バニシング・ポイント(1971)VANISHING POINT
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【解説】 警察に追われながらも、命がけの暴走を続ける一匹狼の姿を描いた70年代を代表するカー・アクション。海兵隊上がりで、警官やオートレーサーなど様々な職を経験した後、今では車の陸送をやっている男コワルスキー。ある日、立ち寄ったバーの店主と、デンバーからサンフランシスコまで15時間で車を陸送する賭けに応じた彼は、警官の追跡を振り切り、時速200キロで車を爆走させる。白バイを巻き、バリケードを突破するコワルスキーのニュースは瞬く間に話題となり、彼に共感する盲目のDJ、スーパーソウルは警察情報をコワルスキーに流し始めた。しかし警察の追跡も次第に白熱化していく…。 ![]() 【関連作品】
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リアルタイムで観ていたら感動したんだろうなぁ、と思える描写もあったんですが、後追いとしては、ヘー、という感じでした。蛇とかラジオ局襲撃とか。罠を突破するシーンも、あれじゃあ警察騙されんでしょ、と意地悪に思えてしまったり。助けてくれたヒッピー兄ちゃん(と全裸ネーちゃん)は良かったです。あと音楽いいですね、ミシシッピ・クイーン(マウンテンだよね?)はカッコいい。全編に流れるR&B、ソウルミュージックも愉快。
まぁ映画全体としてはちょっと物足りない、といったところでした。あ、ラストで思ったんですが、マリアンヌ・フェイスフルの「あの胸にもういちど」っぽい。あっちの方が先だし、ニューシネマに影響を与えたのかなぁ?気になる。
…ってバイクに乗る全裸女性の笑顔は素晴らしいね。
音楽でもそうだが、何か似た雰囲気を感じさせる共通点がジャンルとして成立している場合がある。この映画についての下記のコメント達でも頻出する言葉…アメリカン・ニューシネマ。
権力に強いられる不条理、戦争の傷跡、栄光と挫折。才能と孤独。海に消えた恋人、ドラッグ……ただ目的地へ爆走する彼は警官に追跡され、待ち伏せされ、砂漠を彷徨い、挑戦されたり、助けたり?、助けられたり………庶民にしてみたら特に重犯罪者でもない彼が国家権力による制止を華麗に掻い潜って疾走するなんて、痛快じゃないですか!〜俺と同じ盲目…っつーDJも彼に肩入れしたばかりに…それこそが許せない行為なんじゃないのかね?〜ドラッグをネタに女の子を手篭めにしようって警官か〜兎に角、犯罪者?として追われる彼…僕らは、元レーサーで口数少なく、出逢った幾人かとは友達になったりもするが、ただ目的(ここは単に納車って訳ではなさそうだ…)に向かって疾走を続ける…そんな彼のドラマを見守るのみ。
そして、ゲームの結末…これもテイストからすれば必然。
何ぞ、スゲーDVD-BOXが発売される↑らしいんで、好きな人は要チェックですね。
確固たる目的があるわけでなく(一応ビジネスですが)、怒りでも復讐でもなく、コワルスキはひたすら走り続けます。暴走とはいっても一般人にそれほど迷惑かけるでもありません(痛い目見たのは警官や絡んできたバカども)。劇中にもあるけど「この程度じゃ犯罪にならん」と言われればそうかなあ、と思えるくらいの「おとなしい」暴走。ただまあそうやって大らかに見えるのは、舞台が広大な砂漠ってことも影響大なんだけど。
それでも、これは彼の人生を賭けた疾走。車に人生を重ねるアナクロニズムなんて今の若い人には理解できないだろうし実際馬鹿げてるけど、\'80年代くらいまでは確かにそういう情熱や衝動はあったんだよね。これって、見る人の世代によってずいぶん印象が違う映画なのかもしれないです。
これといってスタイリッシュな点も少なく、同年代の作品に感じる、げっぷが出るような\'70年代の空気も、やや薄め。でも逆にこうしたところが、本作にタイムレスな魅力を与えている感じはします。
ボビー・ギレスピーがモチーフにしたがるのも納得の、やっぱり傑作ですね。
閉塞感に満ち満ちたこの時代。
アキバで本能のおもむくまま他者を連続殺傷なんて安易な道に身を任せるのではなく、
この主人公のように他者を傷付けることなく体制側からは違法行為と見なされ逃げながらもひたすら一本の道を目指し走り続ける。
それは逃走でありながら同時に精一杯の攻勢でもある。
虚無的な主人公には感情移入できにくいかもしれないがそれゆえ自分自身への安易な妥協を許さない姿勢が浮かび上がってくる。
結果的に自分自身をあの壁へぶつける事で彼の思いは成就する。
ぶつかる寸前のあの笑みは悟りにも繋がっていると思う。
あれは決して自殺ではない。
道の前に立ち塞がる壁に対して不敵な笑いを浮かべて逃げなかっただけなのだ。
それがどれだけ崇高な行為であり想いであるか。
別に本当に死を賭して行動しなくてもそれだけ不退転の想いがあればいいのだろうと思う。
そうすれば道は開ける。
少なくとも自分自身に対して道を開こうとした、立ち向かおうとした証明になり、さらに生き続けようとする糧になるだろう。
その証がこの映画のラスト、車が突っ込んだ後で「ノウバディ・ノウズ」の歌に乗せて行われる現場処理とそれを取り巻く野次馬の姿。
あの生気の失せた光景は主人公の虚無的に見えながら鋭い生き様と比べて何と「死んでいる」ことか。
主人公の一直線の生き方こそが充実していたとはっきり印象付けるダメ押しの場面だった。
本当にあの時代、色々な生き様をしていたあらゆる世代に突きつけられたクエスチョンが40年後近くの今になって普遍性を持って蘇ってきていると思う。
何も語らない主人公の口となり想いを語るDJと盲目のDJの目となる主人公の対比が素晴らしかったです。
主人公の過去や正体を少しずつ見せていくのも効果的だったし、移動の途中で出逢う人々との軽いエピソードも交えるなどロードムービーっぽさもあってGOOD
特に老人との交流が心に残る。
広大な土地に1本あるハイウェイを疾走する爽快感、道なき砂漠をひた走る迷走感・・・どちらも解放感があってスッキリしました。
重いんだけどアッサリしていて、暗いんだけど明るさもあって、馬鹿馬鹿しいんだけど切なくて・・・何とも不思議なテイストを持った作品ですね。
カーアクションの数々はスピード感もあり、かなりスリリング!
最近のCGを使ったアクションにはない工夫とリアルさがあります。
多くを語らない主人公のキャラ設定や警察の姿など、社会に未来に希望が無い・・・悪い意味ではなく、とても時代を感じる作品でした。
アメリカン・ニュー・シネマが好きな方には傑作と言える作品でしょうが、そうでない方にとってはこれといったストーリーがないので感情移入が難しい作風だと思います。
もしドラマ性を求めるのなら、ヴィゴ・モーテンセン主演のリメイク版?のほうが良いでしょう。
「見ろ!俺の生き様を!」と言わんばかりに。
アメリカン・ニューシネマからははずす事の出来ない秀作。
寡黙なバリー・ニューマンがいい雰囲気を作ってました。
音楽は個人的にかなり好みでした。デラボニがこんな所にいたとは驚いた。
日々何かに追われてるような焦燥感に駆られている人は観るべきと思います。コワルスキーの焦燥と諦念があまりにも胸を打つ、ニューシネマの傑作。閉塞感とロックな衝動が全編細波のように張り巡らされていて…。
そのジリジリする感情の反復があるからこそ、最後の急調子なエンディングが切ないのでした。
移動することで、自己を刷新したい、そう願う気持ちの切迫感がロードムービー的情緒を最高に高めています。
そして、デラボニ初め、当時のロックミュージックが堪らない!
なんとなく途中から彼は死ぬのではないかと感じていましたが、それでも衝撃的ではありました。ただ、誰にも彼は止められなかった・・・。この事実がこの作品を傑作にしている要因でもあると思います。彼の死は自由を縛るものに負けなかったことの証明なんでしょうね。
俺は欧州車や日本車が好きでうすらバカでかいアメ車が嫌いなんだけど、本作を見るとなぜアメ車はああも大きいのかがちょっとわかる気がする。要するに、あの大地の大きさを受け止めるにはこのくらい車もでかくないとダメなのだ。日本では7リッターなんてバカしか乗らないが、本作で見るように、砂漠の道を疾走するチャレンジャーはむしろ点のように小さく、7リッターでも足りないくらいだ。
その昔、イギリスや大陸から自由を求めて渡ってきた人たちの国・アメリカ。先祖たちは西へ西へと自由を求めて馬車で進んだ。コワルスキもデンバーから西海岸へと疾走する。単純でいい。画面にはいつも地平線をバックにしたコワルスキかチャレンジャーが映ってる。これも単純でいい。走る理由はわからない。なんとなく感じるけど、わからない。わからないけど、素敵な映画だ。せせこましい車が好きな極東住まいの俺ですら好きなんだから、アメリカ人にはこれが理想なんだろう、きっと。
VPには中毒性がある。
アメリカン・ニュー・シネマ症候群とも言えるか。
しかもすごい中毒性。もうワンシーンづつがフラッシュバックしちゃう。
FREE THE VIPER!とかもうディレイでヴォコーダーでループしまくり。
DJの粋なMCとBGMと本気男汁100%分泌のガチンコカーチェイス!
砂漠に逃げ込んだ時、車輪が描く大地への軌跡と照りつける輝く青空!
遠ざかるダッジチャレンジャーの真っ白な尻とどこまでも真っ直ぐな道!
そしてなによりコワルスキーのあのかっこよさ!渋さ!憂いさ!ああッ!!
女にはわかるめぇ!っていうかわかるな!わからないで!わからないでください!
これは男のロマンなんだよ!そうです私は自分の檻からでれないんです。
これが観れる時代に生まれてよかった!…死にたくなるけど。
巷ではアメリカンニューシネマとして語られるが、監督のサラフィアンはこの前に英国で感動的な小品「野にかける白い馬のように」を撮ってアメリカにやって来た人。とにかく巻頭からラストまで無駄がない。それでいてとてつもなく空しさが漂うラスト。バリー・ニューマンもクリーボン・リトル(この人には「ブレイジング・サドル」もあるが)も、この1作で輝きつくした感じがする。
DVDの発売もう狂喜乱舞の喜びです。
カーチェイスで古い映画ではブリットが有名だが、これは刑事物の一部として派手な爆破場面があった。
バニシングポイントは、その後に創られているが、全然タイプが違う。いわゆるロードムービィに近く、全篇つっぱしっている。ただし、人間を描いているので、作品に深みがある。男の孤独を描き、アメリカ社会の問題点などもさりげなくいれてある。カーチェイスは、秀逸で芸術的でさえある。
この映画の後に、バニシング・・・と題名のつく映画が何本か創られており影響の大きさを感じる。60セカンズの元の映画であるバニシングIN60もそのひとつだ。ただどれもカーチェイスに重点がおかれ、人間が描ききれていない点で物足りない。バニシングポイントは、ネット上に主人公のコワルスキーのマニア?のホームページさえある。渋い映画だ。