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幻の女(1944)

PHANTOM LADY

メディア映画
上映時間87分
製作国アメリカ
公開情報劇場公開(セントラル)
初公開年月1951/04/17
ジャンルサスペンス
幻の女 [DVD]
価格:¥ 5,091
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幻の女幻の女

【解説】
 バーで知り合った見知らぬ女とショウを観た後、帰宅したスコット(A・カーティス)を待っていたのは殺された妻の死体と刑事たちだった。彼はアリバイの証人として昨夜一緒だった女を探すが、彼女の手掛かりがないばかりか、彼女を見ているはずの人間が口を揃えてそんな女は見た事がないと言う。スコットの秘書キャロル(E・レインズ)は、事件に懐疑的なバージェス警部(T・ゴメス)と、スコットの親友ジャック(F・トーン)の協力を得て、“幻の女”の足取りを追うのだが……。W・アイリッシュの同名小説の映画化で、スリラー作品を得意とするR・シオドマクが監督。上司の無実を晴らそうと秘書が奔走するあたりからミステリ要素が強くなってくるが、特に証人であるバーテンダーを尾行するくだりのサスペンスや、商売女に扮装して接近するドラマー(E・クック・Jr快演)をめぐっての迫力ある演出など見事なものである。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
215 7.50
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【ユーザーコメント】
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2018-04-30 10:39:14
 主人公は容疑者・アラン・カーティスかと思わせておいて、プロットを秘書のエラ・レインズに引き継ぐのだが、彼女の探偵物語になってからが断然いい。バーテンダー尾行シーンの濡れた舗道。列車のホームの夜の表現、見事な情感創出だ。また、エリシャ・クック・Jrがかなり目立つ良い役を与えられていて嬉しくなる。クック・Jrはレインズに誘惑される役なのだ。この場面の彼女は随分と芝居じみたセクシー美女に変身する演出で、この辺りはちょっと現実離れした、いかにも娯楽映画らしい部分だが、二人で行くジャズ・バーのシーンは、ある種狂気的なセクシャルな表現で特筆すべきだ。

 そして最もビッグネームであろうフランチョット・トーンの登場が中盤になってから、というのがキャラクターの扱いとしてカッコいいところなのだが、トーンの悪役造型も特筆に値する。何と云っても彼の手の演技がいい。手で顔を押さえて苦痛の表情をしたりするが、神経質そうなルックスが合っているのだ。クライマックスはトーンの家だが、彼は彫刻家なので部屋に面白いオブジェがある。そんな中で、実にさりげなく手のオブジェがレインズの背景に映される。それも、最も重要なカットでこれを認めることができるのだ。なんて鮮やかな演出だろう。
http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
投稿者:Ikeda投稿日:2014-05-07 12:05:50
原作は江戸川乱歩が推奨したという有名な小説で、私もアイリッシュが好きで良く読みましたが、それはが60年以上前の事なでのでストーリーは全然覚えていないので逆に面白く見れました。
それにしてもデビューして2本目のエラ・レインズが原作にマッチした素人探偵風な演技が良いです。ただ、この女優は名前を良く知っている割に「拳銃の町」と「真昼の暴動」ぐらいしか見ていないので日本で公開されたものとしては「狂った殺人計画」を見てみたいと思っています。それでも名優フランショット・トーンが手で演技する所が良いですし、ドラマーになるエリシャ・クックJrが良くて面白い映画になっています。
投稿者:noir fleak投稿日:2011-01-22 09:57:25
原作が有名な探偵小説。しかしそのストーリーの面白さは期待しないほうがいい。小説をそのまま映画にするのは不可能だ。この映画の傑作たる所以はあくまでノワール的ムード、エラレインズの良さ、時代にさきがけているサスペンス感覚である。イーライシャクックJRのドラムソロシーン(曲がモダンではなく、ディキシー風なことと彼が全くドラムを知らない人なのが歴然なのでちょっとしらけるが)とそこでのエラの表情などはこの時代(1944年)としてはかなり性的シーン。ノワール映画には全く珍しい。
ロバートシオドマクは殆どがノワール,しかも傑作ばかりというすごい監督だ。
投稿者:has42120投稿日:2010-12-09 10:24:07
エラ・レインズ
投稿者:uptail投稿日:2010-11-02 09:43:27
エラ・レインズ
投稿者:D.T投稿日:2003-10-01 23:02:14
【ネタバレ注意】

映画冒頭、キャメラは羽飾り帽子を被った女の後姿を捉える。
バーのストゥールに腰掛けていた女がジュークボックスをかけようと席を離れると、妻に結婚記念日のショーとディナーを反故にされたスコットが入って来る。

スコットは女をショーに誘う。
バーでも劇場に向かうタクシーの車中でも女の表情は陰鬱だ。

ショーの途中から劇場に入り最前席に腰を降ろす二人。
女はそれまでに無く和やかな表情を見せる。

しかし、最前席の程近くでドラムを叩くクリフが奇抜な帽子を被った女に好奇の目を向けウィンクを送るや女の顔は少し強張る。
歌手のエステラが登場しショーは熱気を増す。しかし、女はエステラの被っている帽子が自分のものと同じだと気付くや一層表情を強張らせる。

ショーの後、女から名前すら聞きだせぬままスコットは帰宅。
彼が自宅に入ると、バージェス等3人の刑事が居り、妻が殺害された旨を知らされる。
妻の死体が運び出される際、スコットは「髪を引き摺っているぞ」と悲痛に叫び目に涙を光らす。

スコットは容疑者として捜査に引回される。「殺害時刻には、羽飾り帽子の女と居た」というスコットのアリバイは、件のバーのバーテン、タクシー運転手、エステラの悉くに否定される。

警察やスコット自身の尽力虚しく羽飾り帽子の女は見つからず、アリバイ立証が叶わぬスコットに極刑判決が下る。

獄中のスコットを秘書キャロル(エラ・レインズ)が訪ねて来る。
失意のスコットを励ますキャロルの言葉やスコットを見詰める眼差しから、勤め先のボスたるスコットに秘めた愛を募らせて来たことが伝わる。

キャロルは、警察やスコットが手を尽くしても見つからなかった羽飾り帽子の女を探る為、単身、スコットが殺害事件当夜に件の女と出会ったバーを訪れる。

水割りを注文し、無言でバーに佇むキャロル。
次の晩、さらに次の晩もバーを訪れ、毎夜カウンターの同じ場所に座り、組んだ腕をテーブルに置き、同じ場所(※バーテン)に視線を向けたキャロルの姿、怒りを圧し留めたような険しい表情を湛えながら同じ姿勢でバーに在る様、それ自体に視線が釘付けになる。

3日目の深夜、キャロルは店を閉めたバーテンを尾行する。
バーテンが店を出ると一頻り降った雨で路面は濡れている。

キャロルはバーテンの後を追い、地下鉄の駅の階段を上がって行く。
雨上がりで霞んだ深夜の街並みを背景にした高架ホームに一人ヒロインが立つ姿をロングで捉えたしんとした画面が清々しいフォトジェニックさを湛えている。

バーテンはキャロルの尾行をかわそうと焦る。
彼はキャロルを出し抜き、街角で彼女に「なぜ俺を尾行するんだ」と詰め寄る。

この殆ど台詞無きシークエンス、特に、キャロルがバーテンを尾行する深夜のニューヨークの映像の宙吊り感が快い。

キャロルの帰宅を待っていたのはバージェス刑事。
裁判を注意深く傍聴していた彼は、「スコットは帽子の女のことしか言わなかった。アリバイが頼りないのは馬鹿か無実のどちらかゆえだ。彼は馬鹿じゃない…」「私もスコットの味方だ」等と口にする。キャロルに美しい笑顔が広がる。

キャロルは商売女のような身なりとメイクでスコットが件の帽子の女と観に行ったショーに現れ、事件当夜、女が座った席に座る。
隣の空席が、キャロルの満たされぬものを端的に示し得ていよう。

キャロルは最前席の程近くでドラムを叩くクリフに、露骨な視線と網タイツで強調した脚線を晒し、身を揺らしウィンクまで送って彼を挑発し虜にする…。

―クリフを演じるエリシャ・クック・Jrが劇中一貫して素晴らしい。浅はかなスケコマシ振り、歓喜や興奮に狂気を湛えて行く目が絶品だ。

殺人鬼は一見穏やかな紳士。
その巨大な手は、造形作家としてモダンな作品を生み、一方で、未熟で自己本位な性格がその両手を人を殺める凶器にも貶める。

彼はキャロルの去った後のクリフのアパートに現れる。
恐怖に凍りつくクリフの目、小男のクリフを覆い尽くす大きな暗い影は殺人鬼の異常性、心の闇を良く示すものだろう。

スコットの容疑が晴れての終幕。
キャロルが新しいオフィスに颯爽と出勤して来る。

スコットはキャロルに「ディクタフォンに指示は残しておいた。後は任せる」と伝えてからオフィスを出る。

キャロルは再生器を手にしディクタフォンを再生させる。
仕事の指示が流れた後、「まだだ!」とスコットの声が続き「一緒にディナーを。明晩も、その次の晩も、つまり毎晩だ」との言葉が流れる。キャロルの顔には輝くような笑みが広がる。

ここでは再生トラブルに拠って、スコットの最後の言葉“毎晩だ(every night)”が繰り返される。何と粋なプロポーズの演出!

ラッパ状の再生器を胸に当て歓喜に浸るキャロル。その美しい笑顔をいつまでも眺めていたくなる。


■http://ohwell.exblog.jp/

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