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らせん階段(1945)

THE SPIRAL STAIRCASE

メディア映画
上映時間83分
製作国アメリカ
公開情報劇場公開(セントラル)
初公開年月1949/02/15
ジャンルサスペンス
らせん階段 [DVD]
参考価格:¥ 5,040
価格:¥ 3,975
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【解説】
 ドイツ、ウーファ映画で活躍し、40年以降はナチを逃れアメリカに渡り、同じ様な立場のF・ラングや、またヒッチコックとも毛色の違うサスペンス映画を撮り続け、彼らと人気を三分したシオドマク。この作品は、ヒッチの華麗なる技巧とは無縁で、ラングの明晰さともまた異なった直截さで、グルーミーな雰囲気醸成に秀でたニューロティック・スリラーを連発した彼の代表的傑作である。今世紀初頭、ニューイングランドのとある郊外の古い屋敷に住む病床の老婦人(バリモア)の世話を焼くため雇われた娘ヘレンは、子供時分に遭った火事で両親が焼死したショックから、耳は聞こえるが口がきけなかった。屋敷は夫人の他、継子のウォーレン教授(ブレント)と、その女秘書ブランシュ(フレミング)やアル中の家政婦(ランチェスター)がおり、そこへヨーロッパから実子スティーブ(オリヴァ)が帰ってくる。おりしも、町では不具の娘を狙った連続殺人が起きており、夫人はヘレンに土地を去るよう勧める。そこへブランシュが殺されるという事件が起こり、スティーブを疑ったヘレンは彼を部屋に閉じ込めるが……。本作で大いに売り出した主演のマクガイアの美しさ、名優バリモアの風格ある演技も印象深いが、何より、題名にある階段を使ってのラスト・シークェンスの恐怖演出が迫力充分だった。なお、75年にイギリスでジャクリーン・ビセット主演(監督ピーター・コリンソン)でリメイクされている。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
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【ユーザーコメント】
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2018-04-30 10:39:20
 冒頭シーン。ホテルで無声映画の上映会が行われており、一見してグリフィスだと分かる。(調べると『The Sands of Dee』という映画。)その後、ホテルの階上の部屋で足を引きずる女へディゾルブするのだが、もうこの処理だけでゾクゾクしてしまう。殺害シーンの造型も秀逸。男の目、瞳孔までエクストリーム・クローズアップする。くだんの無声映画を見ていたヒロイン、ドロシー・マクガイアは唖者だが心因性の失声症であり、この設定がラストまでプロットに力を与える。前半すぐに彼女が女中として働いている町はずれの屋敷に舞台が移り、ラストまでカメラはこの屋敷を出ない。本作も、もう殆ど屋敷が主人公と云える映画だ。やたらと人物が出入りし、また人物の関係性もなかなか複雑だが、よく整理して見せる。見事にさばいている。本格推理のような趣もある点は、ちょっと作り物臭いのだが、実にスペクタキュラーな見せ方が続く。タイトルのらせん階段はこの屋敷の階段で、2階から1階、地下倉庫と続いている。地下の酒蔵、ブランデー、蝋燭といった道具立ても含め、映画らしいドキドキ感が息づいている。クライマックスでは、マクガイアはランプを窓に叩き付けたりして驚かしてくれるのだ。尚、陰鬱な場面も多い映画だが、一方、マクガイアが随所で屈託のない可愛い笑顔を見せるので救われる思いがする。このあたりのバランスもいい。
http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
投稿者:Ikeda投稿日:2013-02-19 12:07:37
監督シオドマクの上位に属する作品の殆どは戦後に日本で公開されていて、これもその1つで、私もドキュメンタリータッチの物を含めて何本か見ました。この映画は最近、初めて見ましたが、口がきけない女性の一夜の間の話が良く描かれています。
大勢の人がいる家なのに、何時しか頼れる人がいなくなってしまう進行がそれを助けていて、殺人犯が言う、傷害のある者はこの世に不要だという考えが特に現在では恐ろしく、それに続くラスト・シーケンスが見事に続いています。所々に出てくる犯人の目玉のクローズアップが恐怖感を高めていますが、これはシオドマクの目玉だそうです。
主役のドロシー・マクガイアは同年に作られた「ブルックリン横丁」で好きになった女優ですがこの映画では、それ以上の名演です。それにウォーレン夫人にエセル・バリモア、その看護婦にサラ・オールグッド、家政婦にエルザ・ランチェスターとベテランの女優が出ているのがオールド・ファンとしては嬉しく思いました。
なお、最初に手回し映写機でサイレント映画が上映されますが、IMDB によると、これは「The Sands of Dee 」(1912) と「The Kiss」(1914) だそうですが、いずれも短編で、日本では公開されていないようです。
投稿者:noir fleak投稿日:2010-08-31 15:28:39
1900年代初頭、田舎の人たちはこうしてサイレント映画を見ていたのか、と納得させる冒頭シーンが非常にいい。
犯人がなぜハンディキャップを持つ女性たちを殺すのかがよく分からなかったが、例によってそれはどうでもいい。映画は、一つでもいいシーンがあれば成功である。この映画は、それが沢山あり、名作の名に恥じない。
ドロシーマクガイヤの最後のシーンも超感動もの。
投稿者:has42120投稿日:2010-08-03 22:48:21
エセル・バリモア
投稿者:uptail投稿日:2009-08-11 10:04:00
ドロシー・マクガイア
投稿者:映子投稿日:2007-05-12 00:58:22
お屋敷ミステリーのクラシック映画の傑作です。ただ犯人がすぐわかってしまいます。
夫人の視線(ギロリ!)が一番恐かったかも。この方はドリュー・バリモアの大伯母さんにあたる人みたいですね。

耳は聞こえるけど話す事ができないという障害を持った女性の恐怖感がよく生かされており、丁寧に描かれています。演技も素晴らしいです。
音楽も不気味です。





投稿者:Tom投稿日:2003-04-18 04:24:56
有名な殺人鬼のクローズ・アイショットを始め、ラストのカタルシス、エセル・バリモアの好演、異様な音楽、効果音、舞台設定、すべていい。犬をみてびくつく頼りない警官もいい。
解せないのはドロシー・アクガイアの演技があまり評価されなかった事。
投稿者:D.T投稿日:2003-03-31 23:41:30
【ネタバレ注意】

シオドマクの『らせん階段』は、繊細さに貫かれた白黒映像に緊張と弛緩が静かに交錯して映画自体が停滞することがない。

映画序盤、ホテルのフロアで上映される“The Kiss”(1896)というサイレント映画の映像がこのシオドマクの映画画面に美しく映える。―ここではまた、ヒロインを含んだ観客たちの“The Kiss”を見詰める眼差しが素晴らしい。加えて、ピアノ奏者の中年女性がスクリーンを睨みながら画面とのタイミングを取りつつ演奏する身振り、映写技師が映写機のハンドルをを一心に回し続ける姿が、このサイレント映画を擁したシークエンスを忘れ難いものにしている。

サイレント映画を見詰めるヒロインのヘレン(※少女時代、自宅の火災を目撃したショックで声を失っている)は、登場人物の叫びや悲痛の身振りに対して表情豊かに、また、今にも声を上げそうに反応しているのが分かる。此処は、へレンが終幕の階段で大きな叫び声を挙げる(※詳細伏せる)部分での伏線だろう。

また、ヘレンが恋心を通わすパリー医師と馬車に揺られるシークエンス中、ふと医師があるメロディーを口笛で奏でつつ「歌詞を知ってる?」とヘレンに尋ねる。彼女はうっとりした表情のまま頷く。さらに、屋敷に戻ったヘレンが2階に上がる途中で、大きな壁鏡の前に立ち、自分の口元を見詰めながら、何事かを発声しようと試みるシーンが有るのだが、ここでは「ドクター、パリー、ドクター、パリー」と口が動くように見える。この2つはラストの**に繋がって行く…。

さて、“The Kiss”上映中、上階で足の悪い娘が殺されるのだが、観客を引きつける導入部として過不足のない見せ方だと思う。

このサイレント映画上映中の殺人とサイレント映画のアン・ハッピーエンドの余韻とが相俟って、ヘレンがホテルを出てから街外れの屋敷(※使用人として働いている)にひとりで帰ってゆくシークエンスに不安感、緊迫感を醸し出す。

ヘレンは帰路、馬車で通りかかったパリー医師に拾われる。二人の遣り取りから、お互いに恋心が通っているのが分かる。医師はヘレンを屋敷の近くまで送るつもりでいたが、突然現れた少年に「父親が倒れたので来て欲しい…」と懇願され、医師は止むを得ずヘレンを馬車から降ろす。ほどなく雨が降り始め嵐の様相を帯びてくると、観客はヘレンの心細さにじわじわ同調して行く。

全編に渡って、ヘレン役のドロシー・マクガイアがとても可愛らしく撮られている。

特に、主舞台となるウォーレン家の屋敷の女主人の部屋での表情や身振りがとても繊細だ。エセル・バリモア扮する女主人(※ほぼ全編で病床にある)はヘレンが可愛くて仕方が無い。口の利けないヘレンも、気難しく少々異形の女主人の前で臆することがない。

ヘレンが女主人が眠っていると思って暖炉に石炭を放り投げる場面がある。僕は、病床の女主人が彼女の無邪気な身振りに気づいて大きく微笑む辺りでは毎回顔が綻んでしまう。

ヘレンがパリー医師と絡むシーンも悉く輝いている。女主人の指名でウォーレン家を訪れていたパリー医師が急患で屋敷を離れる際、2人は熱いキスを交わす。医師を見送った後もキスの余韻に酔うヘレンが、沢山の花々で飾りつけられた屋敷のフロアで医師と踊るさまを、さらに、結婚式を夢想するシークエンスは印象深い。観客はこのヒロインの明るい未来を願わずにはいられなくなる。

ウォーレン家の屋敷に於いて、ヘレンを取り巻くキャラクターたちも魅力的だ。

例えば、一癖ある風貌を湛えた使用人のオーツ夫妻、“番犬にすらならない”ブルドッグ犬のカールソンが、劇中で憎めない個性を醸し出して行く。

例えば、アル中気味のオーツ夫人が屋敷の長男と地下室に行くシーン。ここで夫人は長男の目を盗んでブランデーを1本くすねてエプロンの下に隠す。此処での“してやったり”の笑顔は絶品! また、この直後の炊事場のシーンでは、ブランデーを巧くくすねた事を誇らし気にヘレンに喋っている。可笑しそうに夫人の話を聞くヘレンの笑顔と相俟って、無性に愉快な気分になる!

この映画、美しい画面に心地良くなっている内、いよいよ終幕近くで殺人鬼の異常心理振り(※強い父親から“か弱い男”として疎まれ愛されなかった反動か)、性的コンプレックスといった暗黒部分がストレートな恐怖として観客に迫ってくる。

ヘレンがいかに殺人鬼から逃げおおせるかという顛末は伏せるが、この終幕では、警察官、オーツ氏、パリー医師といった屋敷から出て行った者によってサスペンスの緊迫度が高められていると思う。

ヒロインが唐突に声を取り戻す感動的なラスト。彼女は受話器を握り「パリー先生、直ぐ来て、ヘレンです」と一語一語発声する。ここでパリー医師の声を聞かせない奥ゆかしさが良い。ヘレンの感極まった歓びの表情、身振りを医師とのハッピーエンドを超えた輝きに高めてもいるのだ。


■http://ohwell.exblog.jp/

投稿者:アリョーシャ投稿日:2003-02-21 21:58:02
初めて見たときはほんとに怖かった。(この世の中で一番怖いのは、やはり人間かも?)でも、ラストには爽やかな余韻が残る。主演のD・マクガイアがとてもいい。この人は地味だけれども、演技がしっかりしているので「ブルックリン横丁」「紳士協定」「愛の泉」「友情ある説得」等々、名作といわれる作品に結構出ていますね。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 助演女優賞エセル・バリモア 
【ソフト】
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