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動くな、死ね、甦れ!(1989)

ZAMRI, UMRI, VOSKRESNI!
FREEZE-DIE-COME TO LIFE
DON'T MOVE, DIE AND RISE AGAIN!

メディア映画
上映時間105分
製作国ロシア
公開情報劇場公開(ユーロスペース)
初公開年月1995/03/18
リバイバル→エスパース・サロウ-2009.11.7→ノーム-2017.10.7(HDリマスター版)
ジャンルドラマ
動くな、死ね、甦れ! [DVD]
参考価格:¥ 4,320
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【解説】
 本作で90年カンヌのカメラ・ドール(最優秀新人監督賞)を受賞した時、カネフスキーは54歳だった。それ以前に短篇一作と、押しつけられた企画の長篇一本をものにはしているが、無実の罪で映画学校在学中に逮捕され、8年を獄中に暮らしたこの男の実質的なデビューはやはり本作からなのだ。
 第二次大戦直後のソ連極東の収容所スーチャン。12歳のワレルカは母親と二人バラック暮らし。近所の同い歳の少女ガリーヤが列車の到着に合わせ開かれる市でお茶を売るのを真似て、ワレルカも営業開始。貯めた金でスケート靴を買うが悪童たちに奪われる。雪の校庭で行進練習。と突然トイレが溢れ返り、悪臭が学校中に漂う。イースト菌を使ったワレルカの悪戯だった。その日帰宅すると母は愛人と情事に耽っており、彼女に片想いの隣人の炭坑夫はそれを覗いて憤然と立ち去る。言うなれば吹き溜まりのこの町。発狂した元学者は配給の小麦に泥を混ぜむさぼる。収容所では15歳の娘が特赦になろうと妊娠を望んで男に体を開く……。日本人捕虜も多く、ワレルカは彼らと親しい。連中が口ずさむ異国の童謡は少年の内なる主題歌だった。母に例の悪戯を白状させられたワレルカは学校を退学になった。腹立ちまぎれに以前殴られた機関士に復讐しようと、パチンコを持って出かけた彼。ふと、線路の連結を変えたのが大事故につながって、恐ろしさから貨車に飛び乗り祖母の家に赴けば、新しい愛人のいる彼女は彼をとことん疎んじた。やがて、ウラジオストックで強盗団の仲間入り。だが、夏になって“守護天使”ガリーヤが彼を探し出し連れ帰る。しかし、故郷を目の前にし、彼らは後を追う強盗団の姿に気づかずにいた……。
 映画の枠が描かれる物語に呑み込まれるような強烈なラストは、それまでの映画の終焉すら意識させる。傷だらけの登場人物たち。色彩に溢れたモノクロの撮影。すべて真実以上の真実。誰だって少年のその後を知りたいと願うから、監督は同じナザーロフとドルカーロワの主演で続編「ひとりで生きる」を撮ることになる。
<allcinema>
評価
【関連作品】
ひとりで生きる(1991)
友だちのうちはどこ?(1987)
動くな、死ね、甦れ!(1989)
そして人生はつづく(1992)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
549 9.80
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【ユーザーコメント】
投稿者:めるしぼく投稿日:2018-02-06 20:37:41
【ネタバレ注意】

激しい不条理と貧困の渦の中、捨て身で生きる少年を見事に描いた作品。退学させられる場面の怒号と金切り声、母の逆上、修理の雑音がキリキリとさせられるのに何か完璧だと思った。ブリキの太鼓、フェリーニの道を思い出した。よさこい節、炭坑節、五木の子守唄の挿入歌が繰り返し使われ印象的。監督本人が実際に聞いて知ったのか。

投稿者:QUNIO投稿日:2009-09-27 20:40:09
まあここまで殺伐した子供映画もそう無いわな。全体主義の醜さを描いているんだか何なのか、モノクロ映像と荒々しい編集による不快感が凄いです。
投稿者:阿里不哥投稿日:2007-09-23 01:24:10
これは素晴らしい
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2007-04-12 23:26:58
25分でリタイア。断片的な構成で観る気を削がれた。
投稿者:篭瀬山投稿日:2006-01-15 04:35:26
 終戦直後、ロシア極東の収容所内で生活する少年の置かれた境遇は、描かれていることだけから判断しても、過酷である。70年代に日本の平凡なサラリーマン家庭で育った私の少年時代とは、あらゆる点で異なっており、共通項があるなどと言うこと自体がおこがましいだろう。だがその小さな脳で理解するかぎりの全世界で、精一杯生きんとする彼の必死さ。ワクワクドキドキしながら目いっぱい生きんとする彼の必死さだけは、共通するといっていいと思う。翻って今の自分は、少しぐらい世界は広がったかもしれないが、もがいて生きていることに変わりはない。否、少年時代の必死さと比べたら、もう少し頑張ってみれるんじゃないかと、まず、そういう思いに駆られた。

 しかしこれは映画である。ラストも、あえて映画であることを暴露する、といった終わり方。つまりこの苛酷な環境を実際に体験し、そこを脱出した少年がいて、その十数年後(あるいは数十年後)、彼が映画という情報伝達手段にたどり着き、ようやくこの映画は実現した。ここを抜きにしてこの映画は語れないと思う。労働市場と呼ばれる地区の喧騒はあまりに大袈裟で、通常の映画の文脈からはかけ離れている。登場人物の仕草も大仰でコミカルだ。だがこれらは、あくまでそのさなかにいた少年の眼から見たものであり、それを表すための表現だ。少年の目にはもっと激しく映っていたに相違ないのだ。この映画は、徹頭徹尾映画的視点で撮られている。

 それに気づくと、少年が意識しているといないとに関わらず、ここには一つの文化状況が描き出されていることが分かる。少年がそこを必死に生き抜いた文化状況である。寒さの厳しいシベリアの気候風土の上に、スターリニズムと荒廃した収容所施設が混ざり合って、酵母で発酵した糞尿のように肥大化した局所的特殊文化状況。私はここにある種の豊穣を見るのだが、皆さんはいかがだろう。そこに、わが同胞(旧日本軍捕虜)がたまたま歌い落としたよさこい節、炭坑節、五木の子守唄が包含されている。なんと含蓄の深い作品であることか。7
投稿者:アリエアー投稿日:2005-03-03 04:43:51
戦後まもない極東ソ連。厳しい寒さの中でほのかに灯る少年少女の交友。
12才。まだ少女の方が背も高く大人びている。少年は無鉄砲で後先考えない行動をとる。少年は少女の優しさ、少女は少年の無邪気さに支えられていた。反発とあきらめの入り交じったような表情が抜群に良い。

寒さ過ぎ去って太陽の下、唐突に訪れる悲劇に息を飲む。
投稿者:ボッシュ投稿日:2002-12-22 03:59:29
【ネタバレ注意】

ワレルカとガリーヤは決して可愛い子供ではないね。
だけど個性的で、集団の中にいてもすぐに見つけられる。
なんというか、光がある。
ちょっとした会話のやり取りの中に異彩が感じられます。
何というかこういう映画はみたことがなかった。
今後、この監督の作品を見続けていきたいです。

投稿者:メタルヘッド投稿日:2002-12-21 21:50:23
当時のソ連の生活がどんなに辛かったかよく分かります(今もつらいな)。全体的に哀愁感が漂っていて良いです。時々流れる日本の歌もまた哀愁感を漂わせています。
原題の意味がわかりませんでした。
投稿者:Katsumi Egi投稿日:2001-05-27 08:19:39
 これは傑作でしょう。私の嫌いな演出(カメラワーク)も横溢しているのだけど
この力強さと瑞々しさは認めないわけにはいきません。
 スーチャン収容所のシーンは、どのシーンにおいても登場人物が怒鳴りあって
いるという印象で、これほど人物が怒鳴りあう映画はちょっと思い出せないくら
いだ。ワレルカとガリーヤの会話も常に怒声。ワレルカと母もそう。母に横恋慕
する青年が唄う鼻歌(?)のなんと暴力的な響き!

 ワレルカが祖母の元へ向かう夜汽車のシーンあたりから、この映画の結末が充
分に予想されるし、ガリーヤが突然浜辺に現れ強盗団に動揺を与えるシーンから
のサスペンスも、予見されるストーリ的帰結へ向かってひたすら収斂されている
ことを理解しながら、しかしこの結末の突き放しは絶句する。裸の女を走り回ら
せる演出は好きになれないけれど、ガリーヤ一人を見せるだけで、ワレルカを見
せもしないこの演出の冷徹さに心底ゾッとする。http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ カメラ・ドールヴィターリー・カネフスキー 
■ 脚本賞ヴィターリー・カネフスキー 
□ 外国映画賞 監督:ヴィターリー・カネフスキー(ソ連)
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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