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カミュなんて知らない(2005)

WHO'S CAMUS ANYWAY?

メディア映画
上映時間115分
製作国日本
公開情報劇場公開(ワコー=グアパ・グアポ)
初公開年月2006/01/14
ジャンルドラマ/青春
映倫PG-12
カミュなんて知らない [DVD]
価格:¥ 3,980
USED価格:¥ 540
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カミュなんて知らないカミュなんて知らない

【クレジット】
監督:柳町光男
プロデューサー:清水一夫
脚本:柳町光男
撮影:藤澤順一
美術:斉藤岩男
衣装:浜井貴子
編集:吉田博
音楽:清水靖晃
照明:小野晃
録音:山田均
助監督:東條政利
監督補:門奈克雄
出演:柏原収史松川直樹
吉川ひなのユカリ
前田愛久田喜代子
中泉英雄池田
黒木メイサレイ
田口トモロヲ大山
玉山鉄二西浦博
(友情出演)
阿部進之介本杉
鈴木淳評上村
伊崎充則吉崎
金井勇太中根
たかだゆうこ佐々木綾
柳家小三治そば屋の店主
本田博太郎中條教授
【解説】
 「さらば愛しき大地」「愛について、東京」の柳町光男監督が、2000年5月、愛知県で実際に起きた老婆刺殺事件をモチーフに描く青春群像ドラマ。“人を殺してみたかった”という犯人の男子高校生が語った動機が世間を震撼させた、この衝撃的な<不条理殺人>の映画化に取り組む学生たちの姿を鮮烈に描き出す。
 都内にある大学の“映像ワークショップ”では、カリキュラムの一環として、元映画監督の中條教授の指導の下、学生たちによって映画「タイクツな殺人者」がつくられることに。ところがクランクイン目前にして主演俳優が突然降板、助監督の久田は監督の松川らとともに代役探しに奔走する。そしてどうにか演劇サークルの風変わりな青年・池田哲哉の了承を取り付けることに成功する。一方で松川は、別れられずにいる恋人ユカリに執拗につきまとわれ、すっかり参ってしまっていた。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
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【ユーザーコメント】
投稿者:hide投稿日:2011-09-14 12:48:26
やはり凄い!

このところ、観る邦画、観る邦画、酷いものばかりで、近頃の日本映画はどうなってるんだ・・・と隣国・韓国との彼我の差に暗澹たる思いだった。
とにかく脚本に不備がある、というか未熟そのものなのに、加えて演技指導がなっていないから、まるで学芸会のオンパレード。
ちなみに、あえて世評の高い代表的な学芸会作品を挙げておくと、「ディア・ドクター」(2009年キネ旬1位)に「悪人」(2010年キネ旬1位)。
ほかにも酷いのがいっぱいあって、というか、どいつもこいつも若手はもちろん中堅からベテランまで軒並、監督がバカばかりなのだ。

ところが、柳町光男は違った。
個々の人物造形がしっかりしていて、細部の描写に余念がなく、なにより地に足のついた描き方をしている。
人間の上っ面だけを見るのではなく、その内面までしっかりと見つめているからにほかならない。
それが、まだ若い経験不足な役者に圧倒的な存在感を与えている。

すでに彼は日本が誇る歴史的な巨匠と肩を並べたといっていいのではないか。
投稿者:tusaka投稿日:2007-05-05 04:39:10
 映画は長回しのシーンから始まり、そこに登場する学生がアルトマンの「ザ・プレイヤー」の冒頭の解説をする。まるでパロディのような画面作りだ。以後、随所にビスコンティやらゴダールやらメルビルやらラングやら溝口健二らの作品が学生たちの言葉のあちこちに登場し、登場人物の設定や行動までもが、これらの作品群のパロディのごとく散りばめられていく。
 そして、物語はカミュの「異邦人」と数年前に実際に起きた老婆殺人事件をダブらせ、これを映像化しようとする学生たちの映画制作を追っていく。
 これは多分、映画そのもの(というか柳町監督の映画に対する姿勢や愛情)を撮ろうとした映画じゃないだろうか。
 登場する過去の映画は60〜70年代の、それもフランスやイタリア映画が多く、柳町監督がこれらの作品から多くを学んだことだろうと思える。それは、同時に柳町監督が「異邦人」と出会ったころであったのかもしれない。ビスコンティが「異邦人」を映画化したのは\'67年のことだ。
 老婆殺人事件と学生たちの出会い、それは柳町監督と学生たちの出会いでもあり、柳町監督と老婆を殺した若者との出会いでもある。カミュと老婆殺人と学生たちと柳町監督が「映画」制作で繋がり、そこから産み落とされた作品だと思う。
投稿者:はこまる投稿日:2007-01-15 22:25:38
柳町監督10年ぶりの新作。ですが、95年の『旅するパオジャンフー』は未見なので92年の『愛について、東京』以来となります。あれから13年、どうかなぁと心配しましたが、軽やかで清々しく、それでいて鋭い、まったく嬉しい気持ちになれる秀作でした。

劇中で映画ファンを喜ばせるトリュフォー、ゴダール、ビスコンティ、ウェルズ、アルトマン、そして溝口への言及やオマージュ、舞台をほぼ一箇所に限定し、階段などをうまく使い、大学という閉鎖的ながら多様な空間の中で、多重構造的な内容を模索する、実に奥深い映画となっています。
しかし、クスクス笑わせながらも柳町映画です。どこかに監督の目線がギラリと光る瞬間が垣間見え、油断できんなと思ってみていると、終盤とんでもないしっぺ返しを食らいます。まぁ今回はそれも嬉しくありましたが。

多彩な登場人物の中、なんといっても生徒たちからベニスと呼ばれる元映画監督の客員教授が出色です。本田博太郎(好演!)演じるアッシェンバッハをめぐるエピソードはビスコンティの『ベニスに死す』を観ている人であればニヤニヤされたことでしょう。何度か繰り返されるズームには本当に笑えました。
また、実際に早稲田大学で映画のワークショップを行われた柳町監督ですから、出てくる生徒たちもウソ臭くなく、それぞれのキャラクターもデリケートに描き分けられています。散漫な男と嘘をつく女、映画オタク(彼らの描き方は特にリアリティがあった)、中性的な不思議な魅力を持つ少年。アデル役の吉川ひなのちゃんもいろいろ言いながらさりげなくお金の話なんかして怖かったです。これも好演。

ただ、エンドロールをみても分かるように、柳町監督の狙いはあくまでもラストシークエンスに集束しています。日常の風景の中で淡々と行われる殺人、流れる血、真っ赤に染まった畳・・・。時を経ても彼の視点が変わることはありません、むしろ深まっています。

21世紀になって日本映画は山下敦弘という風景と共にある異才を生み出しましたが、まだまだ柳町監督も負けていません。次回作も首を長くして待ちたいと思います。本当に嬉しくなる一作でした。

投稿者:irony投稿日:2007-01-13 03:47:04
 久々に食い入るようにウォッチした。話しの面白さもあいまって引かれるままに見た。何だろね、この感覚は…もう一回見よう。
投稿者:黒美君彦投稿日:2006-05-02 12:53:43
【ネタバレ注意】

実に巧みな映画である。早稲田大学で教鞭をとった経験がこの作品に反映されているというが、立教大学のキャンパスを舞台として存分に使いこなし、学生たちの「毎日がお祭り」風の生態を見事に活写している。
虚構性を感じさせる人工的空間と、そこに散らばる学生たちの狂態。いや、狂態こそが日常という、密度の濃い空間が映像として組み立てられる。
冒頭の6分を超える長回しはオーソン・ウェルズ『黒い罠』やR・アルトマン『ザ・プレイヤー』を意識した(両作とも未見)というが、それに留まらず、学生たちの映画製作を柱としたストーリの中には、いくつもの映画へのオマージュ(もしくはパロディ)が塗り込められている。
元映画監督の中條教授(本田博太郎)は、そのままアッシェンバッハ(トーマス・マン『ベニスに死す』に登場する老作曲家)と化し、美少女への幻想に裏切られるし、病的に学生監督を追いかけるユカリ(吉川ひなの)はトリュフォー『アデルの恋の物語』のアデルのようだと呼ばれ、破滅へと突き進む。それはアデルというよりも寧ろ、『突然炎のごとく』のカトリーヌのラストシーンのような印象を残す。

いくつもの映画への偏愛を散りばめながら、それらを現代の学生の狂宴に仕込む技量はさすがと舌を巻かざるを得ない。
そして後半。映画内映画の形をとりながら、柳町光男には欠かせない(?)不条理な殺人を描く緊張感は強烈だ。そこには狂気に取り憑かれた柳町映画の真髄があり、なおかつ自作のパロディーの衣すら纏っている。
久々の柳町監督の劇映画。いやあ、この人はやはりくわせ者である。
堪能した。

投稿者:A Dangerous Tree投稿日:2006-02-23 23:47:35
現代っ子が、見ても理解できない恐れが多い青春映画。
この映画、視点の質が他の映画となんか違います。ものすごく客観的だというのに、鋭い攻撃的なところがなく、安定感ありました。不思議な映画です。抜群に観客を選ぶ。ある意味、非常におしゃれ。しかけだらけ。日本の映画監督でここまでのレベルの映画をとる人も今は皆無じゃないか。『19歳の地図』の柳町監督。
投稿者:Longisland投稿日:2006-01-18 02:11:22
大学の映画ワークショップが舞台ということで、映画ファンのオタク心擽るセリフがいい。個性的な俳優陣と不条理劇を映画化する不条理なストーリー、なんか不安・不安定さを感じさせる人物と映像は秀逸。 
吉川ひなの(おいおい26歳)の一途な恋愛・思い込みはマジ危ない感じ、黒木メイサ(おいおい16歳)の妖艶さはダジオに負けんよ、中泉英雄の中性っぽい魅力は今後に大きな期待。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ ベスト10第7位
【ソフト】
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