ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969)THE WILD BUNCH
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【解説】 1913年の動乱のメキシコ。パイクをリーダーとする5人のアウトローたちが、革命派の将軍マパッチから米政府の輸送列車の襲撃を依頼される。パイクたちは見事、列車から武器弾薬の強奪に成功するが、マパッチは約束の金の代わりにパイクたちに襲いかかる。100人を超える軍隊を相手に、5人は死闘を展開する……。S・ペキンパー独特の、スローモーションによる暴力描写が映える、彼の最高作の一つに、未公開シーンを加えた完全版。1997年11月にリバイバルされたのはこのバージョン。 【関連作品】
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9.20













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人生をそれなりに謳歌し去って逝った無法者たち。パイクに扮したウィリアム・ホールデンをはじめ、アーネスト・ボーグナインもウォーレン・オーツもハイミー・サンチェスもベン・ジョンソンも皆素晴らしい。そして途中彼らからはぐれたゆえに違う道を歩むエドモンド・オブライエンの味も捨てがたい。しかし、最終的に物語の比重は生きることの悲しさを一身に背負う元の仲間でありながら追跡者にならざるを得なかったロバート・ライアンにかかっている。ライアン演じるデーク・ソーントンは本編全体を覆う余韻の発信源である。強烈に自己主張するわけでもなく、かといって己を見失っているわけではない。ただただ、今このとき己のせねばならないことをひたむきに遂行しようと一途である。その中庸なオーラがフィルム全体にこのうえもなく美しい余韻を与えている。そしてこの余韻こそが『ワイルドバンチ』の感慨深い独自性である。デークを敵に回しながらもパイクたちは彼のことを気にかけている。「残念だぜ、やつが敵にまわるとはな。」そんな自分が与えている余韻がもたらす影響も知らずにデークは追跡に魂を注ぎ込む。「やりたいこととやらねばならないことは二つの違う次元の事柄だ。」押し付けられた仕事。しかし、そんな仕事のこなしぶりがいかにもストイックで、ひたむきで、悲しくて、そしてなんともいえないやるせなさがすこぶる印象的だ。そんな儲け役だが難しい役柄をロバート・ライアンはいかにも当たり前であるかのごとく自然にこなしてみせる。
『十字砲火』、『罠』、『危険な場所で』、『裸の拍車』、『東京暗黒街・竹の家』、『最前線』、『神の小さな土地』、『拳銃の報酬』、『奴隷戦艦』、『狼は天使の匂い』、『氷人来る』など数々の傑作で名演を残してきたロバート・ライアン。そして彼は一貫して人間であることの曖昧さ、悲しさ、孤独、そしてそれゆえに犯してしまった罪を表現し続けてきた。『ワイルドバンチ』はその一つの究極点であるといえよう。だからここでの彼はいっそう曖昧な立場に立たされ、悲しく、どこまでも孤独である。しかしいっぽうで気高く、孤高の極みに達した存在となっている。
パイクたちは散る。死のバレエと形容される壮絶な戦闘の末に。遅れて到着するデーク。形見の拳銃をパイクのガンベルトから静かに抜き取る。そして戦闘の後の静けさのなか、彼は一人沈黙し地平線の彼方を見つめる。映画史上最高の追悼シーンがこれだ。言葉も無くこんなことをやってのけることができるのはロバート・ライアンだけだ。彼のまぶしそうな眼差しが、渋く引き締まった口元が、がっくりと落とされた肩が、ため息が、その全てが失意と虚無感の息吹を漂わせながら亡き友を偲ぶのだ。死のバレエもこの静かなる余韻を湛えた舞台を引き立てるためにあったのではないかともとれるほどの素晴らしさがここにある。
だから決して大げさな言い方ではなく『ワイルドバンチ』はロバート・ライアンあってこそのフィルムである。そうとらえてもなんらおかしくはない。実際、ペキンパーはまずホールデンとライアンをキャスティングしてから、残りの配役を決めたという。最終的にデーク・ソントンを演じたのが当初候補に挙がっていたというリチャード・ハリス、あるいはブライアン・キースでなくて正解だった。鎮魂の祭祀者デーク・ソーントン役に相応しいのは他でもないロバート・ライアンをおいて存在し得なかった。それ故にサム・ペキンパーは歴史に残る傑作を残すことができた。それは去り逝く者への鎮魂と残された者の悲哀を詩情豊かに描ききったこのうえもなく偉大な抒情詩となったのである。
とはいってもこの映画はやっぱり男性にしかわからんでしょう。女性の場合、子供を産むので自分の生きる理由がしっかりある。しかし、男性の場合、種は撒けるが生命を宿せない。ということで、自らの生きる理由、死ぬ理由を探してるんだよね。そうなると友情や信念などを背負っていくやつもいる。そういうやつらの生き様ですな。
またペキンパーの撮り方がかっこ良い。今のようにスタイリッシュな感じじゃないんだけど、大胆なカット割と効果的なスローモーション、こりゃシビレますよ。
少し長いかな、とも思うけど、やっぱり名作です。
なるほど「バイオレンス」も都合15分間ほどあるが、では残りの130分間は何なのかという話になる。
だから、「アクション映画の傑作」などという見方は、本編の大部分を隠蔽・忘却する態度なのだ。といって「男の美学」とやらでは、まず説明できるわけがなく、必ずしも「友情」に満ちてもいない。
素直に見れば、もっと荒んだ世界の描写に力が注がれている。
あえて言うなら、「鉄道映画」だろう。
「駅馬車」など出てこない、鉄道時代の西部劇。
そうでなければ、なぜ、あの「余裕の笑み」が印象的なE・ボーグナインが、「鉄道は敵だッ!」と気色ばむ必要があるのか?
何だ、あの突出的に浮いたセリフは……じっくり考えてみるべきだと思う。
主人公たちを含め、すみずみまで世界が荒廃している。どこにも「カッコイイ」奴などいない。
強盗団を組織するのも一苦労、いつでも離反しそうな「多民族集団」、早く足を洗いたいが、この極道人生が「身のほど」で、逃れがたいのだ。そういう「中年男の疲労感」が130分間を支配している。
たとえ子供の目は、アクション・シーンにしか向けられないとしても。
鉄道(大資本)にもナメられ、悪党(軍事独裁国家)にもナメられ、グループの身内(ラテン系民族)からもナメられている。軽蔑まみれ。
「もう我慢できねえ、畜生、ナメんなよ!」とキバってみせるのが、ラスト10分弱の銃撃戦だ。
ただ、結局、よく分からない映画である。咀嚼に時間がかかる。
とにかく、マパッチ将軍の側近たちの「ヒトを小馬鹿にした半笑い」ばかりが、最後まで頭に残った。ぶっ殺したからといって、それを掻き消せるわけではない。
が、これが実に観ている僕らが一番やりたい(または我慢するがやってみたい)行動な訳で、ラストの壮絶な殺戮大会は自然と力も入る。(で、△×は殺さずに放っておいたものを余計で卑怯な行動をする…古傷は…自業自得かもだが)
のっけから全然関係のない一般人を血の海に巻き込んでの壮絶な大捕り物…有り得ない。
が、それが「法」らしい…って主犯格は全員逃げてるし。
そいつらが、メキシコに乗り込み(ラテン系女性!)、知略でアメリカ軍の銃を奪い、将軍様と取引をする…鉄道屋に雇われた元仲間の追跡(って仲間は囚人?)も絡んで、物語は結構な面白さで展開します。
ガラスが割れる、人が落ちる、撃たれる…スローモーションも大爆発。
浅黒美人好きの為の心理描写も虐げられる人間達(媚びるもの/反抗するもの)の描写も秀逸な殺戮ドラマ。(アクション/西部劇の傑作?〜何か違うのでは?)
れを根本的に変えたものであり、現在ハリウッドでよく
制作されているCGを使ったアクションもの(最近の007シ
リーズやトリプルXにマトリックスなど)が束になっても
この作品の完成度には絶対に至らないと断言できる。ま
た、この作品の監督・共同脚本を手掛けたサム・ペキン
パー自身が体験した”すべて自分の思い通りにならない
世間に対する怒りと哀しみ”が、この大傑作を生み出し
たのに違いはない。そうみると、一番の見所であるスロ
ーモーションを多用したバイオレントな、ガンアクショ
ンシーンだけに留まらない映画であることが、よく分か
ると思う。
最近はこの映画が今ハリウッドの定番となった”リメ
イク版”として装いも新たに復活するようだが、監督が
「U-571」や「ワイルドスピード」の脚本を手掛けたデ
ヴィッド・エアーという新人に任せるのだからあまり期
待は薄い。
他にもペキンパー作品、「ガルシアの首」「戦争のはらわた」等、色々とみましたが、やはりこの作品が最高です!!もちろん「ブラッディ・ポーチの戦い」の壮絶な銃撃戦、死に様のかっこよさはいうまでもありませんが、ワインの大桶の中でメキシコ女性と戯れるシーンとか、下品なジョークでバンチ達が互いに笑いあうシーンとかもこの作品では魅力的です。
最初、観たときはやはり銃撃戦のスローモーションや、リアルなバイオレンスの部分に気持ちがいきましたが、回数重ねて観るごとに、普段のバンチたちの姿の描写の素晴らしさを再認識し、それあってこその銃撃戦だなーという思いに至りました。
この作品で特に好きなシーンは、ボーグナイン扮するダッチが最後の戦いの前の均衡状態に、自分達の破滅を悟り(!?)パイクに笑いかけるシーンです。他にもそれぞれバンチ達が笑うシーンが出てきますが、どれも最高でかっこいいです。
俺は大のアクション映画好きで今まで色々観てきました。それでよく思うのが、普通のヒーロー・アクションもかっこよく、おもしろいものが多いけどワイルド・バンチのようなアンチ・ヒーローのかっこよさにはかなわないなーということです。
でも、ストーリー部分はハッキリ言って退屈でした。展開も分かりにくかったし。
まるで、『2001年宇宙の旅』みたいな感じでしたが、たまったストレスを一気に発散させてくれたのがやはりラストの「アノ場面」でした。
すごかったねー。 まさに、「ジョン・ウー式ヴァイオレンス映画の原点ここにあり!」って感じでしたね。 この作品は、ラストのあのシーンの存在だけで、映画史上永遠に語り伝えられるであろう作品になるであろうと思います。
現在ジョン・ウーをヴァイオレンス映画史上最高の巨匠だと思っている人へ。
甘い! 過去にこんなスゴイ偉才がいたんだぞ、と思わず宣伝したくなる、そんな気持ちになっちゃうくらいの作品でした。 ペキンパー最高!
(涙する、じゃない)映画だし、最も格調高い雰囲気を持つ映画であると私は思
います。タイトル・バックのサソリと蟻の象徴的なシーンからして判りやすい。
ホールデンとライアンの図式的な関係も判りやすい。また、エドモンド・オブラ
イエンの歯抜け爺いの使い方なんか説話的に非常に完成度の高さを感じさせる。
ラストのガン・ファイトのスローモーションも多くの人を唸らせるにたる美しさ
だと思う。
でもね、本当に圧倒されるのはラストのスペクタクルの前の朝のシーンの緊張
感(それはボーグナインやベン・ジョンソンやウォーレン・オーツのちょっとし
た表情)とか、中盤のメキシコの村を後にするシーンの村人達の描写とか、それ
こそエドモンド・オブライエンの全ての所作とか、感情を(登場人物の感情とい
うよりも作者ペキンパーの感情を)フィルムに定着する術だと思うのです。
サム・ペキンパー特有の「のっぴきならない過去の関係」や「寂寥たる挫折感」
や「死の影」などがもっとも顕著に表れた代表作。
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