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マルチニックの少年(1983)

RUE CASES NEGRES
SUGAR CANE ALLEY
BLACK SHACK ALLEY

メディア映画
上映時間106分
製作国フランス
公開情報劇場公開(ヘラルド=ヘラルド・エース)
初公開年月1985/11/23
ジャンルドラマ

【解説】
 カリブの仏領の小島マルチニック出身の作家J・ゾベルの少年時代の回想を、やはり同地に生まれ育った黒人女流監督が、27歳の時にものにした小品。塩の河と呼ばれる農村地帯の少年のジョゼは母を亡くし、サトウキビ畑で働く祖母と暮らしている。大人が仕事に出ている間は子供たちの天下。様々な罪のない悪戯に興じていたジョゼたちだったが、ある日、ラム酒を飲んでみんな酔っ払い、仲間の一人が干し草に火をつけて大損害を出す。従って、彼らも畑に駆り出されたわけだが、誇り高い祖母はジョゼを働かせようとはしない。ジョゼは長老メドゥーズと親しく、彼から祖国アフリカの話、かつて奴隷の身が今は搾取される雇用者の身に変わっただけだという事実を聞かされる。やがて、長老も天に召され、成績優秀なジョゼは奨学金を受け上の学校に進むよう勧められる。ところが、実際に試験に合格してみると金は1/4の額しか支給されず、寮生にもなれないので、祖母は首都フォールに自分も移り住んで、孫の学資を稼いだ。彼はそこで同郷のレオポルドと親しくなるが、彼は“ベケ(=白人)”との混血で、父の地主のトライユ氏は、彼に村の子供たちとの交際を禁じていたのだ。やがて、馬の事故で亡くなる直前、トライユ氏は、黒人である息子には名字を継がせられない--と言い残し、レオポルドはショックで家出。一方、ジョゼは一度盗作と疑われた作文を認められ、奨学金の全額支給にありついた。祖母は喜んで故郷に帰るが、そのまま病没してしまう。ちょうど、その頃農場の黒人冷遇の記録を盗み出したレオポルドが連行されるのを、ジョゼは熱い視線で見守るのだった。“世界の全ての黒人街に捧ぐ”というパルシーの訴えが叙情的なスケッチの中にも色濃く浮かぶ作品。音楽はマルチニック固有のサウンド“ビギン”で、日本でも人気を博すマラボアが担当した。
<allcinema>
評価
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【ユーザーコメント】
投稿者:Stingr@y投稿日:2003-07-05 23:17:47
 西インド諸島のフランス領マルチニーク島に住む少年の成長物語。マルチニーク島はフランス本国から遠く離れた植民地で,アフリカから連れてこられた黒人奴隷の子孫である少年は,祖母と2人で暮らしている。祖母は少年に,サトウキビ畑で労働させるよりも教育を受けさせようとする。

 植民地の黒人少年が,自分のルーツであるアフリカの記憶を捨てず,他の黒人を嫌悪したり差別したりせずに,自分の才能で夢を叶えて行こうとする姿は心打つものがあり,素直な感動を呼び起こしてくれる。少年のきらきら輝く瞳が印象的である。色彩もノスタルジックで違和感なく作品全体を包んでいる。

 面白いことに学校では,熱帯に住む彼らに“アルプス山脈の氷河”を教えたりする。この辺はどこも同じで,戦前の日本はミクロネシアなど南方の島々を委任統治していたが,そこの人々に“富士山”を教えていた。もちろん“大和魂”教育の一環としてである。
投稿者:黒美君彦投稿日:2003-06-19 22:07:12
予備知識もなく観始めたのだが、作品が内包する深い世界観にすっかり魅了された。
フランス領のカリブに浮かぶ島、マルチニックの黒人街に生きるアフリカ系の人々。白人に虐げられながら、遠いアフリカの祖国に視線を向ける、故郷を知らない黒人たち。人種差別の現実と否応なしに向き合いながら、ジョゼ少年は一方でルーツの神話的世界をも受け止めていく。
サトウキビ畑で死ぬ老人、育ての親である祖母が、豊かな存在感をみせる。
「人間は破壊は出来るが、生命を再生させることはできない。自然に従って生きていくのだ」・・・学はないが、「教養」はある老人の言葉。なんと豊かな世界観だろうか。なんと愛すべき人々だろうか。
・・・といいつつも、決して小難しい作品では全くない。カラリとした筆触で、無邪気な子供たちのいたずらも生き生きと描かれているから素晴らしい。
それからもうひとつ。暗い夜の闇の描かれ方がとても良かった。虫の音や、仕事が終わった後の横笛のメロディ。一日の終わりに相応しい薄暮の風景。そして、死をも包み込んでくれる、「優しい」夜。
黒人を取り巻く厳しい歴史も踏まえた上で、人間の素晴らしさをも描ききったこんな作品に出会えて、いまとても幸福感に充たされている。
投稿者:未可投稿日:2003-02-06 10:35:47
一度,耳にするとわすれられないテーマ曲が良いです。
知る人ぞ知るかくれた名作です!
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 女優賞ダーリン・レジティム 
 ■ 新人賞ユーザン・パルシー 
■ 新人監督作品賞ユーザン・パルシー 
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