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皆殺しの天使(1962)

EL ANGEL EXTERMINADOR
THE EXTERMINATING ANGEL

メディア映画
上映時間95分
製作国メキシコ
公開情報劇場公開(フランス映画社)
初公開年月1981/08/
リバイバル→アイ・ヴィー・シー-2017.12.23
ジャンルサスペンス/ドラマ/コメディ
ルイス・ブニュエル ≪メキシコ時代≫最終期 Blu-ray BOX(初回限定版)
参考価格:¥ 16,200
価格:¥ 8,026
USED価格:¥ 7,981
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【解説】
 より不条理に没入していく後期作品の魁ともなった、ブニュエルのメキシコ時代最大の問題作。貴族の館にパーティで集った名士たちが何故かそこから出られなくなり、人間の本能を剥き出し合って醜い争いを始めるという、痛烈なブルジョワ批判が込められている。十数人もいた召使たちが宴の支度を終えるや、執事フリオを残して、そそくさと立ち去った広大なノビレの屋敷。夫妻の招きで、オペラ帰りの客たち、歌手のシルビアやピアニスト、指揮者らが立ち寄って和やかな歓談が始まるのだが、それも束の間。なぜなら、誰一人として例外なくそこから帰れなくなってしまったのだ。ワルキューレと呼ばれる鉄の処女レシチア(S・ピナル)を狂言回しに、彼らの狂騒は醜悪を極め、何日も閉じ込められる中、食糧の奪い合いもあった。そして自分たちのお喋りが同じ繰り言だと気づいた後、脱出も叶うのだが……。館の中の彼らを心配して集まる親族や友人たち、軍隊までも出動しての“外部”と内側の騒乱の対比がおかしい。真に謎めいてエネルギッシュな、シュールレアリズム喜劇の怪作だ。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
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【ユーザーコメント】
投稿者:北村もとい投稿日:2018-10-27 09:10:34
一般的には前期のアンダルシアの犬、そして後期の本作とがブニュエル作品の最高傑作と言われている。
ブニュエルの晩年のフランス時代の作品の源流ともなったメキシコ時代の後期を飾る代表作だ。
衝撃作、難解だとかとかく高尚に捉えられがちだが、実際見てみれば分かるように本作は喜劇である。そのまま繰り広げられるシュールというよりはマヌケな光景を楽しめばいいのである。
投稿者:浄瑠璃2投稿日:2017-12-25 15:47:26
【ネタバレ注意】

三百人劇場以来2度目の鑑賞。とにかく冒頭から目が離せないブニュエルの最高傑作。ラストのイメージシーン=軍による制圧と羊の群れ以外はべつに難解でもない。テーマ的には「ブルジョアジーの秘かな愉しみ」に通底するがあの作品ほどシュールじゃない。本作の不条理はいつ、どこでも起こりうる事件のように思う。劇中だれも説明してないだけ。状況をゾンビに置き替えれば「Rec」 1〜3と同じでしょう。教会から再び脱出不能になったところで完結してもいい。ラストはブニュエルの遊びだと思いました。

投稿者:チャック・イエガー投稿日:2016-02-21 20:46:44
もう少し登場人物を少なくしては良かったんじゃないかな。なんか最後まで誰が誰なんだかわからなかったよ。でも不思議と飽きずに最後まで観てしまった(笑)。これはスルメ系の映画かも(笑) なんかフェリーニの甘い生活と同じ匂いを感じます・・・多分、そのうちまた観るな(笑)
投稿者:noir fleak投稿日:2012-09-09 10:01:17
逃げ込んで行く。中には閉じ込められた人々。外では軍が無辜の住民に無茶苦茶発砲、、、、やはりこれはフランコ総統独裁政権への反抗なのか。
スペインの映画には、どこか必ずカソリックキリスト教の影がついて回る。だから日本人にはいまいちわからない。
投稿者:Normandie投稿日:2012-03-23 01:16:04
数多の映画人から愛されてやまないルイス・ブニュエル。
「アンダルシアの犬」など苦手な作品もあるがやはり稀有な監督です。
いつ見ようかと部屋の片隅に眠っていた不可思議なタイトルにまず引き込まれた。
劇中セリフにある、「船の沈没前に真っ先に逃げるネズミ」のような使用人、
一皮むけば付帯設備は何の役にもたたない名士たちへの残酷な描写で毒を回らせる監督の演出。
それはこの映画から出られなくなった自分にもはね返ってきた。
なぜか、震災後の日本の現状に似てると思ったのは自分だけでしょうか。
今後もタイトルの意味どおり不条理感は消えず、頭の中でグルグル回っていくと思います。
これってまさにブニュエルの意図ってことですよね??
投稿者:きらきら投稿日:2009-08-09 19:19:29
ブニュエルは何本か見ましたが、代表作のひとつと言われる「皆殺しの天使」は初見です。
「おもしろいです、他人にも勧めます」と表現するには戸惑いを覚えるにしろ、傑作であることにはまちがいない。

小説でも映画でも「物語」ってじつは「前提」がありますよね。
この「皆殺しの〜」って、その「前提」を取っ払ったまま強引に突き進む映画なんですね。
「ひとが食堂から出られなくなる理由? そんなことはどうだっていいじゃないか」とでも言いたげに。
実際に食堂内で繰り広げられるのは、クリシェ(常套句)だらけの映画表現。内紛、裏切り、餓え、死などなど。まるでパニック映画の文体そのままですよね。

見ていて思いましたが、彼らが出ることのできない「食堂」という場ですが、われわれの「心」のような気もしてきました。
「心」にはさまざまな人格もいるし、しかも「外」に出たいと思っても、出ることはできない。その一歩が踏み出すことができないし、その方法も、ましてや理由もわからない……。

こうしていろんなブニュエル作品を見ていると、ブニュエルの紹介文に出てくる「ブルジョワジーに対する皮肉」や「シュールレアリスト」はどんどん筋ちがいのような気がしてなりません。一時期の権威者であった映画評論家の受け売りをしたり顔して書いているようにしか見えません。
ぶっきらぼうかと思うと妙なサービス精神があったり、下品だったかと思うと上品になったりで、ブニュエルの作品への眼差しは否定を繰り返していくことにあったような気がします。

なにはともあれ、わかりきったような顔をしたがるインテリジェンスを吹き飛ばす、パンキッシュなブニュエル作品。もっと多くの人に見ていただきたいものです。
投稿者:クリモフ投稿日:2009-07-31 20:24:33
アンダルシアの犬の人ってイメージしかなくて、訳解んないんだろうな、と思ってなんとなく観たんですが、もう本当に訳解りませんでした。1960年代までシュルレアリスムを引っ張っていたのか?時代はポップアートですよって言うのは冗談ですが、それくらいに難解で。
別に話がつながるとかわかるとか以前に監督の意図するところが読み取れません。上流階級を閉じ込めたのはなんかの風刺か、それとも焦点は密室劇か、いやいや宗教的のメタか、ん?SF?などと観てる間考えてたんですが、どうも透かされている印象があります。そもそもシリアスなのか、うーん。
羊とか熊?とかはイヤーな雰囲気ででてくるしなぁ、面白くないというわけではないですが自分の許容範囲を超えてました。あ、あとキャストの方々が結構気合はいってましたね。
投稿者:ghost-fox投稿日:2009-07-15 22:22:54
生きることへの絶望なしに、生きることへの愛はない/カミュ
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2009-07-12 13:49:23
【ネタバレ注意】

なぜか室内に居る熊や羊たちを観ていよいよ訳が分からなくなり、14分でリタイア。ラストの白旗掲げた教会から人々が出る気にならないのは、外は武力が横行してるので危険ですよ。羊さんいらっしゃいという神の御加護なの?なんじゃそれ。

投稿者:4531731投稿日:2008-11-09 02:47:14
大きな屋敷で晩餐会が催されるが、召使たちは何かの予兆を察知し、
主人に隠れてこそこそと館から逃げ出してしまう。
20人の客人は館に入るが、彼らはまるで自分の意志でやってきたわけではなく、
館に飲み込まれているように見える。冒頭のアレは失敗ではない。
ブニュエルはきちんと意図しているのだ。アレは2ヶ所あるがまさにキーポイントなので、
くれぐれも見逃さないように。アレは、夢が皮膚、血管、肉体を得る瞬間なのだ!

警官やヤジウマは館の中で何が起きているのかを知ることは出来ないが、当然だ。
誰も、心の中で起きていることを知ることは出来ない…
人は様々な秘められた顔を持つが、精神的に混乱している時は尚更だ。
大勢の人々はたったひとりの人物の内面を象徴しているし、乱痴気騒ぎは
たったひとりの人物の苦悩、怒りに侵食されていく内面を象徴するのだ。
来賓たちは後悔、罪悪感、悲しみ、怒り、嘆きを司る感情という器官なのだ。
劇中、統率をつかさどる器官は活動を停止、熱情をつかさどる器官は息絶えようとしている。
見えない反乱、見えない革命。血肉に宿る無秩序が見せる悪い夢。
彼らが口にする言葉に耳を傾けてみよう。彼らの行動に着目してみよう。
コレはルイス・ブニュエルという詩人の、いかにもシュルレアリストらしい
内面の構築という実験なのだ。
何と奇妙な作品だろう。人の心って何て奇妙なんだろう。
投稿者:Tom投稿日:2005-09-28 05:34:58
ニール・ジョーダンはこの作品を映画史Top10に入ると言ってたね。ゴダールは『Weekend』でしっかりオマージュを捧げている。文句なしに『ビリテイアナ』と共にブニュエルの代表作。
投稿者:堕落者投稿日:2004-02-22 13:27:19
パーティーに集まったブルジョアが屋敷から出られなくなる,帰れなくなる。何故かは説明されない。恐らく,きっと何か重大な事件が起こったのだろうと予測される。(笑)そこからやっとの事で解放された登場人物達,それもつかの間,また不条理はやってくる。別に不条理じゃないと思うけど。別にブニュエルはブルジョアや教会に特に恨み(好きではないだろうが)がある訳ではないだろうし,そんなのは表面上の媒体であり,作家の仕掛けた罠にしか過ぎない。そこを見抜けない輩は話にもならん。彼の本質は挑発と攻撃と毒に尽きる。だからこそ,筋金入りで凄いんですね。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ FIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞ルイス・ブニュエル 
 ■ 映画テレビ作家協会賞ルイス・ブニュエル 
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