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エレニの旅(2004)

TRILOGIA I: TO LIVADI POU DAKRYZEI

メディア映画
上映時間170分
製作国フランス/ギリシャ/イタリア
公開情報劇場公開(フランス映画社)
初公開年月2005/04/29
ジャンルドラマ
ギリシャの孤児エレニは、アレクシスとささやかな約束をした。
地に降る涙のように…美しい旅への出発。
エレニの旅 Blu-ray
参考価格:¥ 7,344
USED価格:¥ 12,150
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エレニの旅エレニの旅

【解説】
 「旅芸人の記録」「永遠と一日」の巨匠テオ・アンゲロプロス監督が、ロシア革命で両親を失ったギリシャ難民のヒロイン、エレニが辿る過酷な運命を、ギリシャ現代史に重ね、雄大な映像美で綴る一大叙事詩。当初、20世紀全体を3部構成になった1本の長編で描く構想だったが、内容が膨らんだため、3本のそれぞれ独立した映画として製作されることになった。本作はその1作目。
 1919年頃。ロシア革命によってオデッサから追われ、難民となったギリシャ人の一群が東を目指して歩いている。少女エレニはオデッサで両親を失った孤児。彼女は一行を率いていたリーダー格の男スピロスに拾われ、家族の一員として育てられる。およそ10年後、スピロスたちは新たな土地に<ニューオデッサ>という村を築いていた。少女エレニはスピロスの息子アレクシスと恋に落ち、妊娠する。スピロスが知ればただでは済まない。エレニは、スピロスの妻ダナエの計らいで、秘かに出産し、生まれた双子を裕福な夫婦の養女に出すのだった。数年後、ダナエが亡くなると、スピロスは成長したエレニを自分の後妻に迎えようとするが…。
<allcinema>
【関連作品】
エレニの旅(2004)第1作
エレニの帰郷(2008)第2作
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
649 8.17
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【ユーザーコメント】
投稿者:kuro投稿日:2015-04-30 17:00:22
映像芸術の映画です。
動画なのに、どこの場面を切り取っても絵になる完璧な美しさ。
スラム街や廃屋、そもそも決して美しくないものを、美しい映像に変えるマジックは驚嘆です。
舞台演劇のような演出だったために、随分昔の映画かと思っていたら2004年上映。観ている間、CGを使わずにどうやって撮ったのだろうという疑問は徒労でした。
暴力は銃声、ガラスが割れる音、軍靴の音でしか表現されません。
実際の暴力や戦争の現実は醜悪で汚く、目を背けたくなるもののはずですが、そんな現実は絶対にでてきません。
蒸気機関車や自動車は別れの、海や川の水は悲しみと断絶の象徴なのですが、そういった象徴で見せているのだと気づかされるのは、私は好きではありません。
娯楽ではなくて映像芸術として鑑賞するための映画です。
テーマは私好みの戦争や階級社会の悲惨さと愛なのですが、映像が美しすぎて、即物的でがさつな私にはあまり心を打つものではありませんでした。
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2014-02-03 19:46:11
【ネタバレ注意】

 なんの説明もない。理屈もない。なんの説明も要らない、理屈も要らない。たゞ画面のスペクタクルがあるだけ。これは最も純度の高いアンゲロプロスかも知れない。私も自分の好みで云えば、「アンゲロプロスの中で本作が一番」と云ってもいい(と書いた途端に例えば『狩人』に、例えば『永遠と一日』に置き替えたくなりますが)。

 まずは冒頭の、村の遠景のカットで瞠目。なんという統率力のある画面だろう。これに匹敵するロングのモブシーンって俄かには思い浮かばない。タイプは全然違うが、『史上最大の作戦』の戦闘シーンのあの有名なロングの長回し(連合軍の兵士達が、丘の上にあるドイツ軍の建物に向かって行く場面)に匹敵するレベルと云えるのではないか。そして、この村が中盤で水没してしまう、その画面を見た時の驚き。もう本当に奇跡の造型としか云いようがない。この村の描き方だけでも本作は映画史に突出する。

 前半の村の描写の中には、失踪したエレニを探し回る際の、裸馬の乗馬シーンというような西部劇的な画面があったり、また、随所で行われる男女のダンス、或いは、酒場や食堂の極めて濃密な空気、そして、カメラは緩やかに移動し続け、画面外から様々な情報、状況が出現し、複雑な感情を定着していく、といったアンゲロプロスらしさがどんどん繰り出されて、本作においても画面を唖然と見つめているだけで長尺があっという間だ。
 ただし、終盤からエンディングにかけて、少々象徴的に過ぎる演出が続く部分(例えば内戦で敵同士になった息子2人の見せ方、或いは息子たちをエレニが訪ねるエンディング)は、もっと描きこんで欲しかったという無いものねだりをしてしまう。こゝも極めてアンゲロプロスらしいファンタジックな処理ではあるのだが。

http://www.page.sannet.ne.jp/egi/

投稿者:きらきら投稿日:2011-02-27 22:19:36
アンゲロプロスを見ると、「古い」ものが何なのか「新しい」ものが何なのかわからなくなってくる。
と同時に、結局作品に宿るのは「力」以外の何物でもないという確信めいたものを感じる。

「旅芸人の記録」や「アレクサンダー大王」にくらべるとはるかに見やすくなってしまっているが、それでも作品「力」はあいかわらずのもの。
もっと長くていい!
それだけの「力」をアンゲロプロスは持っている。
投稿者:投稿日:2008-11-18 16:03:37
ギリシャの現代史のなんと難渋なこと。関連書籍を精読しても肌触りはわかるまい。『日本のいちばん長い日』や『太陽』がギリシャ人に難渋なように。眼は楽しめるしワクワクもする、けれど、撮影の段取りが気になって入り込めないことも確か。美しさと哀しみは想定の範囲内にある。でも、誰にも作れない世界であることも確か。次に『永遠と一日』を観るつもり。
投稿者:五輪山投稿日:2008-02-02 23:28:44
アンゲロプロスの映画は、ほぼ映画館で観てきてますが、きちんと内容を理解できたものは少ないです。
アンゲロプロスの映画で号泣できる感性を持てればいいのですが、泣けたこともありません。しかし新作がくれば観たくなる。
他の映画を観る時とは違う覚悟がいるんですね。そこがいい。

ハリウッド映画の観客に対する「至れり尽くせり」感とは真逆の、超長回し、超ロングショット、なじみのない歴史背景、物を食べながら観ることなど許されず、身じろぎせずに画面を見つめる。
その「至らない尽くされない」感に、マゾの血が騒ぎます。ハリウッドの娯楽にどっぷり浸かった軟弱な自分に喝を入れてもらう。
「さぁ、アンゲロプロス先生に、しばかれに行くぞぉ!」という感じです。
よくわかりもせず観ているのは、監督にとってはいい観客ではないでしょうが、配給会社にとっては、いいお客であることに変わりはないでしょう。

そんな私でも、この『エレニの旅』のカメラには感じ入るものがありました。映し出される物の質量感に圧倒されるのです。鉄橋を汽車が渡る、その場面だけでも、鉄の重さ、固さ、肌触りが伝わってきます。
別に特別なカメラを使ってる訳でもないでしょうに、場面場面にいちいち厚みがある。やはりただごとでない何かが、アンゲロプロスの映画にあるとは思うのです。
投稿者:黒美君彦投稿日:2005-11-23 18:00:33
アンゲロプロス監督の20世紀叙事詩三部作(と呼ぶかどうかは知らないが)の第一作。あらゆるカット、あらゆるシーンに暗喩と寓意が託されているようで、ひと時も目を離すことが出来なかった。
列車が汽笛を鳴らして通り過ぎる度に、新たな歴史が刻まれ、死が繰り返されていく。エレニとはギリシャの愛称でもあるということだが、近現代において様々な戦争、紛争に翻弄されてきたギリシャそのものを主人公は体現する存在だ。
今回の作品では国境をも越える「河」が重要なモチーフで、冒頭のシーンはもちろん、筏で河を過ぎる葬送のシーンや水没した村など印象に残る河にまつわる場面が随所に登場する。音楽家達が集合する廃屋での天井から滴る雨漏りやぬかるんだ路などをみると、河につながる「水」そのものに還っていくようにさえ思える。
「河」は確かに国境を越えるが、一方で土地をも隔て、人々の行き来を妨げることもある。時間と空間の隔絶を象徴する汽車同様に、「河」もまた感情の隔絶を意識させた。
まさに「エレニの旅」を旅をする経験だったが、一方でバルカン半島の歴史が描き込まれれば描きこまれるほど、どこかで突き放されるような気後れがしたのも事実だ。詩的な映像に酔い痴れながらも、どこか入りきれない思いを抱いたのはそのせいかも知れない。
今回の作品では、映像にこそ登場しないが、「アメリカ」「オキナワ」「ケラマ(慶良間諸島)」といったバルカンを遠く離れた土地もその存在が暗示される。世界の広がりが河の下流―海を隔てて存在し、無関係ではないということ。それもまた20世紀的世界の特徴のひとつといえる。
投稿者:篭瀬山投稿日:2005-07-18 23:35:52
見る者を否応なく退屈さへ追い込む演出の”退屈力”は見事。だがこれじゃやってる方も退屈だったのではないか。自分の演技(行為)の善悪は分からずとも、作品(全体)に奉仕していればそれでいいとするのは、ファシズムと同じだ。まあ、ラストシーンだけは女優の自由にやらせたようだが、それで出てくるのがこの程度とすれば、自由ってのもそれほどのもんじゃないかも。2
投稿者:阿里不哥投稿日:2005-06-15 01:50:47
どうも狙ったようなショットに自然となっていくようで、騙されないぞと思いつつ見てたが、何回かやられた。これが1シーン1ショットの力か。
それだけでなく歴史の重みがショットを通して観客にのしかかります。
画面にくぎ付けでした。
投稿者:クロード投稿日:2005-06-10 13:30:21
 『旅芸人の記録』は、皆疲れていたで始まり、皆疲れていたで終る作品だったと思いますが、内実、アンゲロプロスは若いから(当時も今もあまり風貌は変らない)野心もあり作品自体は少しも疲れていなかった。「ウエストサイド物語」に似た場面すらあり、旅芸人が村々を練り歩く様はミュージカルと称したくらい躍動感がありました。
 その後、どうですか、その「疲れていた」の感傷ばかり先行し、透明な映像美も少々嫌味に思えて、何故って、女、子どもならともかく、いい大の男がうじうじする様は余り見た目宜しくないと思います。
 今回、もう一回先祖帰りの旅芸人ミュージカル風に当て、ラスト素晴らしい場面を用意していました。それがこの題名の意図するところでもありましょうし、ギリシャ悲劇の国の底力であろうかと感激しました。
投稿者:投稿日:2005-05-09 10:32:35
これぞ映画といえる作品。素晴らしいストーリの流れに追ってひしひしと身にしみるような映像美。そんな中、ギリシア現代史においてひたむきな愛とともに生きたエレニ。2時間50分、息つくことなく彼女の旅が味わえました。久しぶりに映画鑑賞に1500円払った甲斐があったと思えました。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 監督賞テオ・アンゲロプロス 
 □ 撮影賞アンドレアス・シナノス 
 □ 音楽賞エレニ・カラインドロウ 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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