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薔薇の名前(1986)

THE NAME OF THE ROSE
DER NAME DER ROSE
LE NOM DE LA ROSE
IL NOME DELLA ROSA

メディア映画
上映時間132分
製作国フランス/イタリア/西ドイツ
公開情報劇場公開(ヘラルド・エース)
初公開年月1987/12/11
ジャンル歴史劇/ミステリー
映倫R15+
薔薇の名前 The Name of the Rose [Blu-ray]
参考価格:¥ 2,571
USED価格:¥ 6,728
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【解説】
 中世イタリアの修道院に、イギリスの修道士がやってきた。彼は、おりしも発生した連続殺人事件を調査することになるが……。ウンベルト・エーコの暗喩と象徴に満ちたミステリアスな同名小説の映画化作品。画面の雰囲気造りといい、錯綜したストーリーの展開といい、ゴシックの香り高い重厚なドラマである。
<allcinema>
評価
【おすすめ作品】
A=無難にチョイス B=チャレンジの価値アリ C=発見があるかも!?
[001]A羊たちの沈黙 (1991)
[002]Aレイダース/失われたアーク《聖櫃》 (1981)
[003]Aディナーラッシュ (2001)
[004]A2001年宇宙の旅 (1968)
[005]Aスクール・オブ・ロック (2003)
[006]A瀬戸内少年野球団 (1984)
[007]A遠い夜明け (1987)
[008]A戦国自衛隊 (1979)
[009]A死刑台のエレベーター (1957)
[010]A普通の人々 (1980)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
18150 8.33
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【ユーザーコメント】
投稿者:Kircheis投稿日:2018-09-22 11:07:41
大著「薔薇の名前」の映画化だが、さすがに2時間程度にまとめるのは困難だったようでかなり端折ったストーリーになってしまっている。
ラストも大幅に改変されているが、これも個人的には残念…惚れた女性が、名前も知ることができないまま死んでしまってこそタイトルの有する意味が深いものになると思ったのだが。
とはいえ、知を求める者と、都合の悪い真実を隠したい者とが相争うという、今の日本にも通じるところのある普遍的なテーマには深く考えさせられた。
投稿者:呑気呆亭投稿日:2015-12-11 10:53:27
驚くのはこれだけのセットとロケ地を選んだスタッフの執念と力量である。この作品の魅力はいかにも西欧中世の雰囲気を再現したと観る者に納得させる映像にあるだろう。冒頭に近く厨房で働く僧たちが、解体した豚から絞った血液を大事に貯めているのは腸詰めを造るためだのだろうか。僧院に貢ぎ物を納めに来る貧者たちの描写もリアル感があって、こんな描写の一々の積み重ねが圧倒的な重厚感をこの作品に与えている。ただ、残念ながらワタクシの観たバ−ジョンは英語版であったのと、主役が米国の有名俳優であることとかのために最初から最後まで違和感があった。興行的には有名俳優を使うことのメリットはあるのだろうが、これだけの準備をした努力が主役の顔一つで台無しになってしまったように思う。またアドソを演じたクリスチャン・スレーターが妙に色っぽくて、その顔のアップを演出が多用するので恐らく僧院内に蔓延していたであろう同性愛の暗示が鼻に付いて、せっかく美術スタッフが盛り上げた雰囲気が薄められてしまったのも惜しまれる。出来ればイタリア語バ−ジョン(DVDには有るのか?)で見直してみたいものだ。http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:カール犬投稿日:2014-01-14 04:08:32
サルヴァトーレちゃん素敵すぎる。

ロン・パールマンのインパクトに一目惚れ。

ロン・パールマンの異形ぶりを筆頭に、
ワケありな姿かたちのおじさんや老人修道士集団に囲まれて
まだ十代のクリスチャン・スレーターが清々しくほんときれいに見える。

映画の方は原作のロジックを
わかりやすく見せようとしているんだろうなぁ。

でも中世神学の知識も何も持ち合わせていない自分には
何故それが重要なのかわからないという基本からだもんね。

知識のない部外者的な好奇心しかもてなかったにしろ、
謎解き物としての展開はスムーズだったし、
秘密めいた中世の修道院という不思議な世界観への興味深さはもてたよ。
投稿者:sachi823投稿日:2013-11-23 17:04:31
中世ビザンツ帝国の1000年は、何も興味を引かれるものが無く
その長さと内容の空虚さが謎だったのですが、そのような
時代の雰囲気を垣間見た気がしました。
非常に念入りに考えた構成の作品という印象をもちました。
重く暗い雰囲気が全体を支配していて、
異常な事件に説得力を持たせています。
ショーン・コネリーはいつもと同じショーン・コネリーですが、
それが頼りがいのある優れた人に見えます。
修道士たちのおどろおどろしいメイクも面白いです。
殺人の理由はわかったようでよくわからないものでしたが、
ヨーロッパの長い歴史の中には、このような考えも
あったのだと自分を納得させました。
投稿者:o.o投稿日:2013-09-24 01:21:18
ヨーロッパ中世へのタイムスリップ、心より堪能しました。生半可な時代考証ではなかろうということぐらい、知識はなくともその迫力で一目見れば分かります。単位時間あたりに情報がぎっしり詰まっているような、何とも言えない厚みを感じました。出てくる人間たちは、そろいもそろって形がいびつで、近代前の人間ってこうだったんだろうなあと想像力が掻き立てられます。ただ、「ええっと、あれはこうで、その後こうなって・・・」と頭の整理に忙しく、気を抜くと映画の世界をゆっくり味わうのがおろそかになってしまうのが玉に傷です。だからミステリーってあんまり好きじゃないんだよなあ。謎解きなんて「問題集」にしてしまえばすむ話です。

知識は保存するものであって探究するものではないと、長老ホルヘが、ウィリアム修道士へのあてこすりで、他の修道士たちに念を押すシーンがありますが、この「保存 vs. 探究」という対立がハード コアではないでしょうか。ギリシャ哲学など、中世ヨーロッパにおいては、一般にはほとんど知られていなかったのだそうです。それは修道院の中にひっそりと保存されていた。何事も探究せずにはいられない理性の塊みたいなウィリアムが、修道院の奥底に眠る、存在していないはずのアリストテレスの著作を探り当てるというのは、いつの日か、理性の光が分厚い信仰の世界を内側から食い破り、「ルネサンス = 古典文化の再発見」を到来させるであろう、という予告だと理解します。

異端審問官ベルナール・ギー。この顔どこかで見たよなあと思ったのですが、そうです、かの傑作『アマデウス』(1984) のサリエリだったのでした。あの映画でも「権威だけはあるが凡庸な人」という役をやらされていたわけで、なんだか気の毒というか可笑しいです。対立する主人公が図抜けた天才 (モーツァルト) で、その天才にひそかに軽蔑されているというのも同じ。しかも、またしても最後はひどい目にあっています。学習能力のないやつです。主役のショーン・コネリーがかっこいいのは言うまでもなく、膨大な蔵書を発見し、我を忘れて奇声を上げる姿、燃え盛る炎の中で、書物を抱いて無念の表情を浮かべる姿がいつまでも心に残ります。

「バラは神の名づけたる名 我々のバラは名もなきバラ」という、気になる最後の言葉については、最初の「バラ」は「『女』というもの一般」、「我々のバラ」は、現実に出会う「一人ひとりの女」、すなわち、年老いたアドソ (ウィリアムの弟子) が今でも鮮明に覚えているという、例の無名の少女のことだという理解でとりあえずのところはどうでしょうか。神が作りたもうた「バラ一般」ではない、他の誰でもない、この私が出会った「あのバラ (la Rose = the Rose) 」こそがどうしても忘れられないのだと。それはきっと、聖職者としてはあまりよろしくない考え方であるに違いありません。

森羅万象あらゆることがキリスト教の教義によって解釈され、支配されていた中世世界の、全体から見れば小さな、しかし長い目で見れば重大なきしみを描いた映画だと思います。2 時間 10 分の異世界への旅、という感想です。
投稿者:gapper投稿日:2012-02-28 21:45:38
【ネタバレ注意】

 ”私のバラは、名も無きバラ”。

 キリスト教のしかも異端者を追及し断罪する話でこう聞くとキリスト教信者でない日本人が面白いそうには思えないのだが、実際はなかなか楽しめる作品。
 それは、映画の王道であるミステリー+スリラーという形式だからだろう。
 舞台となる修道院には、秘密があり次々と殺人が起こりショーン・コネリー扮するウィリアム修道僧がその謎を解いていく。
 ワトソン的にクリスチャン・スレイター扮するアドソが、その解説を聞きだす。

 彼は、ただの聞き役ではない。
 真の主人公と言って良いかもしれない。
 ”薔薇の名前は名も無きバラ”そのバラの主たる”私のバラ”の私は、彼だろう。

 ただ、真犯人の動機については、やはり日本人としては理解しがたい。
http://gapper.web.fc2.com/

投稿者:Bill McCreary投稿日:2010-12-05 12:54:28
【ネタバレ注意】

「午前十時の映画祭」でこの映画が取り上げられたので見てみました。

映画としての出来はいいと思うし、演技、セット、撮影その他、中世の陰鬱な雰囲気などは感心しましたが(ただ、コロンボとおんなじで、ショーン・コネリーがちょっと優秀すぎ)、ラストがねえ、女の子だけ火あぶりをまぬがれるとか異端審問官が死ぬとかいう「デウス・エクス・マキーナ」なところがちょっと…。それが娯楽映画だっていう話になるのかなと。エーコの原作は読んでいないので、そのへんはよくわかりませんが。

それにしても中世の魔女狩りとか異端審問とかはこわいですね。その雰囲気は感じます。ついでながら、主人公の2人だけ妙にハンサムなのはどうして?

http://blog.goo.ne.jp/mccreary

投稿者:namurisu投稿日:2010-11-24 13:50:09
【ネタバレ注意】

笑い、禁止。

投稿者:きらきら投稿日:2009-06-04 23:09:19
この「薔薇の名前」はフランス、ドイツ、イタリアの合作映画。監督のジャン・ジャック=アノーはフランス人。当然ヨーロッパ映画独特の雰囲気を醸し出している、という期待をだれしもが持つでしょう。

しかしその期待は最初からきれいに裏切られます。

イタリアを舞台にしたこの映画の登場人物が、英語で話すからです。
しかもストーリー・テリングの文体はハリウッド映画そのもの。クリスチャン・スレーターがショーン・コネリーに向かって「マスター(師よ)」と言うたびに、「スター・ウォーズ」シリーズでも見せられているのか、という錯覚に陥ります(笑)。

ではつまらないのか。
そんなことはないです。充分おもしろく、楽しめる作りになっています。

でも二回見たいとは思わないし、アメリカ産のハリウッド映画より群を抜いた作りになっているか、というとそんなこともない。
おもしろいのにもかかわらず、褒めていいのか迷う、という困った作品です。

ウンベルト・エーコの原作は未読ですが、昔ホイジンガという歴史家が書いた「中世の秋」という本を読んだことを思い出しました。内容は14、15世紀のフランスおよびネーデルラント(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク周辺のことだそうです)の生活を記したものです。

それによると、中世での修道士たちは話すことを禁じられていたのだとか。
現在よりもはるかに堅牢なヒエラルキー制度が作られていた教会のなかで、話すことを許されているのは、上級の修道士たちのみ、というわけです。
たぶん教会内は恐ろしく静かだったのではないでしょうか。禁止されているとはいえ、話すことをやめることもできませんから、会話はきっとひそひそ声によって行われていたことも想像できます。

当然重苦しい雰囲気の漂う、というのが当時の教会の雰囲気のはずなのですが、この「薔薇の名前」の舞台となる教会はちっとも重苦しくないのです。しかも登場人物たちは饒舌だし、映画で描かれるテンポも妙に速い。
もちろんホイジンガの書いた舞台と本作の舞台は異なるものなので、一概に共通項を見出すのに無理があるのは、自分でもわかっています。
でもこの作品、本当にヨーロッパ人の観点が含まれてるんでしょうか?

映画という媒体にするうえで、歴史に忠実である必要はないと思いますが、この「薔薇の名前」という作品のずれ方は非常に微妙で、ただハリウッド・フォーマットに乗っけただけのような気がする作品です。
舞台が外国でも、登場人物が英語を話すのは、ハリウッド映画の常套手段であるし、拳銃の所持が許されていない日本で一般人がさらりと銃撃戦を行うのも、日本映画の常套手段。
本来映画とは、現実のリアリティそのものから遊離し、「どうやって映画独特のリアリティを獲得するか」が追及されてきたはずです。
その工夫がどれもこれもハリウッド的なのです。

もしもタルコフスキーがまだ生きていて、この作品を撮ったらどうなるのか。題材がおもしろいだけに、(ジャン・ジャック=アノーには申し訳ないが)そんなことを連想してしまいましたね。
投稿者:uptail投稿日:2009-05-25 15:29:54
ショーン・コネリー
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2007-08-27 19:40:48
【ネタバレ注意】

至って普通に見えた。「オリエント急行殺人事件」といい(こっちにもコネリーが出てた)、ミステリーは最後まで観れる面白さはあるが、それ以上の物が無いと思うのは偏見だろうか。神を笑う事を庶民が覚えたらえらい事なるというトップの焦りと、禁断の書をどうしても読みたいという被害者の好奇心が悲劇(喜劇?)の根幹にあるというのはユニークだが。
予算・技術の面では常にAクラスの作品を撮り続けているジャック・アノーだが、彼の映画で傑作と思えるものは無い。職人という事か。

投稿者:フェニックス投稿日:2006-10-18 22:16:01
厳格極まりない修道院で起こる陰惨な殺人事件。これを解決するために使わされた修道士ショーン・コネリー。厳格であるが故の反動か、裏のおどろおどろしい欲望の世界。
現代日本人の感覚では有り得ない、と思える「魔女狩り」とか異端審議官とか本当に当時はすごい世界だったんだろうな。
投稿者:pouffer投稿日:2006-05-21 11:58:23
ただ私はショーン・コネリーに少々不満が。
まず、彼だけが容姿端麗にすぎること。
時代設定が中世だけに、他の役者がイギリス英語の使い方にも気を使っているのに
彼だけがアメリカ訛りだったことも強い違和感を感じた。
それらのせいか、コネリーが「特別に頭脳明晰な僧侶」には見えなかった。

彼は美しいし声もよく画面栄えもするし、ハリウッド俳優としては悪くないと思う。
でもこの映画では、もっと知的で癖があり、年老いたイギリス俳優で
なおかつ舞台経験者が適役だったのではと思う。
投稿者:さち投稿日:2005-12-06 03:59:20
普通
投稿者:bond投稿日:2005-10-04 17:01:58
はバッチリだが、結末はいまいちだった。
投稿者:SoH投稿日:2005-07-30 19:16:08
数年ぶりに観直してみたけど、やっぱりおもしろかった。

まず驚くのが材質にまでこだわったという美術、小道具、衣装、それから厳選されたロケ地の数々(DVD特典で語られてました)。実際の中世なんて見たことないから知らんが、とにかくムードたっぷり。それにジャン=リュック・アノー監督の演出と、ホント〜に不気味な脇役連中が雰囲気を煽る煽る。

ストーリーも抜群におもしろい。知的興奮と、不気味な冒険、それにクリスチャン・スレーターの成長物語(女性を知ってからの彼は、それまでの彼に比べて、勇敢で機知に富んでいる)、さらに宗教論争と、見所たっぷり。あと、ショーン・コネリーの推理は昔のミステリー小説を思わせてくれて、なんか嬉しくなった。

その頭脳明晰のウィリアム修道士演じるコネリーは好演。正にベテラン役者としての老練な魅力に開花したといえましょう。そういえば、これが銀幕デビューになるクリスチャン・スレーターは、この頃まだ可愛げがあったねぇ。終盤、F・マーレー・エイブラハムが登場してから、前半に比べて作品のテンポが駆け足気味になっちゃうのが残念だけど、映画史を代表するミステリーロマンの秀作ですわ!
投稿者:投稿日:2005-01-13 17:48:22
 「ホグワーツ」みたいな図書庫をさまようショーン・コネリーを見ていると「ザルドス」を思い出します。言わんとしていることも似ています。
 書物の偉大さを映画で言うのは空しいことではありますが。
 この作品に関しては眼に「流れ込んでくる」映画よりも自分で「貪り、挑む」本で味わうほうが遥かに大きな快感が得られました。
 引用される言葉の出典がろくに分からなくても寝ないで読み切るパワーを引きだしてくれる物語でした。
 原作に添付されている図書庫の見取り図とにらめっこしながら寝ずに過ごした幾晩かは本当に楽しかった。
 2時間ちょっとの時間に詰め込んだ監督の苦労は、慌ただしいカット割りと落ち着きないカメラワークが目立つ「軽い」仕上がりを産んでしまった気がします。
 残念な映画でした。
 あの本を映画化しようなんて考えずに、映画にはもっと他にやることがあると思います。
 
 
 
投稿者:Tom投稿日:2004-09-28 13:42:34
ドキュメンタリーを見てこの作品にいかにアノー監督が情熱を注いだかわかる。彼の最高傑作。撮影、演技、美術、メーキャツプ、衣装、編集、脚本全ていい。ジェムズ・ホーナーの音楽もよかった。
投稿者:コーベン・ダラス2世投稿日:2004-06-10 22:35:31
この映画が公開されてから、あの分厚い原作本がベストセラーになったくらいだから、
はやくDVD化されてもいい作品だと思うんですがねえ。期待しています。
投稿者:skull & rose投稿日:2003-06-14 03:00:52
独自のルーツというものを持たず、ユダヤ教からの分派的宗教であったキリスト教は、アリストテレスを自己の体系化のために巧みに利用して正統性を持たせていった。“「詩学」第2部“というキーワードには、神の名を唱えながら自己の正統性のために、数多くの人々を異端として処刑してきたキリスト教の暗部が内包されている。そういった負の歴史に関する作品だが、残念ながら積極的に評価するような作品でもないと思う。舞台設定が明らかに中世ヨーロッパでありながら、台詞が英語であることにはどうしても抵抗を感じる。(「スターリングラード」のドイツ兵も英語で喋っていた。)のっけからウィリアム修道士の頭脳明晰な点を強調しようとするいくつかの小ネタがあまりにも稚拙で少ししらけてしまう。また、再三挿入されるC・スレイターの恐怖や不安の表情のクローズ・アップにはうんざりさせられた。ナレーターとして物語の外から“過去のこと”として語る彼がいるために、物語の中での彼の恐怖や不安の表情に緊張感を見い出すことは残念ながらできない。ラストの不手際については他の方々が指摘していることと同感。修道院という環境の閉塞感はうまく出ていたのに、ところどころ望遠のショットを入れて画面に広がりを出そうとする必要があったのだろうか?とはいえ、S・コネリーの円熟や美術・ライティングの技術は第一級のものでしょう。そしてなによりもサルヴァトーレの強烈さには圧巻のひとこと。
投稿者:fulcrum投稿日:2003-01-03 19:28:37
この作品の公開のちょっと前だったかな? リンチの「砂の惑星」にどぎどきしたものでした。筋はちっともわからないのだけど映像のイメージが強烈で。「薔薇の名前」にもそれと似たような興奮がありました。圧倒的な映像だけで、この作品を見た甲斐があったて感じ。

中世の僧院は今で言うハイテクセンターみたいな場所で、当時の叡知が結集していたと。そこでは当時のハイテク(翻訳や筆写)、ハイサイエンス(博物学等々)をものした人々が日夜研究にいそしんでいる。彼らは才能もあるけれど、その前歴もさまざまでおもしろい。私は公開当時地方国立大学で学ぶ学生でしたが、広島大学で起きた不気味な殺人事件を連想しました。助手が教授を殺し、砂を撒いたとかいう呪術っぽい殺人です。時代はずいぶん隔たっていますが、文字通り「象牙の塔」の内部で起きたどろどろした殺人。
本作の登場人物でいちばん魅力的なのは、顔の歪んだ修道士?サルヴァトーレでしょう。各地の言語をまぜこぜに話す彼は、ものすごい知能を持ちながらそれを制御し得ず、俗っぽい欲望に屈してしまう人間らしいキャラです。こんな人、今でもどこの大学の研究室にもいると思いませんか? なんか深い事情があってずっと研究生やってるんだけど、みたいな人。他にも美声の持ち主で太りすぎの副司書とか、いいですよね。ウィリアムと一緒に死体を検分する薬理学者もなかなかよかった。信仰は厚くないかもしれませんが、腕は立つ職人みたいでしょ。

キリストは笑いを許容したのか否か、キリストは私有財産を許容したのか否か。こんなテーマの議論はさすがに現代では突飛かもしれません。しかし、千年後の人たちが私たちがやっていることを見たれば、同じような感想を抱くかもなあ、と思うのです。そういうのをリアルに感じられるのが、この作品のとても好きなとこです。
投稿者:うぼん投稿日:2002-07-18 12:48:44
本筋の大展開が終わって感動した直後の、
ラストでの異端審問官への決着の付け方ですね。
これ、たしか原作には無かった場面だと思うのですが、
勧善懲悪的なシークエンスの追加があって、
どうも少し映画全体の格調というか、
文学レベルを落としているように思えて歯がゆかったです。
芝居と映像はよかったのに、
ああやっぱりそうきましたか、気持ちはわかるけど、余計なこと付け足しやがって...。
と残念でした。

当時、自分は、エーコの著作をいくつか翻訳されている先生に師事していた学生だったのですが、
この話をすると「まあいいじゃないか、どちらの気持ちもわかる」と鷹揚に笑っておられたのを思い出します。

若いのにクラシックな表情を演技できるC・スレーターに驚きました。才能ですか。
投稿者:空三郎投稿日:2001-06-23 23:18:28
ウンベルト・エーコの長い原作をよくまとめている。さぞかし脚本は、苦労したと思う。
音楽も画面にピッタリ。謎と恐怖をあおる。
それにしても僧院の僧のメイクは不気味だ。そのためか、この映画全体が一種
独特の雰囲気をかもし出している。すばらしい!(賞賛!)
ショーン・コネリーは一番乗っているときで、ひときわ光っていた。翌年「アンタッチャブル」
でアカデミー助演男優賞をもらったことでうなずける。
ともかく、強烈なよい映画だ。





を受賞している
投稿者:shin投稿日:2001-05-29 18:47:28
 ショーン・コネリーがいいなと思うようになったのは、この辺からです。「小説家を捜して」とかいう映画(未見)の役柄と似たタイプかなと思います。
 この映画では、いい年のとりかたしてるなと思わせます。
 ラストの砂漠?を歩く老(コネリー)、若(忘れた)2人の、引きながらの空撮が印象に残っています。僧院の雰囲気も中世イメージでよかったです。
 親戚?の女性をくいものにした役柄で、ちょっとかわいそうな感じもする、しかし、やはりいい映画だった「氷壁の女」とともにDVD化して欲しい映画です。
投稿者:じん投稿日:2000-10-01 22:55:41
今、見てもいい映画です。
ショーン・コネリーは「アンタッチャブル」のときよりも
遙かにいいと思います。
ただ、長いですし(132分)、雰囲気が重いですので、
「見る季節を選ぶ映画」だと思います。
春とかに見てはダメ。冬ですかね、やはり。

物語のキーワードは「喜劇」とか「笑い」なんですが、
それがこの映画の世界ときちんと結びつくテーマ性が
かなり興味深いところです。
一度も笑える場面はありませんが、「笑い」について
考えるようになります。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 主演男優賞ショーン・コネリー 
 ■ メイクアップ賞 
■ 外国映画賞ジャン=ジャック・アノー 
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