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半落ち(2003)

メディア映画
上映時間121分
製作国日本
公開情報劇場公開(東映)
初公開年月2004/01/10
ジャンルドラマ/ミステリー
男はなぜ、最愛の妻を殺したのか――
男はなぜ、あと1年だけ、生きる決心をしたのか――?
半落ち [DVD]
参考価格:¥ 3,024
価格:¥ 2,610
USED価格:¥ 4,662
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【解説】
 2002年、各種のミステリー年間ランキングで第1位を獲得し、直木賞落選の際には一部選考委員の結末を巡る発言がミステリー界全体を巻き込む一大論争にまで発展したことでも話題になった横山秀夫の傑作感動ミステリーを映画化。病に苦しむ妻を自ら殺害した元刑事が、取り調べに際し犯行を認めながらも“完落ち”することなく、決して明かそうとしない自首するまでの“空白の2日間”。映画は、そんな事件に直接関係ないはずの“謎”を軸に、刑事手続きの過程で、刑事、検察、弁護士、判事、さらには記者といった人々が、それぞれの立場で犯人の元刑事と向き合う姿を通して人の命と人生の意味を問う。監督・脚本は「陽はまた昇る」の佐々部清。
 ある日、元捜査一課警部・梶聡一郎は最寄りの警察署に出頭してきた。そして、3日前に妻の啓子を自宅で絞殺したと告げる。半年前、若くしてアルツハイマー病を発症した啓子の看病のため刑事を辞職し、警察学校で後進を育成して広く敬愛されてきた梶。取り調べにあたった捜査一課・志木も困惑を隠せない。その上、梶は自首するまでの2日間について固く口を閉ざし続ける“半落ち”の状態。現職警官による前代未聞のスキャンダルに県警全体が窮地に立たされる。組織の防衛を優先する県警幹部は、完落ちしない梶の“空白の2日間”に拘り続ける志木の意向を無視し、調書のねつ造で謎の隠蔽を図り、強引な事件の幕引きを目論むのだった。
 たくさんの登場人物を上手に捌きつつ、原作のメッセージ性や人間ドラマの側面を汲み取った脚本には好感を抱きつつも、ミステリーとしてのカタルシスをバッサリと捨て去ってしまった潔さは原作ファンからすると何とも口惜しいところか。
<allcinema>
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【ユーザー評価】
投票数合計平均点
54379 7.02
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【ユーザーコメント】
投稿者:uptail投稿日:2013-08-12 11:03:33
演出:4
演技:6
脚本:3
音響:4
投稿者:寺尾おさむ投稿日:2011-11-04 23:36:27
この映画を見終わって煮え切らなさを感じるのは、骨髄移植やアルツハイマー病の妻の介護といった、今の日本映画にお約束の病気ネタのヒューマンドラマを期待すると、消化不良を起こすからである。

この映画の「正しい」見方は、犯罪の真相究明が、検察−警察−マスコミという、巨大権力のパワーゲームによって、微妙に操作される面白さを垣間見ることかもしれない。

アルツハイマー病の妻(原田美枝子)を殺した後、梶警部(寺尾聰)が、新宿歌舞伎町に行ったことを、群馬県警の幹部達が隠蔽しようと、供述調書を捏造した。それは、梶警部が歌舞伎町に行ったことがバレると、マスコミに警察攻撃の材料を与えるからであり、また、そのことで梶警部が嘱託殺人ではなく、より量刑の重い殺人で起訴され、県警のメンツがつぶれるからである。
さらに、この供述調書捏造を暴こうとした、地検の佐瀬検事( 伊原剛志 )は、検察事務官が横領事件で逮捕されたため、地検・県警の力関係から、県警にガサ入れするなど強硬手段を採れなくなった。
また、この供述調書捏造のスクープをものにして、東京本社に返り咲こうとした女性新聞記者( 鶴田真由 )は、執拗に事件を追及していたが、県警から別の事件の犯人をリークされて、尻つぼみになってしまう。
さらに、しがないイソ弁の植村弁護士(國村隼)は、人権派弁護士として売り出そうと、自ら梶警部の弁護を買って出るが、稚拙な戦略でマスコミの餌食になってしまう。

この映画で、小気味よく展開する、検察−警察-マスコミのパワーゲームを観ていると飽きがこない。
裁判が終わった後、植村弁護士から「お前は誰のために生きているのか」と尋ねられて、佐瀬検事が「自分のためだ」と言った言葉は、印象的だ。
事件の真相究明に携わる当事者たちは、正義のために、そして自分の出世のために仕事をしていることを忘れてはならない。
http://osamu-terao.seesaa.net/
投稿者:Cooちゃん投稿日:2010-04-12 03:17:42
【ネタバレ注意】

寺尾聰が演じる、梶(かじ)警部は、痴呆の妻を
嘱託殺人してしまう。
殺してしまった妻は最近では白血病で失った息子
のことさえ分からぬようになっていた。

梶は自首するが、殺人から二日後だった。
その空白の二日に梶がとった行動をめぐり
ストーリーが展開する。


介護の実際の現場は大変です。映画では裁判官役の吉岡秀隆
の義父が演じていたように、穏やかだった人が突然凶暴になり
暴れだします。
末期には汚物を撒き散らし、徘徊をして
介護をする家族、周囲に地獄のような苦痛を与えます。

吉岡君は自分の妻が健気に介護をがんばり続ける姿を
見て、「正気」のあるうちに妻を殺害した梶に厳罰を与えます。
梶は介護が嫌で殺人を起こしたのではなく、妻が壊れていく
姿を見るのが不憫という理由であったことが許せませんでした。

僕もそう思います。そんな奇麗事を言ったら地獄に耐え
がんばり続けている人は報われないでしょう。

..少し他の方のコメント、意見を読みました。
賛否両論ですね。それぞれが違う価値観を持って様々に
語るのは文化だし、良いことだと思います。
ただ確かに否定派が仰るように本当につまらない作品
であったとしても、それにすら感動できる人は幸福なの
かもしれません。

..この映画を見て故郷の両親を思い出しました。

投稿者:Kircheis投稿日:2009-06-07 19:51:36
梶の心情に深く感情移入してしまい、ラストシーンは涙無しでは見れなかった。
邦画でこんなに心を揺さぶられた作品は初めてだった、原作もいつか読んでみたい。
投稿者:ヤマゲロ投稿日:2007-05-18 13:21:20
みんなの意見やWebのレビューを見ると賛否分かれるようですが、オイラは原作を読んでいたからよけいによかった派。
映画では原作でしっかりと書かれていた各登場人物の人生や重みが描き切れないのは仕方ないこと。だから思い出す形でそれぞれの“思い”に感情移入できた。

原作にない妻の日記や女医さんのエピソード、新聞記者が女性という設定も涙のためにはOKでした。もう途中から止まんなくて、涙腺緩みっぱなし。お酒も止まんなくなって大変だった。

ベテラン樹木希林、西田敏行やっぱり凄い!でも柴田恭兵、吉岡秀隆はミスキャストですな。特に純君、あれだけベテランに囲まれると弱いですよ。
投稿者:461OB投稿日:2007-02-06 12:17:29
原作ではそれぞれが主人公だった登場人物が主題に埋没してしまっている。濃密な群像が説明的な筋書きのための狂言まわしに成り下がった観がある。原作の読後の半落ち感を映画的手法で読み直そうとした脚本家の勇気は評価したいが犠牲にしたものが大きすぎたと思う。6.5点を四捨五入して7点。
投稿者:bonten投稿日:2006-11-18 16:41:09
DVDでカミさんと見ました。とても面白かったです。期待しすぎていろいろ意見がある人もいるようですが、とにかく多くの人に見てもらいたいと思います。友達にも薦めようと思います。
昔見た砂の器を思い出しました。
投稿者:象さん投稿日:2006-11-12 11:23:11
良質な原作、芸達者な演技人、と十分な素材がありながら・・・
まるで学芸会。TVの2時間ドラマとどう違うの???
脚本・編集・カメラワーク…映画にするなら、せめてもう少しマシに作れなかったか?こんな事だから「邦画はやっぱレベル低い」って言われちゃう。
特に、吉岡秀隆や鶴田真由はTVドラマだけにしておいたほうがいいと思う。
樹木さんに免じて5点。
投稿者:inamura投稿日:2006-02-27 22:23:06
いくら事情があるにせよ、殺人犯に警察官が敬礼しちゃ駄目なんじゃないの。
主人公に肩入れし過ぎていて、客観的な見方が無さ過ぎる。
投稿者:Dr.tea投稿日:2006-01-25 14:25:35
「あなたは誰を守りますか」のフレーズ
映画を拝見してよくわかりました。
主人公の梶氏が守ろうとしたものは
1.「妻」が「自分であり続けたい」という思い
2.「自分たちの分身を確認したい」という願い
であります。

梶氏に自殺を思いとどまらせた要因は
3.骨髄移植で命を救われた子の「いのちをありがとう」という
新聞記事の内容と懸命にラーメン屋さんで働く姿。
空白の2日間を面白おかしくとりあげるマスコミに
梶氏の行動を知られたとたん、その子はマスコミの目に
「晒し者になる」ということを、梶氏は理解した。

梶氏は「妻」を守り
骨髄移植を受けた「子供」を守ったのだと
私がこの映画を見て感じたことでございます。
先月名古屋地裁ででた判決がございます。
参考までに添付をさせていただきます。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060125-00000048-mai-soci
投稿者:バフ投稿日:2005-12-13 12:06:17
やっとDVDで見た。 樹木希林が法廷で「私は啓子をカジさんに押し付けてしまった・・・ごめんなさい」と泣くシーンから 涙腺の堤防が切れてしまった。
樹木希林はうまいね。 チョイ役の西田敏行も 上手い。
見てる間は 泣いてしまったけど、最後になってくると「ナンだ・・ソンな事の為に そんなに突っ張ってたのか」と拍子抜けして すっかり白けてしまった。
エンディングクレジットの 大げさな歌も頂けない。
でも 劇場で見ても損しない作品だろうね。

 後は eddie氏の 素晴らしいコメントに脱帽!
投稿者:kenny投稿日:2005-11-12 21:18:04
【ネタバレ注意】

同居家族が同じ認知症で苦しみ介護した経験ある身としては、辛い映画だった。
吉岡扮する藤林が身を切られるような悲しみの表情で父親を見つめる・・・身につまされた。
藤林の妻が「いなくなってくれれば」と告白するが、自分も介護で心身ともに疲れ果て、「他の病気でぽっくりと早く逝ってくれれば」とふと思った事が何度もあり、我にかえって家族の死を願った弱い自己を責めたものだ。
特典映像インタビューで吉岡秀隆が「どんな形であれ共に生きていく事を選ぶ」と答えてたが、いくら辛くても大方の人がそうではないだろうか。
ましてや主人公が“命を尊ぶりっぱな人格”であるなら、いくら心中するつもりであったとはいえ愛する妻を殺せるもんだろうか・・?最後まで理解できなかった。
認知症・・・こんな病気が存在するなんて、と神を恨んだものだが、「あわれで」という理由で命を奪うなんてただの現実逃れでしかないと思った。

投稿者:明日への扉投稿日:2005-11-12 12:01:53
半落ちを見て凄く感動しました!!
私も今、白血病のミュージカルを学校で行う予定なので、一度は見ておこうと思い見させて頂きました。
もし、この映画を見て、骨髄移植の事に興味を持った方は、ぜひ11月29.30日に文教シビックホールで行われる「明日への扉」といいうミュージカル見にきてください!!詳しくはhttp://www.tsm.ac.jp/2005asutobi/index.htmlを、ご覧下さい。お待ちしております!!http://www.tsm.ac.jp/2005asutobi/index.html
投稿者:J.M投稿日:2005-10-12 20:38:39
【ネタバレ注意】

この映画は受け止め方によってはっきり評価の別れる映画だと思います。
泣き所は一つ、最愛の妻を自分の手で殺しておいてなぜ自主したか?
結構このコメントを見て理解していない人がいたので僕なりに説明?させてもらいます。
梶(寺尾聡)は最愛の妻を殺し、自分も死ぬつもりでした。でもその瞬間、妻の日記を発見します。そこにはかつて自分が骨髄を提供した少年の情報が書いてありました。そこで彼は新宿に行き、今では完全に治って元気に働いている少年を見ます。彼は自分が息子と同じ運命をたどったかもしれない少年の命を救ったことを改めて実感できたのです。
最愛の人を自分の手で殺した気持ちは分からないけど自分なら間違いなく後を追うと思います。それを思いとどまったのは後一年、骨髄を提供できるから、ただそれだけです。彼は51歳になったその日に死のうと決めたのです。
もちろんだからって黙秘する必要ありません。歌舞伎町に行ったことがばれたところで『最後に遊びに行きました』とか適当に答えたらよかっただけですから…でも彼は嘘が付けなかった、愛する奥さんへの想いを否定することになるから…だから半落ちになってしまったんです。

死んだほうがマシな苦しみを抱えながら、骨髄バンクの登録終了までの一年だけ生きようと決心したその哀しさ、痛さが理解できるかによってこの映画の評価は変わります。最愛の人を理由はどうあれ殺すなんてとんでもない!(吉岡秀隆の考え方)とか『後追う必要ないじゃん』というリアリストな方には理解できないでしょう。でも、少なくても自分は最後のバスから見た『死なないで下さい』に涙しました。

投稿者:terramycin投稿日:2005-04-11 23:21:54
【ネタバレ注意】

前評判が高く期待していただけに見終わった後はがっかりしました。
ゞ白の2日間をかたくなに隠す理由。説得力無い。意味無い。
結局は妻を殺しているのだから、奇麗事を並べても、しらけてしまう。
柴田演じる刑事や、その他弁護士・検事など、,陵由がたいしたことではないのに、異常なまでの真剣さに、かっこ悪くて、みているこちらが恥ずかしくなってしまう。
個人的にはこれまでの前半の予想を覆すような事件のからくりがあり、それに伴い真犯人が明らかにされていくというつくりがよかったです。

ただ、今までに無い映画の切り口という点では、少し評価できます。

投稿者:兼さん投稿日:2005-04-07 21:56:44
DVDのレンタルで観ました。映画館で観たかったな〜。
批判的なコメントが多いようですが、そんなことは有りません!
自宅で観て、涙腺が弛んだのは過去に1回だけ。今日、2本になりました。
日本映画は、必ずと言っていいほど、勘違いの演技をする俳優がいて気になりますが、この作品では、見あたりませんでした。
まだ観ていない人は、是非観て下さい。
投稿者:セルヴィー投稿日:2005-04-07 14:00:45
【ネタバレ注意】

日本アカデミーとはいえ、アカデミー賞受賞なんだから、最後にどんでん返しがあるはず!と最後の最後まで期待していたのに・・・こんなことなら、誰か早くいってよ〜。時間を返してほしいくらい。2時間サスペンスの方がよっぽどおもしろい。骨髄バンクとかアルツハイマーとか、社会派のネタでお涙を誘おうとしているのかしら。前半はなかなか引き込まれる展開だっただけに、残念・・・

投稿者:eddie投稿日:2005-03-25 12:29:23
だいたい日本映画はラストでコケるのが多いのだが、これなんか、ほんとに典型ですな。
内容的には「殺してくれ」と頼んだ妻の気持ちも、その妻を手にかけた主人公の気持ちも理解できるし、鶴田真由演じる女性記者の「命を奪っておいて、『愛してる』もないでしょ」なんていう底の浅いヒューマニズムにあふれたセリフも、独善的なマスコミの人間の言葉としては、とりあえず理解はできる。しかし、他の人も書いておられる通り、主人公が「空白の2日間」の行動をそこまで頑なに隠す理由があまりに弱く、説得力がない。最初は、実はそこで妻を殺さなければならなかった別の理由でも示されるのか、と思って観ていたのだが・・・。あれなら、「死に場所を求めてさまよっていたのですね」「はい、そのとおりです」で何の不都合もないじゃないか。

それに加えて、事件をめぐる他の登場人物の不自然なほどの力みようも見ていて不愉快だ。上述の上っ面ばかりの正義感を振り回す女性記者もそうだし、吉岡秀隆演じる裁判官なんて、勝手に自分の親父に対する想いを否定されたような気になって腹立ててるだけとしか見えない(本田博太郎演じる裁判長が吉岡に「お父さまが」どうとか、「冷静に」とか言い出した時、こんなことじゃないかと思ったけど、案の定だ)。

こんな風に思うのは、原作を読んでないからなのか?原作を読めばわかるのか?しかし、読もうという気にあまりさせてくれない映画だなぁ。

主人公が妻を手にかけるに至った顛末だけを淡々と丁寧に描いてれば、そこは芸達者な人が揃ってるだけに、結構重厚な作品になっただろうに。残念。(でも「半落ち」っていうタイトルが付いてるからには、そんなことより私が上でけなした部分こそが本題なんだろうな。やっぱりだめだ、こりゃ。)

追記
ちょっと付け足しておくと。
警察が「完落ち」にこだわるのは、「事件の全容解明」、つまり「余罪はないか」とか「容疑者は本当に犯人か」とかいうことに尽きるわけで、犯行の動機につながらぬ心情など関係ないのだ。しかし、この映画の視点はそこにはなく、「半落ち」の真相をめぐる展開の中で出てくるのは極めて「情緒的」「心情的」な話ばかりだ。だから、何かゴマかされたような気持ちになってしまうのだ。

「余罪」はない。「妻を手にかけるに至った別の理由」もない。あるのは、主人公が妻を死に至らしめた後、自ら死を選ばなかった理由だけ。それも、「自分が骨髄を提供した(のかもしれない)青年が元気に働く姿を見に行った」「その青年を巻き込みたくないから言わなかった」、と。そして、「骨髄バンクの登録は50歳までだから、現在50歳の彼は次の誕生日まで骨髄移植を要する患者を救える」「だからあと1年生きるのだ」「51歳になった日に罪を償って死ぬ」のだという。「なんじゃ、それ?」である。

しかも、主人公はウジウジとめめしいことを思わせぶりに口走るばかりで肝心なことは何も語らず、周りが寄ってたかって斟酌し代弁してやるという体たらく。

警察内のすったもんだや「供述の捏造だ」といきり立つ検事、異様にこの事件に執着する記者らをさんざん意味ありげに描いて、件の「空白の2日間」に「事件の核心」たる何かよほど重大な事実があるのでは、と思わせておいて、結末は「そっち」なのか。
そういうことなら、もっと違う描き方があったはずだ。それを「『半落ち』云々」で描いたことは、少なくとも映画としては、失敗だ。一人息子を白血病で亡くした上、最愛の妻を自らの手で死に至らしめてしまった夫の心情としては分からなくはないが、そこまで「心情」だけで押し切ってしまうのはまずかろう。

最後の法廷の場面で、傍聴席に柴田恭兵演じる刑事が件の青年を連れてくるが、一体何と言って連れてきた設定なのだろう。日本では、骨髄など移植臓器の提供者は明かさないことになっている。それを、明かして(というより、確証もないままそうと言って)連れてきたのか。青年が護送される主人公に「生きてください」などと言葉をかけるところを見ると、どうやら、そうなのだろう。こういう「情緒最優先」のご都合主義なことばっかりやってるから、「ラストでズッコケ」になってしまうのだ。

投稿者:hide投稿日:2005-03-24 12:37:22
何がって、まず空白の二日間の意味。
次いで、その二日間にこだわる主人公。
さらに、それが県警を窮地に追い込む(と思い込んでいる)こと。
(だったら、あちこちで発覚している裏金作りなど不祥事の続発はどうなる!)
そいでもって、やたら身内である(というか協力関係にある)警察の捏造にこだわる検事。
はっきりいって、どーでもいーぞ。
(むしろ、当たり前のように描かれる記者クラブの弊害などにまったく無批判な姿勢が気になってならない)
結局これは、警察サークルに身を置く人間でないと理解できない面子がモチーフなのだろう。
しかし、それこそが、いま現在、日本で問題視されて未だに解決の糸口さえ見えない、日本的組織の構造的欠陥ではないか。
そのことに無批判なまま、欠陥を抱えた組織の現状をそのまま描くというのは、いったいどういう神経をしているのか。
ひょっとして、これはパロディーか?
それとも、なにかのギャグか? 
実際、あまりに俗っぽい弁護士の描き方や、アルツハイマーの元判事の描き方などは、不出来なコントさながらではないか。
笑う以前に鼻白むし、はっきりいって不愉快極まりない。
いったい、なぜなのか?
答えは明白。
登場人物のすべてが、あまりに表面的で型どおりな描かれ方しかされていないからだ。
(だからパロディーと見紛う)
じつは、一番の問題点がここにある。
だいたい・・・
愛する女房がアルツハイマーになったから殺すだと?
本当に愛している相手を、そんなに簡単に殺せるもんか。
魂がどうとか、美しいままでとか、わけの分からん理屈をこねているが、人間はそんな単純な生きものじゃない。
松本サリンの河野さんを見てみろ!
相手がどんな状態になっても、生をまっとうするように面倒を見るのが、その相手を本当に愛する人間の取る行動ではないのか。
いや、あの主人公は違う! だからあの物語になった、というのなら、大いに理解は出来る。
だって、刑事だろ。
人間が単純で、思考回路もお粗末だからなぁ。
警察だけではない。
検察もマスコミも、反吐が出るほど不愉快な人間ばかりが出てきやがる。
ここまで嫌悪感を募らせる駄作も、近年、稀だな。
投稿者:Raikkonen投稿日:2005-01-17 02:53:11
【ネタバレ注意】

原作は未読ですが何となくミステリー色の強いイメージだったので、映画にも同じようなイメージを持っていたのが良くなかったかな…。もうちょっと緊張感のある謎解きの山場があると思っていた。映画自体は悪くはなかった、という程度かな。ラストの幻想シーンなど美談すぎる美談にかえって感動しづらかった。あと多くの方が指摘してるとおり、森山氏のおおげさな歌声はこの映画には必要なかったと思う。
演技陣は確かに豪華。中でも樹木希林は流石といった存在感。また違った意味で存在感があったのが吉岡秀隆。静まり返った法廷に響くあの声…どうなんでしょう。

投稿者:bond投稿日:2005-01-07 16:14:07
【ネタバレ注意】

砂の器のように作れば傑作になっただろうに。でも柴田恭兵は良かった。

投稿者:MARK投稿日:2004-08-01 12:30:28
原作は読んでいないが、しかしテーマは重いことは解る。
しかし、映像表現における糞真面目=糞リアリズムが気になって仕方なかった。裁判シーンは、どこか高校生演劇みたいじゃないか。TVドラマ風でリアリティが無いのである。
糞リアリズムから脱するには、例えば、壊れ行く人間の哀れさをもっともっとコメディタッチに描かないとだめ。役者たちは雨水でぬかっている表面に手を漬けているだけ。もっと深いところまで手を突っ込んで本当の泥を掴んでこさせないとだめ。
日本はアメリカと違い、舞台(演劇・ミュージカル)と映像は道が全然別になってしまっている弊害か。監督の役者に対する要求が弱いとしか思えない。
家族のシーンや裁判のシーンは、芝居性がすごく問われるところ。ドキュメンタリータッチでも芝居タッチのいずれでもない中途半端な演出である。
せっかく優れた本を使っているのに、掘り返しと工夫が足りないとても不満な作品だった。
投稿者:イドの怪物投稿日:2004-07-21 23:38:03
久々に見ごたえのある邦画で、王道ともいえる作品であった。残念ながら映画館で見損なってビデオ鑑賞でしたが、これなら1,800-を払う価値有り。
投稿者:あびやんか投稿日:2004-06-21 17:37:33
【ネタバレ注意】

この原作本を読んだ時、非常に映画向きの作品だと思った。いや、むしろ映画化された方が更に面白さが増すのではないかと、秘かに期待していたのだが、何ということか。
 原作の上辺だけをすくって、ただ芸もなく流しているだけの凡庸な作り。原作ではいわば作品の核であり、謎解きのアイテムともいうべき、主人公が書き残した『書』の存在がバッサリと切り捨てられてしまっているせいで、説得力が希薄になり、無理矢理、裁判シーンに謎解きを持ってきてしまったことで、余韻も感動も半減してしまった。
 時間軸をずらす編集法や、カメラ位置による視点の異なりなど、工夫すればいい映画ができたのになぁ。

投稿者:jyunn投稿日:2004-06-19 00:59:11
【ネタバレ注意】

たくさんのテーマが詰まりすぎているという印象が残っています。しかし、一貫している主題は十分に伝わってくるし、さまざまな状況下の人間を扱うことで、その主題が寺尾聴演じる梶のように特殊な状況の人間でなくても、誰にでも考えなくてはいけないことだということをより浮き彫りにしていく用に感じた。梶の空白の二日間などは思ったほどの事ではなく、そうした意味では後半に少しだれてしまったかもしれない。それでも、原田美枝子、寺尾聴、そして言うまでもなく樹木希林の演技はすばらしいものがある。もう少し、梶という人間に対して何らかの解説がほしかった。

投稿者:さんぴん茶投稿日:2004-06-05 13:56:53
【ネタバレ注意】

原作を読んでいないのでわかりませんが、題材や雰囲気など映画としてはどうも「砂の器」とかぶってしまいます。
もちろんドラマ版ではなく映画の方ですが・・・・。

内容そのものとしては決して悪い映画ではありません。
妻をこの手にかけるという行為自体が、できる人間はまずいないでしょう。
それだけでもあなたは偉い!!
結論としては、罪を犯したら裁かないといけないという人間社会に、誰も裁く事はできない事もあるということですね。

投稿者:hira投稿日:2004-02-27 01:53:35
今年に入って『着信アリ』といい本作といい邦画が調子がいいですね。いい事です。地元の映画館は殆どの人が年配の方でした。噂を聞きつけて観に来ていたのでしょうか。

淡々と描写するものの、ラストまで引っ張る演出力は素晴らしいです。この監督は『陽はまた昇る』でもいい仕事してました。主人公不在のようなストーリーなので潔く群像劇にしてしまえば良かったとも思いますが、ラストまで飽きずに見れたのだから良しとしましょう。役者さんの演技に釣られて感動もしてしまいました。特に樹木希林は凄い演技でした。

スタッフロールの主題歌が無ければ、もっと良かったのですが・・・。邦画はもっとクレジットの音楽にも気を使った方がいいです。たまには主題歌をタイアップさせずにオーケストラで聞かせてもいいんですよ。
投稿者:純三投稿日:2004-02-04 18:19:53
大仰な音楽が気になってしょうがなかった。
登場人物の行動が、少し大げさすぎる気がする。
樹木希林は素晴らしい!
投稿者:常さん投稿日:2004-01-31 19:16:47
せつないほどやさしい心の映画です。館内のほとんどの観客が目頭を押さえながら「いのち」の大切さを感じ取りながら感動にひたっているようでした。おそらく本年度の日本映画の最高作だと思います。嘱託殺人、警察のめんつ、検察との裏取引、新聞記者との取引、介護問題、骨髄移植、若い裁判官の成長など多くのテーマを詰め込みすぎている感はありますが、「あなたに守るべき大切な人はいますか」というメインテーマが終始貫かれていて、観客の心にひたひたとしみこんできます。寺尾さんの梶警部の演技は当然主演男優賞でしょう。アクションも派手さもありませんし、巨額な制作費を費やした大作でもありません。しかし、日本映画らしい心に響くすばらしい映画です。http://www.katch.ne.jp/~oomoriya
投稿者:とどのつまり投稿日:2004-01-29 17:48:18
期待半分で見たのですが、良かった。演出も演技もとても丁寧に作られていると感じました。意外と豪華キャストなのは、みんなこの映画の脚本が良かったので出る気になったのではないか、想像してしまいました。最後の最後に泣いてしまいましたが、それもそこまでの積み重ねがあったなれば。良い映画だと思います。
投稿者:ジョニー投稿日:2004-01-27 12:39:57
いかにも日本映画です!っていう感じの撮影方法。場面転換とか…もう少し上手に編集出来ないのかな?っていう気分をいつも普通に味わいます。
原作を読んでみたいな…と思っていた作品なのですが、結局映画を先に観てしまいました。大抵は原作を読んでから映画を観るため、「原作の方がいいな」などという仕方ない感想を持ちがちなんですが、今回は先入観なしに観ることが出来た。途中からストーリー展開は解ってしまう脚本だけど、まあまあでした。無理矢理「感動してね!」ってな部分もあったけど。
樹木希林の演技は相変わらず感心させられる。あれだけキャラクターが出来上がってる人なんだから、もう少し鼻についても良さそうなもんなのに、そんな目線を簡単に忘れさせられることには感心。
寺尾聰の演技も良かったけど、おまけみたいに登場するキャストには鼻白む。鶴田真由もどうかと思ったけど、吉岡秀隆は本当に最悪。
投稿者:トレマー図投稿日:2004-01-17 12:23:17
感動しなかった。淡々としてた。
投稿者:Cinema Trek投稿日:2004-01-14 00:46:40
命をテーマにしたじっくり考えさせられる作品。小さな役でも知名俳優を出演させている言わばオール・スター映画である。大作でもなくカメラ・アングル的にもTV映画で十分ではあるが、ながらや中座することなくノーCMでじっくりと鑑賞し、「命」と言うテーマをじっくり考えて欲しいという意図が入っているのだろう。内容も事実や過程を見せて、主人公がどうしてこのような行動し裁判所でこういう態度を取っているのか明かさずじまいで、その答えを観客にゆだねたような形をとっている。あまり、パッとしない日本映画の中で、重たいテーマだが、黒澤明監督の「生きる」をのように、日本映画史上、後世に残る映画で、映画館でじっくり観て自分なりに回答を出して欲しい作品である。

20040113_Cinema鑑賞_80点
投稿者:SWEET BABY投稿日:2004-01-08 00:11:35
うーむ。数多い登場人物を上手くストーリーに散りばめながら、一人一人の心の中に抱えている苦悩を浮き彫りにしたまではかなりの手法と思うんだけど・・・・・ラストに繋げるとなると少し弱いな〜。全体を通して心理描写が中途半端だったと思う。もっと掘り下げてくれなきゃ入り込めない。主人公の妻を殺すほどの愛情が上手く描けてないと思うし、義姉の苦悩もよくわからん。検察官と警察の対立も印象が弱く流してみてしまうし、映画の序盤で柴田恭平演じる警察官が、上司との摩擦に苦しむんだが、いまいち入り込めなかった。もう少し感情移入して大泣きしたかったなというのが正直な感想です。
ただ、派手なカメラワークはないし、どうだ見やがれ!というような(最近多いよね)、これ見よがしな演出は一切感じなかったのはとても好感が持てました。淡々とした語り口でよかったです。
俳優陣については、寺尾さんのラストの表情がいぶし銀の境地に入ってきたと感じさせました。伊原さんはいつものオーバーアクトじゃなく、押さえてたのがいいですね。
投稿者:幻巌堂投稿日:2004-01-06 11:46:22
横山秀夫の濃密なミステリーを、脚本の田部俊行はかなり上手くまとめているんじゃないだろうか。担当刑事・検事・弁護士・判事の人物像をじんわりと固めながら、しだいに主人公の梶の人となり、そして犯行にいたるも道筋を浮かび上がらせてゆくという手法は、ここでは成功している。もちろん、佐々部清の手堅い演出力も評価しておかなくてはならない。キャスティングもまずは文句ない。ただし、柴田恭平の刑事があまりにも格好良くクール過ぎるのが気になるが。だからこそ、返す返すも、ラストのドラマをぶち壊すような主題歌と、そこにインサートされる全く無意味な主人公家族の幸福な時のカットが目障りで仕方がないと言わざるを得ないのだ。
投稿者:hanya投稿日:2003-12-24 14:05:43
いまいち、のりきれなかった。
あの過剰に煽りつづける音楽がイヤ。
ナチュラルに警察隠語などが出てくる。
出だしは面白そうだったのだが、テンポも焦点も悪い。
小説は未読だが、きっとそっちが入りやすいだろう。

【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 作品賞 
 ■ 主演男優賞寺尾聰 
 □ 助演男優賞柴田恭兵 
 □ 助演女優賞樹木希林 
 □ 監督賞佐々部清 
 □ 脚本賞田部俊行 
  佐々部清 
 □ 音楽賞寺嶋民哉 
 □ 撮影賞長沼六男 
 □ 照明賞吉角荘介 
 □ 美術賞山崎秀満 
 □ 録音賞高野泰雄 
 □ 編集賞大畑英亮 
■ 主演男優賞寺尾聰 
【ソフト】
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