イン・ザ・ベッドルーム(2001)IN THE BEDROOM
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【解説】 愛する息子を奪われた中年夫婦が、自分たちでは抱えきれない大きな不幸を前に、どこまでも苦悩しやがて夫婦関係までをも悪化させていく姿を真摯な眼差しで描いた人間ドラマ。ベテラン俳優トッド・フィールドが初監督にして手堅い演出を見せ、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞に輝くシシー・スペイセク、トム・ウィルキンソンら俳優陣も見事な演技を披露。 ニューイングランド、メイン州の小さな町カムデンで開業医をしているマット・ファウラーと妻ルースのもとに夏休みを利用して一人息子フランクが帰ってくる。彼はバイトに励む傍ら、近所に住む年上の女性ナタリーと恋に落ちる。彼女は二児の母で暴力夫のリチャードとは現在別居中。しかし、リチャードは離婚に応じず、ナタリーの家にしばしばやって来ては暴力を振るっていた。ある日、フランクはナタリーの家で興奮したリチャードと遭遇、言い争いの末リチャードに拳銃で撃たれ命を落としてしまう。突然の悲劇に見舞われたマットとルースはどう対処すべきかわからず途方に暮れる。 【ユーザー評価】
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「ひと夏の恋」と信じて疑わなかった息子の恋が、悲劇的な末路へ帰結し、その喪失感がやがて、夫婦の信頼関係にも深い溝を作っていく。息子の命を奪う羽目になった根本原因とも言える女を許すことも出来ない母の静かなる怒りは、やがて、ハンムラビの言葉をなぞらえるかのように、戒めを破るのだ。夫婦が選択する「破戒」自体は、決して正当化されるべきものではないが、やり場の無い遺族感情の行き着く先を提示して見せた、意義のある作品。心象風景と重なるような、景色の描写や、合唱会シーンや、揺らめく蝋燭の灯火が暗示的である。
トム・ウィルキンソンは父として夫としての戸惑いと苦渋を的確に表現しており、特にシシー・スペイセクの母としての静かな怒りと、妻としての動揺は背筋が凍る冷たさを見るものに与える。感情が爆発する時の皿を叩き割るシーンや、マリサ・トメイを言葉無く打ちのめすシーンなどは、彼女ならではの、抑えた演技の集大成とも言える、素晴らしき名演である。
これは、抑制の意味をも内包するということを知ったのは中学生の頃でした。
喧嘩両成敗や仇討ち制度などが日本で容認されていた時代があるように、この帰結はひとつの形として納得できました。 それにしても解せないのは、殺人を犯しながら何故あっさり保釈されるのか? そこんとこをもっと詳しく描いて頂ければより理解が進んだのでは、と感じました。
よけいなシーンが多かったきらいはありますが、合唱曲や街路樹、海・林・月などの表現は情緒的で、アメリカ人にしてはスピリチュアルな感性をもった監督だと思います。 働き盛りな年代であることだし、これから注目できる監督の一人となりました。
問題を提示するだけならいくらでもできる。9.11以降アメリカは何を学んでいるのか!!!。
観ていて鬱憤が溜まる一方で反面、
感動する(心を動かされる)といったことがほとんどありませんでした。
少しでも感動できない映画はつまらないものです。
感動できない理由としては、
ドラマ(映画)という域を越えてしまうほど、
あまりにも真っ向からクソ真面目に捉えすぎた演出にあると思います。
行き過ぎたシリアスな展開が、
かえってリアリティーや映画としての魅力的部分まで奪ってしまい、
作品だけが一人相撲をとっているように感じられました。
あとリチャード役のウィリアム・メイポーザーも胡散臭く
いかにもという感じでいただけません。
相対する夫婦役の二人がいい演技をしているだけに惜しまれます。
素直に息子を殺された夫婦の生活談に徹した方が余程良心的で、
また作品の調和も取れるだろう。
爽やかな演出の裏に絶望的な陰を落とすには、制作者側に全くと言っていいほど厭世感が欠如しており、
一人の女の「寝室」に入り込んだ男達の顛末がまるで三流のブラックコメディのような軽薄さで描かれる。
息子が殺されるシーンが特に強烈なため、この映画をドラマだとある種誤解して捉える方が多いようだが、
そちらのビジョンで攻めた方が制作者達、俳優陣としても得意分野だったのではないか。
特に二人の目の動き・・・セリフよりも多くを表現していて、ずっと目が
離せませんでした。タイトルも映画を見てからよく理解できました。
でも大事な人を亡くしてしまう悲しさ・・・どうしようもないやるせなさ、
重くてつらいですね。
映画を観終わって夫婦、親子、家族って何かな?と単純に思った。普段仲がよくてお互いを思いやっているが、本当は相手の欠点も充分知っている。だからぶつかり合う時もものすごい感情のぶつかり合いになる。
話しの結末はやるせないものだけれど役者魂をストレートに感じられる見応えのある映画。
これから、この夫婦はどうなるんだろう? 息子は殺され、その敵はうった
ものの、お互いの一番醜い部分をさらけだしてしまっても、秘密を共有して
いるので、別れられない、未来が明るいとも思えない。
それでも彼らは、同じ選択をしただろう。
トム・ウィルキンソンとシシー・スペイセクは、素晴らしかった。
「目は口ほどに物を言う」とはよく言ったもので、ちょっとした目線の
動き、目の伏せ方ですべての感情が痛いほど伝わってきた。
特にトム・ウィルキンソンの、迷いながらも殺るしかないと、徐々に
決心していく目の光の変わり具合が、観ていて本当にせつなかった。