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夏の嵐(1954)

LIVIA [米]
SENSO
WANTON CONTESSA [再]

メディア映画
上映時間119分
製作国イタリア
公開情報劇場公開(イタリフィルム=NCC)
初公開年月1955/10/08
リバイバル→ヘラルド-82.12
ジャンルドラマ/戦争
夏の嵐/白夜  Blu-rayセット(初回限定生産)
参考価格:¥ 11,448
価格:¥ 8,175
USED価格:¥ 12,369
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【解説】
 だって原題が「官能」(19世紀末のカミッロ・ボイトの短編小説が原作)だもの、もう、その通り。オペラ座の舞台から始まる、この絢爛たる恋の絵巻は、後期のヴィスコンティの耽美趣味が既に顔をだしながらも、やはりネオ・レオリズモで鍛えた直截な描写力が活きていて、全くヴァイタルなメロドラマになっている。
 1866年、オーストリア軍占領下のヴェネツィアで観劇中の軍の将校と抗戦運動の指導者の侯爵との間に決闘騒ぎが起り、それを諌めに入った伯爵夫人は、従弟である侯爵を流刑にされながらも、その美貌の将校に狂おしく恋をする。再び戦争が勃発し、密入国した侯爵は従姉のもとを訪ね軍資金の保管を依頼するが、夫人はその金を、将校に軍籍離脱の賄賂のためにと渡してしまう。祖国は敗れ、ヴェロナにいる彼の元に馬車を急がせた夫人の見たものは……。
 薄汚れた姿で恋人を探して兵舎を訪ね回る夫人=A・ヴァリの激情は、トリュフォーの「アデルの恋の物語」のI・アジャーニの比ではない。G・R・アルドと彼の死で途中交代したR・クラスカーのキャメラのゴージャスさ、全篇に響き渡るブルックナーの第七番。これぞイタリア映画というボリュームで観る者を圧倒する、ヴィスコンティの最高傑作。
<allcinema>
評価
【関連作品】
アデルの恋の物語(1975)
ティント・ブラス 秘蜜(2002)リメイク
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
219 9.50
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【ユーザーコメント】
投稿者:Odd Man投稿日:2019-03-18 23:51:20
公爵夫人や男爵夫人じゃそぐわない?筋書きで確かにヴィスコンティに限ったオペラ的映画だな。「第三の男」「かくも長き不在」のアリダ・ヴァリが後年はホラー脇役以外に役に恵まれなかった方が残酷だな。
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2018-09-29 01:31:02
後半で、フランツが命の恩人のリヴィアを自己嫌悪のあまり嘲笑うシーンから見応えが増した。
投稿者:呑気呆亭投稿日:2013-10-14 15:17:56
\'51年5月1日、フルトベングラ−はベルリンフィルを指揮してブルックナ−の7番をロ−マで演奏している。その時のライブ録音のレコ−ドが残っているが、恐らくヴィスコンティはこの時の演奏を実際に聴いたのだろう。そして、この交響曲、この演奏を映像にしてみようと考えたのではなかったろうか。そしてその演奏を生身で生きるのはアリダ・ヴァリという類いまれな女。彼女の心が揺れ動く度にブルックナ−がまるで暗い心の襞の奥からのように立ち現れ響き渡る。これはもう効果音楽なんてものじゃない。交響曲を映像にしてしまおうとしたヴィスコンティの恐るべき作品である。http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:クリモフ投稿日:2009-06-15 16:14:33
メロドラマの大作ですが、個人的にこの手のジャンルは苦手。じゃあなぜ観るのかって言うとキャストの魅力を楽しみたいからなんだけど、うーむ、今回はそれもあまり感じられなかったです。敵方の胡散臭い将校と恋仲になり、、、的なストーリーはいかにも王道で予想どうり。キャラクターの魅力もよくわからずに終幕。終盤の戦争場面はネオレアリスモ的にでなかなか見ごたえはあるんだけど、いかんせんメインのストーリーに乗っていないためあまり感動はしませんでした。ヴィスコンティ独特の映像美はあるものの、地味な印象でした。
キャストに期待したんだけど、アリダ・ヴァリが正直微妙。ヴィスコンティにしてはあまり美しく撮られていないような気がします。グレンジャーも悪くないんだけど、もう少しゴージャス感が欲しかったな。全体としてパッとしていないとおもったんだけど、やっぱり相性がよくなかったんでしょう。
投稿者:SHELTER PEOPLE投稿日:2008-09-23 13:44:14
ラストに向けての盛り上がりには迫力を感じました。
投稿者:さち投稿日:2007-03-25 14:58:21
喜劇は芸術にはならない、と言ったのは誰だったか。感情の高揚が終盤につれて高まっていくが、それに影のように付随する不安。それは、私に願望と既知を発生させる。独自性をすべての作品に導入したこの映画作家は、ドラマツルギーの元本だともいえるが、ゴヤを引用しつつ、空転せず、決定された地点に着地するのはさすがだ。いつでも女の報復は愛情が存在するからである。愛情なしに復讐は存在せず、決まって涙で終結するものである。
投稿者:Jean-Claude Marais投稿日:2007-02-21 10:18:53
ヴィスコンティがボイドの短編小説をもとに、19世紀オーストリアの支配下にあるヴィエナを舞台に、アリダ・ヴァッリ演じる、さながら「裸足の」伯爵夫人と青年将校の、激情の恋の顛末は、ラヴ・ストーリーとしては可もなく不可もない。恋愛映画として作品を鑑賞するのなら「ヴィスコンティの映画」であるから、という概念は捨て去るべきであろう。でなければ、若干の肩透かしを食らう。オペラを基調としたセッティングや衣装などの精密さや、撮影の流麗さ、各シークエンスのみ、単体で捉えるにはよいのだが、ストーリー全体としては、盛り上がりにかける感は否めない。
演出自体は重厚なものとして、おさまってしまっている、と言えば良いだろうか。ヴァッリの「鉄の女」を連想させる硬質なマスクが、ファーリー・グレンジャーによって色付く情念の演技は高く評価できるものの、ヴィスコンティがリアリズムを持って描こうにも、そこが説得力を欠く結果となったのかもしれない。青年将校の傲慢さに踊らされて、ことの終りの復讐とも言える結末は、美しくもあり、かつ残酷でも或る。
投稿者:dawase86投稿日:2007-02-12 21:02:18
【ネタバレ注意】

ヴィスコンティだから評価が高いのでしょうか?
ヴィスコンティの名前がなければ酷評されているのでは?

要は上流階級の奥様リビア(アリダ・ヴアリ)が若き将校マーラー
(ファーレー・グレンジャー)に惚れ込んでしまい騙されたと知ると
復讐を果たし、発狂さながら街を彷徨う。ただそれだけの話だと
思うのですが。
マーラーは最初から全く胡散臭くて見てる方も間違いなくリビアを
騙しているんだと思ってるのだけれど、全くその通りのストーリー
展開。ある意味裏切りのない映画ではあるけれども、この程度の
不倫話を傑作だという感覚が自分にはない。
冒頭のオペラが圧巻という味方もあるようですが、それでありがたい
映画ができるのならば、オペラやクラッシックを挿入すればよいと
いうことか。
ヴィスコンティについて、批評家もそうだが、ここでも過剰に
評価しすぎると感じてしまう。http://dawase86.exblog.jp/

投稿者:Ikeda投稿日:2006-12-19 15:58:03
オーストリアに対する2次イタリア独立戦争を背景にした作品なので、史劇とは言えないまでもハリウッド物と違ってイタリア映画の伝統を感じる場面が多くあります。その中で戦争が如何に人間を駄目にするかの典型的な例を出すと共に女の愛情を綺麗に描いているのは良いと思いました。
ヴァリもそれをうまく表現していて熱演ですが、他の方が言われているようにミスキャストの感じはあります。ファーリー・グレンジャーを愛するようになる過程が彼女には無理があるからです。そのグレンジャーも、かなり重い役なのに、若すぎる感じと共に演技が単調で、さほど評価できません。結局、話を台詞でつないでストーリーを作っている感じがしました。
なお、序盤で決闘に絡んで「オラッチとクリアッチ」という言葉が出てきて、何か解らないので調べたら、チマローザ作のオペラ名でした。彼はこの映画の舞台になっているベニスで亡くなっているので、イタリア人でしたら普通のジョークだったと思います。
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2006-11-25 17:35:19
ビスコンティ流の格調ある恋愛劇は悪くないが、どうもこれという決定打に欠ける地味さは否めない。
54年のイタリアでテクニカラー、しかも19世紀の戦闘を再現するなど、金は相応にかかっており、そうした大作感を楽しみたい。
演技陣。バリは微妙か。グレンジャーは健闘。
投稿者:yanco投稿日:2003-09-24 21:09:46
大衆演劇の舞台に乗ったとしても納得の大メロドラマも、巨匠の手にかかると、かくも深遠なものになる。傑作であることは言うまでもないが、キャスティングを映画の最重大事項と考える私にとって、世評と違って、アリダ・ヴァリはミス・キャストにしか映らないのが悲しい。
投稿者:ルミちゃん投稿日:2002-01-11 18:27:45
【ネタバレ注意】

まずリビアの夫から.貴族社会は全てがお金によって成り立っていると言ってよく、この意味で卑怯な社会なのでしょう.また、この夫自身も自分の保身しか考えない、卑怯な人間と言ってよく、リビアの従兄のロベルトの事を、遠い親戚ではあるが会ったこともないと、知っていて知らない振りをした.

リビア.夫が夫なら妻も妻、単なる貴族の貴婦人に過ぎない.不倫自体は特に卑怯な行為とは思えないけれど、マーラーの宿舎を訪れたとき、淫売、と罵声を浴びせられた.リビア自身が、自分の行為を良く分かっていたはずである.

マーラー.ロベルトの挑戦をに対して、決闘を避けるため警察に密告した.女癖の悪いこの男、騙した女から逃げ、アパートの家賃も払わない.卑怯な男と言える.
けれども、マーラーで注意しておかなければならないのは、本当にこの男、許されない悪と言えるのかどうか.決闘が怖くて逃げても単に卑怯者と罵られる程度のはず.金持ちの貴族の女を騙したにしても、騙される方も騙される方、所詮は若い男の身体を求めたに過ぎない.軍資金の件にしても、リビアがマーラーと一緒になりたくて出したと言える.占領軍は嫌だ、とか、戦争に対してはこの男けっこう良い事を言っているのだけど、それは戦争中でなければ、銃殺にならなかったことを意味しているように思えてならない.
そして、前半までの卑怯、リビアがマーラーが訪ねてきたものと勘違いして訪ねた家にロベルトが居た、それまでの出来事は、夫の卑怯にしろ、リビアの不倫にしろ、マーラーがリビアを騙した行為にしろ、取り立てて責めたてるほどの卑怯とは言えないように思えるのだけど.

「出て行け」こう叫びながら、民衆が敵の将兵に花束を投げつける、冒頭のオペラ劇場のシーン、最初はどう理解していいのか迷ったけど、勇敢な行為、こう受け取れば良いのでしょう.
戦争のシーン、ラッパの合図と共に、畑の中から、山の中から、敵味方双方の兵が姿を見せ、激しく撃ち合う.その間の道を馬車で突っ切るのだけど.隠れていれば、馬車がねらわれる.だから馬車を擁護するために、姿を見せて撃ち合った.これもやはり勇敢な行為.この映画に描かれる戦争、それは勇敢、この事を意味するように描かれている、と言っていいのでは.

「おれは金を払って、若い女を抱く.おまえは金を払って、若い男を抱く」、マーラーのリビアに対する言葉は、この様に理解される.互いに、本来お金で買ってはならないものを買っていると言わなければならない.戦争に絡めて描かれた勇敢とは、お金で買えない心であり、お金で買えないものを買おうとしたリビアとマーラーの行為は、どちらも相手を非難する以前に、卑怯な行為であることを示している.そのために軍資金を流用したのは言うまでもないこと.

まとめよう.
女を騙して金を巻き上げる、マーラーの卑怯は言うまでもないことであり、むしろリビアを通して描かれた卑怯、こちらに注目すべきなのでしょう.
この映画で描かれた勇敢とは、誇りを持って生きる、あるいは、臣民としての義務を果すこと.
卑怯とは、知っていながら知らないふりをすること、お金で買えないものをお金で手に入れようとすること、そして密告.
リビアはマーラーがロベルトを密告したのを知りながら、マーラーに近づき、逢い引きを重ねた.そして人民を裏切り軍資金を医者を買収する費用に渡して、マーラーとの幸せを手に入れようとした.真実を知ったリビアは、マーラーを密告しヴェネチア臣民としての義務を果したのだが、いかなる理由があろうとも、密告は卑怯な行為に過ぎない.
女を騙して捨てただけでは死刑には当たらないはず.リビアはマーラーを脱走兵として密告した.リビアの密告は殺人行為であり、ここに軍資金流用の破滅が描かれていると思う.

【ソフト】
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