太陽(2005)SOLNTSE | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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【クレジット】
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【解説】
ロシアを代表する映像作家アレクサンドル・ソクーロフ監督が歴史上の人物を描く全4部作のうち、ヒトラーの「モレク神」、レーニンの「牡牛座 レーニンの肖像」に続く第3作目。今回は昭和天皇ヒロヒトに焦点を当て、敗戦直前からマッカーサーとの会見を経て人間宣言を決断するまでを描き、綿密な考証と想像力を駆使して天皇ヒロヒトのひとりの人間としての孤独と苦悩を見つめる。主演はイッセー尾形、共演に桃井かおり。
1945年8月。疎開した皇后や皇太子らとも離れ、地下の待避壕か唯一残った研究所での生活を送る天皇。敗戦が決定的となる中、御前会議では陸軍大臣が本土決戦の用意あり、と息巻く。それに対して国民に平和を、と願う天皇は降伏を示唆する。空襲の悪夢にうなされ、皇后と皇太子の写真を優しく見つめる天皇。やがて、連合国占領軍総司令官ダグラス・マッカーサーとの会見の日がやってくる…。
1945年8月。疎開した皇后や皇太子らとも離れ、地下の待避壕か唯一残った研究所での生活を送る天皇。敗戦が決定的となる中、御前会議では陸軍大臣が本土決戦の用意あり、と息巻く。それに対して国民に平和を、と願う天皇は降伏を示唆する。空襲の悪夢にうなされ、皇后と皇太子の写真を優しく見つめる天皇。やがて、連合国占領軍総司令官ダグラス・マッカーサーとの会見の日がやってくる…。
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【ソフト】
| 商品名 | 発売日 | 税込価格 | ||
|---|---|---|---|---|
| 【DVD】太陽 | 2007/03/23 | \4,935 |
【レンタル】
| 【DVD】 | 太陽 | レンタル有り |
【ニュース】
| DVDリリース情報:「DEATH NOTE デスノート」「太陽」etc. | 2007/01/15 |
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アレクサンドル・ソク―ロフ監督作品
「太陽」は日本人必見といってよいでしょう
http://mototencho.web.fc2.com/2006/taiyou.html
美術がいい。「低予算映画」というコメントを見かけたが、その通り。「チープ感」がある。
昼メロ(TVドラマ)のような照明で、思いっきりフィルターを掛けた感じのスモーキーな画面。
アングルはちょっとエリア・カザンっぽい(まあ適当な感想だが)。
とにかく、韓国人が撮ったら、まずこうはならないだろう、という上品な映画。
問題の昭和天皇の扱いについては、ザクッと言えば、3つ想定される。@「断罪」、A「侮辱」、B「同情」だ(いまどき「賛美」というのはありえないとして)。
このうち、時の流れが可能にした「侮辱」と、毒にも薬にもならない「同情」が採用されており、下品になりやすい「断罪」は除去されている。
おかげで、わりと品良く出来あがっていた。
「侮辱」に関してはなかなかのもので、皇居に押しかけて来た米兵たちが、チョビひげの天皇を「チャーリー!チャーリー!(笑)」とはやしたてながら写真を撮りまくるシーンや、敗戦直後、自室に科学者を招いてオーロラ談義に熱中する天皇のまわりを、蝿の音がブンブンブンブン取り巻いているシーンなど、まさか顔に蝿が止まるんじゃねえかと、ハラハラさせられた。
まあ、そこまではしなかったけど(むごすぎる)。
監督のホンネは、マッカーサーの呆れ口調「子供みたいだ」、および、ラストで天皇に胸を貸して甘えさせ、「来なさい」とばかりに彼を連れ去っていく皇后の映像に集約されている。ぶっちゃけ、子供だから責任免除ってお話だ。
(余談:TNO氏がマッカーサー役の大根ぶりに不満を述べているが、これは、やりたい俳優がいなかったんじゃねえか?アメリカ人もバカではない。日本の象徴を侮辱する1番リスキーな役。ロシア人がやったほうがイイくらいだ。それにくらべりゃ、イッセー尾形は「侮辱される」役なので、まだリスクが低いと言える。)
ソクーロフが描出した太陽と廃墟となった東京の光がこの世のものとは思えない。いつもと変わらず彼の映画はこの世のものとは思えない。
西部邁がこの映画について、監督に助言する日本人スタッフが左寄りの人だったのではないかという考察をしていますが、鋭いと思いました。例えば、国民が焦土で苦しんでいる最中に「春爛漫」などという言葉を使って歌を詠まれるシーンがありますが、日本人なら違和感を覚えずにはいられないのではないでしょうか。また、良く分からぬ独り言を言わせたり、東京の廃墟が焼け野原でなく瓦礫の山だったりというところを見ると、ネクローソフが天皇をヒトラー、東京をベルリンと重ね合わせながら造形したのかな、とも思えてしまいます。しかし、全体的な内容的には左寄り、というより、天皇や日本文化に対する知識が根本的に不足している、といった感じであり、そこが又残念なところです。しかし、ネクローソフが昭和天皇に悪意を持って製作していないことが分かるのが救いです。
あと、イッセー尾形の昭和天皇や戦時中の御所らしきセットの出来はとてもよかったです。桃井かおりの香淳皇后は本物全く無視の架空の人物になってしまっていますが、映画の中の人物としてはいい造型でした。
とても美しいコメディ映画である。ファニーでキュートな、昭和の天皇。嗚呼。
認めるが、面白くない退屈な映画だった。
映画は、イッセー尾形を主演に迎えた時点で、製作者側の成功は保障された
ようなものだろう。マニアックな彼の一人芝居は滑稽で哀しみを感じさせる。
口の動き、車に乗る時の猫背な姿。思い出されてしまった。
日本で作られない映画であると同時に、俳優にとっても決断のいる作品である。
滑稽であればあるほど、国民感情として複雑な気持ちになるだろう。
ただ、救われるのは、可愛いおじいさんだった昭和天皇への製作者サイドの
子供のような「罪のない人」という人格描写だった。
愛されているのは、皇后と皇太子だけと語り、もうひとりの自分に独り言を
ボソボソと話す。恐ろしいまでの閉塞感の孤独。そこには、かつて愛した
『ローマの休日』『会議は踊る』のおとぎ話は存在しない。
『ラスト・エンペラー』の日本軍部に利用される姿は、本国にもあったのだ。
天皇として生きていくことの辛さを、ロシア人監督が描いてしまったことに
驚きと嫉妬さえ感じさせるが、また、こういう描き方しかなかったのかとも
感じられた。
判りやすい映画ではない。一見の価値はあるが、それを堂々と言える映画ではない。
ロシア人が描いたとは思えないほど、人間・ヒロヒト天皇に肉薄していたと思います。 桃井かおりの皇后も実在の方と少しイメージが違うものの、イッセー尾形とともに雰囲気がありました。
昭和天皇に戦争責任があったかどうか、何故あのような事態に陥ってしまったのかは、我々日本人が緻密に検証を重ねてゆかねばならない問題だと思います。
「君臨すれども統治せず」。
これが、祭祀長である天皇にふさわしいのでしょう。
明治天皇が初めて軍服を着用した姿を見た皇后が、「こんなお姿になってしまって。 国は滅びてしまうのではないか。」 と仰られたというエピソードを思い出しました。
前半部も、彼の造形する天皇の人格に説得性を持たせるためであろう、愚にもつかぬエピソードをちんちんたらたら積み重ねるが、退屈しか産みえていない。目玉は鯰の爆撃機が帝都を焼き尽くす幻想シーンだが、こういうものは本来は余禄であって、これが目玉になっては映画は失敗だ。
しかし、天皇が人間宣言をするにあたり、自己の内面にも片を付けるべき問題があったとする発想は素晴らしい。私は、これは日本の天皇ではなく、ソクーロフの天皇なのだと思う。日本の天皇がロシア人の天皇にもなりうるということは、世界の天皇にもなりうるということだ。私は、この発想に大いに魅力を感じるので、ソクーロフの『太陽』を支持することに決めた。6
本作はソクーロフ監督の権力者を描いた映画の三作目だが、他の作品を観ていないので比較しようがない。しかし視点をそこに置いて観るために、そして作品をよく理解するために「比較」は最も理解しやすい手段であるため、どうしようかと思っていたら、たまたま最近エイゼンシュテインの『イワン雷帝』を観直しており、これと比較することにした。同じロシア映画だしね。
『イワン雷帝』では真正マルクス主義者のエイゼンシュテインは、内心とは裏腹に頭を下げる卑怯な貴族達を否定的に描いていると同時に、皇帝という地位にいる人間に対して傍観するような醒めた視点で描いている。しかし人間としての雷帝の孤独はちゃんと描いている(淀川長治氏も第一部の、死の床で息子を誰も支持してくれない雷帝のシーンを高く評価していた)。
代わって本作では天皇は主体的に描かれている。マッカーサーとの会見シーンで、服装や英語で喋ることによって彼と差があるかように感じるが、発言の中身は対等に話している。つまり監督の方向性は明らかに天皇の方に向いているのだ。そして宣伝にもあるように彼の人間としての孤独が本作には漂っている。主体的に描いている分その孤独は重々しい。ほとんどのシーンがイッセー尾形の独演状態なのは、このためである。
動的なシーンがほとんど無いなかで、音によって緊張を盛り上げたりするのはさすがだと思いますね。この音に関しては劇場で観て良かったと思いました。迫力や感動を引き起こすことだけが音響ではない、映画の構成要素としての「音」ということを知るべし。
欠点はあるが隙のない映画だと思う。ソクーロフ監督の人物描写も品があって中々良い。これが邦画だったら孤独に泣き叫ぶ天皇とか登場するんじゃないんですか。日本人の感覚はもう病的だね。
音声は日本語と英語のみ、それもオープニング&エンドクレジットが英語版だった。全然ロシア映画という感じがしない。
フェリーニ映画を資金面で支えたイタリア国営放送RAIが制作協力している。優れた映画は国境を越えるということだろう。
7点+α
ソクーロフ監督が描こうとしたのは、日本の天皇という姿を借りた王の果てしない孤独ではなかったか。自らの名において拡大し、悪化した戦局に置き去りにされた小柄な王。現人神を生きなくてはならない宿命。
これをロシアの監督が撮った、という事実に驚く。いつの間にか再び禁忌として触れることも憚れる存在となりつつある天皇を、ひとりの人間として描こうとするのだから。
よく考えてみると、私は昭和天皇の会話を殆ど聞いたことがない(玉音放送は一方的な「玉音」である)。数回の記者会見と園遊会で著名人に短く質問し、「あ、そう」と答えるのを聞いたくらいか。彼がどのように喜び、どのように哀しんだのかは、周辺の人物の記憶か回想に頼るしかないのだ。だからイッセー尾形の演技も「多分似ているんだろーなー」としか思えなかった。当然侍従長らとのやりとりも同様である。しかし冒頭に書いたように、似ているかどうかはさして意味があることではない。私には、海洋生物学を愛したひとりの王の徹底した孤独にこそ、空洞化した大日本帝国の悪しき無責任体制が象徴されているように感じられた。
イッセー尾形演じる天皇は、ところどころコミカルなシーンもまじえ、愛すべき人物として描かれている。そのことの是非はともかく、天皇を主人公にした映画などこの国では考えられない現状においては、ただただ慧眼をもってこの作品を作り上げたスタッフに敬意を表するばかりだ。
期待通りの出来、っていうか期待してた通りで、初めて観たとは思えない位
思った通りで吃驚しました(笑)。
映画の題材としては、昭和天皇ってことなんでしょうが、ま、この際、昭和
天皇は抜きにしておいて、2時間たっぷりイッセー尾形の演劇っていうか、
演芸を堪能できるのが一番素晴らしい。
正直、イッセー尾形が誰を演じるのでも構わない、できれば、僕らが良く知
ってる人が良いって程度の話。ソクーロフも言ってる通り、本作は、
ドキュメンタリーでも歴史そのものでもない訳で、今まで語られてこなかっ
た昭和天皇を史実を参考(元)に、その人間性を勝手に作り上げた芸術上の
空想。それを、見事にイッセー尾形は演じきったと思う。
一番好きなシーンは、マッカーサーから葉巻をもらうシーンで、日本語混じ
りの英語を話すところ。笑いました。
映画の焦点は天皇の人間性だ。だが玉音放送をめぐる争いなど日本人にはなじみの昭和天皇の情景はなく、逆にひどく穏やかな彼の日常が描かれる。そしてそれこそが昭和天皇の真の姿を映している。それはどんなものか?監督の視線は一見穏やかだが実は非常に鋭い。
2百万人の日本人が死に、マッカーサーも含め周囲の誰もが彼の政治的立場を問うとき、果たして天皇の関心事はなんだったろう?それを観客は見極めて欲しいものだ。
かなり期待して(あんまり行きたくない)パトスに並び観たのですが…
正直DVDでの鑑賞で十分、暑い中銀座の場末劇場で観る必要は無かった。
昭和天皇の日常を描いたわけでもなく、戦争責任者としての葛藤を描いているわけでもなく、現人神を捨てる苦悩が描かれているわけでも、家族愛物でもない。昭和天皇の人としての苦悩や孤独の描き方が表層的、思わせぶりな映像の垂れ流しにしか感じられず、私にはソクーロフ監督の意図が伝わってこなかった。
天皇ヒロヒトにも侍従にも共感できず、悲しみも理解できず、
人柄にも惹かれず。
歴史に詳しい人なら楽しめる…かも。