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水の中のナイフ(1962)

NOZ W WODZIE
A KNIFE IN THE WATER[米]

メディア映画
上映時間94分
製作国ポーランド
公開情報劇場公開(東和)
初公開年月1965/06/01
リバイバル→東映洋画-79.11→キネティック-98.6
ジャンルサスペンス
水の中のナイフ [Blu-ray]
参考価格:¥ 5,184
価格:¥ 12,000
USED価格:¥ 8,900
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【解説】
 亡命作家ポランスキーが祖国ポーランドに残した唯一の長篇。「早春」(70)のスコリモフスキーが共同脚本。強烈な戦争体験からメッセージ性の強い作品を放ったワイダなど旧世代とは異なる、より内省的な作風が彼らの共通項で、本作も登場人物は僅かに三人。裕福な知識階級の壮年の夫と美しいその妻のヨット遊びに、ヒッチハイクで拾った反抗的な貧しい若者が同行する。ヨット上で過ごす二日の間に起こる、それぞれの感情の揺れを鋭利な映像感覚で紡ぐ。ことごとく対立する夫と若者の新旧の価値観の間で不安げに佇む妻はやがて青年に傾斜していくが……。沼沢地帯の空と水の光陰を鮮やかに切り取るリップマンのキャメラが素晴らしい。当時、音楽学校の学生だったヒロインのウメッカの官能的な存在感も忘れ難い(後にもう一本に出演しただけで映画界を退いた)。
<allcinema>
評価
【関連作品】
早春(1970)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
859 7.38
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【ユーザーコメント】
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2018-11-29 03:31:59
難解な寝取られ話。「夜」のような余韻が残らない。
投稿者:ローランド投稿日:2015-12-29 09:48:28
  ヒッチハイクで富裕層の夫妻の車に乗せてもらったうえに行き掛かりでヨットにも宿泊することになる貧困層の青年の、気を遣った卑屈さがないどころか自尊心を持った気ままにさえ見える振る舞いに嫌悪感はなく、むしろ、この青年を同乗させた倦怠感ただよう夫妻の亭主の思惑がだんだんと分かってくるにしたがって青年にシンパシーさえ抱くようになりまして、強く頼りがいのある主を意識して身内の見ているところでは大物ぶったり強がって横柄に振舞ったりという俗物、これを演じる亭主が窮してこの後の力関係に含みを持たせたエンディングにはカタルシスさへ与えられます。  

  気だるく不安感を漂わせるサキソフォンの音色を背景にして、ウインドに外景が流れ映り人間の顔がおぼろげにしか見えない車内は安穏や明朗という言葉とは縁遠い緊張感を孕んだ気配でと、このオープニングに作品全体の雰囲気が表現されているような気がするくらいですが、これは何度も侵略を受けて大戦後に独立したもののソ連の影響を受けざるを得なく共産主義だった、映画製作時のポーランドという国の重苦しい空気感ということでしょうか。
投稿者:sachi823投稿日:2013-08-24 00:32:31
全編不安感に支配されているような作品です。
ポーランドを訪れたことはありませんが、
映画から受ける印象は、そこはかとなく暗く
メランコリーなものです。
ポランスキーの作品からは、いつも不安や
閉塞感を感じます。それは彼自身の個性だけでなく
この国のもつ独特の風土や精神性によるものかも
しれません。
投稿者:william投稿日:2011-02-04 01:09:35
たった3人の登場人物が描き出す人間の光と影。
失われた世界ともいえるこの空間で繰り広げられる人間模様に心を奪われて止まない。
投稿者:Normandie投稿日:2010-05-20 22:08:03
ポランスキーの映画は異なるものへの憧れにも似てる。無礼ギリギリのところで迫ってくる。
外の世界なのに狭い空間に閉じこもっているような不安定で美しい映像も好きです。モノクロが映えるいい映画今はないですね。

投稿者:4531731投稿日:2008-11-25 02:21:49
夫婦はお互いに窮屈を感じている。そのために湖へバカンスに訪れるのだが、
通じ合うことがないという事実を隠そうとする夫に対し、妻、クリスティーナはそれを隠そうという気がない。
これが、すべてのスリルとサスペンスの序章となっている。冒頭で、座席を代わる夫妻に注目。
妻は自分の思い通りにしたいが、夫はそれを見て危機感を感じ、運転を替わるように強くうながす。
思いどおりにさせたらどこへ行くかわかったもんじゃないぜ、という夫の懸念が痛々しい。怖い…
夫は妻を自分の思いどおりに操作したいが、そこへ夫の思惑を邪魔をするかのように青年が登場する。
名も無い青年は、クリスティーナに宿る無秩序が血と肉を得たように反抗的だ。
離れかけている夫妻の思惑を、景色やできごとに重ねあわせるロマン・ポランスキーの柔と剛の妙で迫る演出に酔え。

水は人を映す鏡だが、クリスティーナは見極めたかったのだろう。自分がどうしたいのか、本心を知りたかった。
夫妻は、挑戦的な青年を見て、そこに自分の内に隠されたモノを暴かれた気になってしまうのだ。
しかし、暴かれたモノは同じではない。夫は、年を取ること、衰え、若さへの郷愁を見、
一方、クリスティーナは素直に若さに対する憧れと羨望を見るのだ。ということで、2人の関係はもう…
ナイフは夫にとっては脅威であり、クリスティーナにとっては希望なのだ。
投稿者:Ikeda投稿日:2008-05-01 11:26:32
淡々とした進行ですが、出演者が3人だけなので、各人各様の性格と感情の変化が見所になっていて、その点では良く出来た映画だと思います。特にアンジェイ(レオン・ニェムチック)の役割が大きく、青年(ジグムント・マラノビッチ)を何故ヨットに乗せたのか微妙で、どうも船長風を吹かせたかったらしく、青年もある程度それを知りながら、クリスティーナ(ヨランタ・ウメッカ)に興味を引かれながら乗っていく過程が面白いです。
ポーランドの風景描写を含めた撮影も上出来だと思いますが、この時代になれば当たり前かなとも思いました。船室で棒取りゲームをやって負けたクリスティーナがサンダルを脱ぎ青年がベルトを外すのも意味深ですが、ここで飛び出しナイフが出てくるのは、映画としては題名と共に多少ルール違反の感じがあります。最初は1週間の航海での犯罪映画とする予定だったのを1日間で3人に絞った筋にしたためかもしれませんが、逆に面白いとも言えます。
なお、この映画でポランスキーが青年役をやりたかったけれども、演出に専念するため、やめたようですが、マラノビッチの声が強すぎてストーリーに合わないとして、彼自身が吹き替えています。またヨランタの声も吹き替えられていますが、彼女はリトアニア出身なので言語の問題ではなく別の理由だと思います。
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2008-04-26 16:03:35
ヨットに三人の男女とくれば、「太陽がいっぱい」「冒険者たち」などを思い浮かべるが、自分にはベルイマン「野いちご」との類似性を感じさせた密室ドラマ。
ナイフに象徴的意味を持たせている所などポランスキーの若書きも目立つしパッとしない作品内容だが、ヨットのディテール描写やジャズを生かしたクリシトフの音楽はいい。
演技陣。ヨランタの悩殺ポーズにクラックラッ!
投稿者:民謡から演歌まで投稿日:2007-05-13 17:58:15
凄い心理劇。

虚栄と愛憎。
自信と不安。
…そしてトラブルとは起こるもの。
上手くゆく「絶対」は無いのにね。
まず、フィルムに刻まれた彼らの感情表現は秀逸(対立/こだわる事柄/現実)。
木漏れ日の映る、そして足がアップになるフレーム。
カメラの美しさ…波を立てて疾走するヨット。
ヨットは大人の遊び?〜嗜むことの自己満足?
満たされない焦燥〜何が有れば、自分達は満足出来るのだろう?
女は?若者は?そしてヨットの所有者は?

5つ下のコメントも、映画としては素晴らしいと絶賛しているとしか思えず、2つ下のコメントの二重人格説もぶっとんでるが…まぁそういう想像の翼を刺激するムービー。

プチ妄想説として、実は若者は死んでいた…ってのも有りかもね…目撃者のいない開放的な密室の出来事として。まぁ僕のコメントタイトル的には別の解釈を採用したいね。
投稿者:マジャール投稿日:2006-12-10 22:36:46
大好きな映画です。ポランスキー監督は、淡々とした中にもヒヤッとするような研ぎ澄まされた感覚が魅力で、他にも好きな作品は幾つかありますが、ポーランド時代のこの映画が一番良かったように思います。
車の運転、中年夫婦の倦怠、水に浮かぶヨットの不安定感、明らかに異物の若者、そしてナイフ、面白いですねえ。タバコ喫いながらセーター着替えるシーンなんてのも印象に残ってます。いかにもヨーロッパ映画の味ですね。
映像が又綺麗。こういう白黒の絵って、ホント感動します。
題名もすごくイイです。今までにも色んな映画観てきましたが、これ私目のベスト10に入るくらい(多分)好きな映画です。それくらい気に入ってる。
投稿者:ゆき投稿日:2003-11-22 01:13:37
 ありがちな展開でしたが、結構好きな作品です。モノクロでも違和感ないし。
投稿者:meg111投稿日:2003-07-09 19:18:25
この映画の中の時間は、静かな水の流れのようだった。
最初から最後まで張りつめた緊張感があって、何かが起こりそうな雰囲気が
たまらない。坦々としていて、派手な展開がないのがかえって良かったと思う。海の上を走るシーンはほんの数秒だが、一生心に残る素敵な映像だった。音楽もカメラアングルもキャストも最高に私好みの映画でした。



投稿者:theoria投稿日:2003-04-22 22:05:39
モノクロなら何でもかんでもイイという訳もなく、波乱万丈な人生を歩むポランスキーなら全て無条件で賞賛できるという訳もあるまい。本作は長編処女作にして、しかも唯一のポーランドへの置き土産作品だったようで、その意味では存在価値は大きいのであろうが、特別にベタ褒めする程の映画だとは思えない。もっとも、好き嫌いの域を侵すものではないが。ネチネチとした微に入り細に入りの作風はポランスキーの一側面でもあろうが、本作ではその点が不愉快に結実しており自分には鼻持ちならない。紀元前からのユダヤ人への迫害の歴史を細々と振り返るまでもなく、ユダヤの血を引く人々の遺伝子に、その屈辱は深く刻み付けられていて、それに対する免疫として、執念深さや粘り強さといった性質が培われてきたであろうことは想像に難くない。少なくとも、丸きりの出鱈目ではない筈だ。従って、ユダヤ系の人々の表現手段に於いて、その民族の特殊性が、濃淡は有っても滲み出てきていることに間違いは無いであろう。ポランスキーの場合はそれが濃いばかりでなく極端に陰湿さを伴っているように思える。粘り強さは粘着力に・・・。まるでクモの巣が顔に絡みつくような鬱陶しさを感じるのである。確かに本作はイエジー・リップマンの撮影による映像も、クシシュトフ・コメダの音楽も非常に洗練されているし、自動車とヨット、更にはガキまでもが湖面を疾走する「動」のもたらす“爽快感”と、穏やかな湖上に於ける「静」という寛げる“安堵感”を、天候の変化に呼応させて対比させながら、そこにガキの御宝である“飛び出しナイフ”という小道具を介在させることによって、三人三様の、虚勢・不和・情欲・嫉妬などといった人間のドロドロした部分に分け入って、心理的な“緊迫感”をジワジワと醸し出しているので、実に良く練られた構成であって、玄人好みの傑作と呼ぶべき映画ではあろう。しかし、ド素人の自分としては、明らかに下地としてポランスキー自身の意中にあったであろう『太陽がいっぱい』の方が断然にラテン的魅力に溢れていて同じく心理の綾を扱うにしてもチマチマし過ぎていないのが何より好ましい。そもそも本作は、ヨランタ・ウメッカとかいう実質は美味そうなエロ女優に、エロの出し惜しみをさせていることダケでも見ていて歯痒くなる。なんだか犬(観客=自分)に“お預け”をしまくって喜んでいるポランスキーにイライラしてくるのだ。また、演出も脚本も全体として焦らしに焦らしやがる。しかもネチネチと嫌味ったらしい。何だか納豆を食った直後の口の中のように後味が悪い。カトリーヌ・ドヌーブに魅せられる『反撥』、ポランスキーのポランスキーたる所以であろう『ローズマリーの赤ちゃん』、W・キラールのH・グレツキを想わせる冴えに冴えた音楽が光る『死と処女』・・・は文句なしに好きではある。
投稿者:クロマツ投稿日:2001-02-08 11:11:58
閉塞感漂う空間で繰り広げられる、三人のグッとつまった濃密な描写に時間も忘れていた。テーマが作品の中に深く浸透していて、「考える」のではなく、それを「感じる」ことができ、名画の条件を満たしている。とてもいい作品だった。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 外国語映画賞 
■ 国際映画評論家連盟賞ロマン・ポランスキー 
□ 作品賞(総合) 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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