イージー・ライダー(1969)EASY RIDER
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【解説】 マリファナ密売で儲けた大金をタンクに隠し、真のアメリカを求めてオートバイで放浪の旅に出る二人のヒッピーを描いたアメリカン・ニュー・シネマの代名詞的作品。元々は馬をバイクに乗り換えた現代の西部劇を目指して創られた作品だが、そこで描き出されたのはドラッグ・カルチャー、余所者への強烈な排他性、そして名ばかりの“自由”という現代のアメリカであった。'69年という時代性を強く反映させているのにもかかわらず、この作品が未だに色褪せないのは、そこで描かれていることが実は普遍的なものであり、現在でも充分に通用するテーマを内包しているからであろう。本作の大ヒットは、低予算で現実的な作品でも優れた商品になる事をハリウッドに知らしめた。 ![]() 【吹き替え】
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ミュージック・ビデオ?って思うほど多い音楽と、享楽のイメージ映像的な部分は好みではありませんでしたが(名作と聞いていて期待が大きすぎたのかも)、描かれるテーマは重いものがあります。この映画が1969年。既にこのときから社会の病質的な部分に気が付いておきながら、その37年後公開された映画「クラッシュ」を見ると米国という国は全く進化していないように感じました。クラッシュもそうですが、この映画を見るとこの国は人間という生きものに対しあまりに理想主義的、楽観的過ぎるという部分において、思想的には対極を成す共産主義と全く同じじゃないかと思います。例えば銃をコントロールできるという人間に対する脳天気なまでの認識だったり、競争が進歩を産むと信じて疑わないことだったりするんですけど。そんなに人間は強くない、というか寧ろいつも不安を抱えて生きる弱い生きものなのにね。あんなに共産主義を嫌悪しているのに皮肉なもんです。その辺はマイケル・ムーアのドキュメンタリーを観ても感じる部分でもあります。
人間の歴史が抑圧と支配を経ていて「自由」を謳うことそれ自体は正しい故にかえって病理の根が見えにくく、その辺崩壊した共産主義より厄介なのかもしれません。この進歩のなさはなんなんでしょうね。人間の限界なのかと思いますが作品の中では自由を恐れず未開の地を開拓して家族を築く男も出てきます。一方で自由を語りながら自由に怯えて破滅的になる男たちも。自由に対峙する人間の姿を一方の姿に偏らず見せてくれるその辺のバランスがこの作品はとても良いと思います。
映画の中でジャック・ニコルソンが述べる「君たちが象徴するのは自由だ」、「金で動く人間は自由でいるのが難しい」から始まる一連のセリフは、お金がなくては生きられない社会を生きる人間が一方で自由を標榜することの矛盾と、そこから来る歪みを見事に表した覚えておきたい名台詞です。
自由を標榜し、そして自由に固執した国のなれの果てをこの映画は克明に暴き出しているように思いました。
私はジャック・ニコルソンが演じるジョージ・ハンセンなる弁護士の言動がこの映画のキーポイントのように思える。謝肉祭が開かれるルイジアナを目指し南部へ向かい彼らは余所者を受け付けない排他的な街を目の当たりにする。そこで彼らは仕方なく野宿するのだが、その時のジョージの意味深な台詞がなんともいえない味を出している。
I mean it\'s real hard to be free when you are bought and sold in the marketplace.ハンセンのこの台詞は、私たちは貨幣市場に依存している限り、本物の自由は得られないというような内容のことを言っている。
つまり一攫千金のアメリカンドリームではなく、本当の意味で自由であることを描くことがこの映画の意図するところだったのだろう。そのことは最期のバイクの走行シーンで、同じ景色をアングルを変えたり繰り返されたり、またバックさせては引き伸ばしたりする撮影手法から読み取ることが出来る。
確かに私たちは「自由」を表現することはできるが、実際に自由であることの難しさを認識させられた。ビリーを演じ、同時に監督でもあるデニス・ホッパーのセンスには驚かされた。
アメリカでは、多様な地域から多様な民族が多様な言語、宗教などの文化を携え移民してきて社会をつくったから、社会は最初から、個人の自由の尊重を前提にする必要があった。そこで許容される個人の自由は、他者に危害を及ぼさない範囲内に限られているが、自由が大きくなればなるほど、ハイリスク・ハイリターンと同様に、他者に危害を及ぼすリスクがどうしても大きくなる。実際、アメリカ人の自由の発展は、先住民の自由の侵食に多く負っていたし、大きな自由を享楽しつつ互いに及ぼしうる他者危害のリスクを減らすために、各自が銃で自己防衛しなければならなかった。
映画の主人公たちは、麻薬の密輸で大金を手に入れ、その結果として大きな自由を得てバイクの旅に出るが、彼らが立ち寄った田舎町で住人たちは、彼らの自由のあまりの大きさを見て、ねたみもしたかもしれないが、浮き立つ若い娘らと違い、チンピラよりもっと大きな他者危害の脅威を感じ、だから彼らを殺そうとしたのだと思われる。してみると主人公たちは、大きな自由を謳歌しながら、それが同時に有するリスクの大きさのほうには思い至っていない、イージーな連中だったということになる。
バイクの旅で最初に立ち寄った農場では、彼らは善良なカウボーイの家族に食事に招かれ、裕福ではないが自由で幸せそうなカウボーイの生活を見て、うなずいている。次いで訪れたヒッピーたちの村では、(近くに川があったのに)よりによって天水頼みの高台を選び、そこで若者たちが砂地の大地に作物の種を撒くという不毛の戦いをしているのを見るが、その不毛さはベトナム戦争を連想させる。その後で、体制から逸脱しつつある酔いどれ弁護士が仲間に加わるが、彼は前述の田舎町で殺される。最後に彼らはニュー・オーリンズに着き、そこでセックスとドラッグに溺れる――こう書いてくると、主人公たちの成り行きはなんだか、近代アメリカ人の歴史を大まかになぞっているかのようだ。そしてラストでの彼らの死は、イージーだったアメリカ人の、その大きな自由の終焉を暗示しているように、今のわたしには思える。そういえば、P・フォンダが演じた主人公のあだ名は、いみじくも「キャプテン・アメリカ」だった。
今観たらどう思うかは怖いのでそれ以来観てないですw
アフガン攻撃、イラク戦争後の今見ると、アメリカの「自分の価値観しか正義としか認めないという態度」は建国以来変わっていないのなだと思いました。
ジャック・ニコルソンが「自由にもいくつかあって、彼らには他人の言う自由が恐怖なのだ。」と語ります。そのジャック・ニコルソンは寝ているところを地元の人間に叩き殺される。
主人公二人もトラックの運転手に問答無用で射殺される。
先住民を未開人として殲滅。米比戦争ではフィリピン人を60万人殺す。アフガニスタン・イラクを問答無用で攻撃。
「自分以外は悪」として攻撃し続けるアメリカと、髪が長いというだけで主人公二人を射殺するトラックの運転手たちの姿が重なる。
たまたま私は、この映画の作られた翌年に仕事でアメリカへ行き、上っ面だけですが見てきましたが、この映画で描かれているような雰囲気は全く感じられませんでした。ただ、当時の作品だと解るのは、最初に立ち寄るガソリン・スタンドが「ENCO」だという事です。これはハンブル石油の商号で、現在はエクソンに吸収されているようですが、初めて見た時、ガス・スタンドに「エンコ」という略字は日本人だったら使わないだろうなと思ったので、良く覚えています。
悪いところ:ラストが悲劇的過ぎ。あっけない幕切れで不満が残ります。
本作で初めてピーター・フォンダを見ました。母からも言われてましたが改めてカッコいいと思いましたね!デニス・ホッパーも若いし、ジャック・ニコルソンも素敵!!そしてバイクは言うまでもなくカッコいいし、良かったです!そして衝撃のラスト!まさにニュー・シネマの代表作というのは納得の作品です。
映画評は賛否両論の感がありますが、観た人の人生に影響を与えることが出来る映画って素晴らしいのでは?心はヒッピーのつもりですが、私もこの時代に生まれたかったなーってつくづく思いました。
ピーターフォンダ&デニスホッパーは確かにカッコイイ。でも私の中ではジャックニコルソンなんだな〜。正直言ってツーリング中の風景が流れるシーンは(バイクの魅力を知らないせいか)途中かなり眠たくなりました。目を覚ましてくれたのはジャックニコルソンだったわけですよ。主要人物の死に方が余りにもあっけなかったのに憤りを感じずにいられませんが、この先きっと何度も見返す映画になることでしょう。
見方によっては暗い映画になってしまうのかもしれないが、
60年代後半から70年代へと移っていくあの時代の象徴のような作品。
これは現代アメリカにもつながっている。
音楽も良かった。
とにかくこの時代の映画はこんな雰囲気なのが多いのですよ、ね。
髪の毛が長くて射殺されるなら、レインボーカラーでトサカに立てたらどうなるのだろう?(そういう事ではないか…)マリファナは現在もアレだが、ある種のハッパが政府のご禁制ってだけで禁酒法下のウィスキーと思って間違いない。(勿論、一理ないとは言わない)
脳みそを縛られた人間…実はとんでもない過ちを正しいと信じ込まされて行う。マスコミが、政府が、親が言うことが全て正しいと鵜呑みにしてよいのか?正しいか?正しくないか?それを決めるのは人間でしかない。世界に“これが正しい”という事はなく、全てその判断は、今を生きる人間の判断にかかっている。
…ってのはおいといて。ジャック・ニコルソンの特異な役どころも面白い。勿論、火星人があらゆる階級とコンタクトを取っているというのは周知の事実だが(ってのは冗談だが)。マリファナをやる時の講釈もあっけない死に方も実に彼の演じる役柄っぽい。
まぁ好き勝手に出来ない環境で好き勝手にする事は、本当の自由とは呼べないような。悪い(と言われている)事をする快感=自由ではないと思うが。
しかし“BORN TO BE WILD”は実に格好良い曲だ。
…トレスポねぇ。
セリフ然り、大げさなアクション然りだ。
好も悪しくも、作品を引き立てていることに気付く。
かれが冷徹に話すセリフ全てに耳を傾けてみよう。
現代の世界を我が物顔でリードせんとするアメリカの顔が
見えてくるはず。
普段の作品中におけるニコルソンは全てにおいて醜悪だが
この頃の若きニコルソンは別格か。いや、この毒気はちょうどいい。
安物西部劇に登場しそうなピーター・フォンダの寡黙な男前ぶりといい
まさにヒッピー体現的なデニス・ホッパー(やはり彼も若い!)。
全てにおいて輝いている。
成功作の証か。
音楽も、まさに「トップガン」に匹敵するほどの最強ナンバーをひっさげてる。
南極かはCMでも使われ世代を超えて同じもだろう。
サントラが欲しい限り。
個人評価:5
社会人となり、時間的生活的に束縛を受け、数多の理不尽にぶちあたり・・・
そんな時に再び観た。胸に染み込んだ。シビレた。
取り上げたらきりが無い。個人的にはザ・バンドの「The Weight」が流れるシーンが好きだ。
ロビー・ロバートソンがいなけりゃ単なる形無しのグループだったと思うな。
演技はくどいのですが、主演ではないのでいいアクセントになってます。
ピーター・フォンダが一瞬ベン・アフレックに見えて不思議な気分がしたものですが、よく見ると素敵…!
クールなワイアット(ピーター・フォンダ)とお調子者のビリー(デニス・ホッパー)という対照的なコンビを主人公に据えている点も魅力があります。
「BORN TO BE WILD」のシーンが人気のようですが、私はラストの「イージー・ライダーのバラード」が流れる場面が好きです。
何だかとても切なくて。
強いていうなら、マルディ・グラの町のシーンはあまりいただけませんでした。
ドラッグでトリップしていたからといって、そこだけが幻想的すぎて一本の映画としての流れが断絶してしまったように感じます。
DVD映像特典のメイキング・ドキュメンタリーは少し単調でしたが、シーモア・カッセルが映って大喜びしてしまいました。
無教養で差別的なレッドネック役に素人を使うリアルさに、途方もなく恐ろしい印象を受けました…。
映画全体としては、ホッパーの独り善がりと言えるほどの編集が斬新で、心に残る作品でした。
あと音楽もよかった ドラッグのシーンは必要だったのか
自分持って生きろ!!
ただ、音楽はいいね。日本で話題になったのも、サントラに既成のロックをたくさん使ったということが主な理由だったような気がする。
有名な「Born to be wild」に合わせてバイクが走っていく映像はとても良!
ストーリーは当時のアメリカを良く知らない私には分かりにくかったですが
個人的に好きなJ.ニコルソンの怪演もあったりして楽しかったです。
難点を挙げるとすれば、ラストあっさり死にすぎ・・・。
長さもちょうど良いし、私は楽しめました。
必見!と題したが、本作はあの時代に興味がない人にはまったくの不向き。
前半はダラダラと進み、展開に高揚がない。フラッシュバックの多用も辛いかも。
会話もあまり意味がない。ヒッピーのジーザスとのやりとりはまるで禅問答だ。
後半はJ・ニコルソンが登場し、一応彼はヘンな演技を見せるがちょっとクドイ。
でも、存在感抜群で、ウィスキーを飲むたびにヘンな雄叫びを上げる怪演を見せる。
野宿しながらのUFO談議などは本編とは全く関係のない会話で必然性がない。
しかしL・コバックスの撮影はアメリカの原風景を写し撮り、時に美しく印象的です。
主人公2人がバイクを走らせるシーンは色々な映画やCMに模倣された程の名場面。
深南部は今でも保守的な場所で、自分たちの価値観を乱す輩を好まない地域なのです。
そんな中に薄汚れた長髪の男たちが入ってきたら、忌み嫌われるのは当然。
その結果、彼らは悲劇的な末路を迎える。ラストの空撮で捉えた黒煙が虚しさを煽る。
幻覚世代の映画でもあるので、トリップシーンは何が何だか分らないという意見も正しい。
でも、本作はアメリカン・ドリームの終焉を描いた、60年代を代表する映画だと思います。
冒頭のSTEPPENWOLFの2曲、特に"BORN TO BE WILD"がかかるタイトルバックは鳥肌もの!
原題が"気ままな旅人"ゆえに、撮影も行き当たりばったりだったのかもしれない。
劇中のヒッピーのコミューンが子供だらけなのはフリーSEXの結果なのかな?
しかし、ドラッグでトリップしている安っぽいシーンは、くどくて飽きる。
奥田民生の名曲「イージューライダー」が、完全にこの歌をモチーフにしてることがはっきりわかりました。
昨今の若者にはトレスポっつう意見もあったけど、タミオによる歌は昨今の若者にもよくわかるようになっています。
でもトレスポに惹かれる意見もわかる。イージーライダーは、政治的にもロックを体現してるよね。
もっと政治やロックに夢があった時代の話と言われればそれまでだ。
でも、タミオもわざとロックの王道的なアレンジにこだわったんだろうな。
そこに現実を見いだせないかい?
親父のざれ言というのは簡単だけどさ。
あの時代に生まれたかった。
バイクに乗ってツーリングに出かけると、頭の中で鳴り出すんだな。
あのテーマソングが。"ボーントゥビーワーーーィル!"
いいよね。最高!
飛行場でのヤクの取り引きするシーンとトリップした墓場のシーンが好き。
でも始めてみた時のラストシーンの衝撃には、思わず呼吸をするのを忘れてしまったな。思い出したらちょっぴり悲しくなった。