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ありがとう -「奈緒ちゃん」自立への25年-(2006)

メディア映画
上映時間105分
製作国日本
公開情報劇場公開(「ありがとう」製作上映委員会=いせフィルム)
初公開年月2006/09/30
ジャンルドキュメンタリー

【クレジット】
監督:伊勢真一
脚本:伊勢真一
撮影:石倉隆二
編集:伊勢真一
題字:西村奈緒
出演:西村奈緒
西村信子
西村大乗
西村記一
【解説】
 ドキュメンタリー映画監督の伊勢真一が脚本・演出・編集を担当した長編記録映画。姉の子供である奈緒ちゃんは生まれつきてんかんと知的障害を持っていた。彼女を8歳のころから記録していた伊勢は、1995年に記録映画「奈緒ちゃん」を公開、さらにその11年後に本作を公開した。「長くは生きられないのではないか」と心配されていた奈緒ちゃんは、32歳になって家を出て、グループホームで自立している。本作は奈緒ちゃんとその家族の姿を、25年にわたり記録し続けたドキュメンタリーだ。
<allcinema>
【関連作品】
奈緒ちゃん(1995)第1作
ぴぐれっと(2002)第2作
ありがとう -「奈緒ちゃん」自立への25年-(2006)第3作
【ユーザー評価】
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【ユーザーコメント】
投稿者:黒美君彦投稿日:2007-01-13 17:58:12
『奈緒ちゃん』(95年)、『ぴぐれっと』(02年)の続編。重度のてんかんと知的障害がありながら、家族や地域の支えで育った西村奈緒さんが30歳を過ぎ、家を離れてグループホームに入所し、自立しようとする。
だが、奈緒さんもさることながら、定年間近の父と母、夫婦の関係がかなり正直に映し出される。時にそれは激しい口論にもなるが、そのはざまで奈緒さんが絶妙のタイミングで割って入ったりする。家族のバランスというのは実に微妙だ。

私は自らを飾ることなくありのままの姿を見せる―それは時として頑固な悪役?だったりするのだが―父親の大乗さんの姿勢に好感を抱くのだが・・・いやあ、家族というのはなかなか難しい(苦笑)。
投稿者:takaya投稿日:2006-10-24 11:26:43
Arnold von Bruckの"AVE MARIA"が家族の生き様を讃えるように、流れる。
「家族って終わらないのよね」
子供らを育てたお母さんがつぶやく言葉。

「家族の問題点ばかり取り上げるのではなく、家族のありのままの姿を捉えたかった」と語る伊勢監督の言葉通り、生きている証が「ありがとう」なんだなぁ。

インターネット新聞JANJANにも記事として投稿しています。
http://www.janjan.jp/culture/0610/0610142748/1.phphttp://www.phoenix-c.or.jp/~takayan/documents/essay/janjan.html
投稿者:ペキンパ投稿日:2006-09-21 23:55:25
【ネタバレ注意】

奈緒ちゃんは32歳になった。お母さんは62歳。お父さんは2005年8月29日に定年退職し、“毎日が日曜日人間”になった。弟の記一さんは「ぴぐれっと」の新しい挑戦であるグループ・ホーム「みなみ風」の責任者となった。

この『ありがとう』の最大の事件は奈緒ちゃんのグループ・ホーム入所であり、それは親にとっての子離れ、子にとっての親離れ問題である。

また定年退職するお父さんと、これから毎日自宅にいて顔をつき合わせる夫婦の問題が描かれている。奈緒ちゃんをグループ・ホームに入れることに反対しているお父さんは、どことなく夫婦水入らずの二人だけの生活の茨を感じていて、奈緒ちゃんを必要としているように見える。

親父としての一家を支えた自信とともに、夫として妻に十分にはしてこなかった反省や後ろめたさもあるのだろうが、無垢な奈緒ちゃんがいるだけで、時間は稼げるし、少しずつ溶け込むことも可能だろう。

お母さんの取り組みが真摯なものであればあるほど、夫や、もう一人の子供である弟の家族関係は通常こじれやすい。ボクの知る家庭でも障害を抱えた家族、とくに兄弟は愛情を十分に注がれなかったという不満から崩れていきやすいのだ。

夫が酒や女性関係に没頭したり、仕事一辺倒のスタイルを取っていく例をたくさん見ているボクには、この弟・記一さんがグレずに奈緒ちゃんの世話をしていく姿は驚嘆に値し、それほどお母さんの苦悩を見つめていける青年に育ったことは涙が出るほど嬉しいと思う。

プーちゃんという愛犬が重要な役割を果たして登場する。このプーちゃんが死んでしまったとき、西村家のお墓に入れようとする皆にお父さんが反対する。人間の墓に犬畜生を一緒にいれてはならない。そんなことは常識じゃないか!というわけだ。

家族なんだから入れてなにが悪いのという意見に、お父さんは自分が教えられて育った理屈で対応する。

どんなに可愛がった犬でも死んでしまったら災いするんだぞ。犬畜生といって霊としては下等なのだ。と、それがどんなに正確なことかはわからないのだが、お父さんも、同じような教育を受けていたのだろう。

誰もが愛し愛された家族としてプーちゃんを同じ墓に入れて何が悪いのかという現実的な選択をしようとしたけれど、お父さんの気持ちもすごくわかるボクには、この論争は他人事でなかった。

多くの勇気と微笑みを与えてくれた奈緒ちゃん3部作の一旦は終了である。

しかし、この家族がどんな人生を歩むのか、どう年を取っていくのか。まだまだ観ていきたいと思うのはボクだけではないだろう。

ほんとうに「ありがとう」と言いたいのは、観客の方なのだよ

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