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夜行列車(1959)

POCIAG
THE NIGHT TRAIN

メディア映画
上映時間100分
製作国ポーランド
公開情報劇場公開(新外映)
初公開年月1963/03/01
リバイバル→東映洋画-79.10
ジャンルドラマ
夜行列車 [DVD]
参考価格:¥ 5,040
価格:¥ 11,980
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【解説】
 スターリン死後の“雪解け”によって、改革成ったポーランドの映画構造は6つの創作集団別のユニット制となった。その代表格がカワレロウィッチ率いる“カードル”で、アンジェイ・ワイダもそこに属した。この作品はそうしたポーランド映画の充実期に作られた、みずみずしさと力強さを合わせ持つ秀作である。年下の男との恋を逃れた主人公マルタは旅に出、ワルシャワからバルチック沿岸に向かう夏の週末の夜行列車に乗り込む。乗客には牧師、弁護士、医師、新婚カップル、不眠症に悩む男などいろいろ。彼女を追う恋人もその中にいた。そして、一人の殺人犯がそこへ紛れ込んだことで起きる波紋をサスペンス豊かに描きながら、それぞれの人生を鋭くあぶりだす。アメリカのジャズの大御所A・ショーの“ムーン・レイ”を、ポーランド・モダンジャズの第一人者A・トシャコフスキーが編曲したスキャットのテーマが気怠いムードを煽り立てる。ラスト、終着駅の列車の窓に拡がる北国の夏の海辺の光景が寂寥として美しい。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
982 9.11
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【ユーザーコメント】
投稿者:呑気呆亭投稿日:2014-05-06 12:06:15
若い頃ア−トシアタ−ギルド(ATG)で公開されたときに観たのが初見。当時のATGの劇場内は映画を勉強するといった雰囲気が濃厚で、高校生だったワタクシなどは隅っこで堅くなっていたのだったが、この映画の有る場面で思わずプッと吹き出して周囲から白い眼を向けられたのだった。
地平線上に停車した夜行列車から男が一人飛び降りる。男は必死に此方に向かって駈けて来る。すると、列車からこぼれ落ちるように多数の男女が現れその女房殺しで手配中の男を追いかけ始める。その内追っ手の誰れかれが石やら土くれやらを男に向かって投げ始める。その内の一つが必死の形相で逃げる男の背中に見事に命中する。ここまでは良くあるパタ−ンだが、カワレロウイッチは此処に奇態なギャグを挿入する。土くれをぶつけられた男が、逃げなければいけない自分の立場を忘れて怒ってしまい、その土くれを拾って石合戦よろしく投げ返したのだった。その投げ返した土くれが追いかける男の一人の禿げ頭に見事に命中してしまう(ボクが吹き出したのはこのときだった)。激高した禿頭の男を先頭にした追っ手に追い詰められ、女房殺しの男は朝靄の景色の中で寄ってたかってボコボコにされてしまう。俯瞰するキャメラが黒々と蝟集した善きサマリア人たち映し出し、興奮と怒りから覚めた人々が身を引いて囲みを解くと、女房殺しの男のぼろ切れのように地に伏した姿が映し出されるのだった。この一連のシ−クエンスには人間性の滑稽と苦さが見事に描出されていたと思う。急いで付け加えれば、トップシ−ンの雑踏するタ−ミナルの俯瞰映像から、ラストの無人の列車を横移動で坦々と映し出す映像まで、全編が心地良い映像と音楽で完璧に織り成されたこの作品は、同じ駅と列車と人間たちを描いたデ・シ−カの「終着駅」に匹敵するモノではないかと、再見して思ったことだった。http://d.hatena.ne.jp/nanjakuteituisho/
投稿者:マジャール投稿日:2013-11-15 21:29:51
こういう映画好きですねえ、面白い!!
拠るべない不安、メランコリー、夜の静寂、刹那の喧騒・・・・まさに『夜行列車』という題名そのもののような映画です。
オープニングのタイトルで駅の階段を行き来する人々を真上から映したカメラ、そこに被さるけだるい女声スキャット、この冒頭からすでに映画の観客を一夜の旅へと誘い込むようです。
一人の逃亡犯(殺人犯)を追って、列車に乗り合わせた男たち皆が、夜明け前の林の中を駈けて行くシーンが、強烈に印象に残ってる!
戦後ポーランド映画を代表する傑作ですね。


(ちょっと迷ったけど、点数は8点で)
(去年、渋谷の劇場でやってたポーランド映画祭にて、いまさらながらのコメントです)
投稿者:sachi823投稿日:2012-03-21 11:10:36
劇場のポーランド映画特集でみました。
みたなかではこの作品が一番ポーランドらしさが
際立っているように感じました。
巻頭の駅のシーンからムードよく、登場人物はみな個性的で、
主演女優もなかなか魅力的です。
途中おこるいろんな事件も当時の社会的背景を
連想させられます。
最後に目的地の海に到着するのですが、
全体を覆うメランコリックな雰囲気は、
どの国の映画とも異質で興味深いです。

投稿者:黒美君彦投稿日:2012-01-07 22:35:55
【ネタバレ注意】

駅を行き来する人々を俯瞰で見下ろしながら流れるけだるい女性ヴォーカル…アーティ・ショーの名曲『ムーンレイ』。ポーランド映画でアメリカンジャズという意外性もさることながら、そのミステリアスなスキャットに冒頭から惹きこまれる。
ワルシャワからバルチック海沿岸の町に向かう夜行列車。謎めいた男イエジー(レオン・ニエンチク)と、偶然同室となった若い女マルタ(ルチーナ・ウィンニッカ)。
口うるさい女車掌に、イエジーに秋波を送る若妻。マルタをひたすらおいかける元恋人の若い男(ズビグニエフ・チブルスキー)。
車窓を流れる風景とともに点描される様々な人間模様。そこに妻を殺して逃亡している男としてイエジーが連行されてしまうというサスペンスもまじえ、不思議な列車空間が形作られる。
元恋人のことを「自分を肯定してもらいたがっている」と語りながら、マルタは言う。
「誰もが愛するよりも愛されたがっている」

イェジーは、自殺を図った18歳の少女の手術を執刀し、救えなかった外科医であることがラストで明らかにされるが、彼の名は監督であるイェジー・カヴァレロヴィチと同じ名である。そこにどのような意図があったのかはわからないが、ポーランドの巨匠のひとりといわれるカヴァレロヴィチの、アンジェイ・ワイダとはまた異なる筆致はなかなか魅力に溢れている。

投稿者:ちゃぷりん投稿日:2009-12-13 05:13:07
話の展開、キャラクターの配置や行動など、色々な意味でまとまりの悪い作品。単純な話なのにラストで綺麗に落ちない位、余計な描写が多かった。お薦め度45点。
投稿者:4531731投稿日:2008-10-19 13:27:53
列車には背景も何もわからない、まったく関連のない人々がつめこまれる。
車内はまさに誰も見ない劇場状態。さまざまの男女がいさかいやすれ違いを演じるが、
完全に幸福な人々は乗っていない。彼らの行き先はどこなのだろう?

人目を忍びたい気持ちが容貌や行動からにじみ出ているひとくせある男性と
何かから逃げているとおぼしきつかみどころのないひとくせどころかふたくせも
みくせもある若い女性、マルタが相部屋になる。
2人のつかず離れずの探り合いが軽いサスペンスタッチで
お互いの服装から光と影としての関係性をうかがうことも出来、興味深い。

男女のドラマが展開される車内に妻を殺した犯人が隠れているという
イエジー・カワレロウィッチの用意した設定は非常におもしろい。
最終的に犯人は列車から逃亡、乗客の男たちが大捕り物を演じ、警察に協力するのだが
犯人を囲む男たちの複雑そうな顔。彼らは何を見、何を感じているのか…
そういうことを感じ、しみじみさせられた。誰でも一度はそういう瞬間に立ち会ったことがある
という証なのだ。それは車内でもさんざん演じられていたが、
つまり、牧師も、医者も、老いも若きも、すべての男たちは犯人に自分たちを見たのだ。
この、世の無常を表現するカワレロウィッチの手腕は見事であり、
彼を屈指の人間観察家と讃えたい。冤罪で捕まりかけた医者は女性に
「あなたは英雄よ」と声をかけられるが浮かない表情だ。

一方、この事件の影では、若い少女にアピールする若い水兵のシーンがところどころに挿入される。
うまい。両者の対比が、更に人間の無常と悲哀を倍化させている。
ある意味、若い2人のやり取りは乗客全員の思い出のように懐かしく、希望のように儚いのだ。
投稿者:Ikeda投稿日:2007-03-01 14:09:39
題名の通り、殆ど休暇を楽しむ乗客が乗った夜行列車の一晩での出来事を描写していて「グランド・ホテル」形式の作品です。まだソ連の影響下にあった頃のポーランド映画ですから、当然暗い印象ですが、それだけに陽気なアメリカ映画には見られない良さがあります。北欧の映画では汽車をうまく使った映画が多いですが、これもそうで、撮影が素晴らしいです。
主役のイェジー役レオン・ニェムチックはさほどの事はないと思いましたが、ヒロインのルチーナ・ヴィニエツカはかなり印象的な演技をしています。しかし共に、希望を失いながらも生きていく気持ちが表れています。他の乗客の行動の描写も現実的で、アメリカ映画では見られない真面目さがあります。特にクライマックスの殺人犯を逮捕するシーケンスではそれが見事に描写されています。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 演技賞ルチーナ・ウィンニッカ 
 ■ ジョルジュ・メリエス賞イエジー・カワレロウィッチ 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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