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天然コケッコー(2007)

メディア映画
上映時間121分
製作国日本
公開情報劇場公開(アスミック・エース)
初公開年月2007/07/28
ジャンル青春/ドラマ/ロマンス
もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、
ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう
天然コケッコー Blu-ray スペシャル・エディション
参考価格:¥ 4,104
価格:¥ 2,426
USED価格:¥ 1,825
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 Photos

【クレジット】
監督:山下敦弘
企画:前田直典
エグゼクティブプ
ロデューサー:
豊島雅郎
春藤忠温
山路則隆
谷泰三
御領博
森元晴一
プロデューサー:小川真司
根岸洋之
原作:くらもちふさこ
『天然コケッコー』(集英社『コーラス』連載)
脚本:渡辺あや
撮影:近藤龍人
美術デザイナー:金勝浩一
衣装:小林身和子
編集:宮島竜治
音楽:レイ・ハラカミ
音楽プロデューサ
ー:
安井輝
主題歌:くるり
照明:藤井勇
装飾:武藤順一
録音:小川武
助監督:小野寺昭洋
西山太郎
出演:夏帆右田そよ
岡田将生大沢広海
夏川結衣お母ちゃん(右田以東子)
佐藤浩市お父ちゃん(右田一将)
柳英里沙田浦伊吹
藤村聖子山辺篤子
森下翔梧右田浩太郎
本間るい田浦カツ代
宮澤砂耶田浦早知子
斉藤暁篤子の父
廣末哲万シゲちゃん
黒田大輔松田先生
大内まり美都子(大沢君のお母ちゃん)
田代忠雄
二宮弘子
井原幹雄
【解説】
 くらもちふさこの同名コミックを「リアリズムの宿」「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘監督で映画化したさわやか思春期ストーリー。田舎の美しい里山の風景をバックに、方言丸出しの少女がのんびりした日常の中で淡い初恋に心ときめかせ、ゆっくり成長していく姿をほのぼのとしたタッチで綴る。主演はTV「ケータイ刑事 銭形零」の夏帆、共演にTV「生徒諸君!」の岡田将生。
 山と田んぼが広がる木村町。中学2年の右田そよは、小中学生合わせても全校生徒たった6人という小さな分校に通っていた。そんなある日、東京から一人の男子生徒が転校してくる。彼の名は大沢広海。そよにとっては初めての同級生。都会の匂いをまとったかっこいい男の子の登場に心波立つそよだったが…。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
540 8.00
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【ユーザーコメント】
投稿者:いまそのとき投稿日:2012-10-04 21:14:50
ちょいと疑問に思ったこと、言ってもいいですよね。少女コミックそのものを決して馬鹿にはしませんが、このなんともゆるーいテンポに馴染めなかった。ローカルな方言の響きも決して悪くはないんだけどね。多分、狙いは夢見る女子のほんわか初恋物語にしたかったんだろうね。リアルな失恋物語だったらも少しましだったかなと思えるくらい、残念だけど、中くらいの印象でしかなかった。むかーしの渡辺満里奈に似てますよね。夏帆。
投稿者:陸将投稿日:2011-07-21 18:09:20
【ネタバレ注意】

本作の最大の魅力は、主演の夏帆と岡田将生の瑞々しい透明感だと思う。
大自然に囲まれた田舎町で、青春の煌きを放つ2人。
面倒見がいい田舎育ちの女子と、ぶっきらぼうで都会育ちの男子。

2人が一緒に歩いている場面が魅力的だ。
両者の間でのたどたどしい会話、ぎこちない空気。
そこには心の揺れ動きを正直に表現できない、あるいは隠し切れずに表面に出てきてしまっている、思春期の人間の姿がある。

自分の心の奥底で初めて感じる気持ちに、自分自身がどう反応するのか。
そんな戸惑いや迷い、あるいは自分の鈍感さを嫌悪してしまうといった感情を、特に夏帆が見事に演じている。

ただ、本作は決して田舎をユートピア化して描いてはいない。
田舎が持つ閉鎖性も描くことも忘れていないのだ。

田舎が持つ汚れのない純粋さは、同時に汚れたものや嫌なものは隠しているということでもある。
上級生の配慮によって、あるいは親の教育によって、穢れのない世界が作り上げられている。
だが、そんな共同体に都会から入ってきた余所者も、最終的には共同体の一員として生活する道を選ぶ。

本作を観ていると、何故か心にモヤモヤ感が残る。
それは、田舎は汚れた心を浄化してくれる働きがあるのか、それとも汚いものを隠して純粋さを保っているのか分からなくなるからである。

ただ、自然な透明感であろうと、人工的な透明感であろうと、その“透明感”という空気の中で、若者たちが生き生きと息づいているもまた確かなことである。

投稿者:paris1895投稿日:2010-03-27 19:32:19
 なるほど、全編、才能と野心を静かに煮えたぎらせていることを感じられずにはおれない監督なのかもしれない。
あからさまなミスキャストの主役2人の健闘も褒め讃えるべきなのかもしれない。

 だが、この映画はけっして褒められたものではない。
 なぜならキャメラはテレビ的なポジションから抜けきっておらず、監督は才能と野心に振り回されて、決定的に映画をつかみそこねている。
 ただ冗長につつくロングショットを重ねて、愚かなアン・リーのように静謐さを気取るよりは、『エデンより彼方に』のトッド・ヘインズのように的確なタイミングで見事なクレーンショットを撮ってしまったり、トニー・スコットのように一見無意味に積み重ねられた雑多で断片のようなショットの連鎖が思いも寄らぬ場所へと正確に導いていってくれるような大胆さこそが、映画にふれる僥倖をもたらすきっかけとなるはずだ。

 この映画の監督は、才能とクレバーさだけではキャメラを回しても、それは映画にはならないということを証明している監督だ。いくら才能があっても、いくら頭がよくても、そんなもの映画を撮るときにはなんの役にもたちはしない。
 映画を撮るときに必要なのは、映画からの呼びかけである。映画に愛されたものだけが、映画を撮ってしまえるのだ。
 それはウェルズが、シュトロハイムが、キートンが、ニコラス・レイ、エドワード・ヤンが証明している。

 そして、才能に恵まれ、頭脳の明晰さにも恵まれたゆえに、ただの一本も映画を撮れていない、愚かな映画監督、キャロル・リード、リドリー・スコット、ウォン・カーワァイ、岩井俊二などの系譜に連なる胚芽を抱えているのが、この山下敦弘という男なのだ。

 この男の撮る画面は、どこをどう切り取ってもテレビなのだ。
映画が劇場で上映されるものではなく、テレビ画面に投影されるものと勘違いしているとしか思えないほどに、この男の映画はテレビ向けだ。
 映画の特権のひとつはなにか? それは縦構図ということである。
奥と手前があるということが映画の特権のひとつにほかならない。演劇にはもちろんそんなものはない。テレビで、奥に人物を置いたとしても、あの小さな画面ではなにがなんだかわかるまい。
 だが、映画では奥に人物を置いても、それがはっきりと視覚できる。かりに米粒程度にしか映らなくても、それは映画の脈動として波打つことになる。
 つまりそういう映画の血が流れていないのが、この男の映画なのだ。
 われわれはいまこそ、映画を劇場に、銀幕のうえに取り戻すときなのではないか?
投稿者:QUNIO投稿日:2009-12-10 14:57:34
好みとしては前作『リンダ・リンダ・リンダ』だけど、ショットの完成度はこっちが上かも。どこを取っても山下にしか出来ない撮り方だった。特に夏のシーンの分かれ道を真正面から横移動させてロングで撮るとか、かなり実験的な事を盛り込んでるわりに普通に見れるというのは、天才としか言いようがない。

とにかくこれだけ長回しが多いのに全く退屈させない技量ってのはやっぱり恐ろしい程である。ただ、脚本があまりにも凡庸。せっかくの山下独自の演出が薄っぺらいシナリオに依存して典型的ティーン・ムービーに成り下がってしまった。『リンダ〜』のほうが異様な「間」の描写と世紀末的風景で彩られた怪しい作品だと思ったが、今回は少し妥協した印象も受けなくない。そこが残念かな。

夏帆ちゃんの語りは新鮮そのもので山下らしくない「清潔感」がある。それに比べ廣末広哲の「悪臭」に満ちた顔のほうが遥かにインパクトがあり山下的。彼はどちらかというと『松ヶ根乱射事件』の世界の住人だと思う。
投稿者:マーク・レスター投稿日:2009-07-18 11:34:12
【ネタバレ注意】

今作を鑑賞して

           【 終わりがある 儚さ 】
           【 終わりがある 愛おしさ 】
           【 終わりがある 美しさ  】

                             をしみじみと感じていきました。


終わってしまうから、そして、変容してしまうからこそ、この一瞬一瞬が愛おしい。そんな

          小津安二郎映画にみる美学

                       を思春期の彼らの物語の中に見つけたのでした。




序盤から、小中学校の全生徒6人による家族のような空気が

       非常に心地よく
                  感じられていきました。

女の子なのに 島根方言の 「わし」 を連発する意外性のある言葉使いと、音楽のような柔らかいイントネーションの世界に心地よく浸っていったのです。
そんなところに東京から 大沢広海クン が登場して今作の本題が始まるわけですが、主人公の 右田そよちゃん と 大沢広海クン の二人だけの場面になると、今までテンポの良かったリズム感が、突然ギクシャクとし、心地よかった空気感も損なわれていきました。

  今作のキャッチコピー

           「初めての同級生、初めての恋」 

が鑑賞動機であったのに、序盤早々からこのメインテーマにボクは乗り遅れてしまったようなのです。
しかしその直後に、 そよちゃん が小学1年生の さっちゃん の家にお見舞いに行くシークエンスにおいて、人間という生き物の愛おしい部分に触れて思わずホロッとしてしまったのです。
このように小中学生6人の人間関係と、キャッチコピーでの主人公である二人。この二つの関係性において生じた

         自分の温度差  に、
 
                   今作の鑑賞方針なるものが見えてきたようでした。

なんてことをつらつらと思っていたら、そよちゃん の父親役である佐藤浩一氏が本格的に今作に関与し始めていきました。
そうしたら案の定、そよちゃん と 広海クン のシークエンスで感じた以上の違和感を彼の存在の中に見てしまったのです。
小中校生6人が醸し出す特別な空気感を疎外するものが、たとえ今作の主題である そよちゃん と 広海クン の関係性であっても、許しがたい気持ちになっていたところですから、佐藤浩一氏という俳優人の場違いな自己主張によって、この純粋でゆったりとした映画世界が壊されてしまうのではないかと、

        強い警戒心  を、

                  持ってしまったのです。


今作のメインテーマを遂行するために 広海クン と そよちゃん が二人きりの時間を欲っすることにも反発の気持ちを持ってしまったわけですから、そもそも、プロの俳優人の出る幕などあるはずもなかったのです。
そんな雰囲気の中に 広海クン の母親が登場していきましたが、予測通りに彼女のひねた態度を誇張する職業俳優のテクニックが鼻についていきました。
穏やかな 「行って帰ります」 の世界と、そこにアクセントを付加しようとするプロ俳優人の強気な演技が不協和音を奏で、ボクの気持ちを最後まで逆立てていったのでした。




    今作においては
             「行って帰ります」
                       という一般的ではない言葉が、

このコミュニティの住民であることを互いに確認するための暗号のように飛び交っています。
バレンタインのチョコを軸にした 「行って帰ります」 の優しい世界を再確認した時、ボクは自分の中に感じたことのない気持ちを発見したのです。

それは、映画という創作物を鑑賞しているにもかかわらず、

      ドラマチックなことなど一切望まないので、
      このまま皆が無事でいられますように、

                           と願っている自分であったのです。


制限文字数で語りきれず ↓完成版はこちらまで

http://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-77.htmlhttp://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-77.html

投稿者:ジェームス投稿日:2009-06-10 15:22:43
夏帆と岡田将生が二人きりになる長回しのシーンが作品中に何度もあるが、どのシーンも素晴らしかった。ロケーション効果も素晴らしく、ロケ地に行ってみたくなるくらい。夏帆はじめ出演者も脇役もふくめ皆、好演。
                                           
投稿者:幸村和投稿日:2009-02-22 17:12:26
虫の音だけではなく風の音さえも聞こえそうな冒頭の丁寧で美しい山村の風景。ええなあ〜こんなん好きや〜と深呼吸しながら見始めましたが、途中から正直退屈で仕方がなかった。原作は未読ですが、くらもちふさこのマンガ、好きだったんですけどね。この映画はどうなんでしょうかね。

田舎の日常が退屈だって言ってるんじゃないんです。
まず決定的に主人公の女の子が好きになれない。あまりに真っ直ぐで、自己矛盾もコンプレックスも要するに思春期の誰もが持つであろう葛藤が殆どなくて、なんてつまらない女の子だろうとウンザリしました。それでいて純朴かというとそうじゃない。中学生なのに、欲しい上着と引き替えに「あげる」というものにびっくらこいた。スレてんのかスレてないのか理解に苦しむ。てか充分スレてるけど。怖いね。
男の子のキャラのちょいワルぶってんのも若々しいというよりバカな男の子という印象しか受けず、ほほえましさゼロ。土手のシーンもまた気持ち悪い。ボタンくらい自分で付けろ、気色悪い!とうちの連れ合いも言っていたぞ(同じ男性だが)。

ストーリーも(マンガの原作は知りませんが)、主人公の前にイケメンの男の子が突如現れ、全て主人公の思い通りにすすむ。だからどうしたという感じしか受けない。
小さな学校の青春なら、ほかのこどもたちの心理描写ももっと丁寧にすべきだけど、そこは殆ど触れられず。だから最後の学校にお別れするシーンも観ている側としては思い入れが殆ど持てず、もういいからさっさと終わって、と思ってしまいました。

これ何なんでしょうか?美しい自然に囲まれ素晴らしい環境にある女の子がさらにハッピーな青春を過ごす物語?
中学生の青春なら「まぶだち」、中学生の恋なら「幸福な食卓」以上の作品には出会わないなあ。美しい日本の風景ならNHKでも見られる。DVDでも売っている。こんなにつまらないのに2時間。かなり苦痛でした。

ところで今の中学生の修学旅行って、ドラッグストアで日用品の買い物とかするの?何を「修学」してるんだか。それに旅行中って平日じゃないの?なんで前の学校の友達が旅行中に来るの?その子は学校行かなくていいのか!?なんかほんと、理解に苦しむ。

↓曙高等学校でバンドに熱入れて殆ど学校に来なかったあのハリウッド・ゲームの中川君のモデルは中川翔子のお父さんだったんですか!!知らなかった!
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2008-12-17 05:26:34
結局観た。小さ過ぎる音声とか繋ぎを敢えて無視したような編集など、技術的な問題は置いておこう。それでも気になったのは、何を伝えたい映画だったのかという事。それと監督に才能はあると思うが、やはり退屈だった。
投稿者:hayate9投稿日:2008-08-12 20:49:40
大好きなくらもち先生の初映画化ということで期待しましたが、ちょっと平坦かなぁという印象でした。
キャストはよかったです。大沢君(大沢たかおがモデルですよね。多分。ちなみに「ハリウッドゲーム」という漫画には、しょこたんのお父上がモデルの“中川クン”が出てきます)は、イメージとは違いますがカッコイイのでガッカリしません。
次にくらもち作品を映像化するなら、芸能界が舞台の「α」「+α」とかどうでしょう?
投稿者:irony投稿日:2008-07-18 13:23:35
【ネタバレ注意】

 くらもち作品と言えば主に思春期を扱った作品が多い ごくごく日常にありふれた等身大の人物、普遍的な誰もが持つ思春期、そしてそれを紡ぎ出す繊細な心理描写と巧みな表現力が彼女の持つ作品の最大の魅力だと思う(ちょっとした伏線の為のワンカットなんかは好きなんですよ)この作品を見る限り原作は見ていないけどその魅力は損なわれてはいないと感じました。ラストの過ぎ去った過去の煌めき(奇跡的だった日常=チュー)を窓から耽るシーンへの跳躍はそれまでシーン切り替えとは異なっていて、特別なんだなと感じました 土手のボタン付けシーンも切ないやら甘酸っぱいやらで・・・

 主人公を右田そよを演じた夏帆が瑞々しく、大変興味深く見る事が出来ました(このコ見るの女王の教室以来だなぁ) さっちゃんは髪型としゃべりの所為かホタルのセツコを思い出す しかしシゲちゃんは本気で狙ってたのか?(恋愛対象として見る後輩たちも凄いけどなぁ)

 くらもち作品の実写化ってこれがはじめてなのね?吉田秋生さんなんかは結構実写化されてるのにね・・・個人的希望としては「おしゃべり階段」あたりなんかは見てみたい気がする

投稿者:かっこう投稿日:2007-10-27 00:10:53
【ネタバレ注意】

いやぁ、青春だ。大沢が時々ドライだったり、いつかなくなってしまう学校のこと、浮気をしているかもしれない父親のこと、下手に解決するでもなく、日常は淡々と流れる。これが、主人公たちにとっては素敵な青春の一頁なのだ。そして主人公のそよが、なんとも素朴でかわいい。 映画館帰りに、両耳に手をあてて帰りたくなる作品。見たらきっと、そうしたくなる

投稿者:黒美君彦投稿日:2007-08-17 14:11:52
【ネタバレ注意】

原作は未読なれど、本作は“天コケ”の愛称で知られるくらもちふさこの原作の深みすら窺われる好編に仕上がっていた。だから「天コケ体験」といった方がいいのかもしれないが、「コケッコー体験」という言葉が先に浮かんでしまったのでご容赦を。

島根県の田舎の小さな複式学級の学校。誰もが知り合いで、それが居心地よかったり、逆に居心地悪かったりする小さな共同体。
でも、子供たちは子供たちの世界を作っていて、お姉さんたちは子供たちを引率して海に出かけるのだ。耳に手をあてたときに聞こえるぐぉぉ…という音に、それぞれが耳をすましながら。
「耳澄ましてみんさい。ほれぇ、山の音がゴウゴウ聞こえるけぇ」
てくてく歩く子供たちの眩しい夏の一瞬。
それだけで胸が締めつけられる。

朴訥とした田舎の美少女右田そよ(夏帆)が愛らしい。
当たり前のように幼い子たちのお姉さん役を買って出ているが、大沢広海(岡田将生)が東京から引っ越してくると、そよの弟浩太郎(森下翔悟)は兄貴役の広海と遊びたがる。そんなディテールがまたいい。
そよと広海の淡い恋も、何でもありの現代にあってストイック?で微笑ましい。
夏帆のお父ちゃん(佐藤浩市)と広海の母・美都子(大内まり)の浮気?と、大人の世界を垣間見た夏帆の距離感も何だかいいのだ。
そんなこんなで、一歩一歩子供たちは大人へと育っていく。

何てことのない田舎の四季。でもそこでの一瞬一瞬の輝きが胸を打つ。
豊かな自然と一体になって、ゆっくりと育まれる子供たち。
まさに「コケッコー体験」を堪能した。

渡辺あやの脚本が素晴らしい。山下敦弘の演出ものびのびとしている。学校の先生など脇役もなかなかよかった(にゃんこも芸達者!)。
難をいえば、ちょっとだけ長いか。後半もう少し刈り込んでもよかったかも知れない。しかし、それを補って余りある「コケッコー体験」。豊かな気持ちに包まれる作品だった。はこまるさんのコメント通り愛すべき作品だ。

投稿者:はこまる投稿日:2007-08-13 21:35:18
若き天才監督が20代から30代に跨る時期に撮った作品になります。脚本は渡辺あや。新たなパートナーシップです。
作風の微妙な変化が興味深く、飛翔と停滞の予感が絡み合い実にスリリングですが、ひとつの節目において山下敦弘が、くらもちふさこに出会ったということは、今後彼が進むべき道が指し示されたのでは?と思うのですが皆さんはどうでしょう。
そして、ある意味実写化不可能と思われたくらもち女史の名作漫画を、ここまでデリケートに映画化した手腕はやはり得難いものがあります。クスクス笑わせながら登場人物たちがだんだんと愛しくなっていきます。子供たちを見つめる視線は小津の域に達しています。

美しい四季に彩られた田舎の風景(撮影は近藤龍人)テクテク歩く子供たち、そして山下がいれば大金やCGがなくったって極上のファンタジー映画が撮れるのです。
イケメンの転校生にときめき、戸惑う少女の喜び。初めての挨拶。一粒の涙と祭りの後の軽トラの荷台。ブカブカの学生服を着て登校する浩太郎を、ニヤニヤしながら縁側から見つめるおじいちゃん、おとうさん、そしてにゃんこ。あまりにも切ない世界の中心となる田んぼの土手、ファーストキス・・・。

ヒロインそよを演じた夏帆ちゃんが見事な演技と存在感を見せています。ほぼ全篇出ずっぱりですが、春、桜の下で高校の制服を纏うラスト(はい、溝口のあの映画ですね)まで、本作の成功のすべては彼女の透明感ゆえです。年末に行われる各映画賞では間違いなく新人賞を独占することになるでしょう。彼女の前途に幸多からんことを。

山下はつげ義春の世界を映像化した『リアリズムの宿』(03年)でも日本映画の収穫となる結実した仕事を残しましたが、本作もこの時代に何食わぬ顔をして存在している奇跡のような作品となっています。そしてその美しさは、混乱を極める現代に生まれ、時が経つにつれますます輝きを増してゆく魔法の力を持つことになるでしょう。本年度屈指の日本映画。愛すべき作品の誕生です。
投稿者:南平岸投稿日:2007-08-12 20:05:22
(1)盆休みなのに、渋谷の映画館は満員でした。
淡々としたタッチ、ドキュメンタリー調の長廻し。
山下監督(「リンダ リンダ リンダ」)の作風は、健在でしたね。
簡単に云えば、そよ(夏帆)と大沢(岡田将生)の中二〜高一までの日常を描いただけなのですが。
しかし、その背景となる中国地方の四季(夏→秋→冬→春)の美しさ!
秋空を流れる鰯雲と稲穂のショットは、絶品でした。

(2)夏帆は、デビュー当時の宮崎美子を可愛くしたような印象。
東京からのイケメン転校生・大沢が一目惚れする位、魅力充分でした。
と云うより、方言の魔力かな?
(関西圏の方言は、女性が話すと情の濃さ・細やかさが増すみたい。それに比べ、東京の女性が話す標準語の素っ気無くて冷たいこと!)
投稿者:Longisland投稿日:2007-08-01 20:54:55
あの奇跡のような名作『ジョゼ虎』『メゾンド』と同じ、脚本(渡辺あや)、音楽(くるり)、アスミックエース、プロデューサー等々、なんで監督は犬堂一心じゃないんだよ〜(山下監督過去作品は個人的に苦手多い)と不満を胸にシネアミへ…
予想に反し、いいじゃん! なるほどこういう作品だから山下監督なのねと納得。
勝ち負けとか見得とか関係なく人間として正直に生きてゆく、とにかく平凡な人々の何気ない日常生活を切り取って描いてゆく、他人に対し優しく接することの大切さが丁寧に描かれている秀作。
夏帆(いままで観たこと無かった)がド田舎の少女を演技とは思えないほどに素直に演じている。
東京からの転校生、誤解から和解へ、そして彼に対する淡い恋心へ…
でも、彼は東京に帰ってゆく…通常ならそういう展開になるものの
そこは山下監督らしく・・・

期待以上に良かったです。

追記 08.01.02
07年邦画 My Best6
投稿者:リEガン投稿日:2007-08-01 17:12:53
子供たち、特に夏帆が素晴らしい。「オ・ブレネリ」あたりまでは歩き方などにぎこちなさもあったが、日本の原風景とゆったり流れる時間に溶け込んで、最後まで微笑ましく愛おしく輝いていた。みずみずしい演技とはこのことだろう。続きが観たい。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 新人俳優賞夏帆 
【ソフト】
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【レンタル】
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