稿者:skull & rose投稿日:2003-06-14 19:06:01
“映画はきわめて単純なものから成り立っている。”この監督のフィルムを見るたびにゴダールの言葉が正しいことを知る。ストレートカットのうまさ、単純に見せてしまうキアロスタミは何と恐ろしい人なのだろう。
投稿者:AppleSwan投稿日:2003-04-25 13:01:16
この人の作品は暗すぎる。
しかもそれが芸術的ならいいのだが、ただ単純に、暗い。
もっと勉強して、作風を変えるべきだ。
投稿者:theoria投稿日:2002-07-10 20:27:03
ナショナリズムとコスモポリタニズムが御都合主義で叫ばれる昨今、イラン・イスラム共和国は些かヘッピリ腰ながらも民族主義を堅持しており、単一民族のくせに信仰心など本質的に微塵も持ち合わせていない日本(仏教国とは言えまい)とは比べ物にならない求心力を備えている。彼等にとって心の拠り所は「コーラン」。預言者「マホメット」。唯一絶対神「アラー」である。そんな拠り所は現代日本人になど(勿論自分も含めて)無い。仏陀か?八百万の神か?バカな。所謂「困った時の神頼み」が関の山。このアッバース・キアロスタミという人物。よく知らないが生粋のイラン人であれば根底に、生活規律にまで詳細に言及した「コーラン」がこびり付いていることは間違いない。割合に欧米のキリスト教文化には馴染んでいるであろう日本人だが、イラン、しかも厳格なシーア派が大半であるのだからそう簡単には理解できぬ筈。結局「ジグザグ道三部作」と呼ばれる作品の真意もいくら普遍的芸術作品とは言え、我々には難解な代物であろう。風景や子供が「素朴」とか生死の捉え方が「深い」とか、自分には主に荒涼とした厳しい砂漠気候の下で肉体的にも精神的にも鍛え抜かれた元来遊牧民たるイラン人の素顔といったものは正直、表象されてこない。少なくともこの一連の映画では自分には判らなかった。あの、血ヘドを吐きながら這いつくばってでも歩き回されるようなジグザグ道は聖地メッカのカーバ神殿への巡礼の道であるのか?子供にさえそれを強要している如くの「厳しい国」という印象だけが強く残った。何でもかんでも娯楽作品として観れれば幸せである。
投稿者:黒いチュウリップ投稿日:2002-04-10 13:34:13
この国がそうさせるのか、監督がメチャ恐いのか。。。
投稿者:seiji投稿日:2002-02-05 15:27:02
大人社会と古い因習への批判もキチっと伝えていますね。
みごとだと思います。
子どもと大人とのズレを描きならがも、
最後には、大人だって棄てたもんじゃないよ、
とポンと押し花を置いていった。
そんな感じ。http://www5b.biglobe.ne.jp/~movie
投稿者:るるる投稿日:2001-10-22 01:38:41
たしかイランって、映画とか文学に相当厳しい検閲があるらしいです。社会批判的な表現をまともにするのはすごく危険らしいですね。
ぼくはこの映画、体制批判的な面がすごく目に付くように思えました。
たとえば先生のせりふ、「規則を遵守する精神を教えるためだ」とか、おじいさんも同じようなこと言ってましたね。「理由がなくても殴る。子供はそうやってよくしつけるんだ」とか。大人たちとのコミュニケーションの断絶もそうです。そういう逆境(子供にとってはそんなのもじゅうぶん立派な「逆境」です)にめげずに、人間としての筋を通そうとする少年。

そこで最後に現れて、すごく足手まといなんだけど、でも「花」を手渡してくれる昔ながらの「人情」を体現したような老人。

この映画がすごく象徴的な手法を駆使していることは明らかだけど、それはそうせざるをえない状況があるのかもしれない。それでもその束縛をかいくぐってこんな素敵な映画をつくってしまう、芸術家の執念に脱帽です。
投稿者:小原投稿日:2001-07-05 18:51:08
私たちはこの奇跡を目の当たりにして、素朴で懐かしい映画だと言っているだけでいいのでしょうか。例えば冒頭のシーンに、幼い少年が教師に叱られて泣き出してしまい、その隣にいる主役となる少年が、同情と不安に満ちた表情で、教師と泣いている少年を交互に見つめるというシーンがあります。あなたはこの2人の少年を見て、すばらしい熱演だなどとは言っていられないはずです。
この主役の少年が過日結婚したそうで、その披露宴でこの映画についての思い出を語り、暗い路地で犬に吠えたてられて足をかまれたときの恐怖が忘れられないと言ったそうです。これは実はキアロスタミ監督自身の弁なのですが、同時に彼は、そのシーンに登場するのは暗闇からがなりたてる録音された犬の鳴き声だけで、実際には犬はいなかったとも付け加えていました。
キアロスタミは現在世界で5本の指に入る監督であり、そうとうあこぎな演出家であるという蓮實重彦氏の言葉はたぶん真実で、我々はそのことをふまえた上でこの監督の映画と向き合うべきなのではないでしょうか。
投稿者:パタパタママ投稿日:2001-03-19 20:17:22
遠い遠い昔を思い出します。
子供達は早く布団に入り、夜がとっぷり長かった頃。
小さい体と頭で一生懸命知恵をめぐらしてた頃。
ここで待ってなさいと言われ、ずっとずっと待って誰も来ないと思った頃。
主人公の少年が可愛くて可愛くて涙が出そうです。
あぁ私はすっかりくたびれた大人になってしまった・・・・。
投稿者:黒崎投稿日:2001-03-19 05:26:03
すべてのエンターテイメントの要素が詰まった傑作。
イランの風景、生活、空気、芸術的な絵、映像、ドキュメントタッチの独特な手法、単純明快なストーリーに感情溢れる人間ドラマ
印象的なジグザグ道、素晴らしい子供達の演技?
愛らしさやいじらしさ・・・なんともいえない感動!!
キアロスタミに脱帽。類稀な天才監督です。

投稿者:Katsumi Egi投稿日:2000-12-31 07:04:43
 この映画もドアと窓の映画だ。
 タイトルバックそして続く教室のシーンという冒頭からして決定的にドアを
印象づける。劇中にドア及び窓職人が2人登場しもする。
 少年の家の空間描写の見事さ。少年の家のシーンでも、美しい窓のシーン(地
階から通りの足下を見ることができる窓)が登場する。

 また、少年がはねたあとに残ったカメラがとらえる老人たちが素晴らしい。
2人目のドア職人の家の中のシーン等見事な緊張感だ。物語を語る上では、ここ
でカメラがこの老人たちを執拗に追いかける必要性は全くないのがいい。それは
宿題をする少年のカットでいきなり突風で開くドア、その強烈な風についても同
じだ。
 
 そして洗濯物(シャツやずぼん)でマスクされた画面の新鮮さも特筆に値する。
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