allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

ゲルマニウムの夜(2005)

メディア映画
上映時間107分
製作国日本
公開情報劇場公開(荒戸映画事務所)
初公開年月2005/12/17
ジャンルドラマ
ゲルマニウムの夜 デラックス版 [DVD]
参考価格:¥ 5,076
USED価格:¥ 4,300
amazon.co.jpへ

【クレジット】
監督:大森立嗣
製作総指揮:荒戸源次郎
エグゼクティブプ
ロデューサー:
前田章紘
プロデューサー:村岡伸一郎
原作:花村萬月
『ゲルマニウムの夜』(文藝春秋刊)
脚本:浦沢義雄
撮影:大塚亮
美術:金勝浩一
編集:奥原好幸
音楽:千野秀一
スーパーバイザー:羽仁未央
照明:舘野秀樹
録音:阿部茂
出演:新井浩文
広田レオナテレジア
早良めぐみ教子
木村啓太トオル
大森南朋宇川
津和孝行
大楽源太隊長
山本政志赤羽修道士
三浦哲郁荒川
麿赤兒老店主
石橋蓮司小宮院長
佐藤慶戸川神父
【解説】
 花村萬月の芥川賞受賞作を、「赤目四十八瀧心中未遂」の荒戸源次郎製作総指揮の下映画化した衝撃のドラマ。監督は俳優・麿赤兒の息子で、助監督として実績を積み本作で長編デビューとなる大森立嗣。主演は「青い春」「隣人13号」の新井浩文。かつて、鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」で“シネマ・プラセット”という前代未聞の上映形態で話題を集めた荒戸プロデューサーが、今度は上野公園東京国立博物館敷地内に“一角座”という劇場を開設、本作を最低でも6ヵ月間ロングランすることをあらかじめ確約して上映するという意欲的な試みが実施された。
 教会の教護院に舞い戻ってきた青年・朧。ゲルマニウムラジオから流れてくる“神の囁き”を聴く朧は、欲望のままに冒涜の限りを尽くす。だが、それは宗教を試し、神の存在を問うているかのようでもあった。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
18 8.00
下記フォームからあなたのこの作品に対する採点を投票してください。
メールアドレス年齢性別
評価 (低い←→高い)
12345678910
【ユーザーコメント】
投稿者:はこまる投稿日:2007-08-09 01:02:38
花村萬月の原作は未読(後日読了しました。下記参照)。スローテンポの長回し。哲学的かつ観念的な内容。人間・動物を問わず登場するものすべてが罪を犯し続け、罰を受け続ける・・・。

こういう映画大好きです。

主人公朧(ロウ)は時には神となり、時には受難者となる。自らに天罰が下されないことに苛立ち、不敵なまでに神を挑発し、罪を犯した罰を切望する。
主演の新井浩文が底光りする存在感を魅せています。かなりグロテスクな描写が続きますが、冒頭に降りしきる雪のように最後までその立ち振る舞いが汚されることはありません。Longislandさんもおっしゃっていますが、現代日本映画において誠に得がたい俳優です。ラスト、至福の表情に満たされながら「匂いに罪はない・・・」と鶏小屋で嘯く表情が素敵。

また、本作がデビュー作の大森立嗣監督。この非常に文学的な内容をうまく映画的に消化しています。まだまだ文学と映画は、ここ日本においては逢瀬を重ねているのですね。罪深きキャラクター達を見つめる視線はブレッソンの眼差しを感じさせました。描写とトーンを合わせている為この場合ダイアローグも気にはなりません。
弟さんの大森南朋(本作にも出演)は今年NHKのドラマ『ハゲタカ』で本格的ににブレイクしましたが、兄弟共々(お父さんは黙っていても何かやるだろうから)日本映画の楽しみな才能です。

追記:日本映画の伝統にのっとってか、セリフがかなり聴きづらい本作ですが、一番聴き取りにくかったのが農薬にこだわるドロップアウトする修道士の人。クレジットを見て笑いました。山本政志監督、なかなかよかったですよ。

9月1日:追記
映画を見た後、気になっていたので文春文庫から発売されている原作を読んでみました。芥川賞受賞作、コテコテの純文学だったのですね。
「王国記機廚搬蠅気譴進語は「ゲルマニウムの夜」「王国の犬」「舞踏会の夜」と三つの章に分かれてはいますが、映画の構成は、これらの物語をほぼ順番通りなぞる形で映像化しています。ちなみに、ラストで朧(ロウ)が少年の足の指にたまった垢の匂いを嗅いで言うセリフは、原作では「・・・・サイレージの香りだ」となっています。
また、不思議なことに、映像で見ればかなりグロテスクだった内容も、花村萬月の文章でそれを味わうと、どこか清々しく、ゆっくりと解けていくような甘美な気分さえ堪能できました。やはり文学は楽しい。

以下、原作から気に入った文章を少し引用します。冷たく凍る倉庫で、朧(ロウ)がシスターを相手に童貞を失うシーンです。

(引用開始)「ああ僕の上で踊る女は寛容仁慈甘美にまします童貞マリアだ。僕は女の乳首に吸い付いて歯を立てた。女が好むのだ。そうされることを好む。痛く、痛くしてください。切れぎれに訴え、さらに切なさをました縦皺を眉間に刻み、胎内の僕に対する翻弄の度合いをます。眩暈をおこしつつある脳髄の片隅で、祈りとは反復に意味があるということを僕はいきなり理解した。いまおこなわれている性行為と同様に反復が祈祷の意味をもたらすのだ。寛容仁慈甘美にまします童貞マリアでも南無妙法蓮華経でもなんでもいい。すべての快楽の本質は、反復にある。その事実において祈りと性行為がイコールで結ばれることを理解した。僕は宗教の真の快楽を知りつつあった。自我なき反復。これが最上のものだ。キリスト教において性が嫌悪回避されるのは、快楽というひりつくおまけで誘って、祈りよりもわかりやすいかたちで簡単に自我なき反復の境地に誘い込むからなのだ。祈りという忍耐を要する自発的行為の果ての自我なき反復よりも、本能に従うだけの性の反復の果てに起きる自我消失のほうがわかりやすいし、なによりも行いやすく、性と死の単純化モデルとして機能しやすい。だが、これを素直に認めてしまうと禁欲をメソッドとする教義は崩壊してしまう。苦労してるんだな、と嘲笑いかけたが、よく考えてみると忍耐と禁欲の果てに得られるもののほうが歪みが加わるだけに快感としては数段上質ではないか。動物的快感が強烈な熱狂をともないながらも線香花火じみていることは、いま、この瞬間の炸裂、白濁の放出が如実に示している。宗教的快感は欲深い。人がつくりだした究極の快楽だ。人の快楽はねじれにある。僕は肉欲に溺れながら、あるいは肉欲に溺れる女を適当にあやしながら、宗教的快感に対する切実な欲望をもてあましていた。(引用終わり)
投稿者:bond投稿日:2007-06-09 00:38:24
伝えたい事は解ったし、見応えもあるが、表現がエログロ過ぎ。石橋蓮司もいい役者なんだけど、こんなんばっかだなー。
投稿者:irony投稿日:2007-04-13 16:54:33
 さぁ、この作品で゛まとも″な人はいるかなぁ? 一般的な人は見ない方が賢明…で、舞台となる場所は童話なの?  石橋蓮司は熱演してましたよ 犬と…(笑)
投稿者:Longisland投稿日:2005-11-04 20:16:42
今年の東京国際映画祭コンペは例年に無く不作も本作品を観れたことは僥倖。
作品の持つ『力』から言えば間違いなく本作品はグランプリ(と個人的には思う)。
キリスト教・聖職者等一般の日本人には理解しにくい内容も、スリムで精悍になった新井浩文の圧倒的な存在感、残酷で不快な描写の連続も画面から滲み出る緊張感は観客を引っ張ってゆく。
人間の醜さ、聖職者の偽善、汚いものを覆い隠す雪、特に夜の雪のシーンは素晴らしく美しい。大森監督の美意識に敬服。

公開は上野の専用劇場らしいですが、くれぐれも体調を整えてからの鑑賞をお勧めします。T!FFでもツバ・痰・汚物等に耐えられない観客の途中退席目立ちました。

追記 06-01-09
  自分の05年邦画No.4でした
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ ベスト10第7位
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【DVD】ゲルマニウムの夜 デラックス版2007/01/25\4,700amazon.co.jpへ
【レンタル】
 【DVD】ゲルマニウムの夜 デラックス版レンタル有り
【広告】

【スポンサーリンク】



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION