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ラルジャン(1983)

L' ARGENT

メディア映画
上映時間85分
製作国フランス/スイス
公開情報劇場公開(フランス映画社)
初公開年月1986/11/29
リバイバル→-95.6
ジャンルドラマ
ラルジャン [DVD]
参考価格:¥ 5,184
価格:¥ 4,010
USED価格:¥ 3,500
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【解説】
 小遣いに不足したブルジョワ少年が親に無心して断られ、借金のある友人に弁解に行くが、友人は彼に偽札を使ってお釣りをくれればいいと唆す。彼らはその札を写真店で使い、まんまと企ては成功。偽札をつかまされた店の主人夫婦は、これを燃料店への支払いに使う。結果、その従業員イヴォンが気付かず食堂で使って告発された。彼は写真店を訴えるが、店員ルシアンの偽証で責任を負わされ失職する。ルシアンは商品の値札を貼り替えて、差額をかすめ取っていたが、見つかって解雇される。だが、その掌中には店の合鍵が。一方、イヴォンは知人の強盗の運び屋をし、未然に逮捕され三年の実刑を受ける。その間に愛娘が病死、妻の心は彼を離れる。それを中傷した同房の者を殴ろうとしてやめるイヴォン。独房送りで毎夜支給される睡眠薬を溜め、自殺を図るが未遂に終わる。やがて、写真店を荒し逃げ回っていたルシアンが入所してきて、赦しを乞い、見返りに脱獄の誘いをするが、イヴォンはこれに乗らず、おとなしく刑期を終える。出所して泊まった安ホテル。ここで彼は主人夫妻を惨殺し、はした金を奪って逃走。ある村の裕福な農家の家事一切を引き受ける中年の女の世話になる。夫を失い、車椅子の息子と老いた元ピアノ教師の父と、姉夫婦一家と暮らしている健気な彼女は、事情を知ってもひたすら彼をいつくしみ、彼との語らいの時を持つが……。たぶんに『罪と罰』への傾斜を感じさせる内容で、現代の神、交換の魔法--金(ラルジャン)の真意を探る。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
18148 8.22
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【ユーザーコメント】
投稿者:シーザー投稿日:2014-10-27 00:01:34
映画といえば通常、カメラという視点の向こうで俳優が観客の感情を誘導し、音楽が弾みをつけるもの。しかしブレッソン監督はその全てを排除している。主人公は不当なことに向き合っても感情を露わにしない。映像から沸き起こるものを音楽によって強めることもしない。観客は惨劇を目にするわけでも叫び声を聞くわけでもない。だからこそ抑制された静謐が恐ろしくなる。無駄を削ぎ落とした映像は観客との交歓を拒んで孤立させる。だからこそ異様な余韻が残る。世の理不尽さと虚無感だけを引きずって----ああ金よ、目に見えない神よ----。
投稿者:いまそのとき投稿日:2013-05-06 18:55:10
孤高の文学。映像作家ブレッソン。実に平易な語り口。厳格な父親が小遣いを渋った結果、次々と悪夢の連鎖がはじまる。まさに、他人を陥れる悪魔の所業だ。これらを見放すように淡々とカメラは追う。信仰を失い、自暴自棄になる主人公。消えた良心。連鎖を止める術はなかったのか。もしそうだったとしても、彼には一筋のひかりすら受けることはできないのか。映画が終わってからの空虚さそれ自体が、この映画の核心ではなかったのか。是非ともブレッソンに問いたい。
投稿者:nedved投稿日:2011-11-14 01:07:49
クリスチャン・パティ
投稿者:にゃんにゃん投稿日:2011-10-23 19:15:58
昔見た映画で、ふと思い出すことがある。
淡々としているがラストが衝撃的で印象に残った。
また見たい。
投稿者:bond投稿日:2011-09-30 08:42:40
登場人物があまりにも単調で感情の起伏表現せず、静かな展開のため、感情移入しにくく、退屈。
投稿者:uptail投稿日:2011-04-16 14:10:05
クリスチャン・パティ
投稿者:クリモフ投稿日:2010-08-06 00:56:32
評価の高い作品ですが、自分にはやや退屈に感じられました。ネガティブな金は天下の回り物的話で、特に主人公を設けない演出ですが、群像劇とも違うのが不思議といえば不思議。
よく言われるように、「手」にこだわっていたり、省略の上手さ、映画でしか成り立たないような間を駆使しているのはわかるんですが、それらがツボに入らず、一本調子に思えました。
トルストイを下敷きにしているということからかもしれませんが、話のほうも映画的興奮とは違うところにある文学的な意識を感じてしまい興味をもてませんでした。説得力がないわけではありませんが(ここは流石だけど)、終盤の展開はやはり無理があるように思います。個人的にそういう高尚さは苦手。
うまさや映画作家としての個性、評価の高さもわかりますが、面白い(好き)とは思えませんでした。
投稿者:Normandie投稿日:2010-05-22 02:02:17
見た後でしばらくワケもワカラズにボーッとしてた自分がいた。
それ以来これは頭の片隅にいて少し離れたところから監視してるよな気がする。これは飼い慣らせないシロモノだぞ。
投稿者:きらきら投稿日:2008-09-16 09:37:45
映画についての感想のなかに、俳優の演技についてのコメントが多くなることからも十分うかがえるように、映画は俳優の演技を撮影していれば、「できてしまう」ものだ。
映画とは演技をする俳優を観賞し、そのなかから物語を読み取るもの、という制作側と観客との奇妙な約束事。だれがそう決めたのでもないこの暗黙の制度のうえに劇映画は成立し、流通する。

安易なドキュメンタリーという手法も使わず、ましてや「演技」という既存の手法も使わず、「モデル」を丹念に動かし、作品を形成することができたのは、ロベール・ブレッソンと小津安二郎だけではないだろうか。

老女と洗濯物を取り込む手、斧を振りかざす手、そして数々の印象的な音(乾いた銃声、床に落ちたスプーン、肌をたたく音とこぼれまいとする器のなかのミルク)。こうした表現は映画が、ただ見て聞くだけのものであることを思い起こさせてくれるものだ。

カンヌ映画祭の常連でありながら、受賞を決めても、その拍手はまばらだったのは、映画関係者ですら映画=俳優という図式から逃れられないでいるためだろうか。それとも自分が知っている「おもしろさ」に合致しなかったためだろうか。
しかし、「作品」がおもしろいか、「感動」するかどうかなど、「作品」の効果にとってはひとつのバリエーションでしかない。

20年以上前にこの「ラルジャン」を見たときの印象をなんと言っていいかわからない。「おもしろさ」や「感動」などとは軽々しく言えないようななにか。心臓のわしづかみ――のようなもの。

「ラルジャン」は「体験」しなくてはならない映画だ。
投稿者:Ikeda投稿日:2008-06-13 11:46:13
この原作は読んでいませんが、少なくともトルストイの世界とは異なる映画です。一枚の偽札が人の手を渡って行き「鬼は外」な誤魔化しの社会を皮肉に描いているのはトルストイ的だなと思いましたが、イヴォン(クリスチャン・パティ)とリュシアン(ヴァンサン・リステルッチ)が投獄される辺りから単調になっています。
リュシアンの存在が、どれほど意味があるか疑問ですし、イヴォンの心情の変化があまり解らないままクライマックスに繋がり、ラストもすっきりしません。その辺が、この映画の良さだとも言えますが、それがこの映画の評価に繋がると思います。
それに主役を始め出演者が醒めた表情で喜怒哀楽が殆どなく、ただ出てきて台詞をしゃべっているだけなのが、単調な進行になっています。カメラを含めた演出にしても、この時期としては特に優れているとは思えませんでした。
なお、このサイトの解説では、「親に無心して断られ、借金のある友人に弁解に」となっていますが、ノルベールの借金は画面には出てこない友人ゴントランに借りたもので、困ってマルシアルに相談するのが本当です。
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2007-04-10 21:08:04
【ネタバレ注意】

20分でリタイア。何が言いたいのかサッパリ解らなかった。「少女ムシェット」の方がマシだった気がする。
此処での解説を読むと一応ストーリーはあるみたいだが、こんな「よく注意して観れば解るはず」みたいな(専門書のような)映画は要らない。

追記07-5-18(金)
BS2でやったやつを一応最後まで観たけど、世直しの為に窃盗を繰り返す一団とか、見ず知らずの男の為に部屋を貸す農家の女性など、トルストイの世界観を現代(制作時)に持って来たのがかなり強引だったし、殺害を告白する主役への警官たちの反応や、連行される主役を見るヤジ馬の視線などの「意図的に映画と解らせる演出」にはやはり共感出来ない。構成とテンポはいいし、完全否定している訳じゃ無いんだけど。

投稿者:hendrix投稿日:2006-09-26 02:08:43
ブレッソンは無類の音好きであろう。歩く音だったり食べてる音やその間の無音さえも愛する(逆にそれが緊張感を持ち・覗いてるような感覚を持つ)
この映画に出てくる人達すべてが控えめで、感情を押し殺してるかのように、冷淡に人を監察し観ている。人を怒る時・食べる時でさえ、静かだ。
それはもはや業だ。娘の死の場面さえも写さぬ徹底ぶり。
ブレッソンが単純な作家ではなく、彼はいわゆる評論家向けの監督とも言える。それは単純なキャメラ技法を使い、場を盛り上げる音や言葉を使わずに表現する珍しい作家だからこそ評論家は分析したがるのであろう。
彼自身自ら孤高の道へ進むのは、自らの映画論がドラマ性を持った映画に対する挑戦状なのかもしれない。

しかしブレッソンの弱点はあまりにも全員が冷静な目線のため、逆に変に見える場面も何箇所か出てくるという事だ。もちろん、表現のスタイルを変えたらブレッソンにはなりえないのだが、逆に不自然とも言えるシーンまで冷静に表現してしまう所に疑問を感じるのであろう。
だから彼の作品はすべてマスターピースと呼べる作品は残念ながらない。
たとえば「バルタザール」と比べるといくつかの類似点がある。
例えば若者の描き方は、とても冷静でずる賢くブレッソン特有の描き方だ。
1何回も若者が悪さを繰り返す。
2そんな奴らにも恋人や妻がいる。
3その恋人や妻と別れるとブレッソンの映画は何か動き始める。
4自らを滅ぼすようにまた悪さをする(青年の心の変化を微妙に表現する) 
5そして死ぬか・刑務所に入る。(印象に残るラストシーンなど等)
その他の作品の記憶は忘れてしまったが、ブレッソン独自の構成ポイントみたいなものがあって、それがパターン化しているのかもしれない。

完成度やコンセプトなら「バルタザール」に比べパンチ力はないけど「ラルジャンで」での徹底ぶりはさらに冴え自らが目指した到達点へ達している。彼らの生活臭が素晴らしく表現されてるところもその一つだし、青年がキレタ所ぐらいかなブレッソンにドラマ性を感じとれるのは・・・
個人的にもっと危険な題材に挑戦すれば、もっとブレッソンの冷徹で緊張感を持った演出が発揮できたのではないかな?
投稿者:古木はスター投稿日:2005-08-18 00:50:50
奇跡なのではないか。映像がもたらし得る奇跡。
何度見てもそのアクション性に感動する。
こんなことはそうそう体験できることではない。
ロベール・ブレッソンとは偉大なる名前であった。
投稿者:Tom投稿日:2005-06-20 06:07:13
DVD遂に出たね。日本もでないかな。『湖畔のランスロット』『やさしい女』ですら販売されてないんだから無理か。
この映画でブレッソンは伝説となった。
投稿者:堕落者投稿日:2004-03-02 11:05:07
偽札を掴まされた主人公が,レストランでの会計時に店員とその事で揉めて,主人公が店員の胸倉を掴んで突き飛ばす場面。手のクローズアップが強烈。唐突に主人公が自首して殺人を自白した後,ゾロゾロと回りに居た人々が主人公の方へ移動していく場面。これも異様に強烈で素晴らしい。ブレッソンは主人公に安易な共感や同情はしないが,同時に突き放したり否定したりもしない。ただ冷徹に見つめるだけだ。それが芸術家の役目だろう。禁欲的かつ厳格でありながら,物足りなさを微塵も感じさせないブレッソンの演出は実験と前衛の極限を追求し,極めた形式と物語が見事に調和している。衝撃的という言葉はバカがやたらと多用するので死語となった感があるが,この作品にこそ,衝撃的という言葉が相応しいのである。ドストエフスキーに匹敵する稀有な純度の高い作品と言える。
投稿者:ヤース投稿日:2003-02-11 04:23:16
言いたいことは単純に、現状としてロベール・ブレッソン(Robert Bresson)が映画を作っていないこと、その映画を最良の状態で観る事が出来にくいということ、またDVD(videoも)でも発売されていない(あるいは売り切れ)ということです。世の中には映画が膨大にあります。人間が地球上に60億以上いるように。しかしこれほどユニークな映画が陽の目を見ないということがあり、翌日には忘却の彼方に消えるような映画が何億円もの利潤を生んでいる。どこかヘンだと思うが、それが世の中だとも言うらしい。ブレッソンの映画を全部DVD化してほしい。全部、お金で、買います。
投稿者:ぺんしる投稿日:2003-01-12 15:39:10
さる高名な評論家は、この作品が1983年のカンヌ映画祭に招待されながらグランプリを与えられなかったことに憤慨していました。同年のグランプリは今村昌平の「楢山節考」です。同氏は「最良の今村さえ、最低のブレッソンには及ばない」という旨を述べていました(「ラルジャン」が最低のブレッソンという意味ではない)。思うに、これは見当違いです。ブレッソンの作品は他と比較できません。ブレッソンの作品は一般に言う『映画』とは異なる創作物です。では何か。ブレッソン自身は『シネマトグラフ』と呼んでいたようですが、私としては「ブレッソン」とでも名づける他ない気がします。残念ながら私はブレッソン作品を全部見ていませんが、ストーリー構成面で「抵抗」を、アクションのすばらしさで「ジャンヌダルク裁判」と「ラルジャン」を『ブレッソン』の最高峰として推賞します。
投稿者:yanco投稿日:2002-12-28 17:19:17
余人は知らず、ブレッソンだからこそ、この主題に対してこの構成が選択されたのだろう。愚かな私は、今一本、主人公の世界のみで描く作品を見てみたい。ああ、見たい。永遠にかなわぬ渇望。
投稿者:4531731投稿日:2002-02-16 01:11:18
 齢80にして、この鋭さはただゴトじゃない。あのラストは、いつ見ても戦慄しますね。やっぱりこういう映画ってのは、作家と同じ視点でモノを見る、見方を共有出来るって点がスリリングだと思うし、そういう視点をまた日常に生かすべき、というか生かすコトが出来るってのは素晴らしいと思う。そういう意味に於いて、ブレッソンの映画もただの鑑賞を超えてある種、経験だといえる。
投稿者:あれ・さんぷる投稿日:2001-07-06 23:25:18
ブレッソンの演出が極みに達した最高傑作です。
誰かがどこかに書いてたけど、ホントこれこそ「アクション映画」。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ パルム・ドールロベール・ブレッソン 
 ■ 監督賞ロベール・ブレッソン 
■ 監督賞ロベール・ブレッソン 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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