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シッコ(2007)

SICKO

メディア映画
上映時間123分
製作国アメリカ
公開情報劇場公開(ギャガ・コミュニケーションズ=博報堂DYメディアパートナ-ズ)
初公開年月2007/08/25
ジャンルドキュメンタリー
ムーア先生、急患です。

テロより怖い、
医療問題。
スマイルBEST シッコ スタンダード・エディション [DVD]
参考価格:¥ 1,980
価格:¥ 1,655
USED価格:¥ 1,891
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シッコシッコ

【解説】
 「ボウリング・フォー・コロンバイン」「華氏911」のマイケル・ムーア監督が、今度はアメリカの医療保険問題に鋭いメスを入れる社会派ドキュメンタリー。アメリカは先進国の中では唯一、公的な国民皆保険制度を持たない国。国民の健康保険の大半は民間の保険会社に委ねられている。そのため、高い保険料などが障壁となって、実に約4700万人もの国民が無保険の状態にあるという。しかしムーア監督は、営利を追求する民間企業が運営する現在の健康保険の矛盾は、高い保険料を払って加入している大多数のアメリカ国民にこそ深刻な影響を与えていると主張する。本作はそんなアメリカの医療制度が抱える問題点を、他の諸外国との比較や、医療の現場で実際に起きている治療を巡るにわかには信じがたい笑うに笑えない悲惨な事例の数々、さらにはお得意の突撃レポートを通して白日の下にさらすとともに、そうした不条理な事態を引き起こすカラクリとこうした制度を裏で強固に支えている歪んだ構造にも鋭く切れ込んでいく。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
1299 8.25
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【ユーザーコメント】
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2013-01-18 15:31:19
「マイケル・ムーアのアメリカで病気になってはいけない」といった邦題に変えるべきだったかも。患者を見捨てる程評価が上がる業界の異常さにも、あまり衝撃を受けなくなって来た。
投稿者:umota投稿日:2012-05-03 12:48:40
【ネタバレ注意】

アメリカの医療の問題を通して、アメリカの負の側面を見せ付けられるドキュメンタリー。マイケル・ムーア監督の作品ははじめてみたけど、最後まで退屈せずに見れた。

思ったのは、国民の幸せ度は、国によって大きく左右されるということ。

少なくとも、アメリカは弱者にとって幸せな国ではないだろう。
そして、まともに働いて、それなりの収入を得ている人でも、
大きな病気や怪我でいままでの貯金が吹っ飛んで家まで売るはめになる。

確かに、こんな医療制度はおかしいと思う。

ただ、製薬会社のプロパガンダで、なんでも薬で治ると思い込まされている、肥満などの生活習慣病に溢れてるアメリカ社会において、医療費無料でやっていけるのか?という問題がある。

こんな現状で、医療費無料にしたらやっていけないだろう。

現実に、うつ病や不安障害などの心の病で、何年も長期にわたって薬を飲み続けて直らない人がたくさんいる。本当は、医者も薬で治らないのを知っているのに、そっちのほうが自身に都合がいいからと薬漬けにする。

イギリスでは、医療費の抑制に、認知療法を導入して効果を上げている。
個人的には、医療費や教育にはお金がかからずに、税金を高くしたほうがいいと思っている。

ただ、税金が高くても納得できるのは、国が信頼できるという前提があってからだ。医療を通して生活保護、医療、教育など様々な面で考えさせられるきっかけになったと思う。

投稿者:寺尾おさむ投稿日:2011-11-07 23:12:57
マイケル・ムーア監督は、本作「シッコ」で、先進国の中で唯一、国民皆保険がないアメリカを痛烈に批判した反面、イギリス、フランス、カナダ、キューバなどの医療制度をべた褒めしていた。
しかし、この映画では、日本の国民皆保険制度を紹介し、褒め称える場面は一度も出てこない。
おそらくマイケル・ムーア監督は、日本の国民皆保険の現状をつぶさに観察した結果、「こんなものを映画の中で賞賛したら、私の映画の説得力が吹き飛んでしまう」とでも思ったのだろうか。

もっとも、「シッコ」でムーア監督が賞賛している各国の健康保険制度も、かなり問題を抱えている。
たとえば、ムーア監督は、国民皆保険は社会主義だとの批判への反証として、高級車に乗って優雅な生活をしているイギリスの医師を紹介している。しかし、イギリスの完全無料の国営医療サービス(NHS)は、大きな財政負担が問題となっている。そのため、医療の費用対効果を厳しく評価して、評価が低い医療は制限されているそうだ。
また、フランスでは、税金で賄われる国民皆保険制度が維持されているが、ノーベル経済学賞受賞のポール・クルーグマン教授の著書「格差はつくられた」によれば、フランス国民は、「より多くの医療費を給付する追加の保険に加入するように勧められる」ということだ。
逆に、カナダでは、「政府が給付しているのと同じ項目に重複して、新たな保険に加入することは認められていない」そうだ。その理由は、富裕層だけ、追加保険に入って高額な医療費を保障されるのは不平等だからだ。

翻って、日本の健康保険は、破綻寸前である。
全国民の約4分の1が加入している健保組合の平成22年の決算は、過去最悪の4154億円の大幅経常赤字だった。
http://www.kenporen.com/include/press/2011/201109082.pdf
また、今年2月4日、厚生労働省は、平成21年度国民健康保険(市町村)の財政状況について、実質的な収支は2633億円の赤字となり、前年より赤字額が増加したことを公表した。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000011vw8.html

アメリカでは、オバマ大統領が、大統領選立候補時に、医療保険制度改革への取り組みを選挙公約として、2010年にやっと国民皆保険を導入できた。
しかし、世界同時不況の中、アメリカの財政は逼迫し、国民皆保険を維持していけるかは不透明である。

ムーア監督は、世界の公的医療保険の現状を見て、新作映画で、新たな問題提起をしてくれるのだろうか?
http://osamu-terao.seesaa.net/
投稿者:mototencho投稿日:2010-04-08 08:39:25
“明日はわが身か?”常軌を逸しているアメリカのドキュメント。
「シッコ」は笑いの要素が殆どないマイケル・ムーア作品
それだけ切迫した“悲しい実情”なのです実に。
タイトル通り殆ど“ビョーキ”
http://mototencho.web.fc2.com/2007/sicko.html
投稿者:gapper投稿日:2010-01-06 21:33:31
 アメリカの医療保険問題のドキュメンタリー。

 国民皆保険は、社会主義だと政治家は言うが、保障されるからと言って資本主義からは疑問があっても民主主義の観点からは疑問はないはず。
 政府が強制労働を強いないが、マネーが労働を強制するのが資本主義でるなら、そんな疑問も意味が無いように思う。

 思ったのは、アメリカンドリームと引き換えは何なのかと言うこと。
 自由度が高くチャンスが多いと言うのは、自己責任や自己負担が多いと言うことの裏返し。
 数パーセントの殆どが実現しない夢だけで、払う代償なのだろうか。

 普段映画ばかり見ている人にこそ、この映画らしくない作品を見るべきだと感じる。
 イギリスやフランスの消費税の高さなどを隠していても。
投稿者:投稿日:2009-08-04 19:26:30
単に良くできたドキュメンタリーじゃないか。最後のグァンタナモアポなし突撃は、キューバの医療事情を紹介するために、無理矢理とってつけたって感じで、全体的に無茶な感じやくどさはない。

カナダ・英・仏とアメリカ人がイメージしやすそうな国の医療事情を紹介してアメリカの異常ぶりを際立たせたり、所々で入る短い映像や音楽が上手くハマって笑わせたり、2時間以上もあるのにあっと言う間だった。

それにしても不思議なのは、アメリカ人の圧倒的多数は、お金の不安無しに医療を受けるのが不可能というのが現状なのに、国民皆保険を訴える候補が大統領になれないってことだよね。直接選挙なのに。まあ日本も医療費削減を続ける政党を選び続けてきたんだから似たようなものか。病気はなってみないと実感ないもんね。
投稿者:irony投稿日:2008-10-29 03:59:27
基本的にキリスト教圏なのに率先して十戒や七つの大罪を破る国に国民皆保険は無理ではないのかなぁ? 元々構造的に愚民から金巻き上げる事しか考えない国だしなぁ 政府がそもそも反対というか乗り気じゃないんだし・・・何で直ぐ赤と結びつけるかもようわからん理論 アメリカ国民がこの作品を観て意識が変わればいいんじゃないのかね? よその国を見れば隣の芝生は何とやらで羨ましくも思うが(善い所を表層的に見せ過ぎるきらいがある)、そんな国でもやはり問題点はあるのだろうし、それどころか今じゃ経済崩壊で医療保険どこじゃないだろうしねぇ この先も現状は変わらないんじゃないのかねぇ? 金さえあればフリーカントリーだよ、どこであろうとね
投稿者:ジーナ投稿日:2008-10-27 03:41:11
これまでのマイケル・ムーア作品に批判的だった人もこの作品で訴えている事には文句を言えないんじゃないかな。
華氏911やボウリング・フォー・コロンバインはかなりムーア主観だったから、ドキュメンタリーとしてどうなんだろう?って感じがしたけどコレは実情を見せる作品として上手く作ってあると思います。

実際、病気と闘う人々を映すなど感情移入できるドキュメンタリーになっているので飽きることもありません。
アメリカの保険制度に関しての知識はそれなりにありましたが、(有料なのは知っていたけど)事前の申し込みが無いと救急車の出動に保険が効かないという恐ろしい矛盾に思わず失笑しました。
そんな事をマジメに言える保険会社の根性はアッパレですわ。
そして、こんな詐欺みたいな保険が通用するアメリカって本当怖いわ〜

他の国の保険または福祉関係も観れる工夫もGOOD
アメリカだけ見ると日本にいて幸せ〜なんて思うけど、フランスを見ちゃうと日本も危ないな〜と思わずにはいられませんでした(汗)
医療制度が整っているとは言え、それぞれの国にはそれぞれの問題がある事に触れていないのが公正さに欠ける気はしますが、そこはマイケル・ムーアですからね(笑)

ラストの展開も良かったし、日本人もそろそろ行動を起こす必要があるかも・・・と思わされる作品なので一人でも多くの方に観ていただきたいですね。

とりあえずアクションばっかり流している民放さんのゴールデン映画枠でこんな作品を扱ってみると言うのはどうでしょう(爆)
投稿者:bond投稿日:2008-10-26 15:16:34
医療制度も国によってかなり差があるんだなー。日本も取材してほしかった。フランス人ののんびり気質はああいった制度も影響してるのかね。ムーアも血管ヤバそうだけど、どうするのかな?
投稿者:ノブ投稿日:2008-10-23 16:22:18
【ネタバレ注意】

「シッコ sicko 」(監督:マイケル・ムーア 123分) 
話の内容は、アメリカの保健制度の酷さを描いた話
アメリカでは保険料も払えずまともな治療を受けられない人々や保険料は支払えるけれど保険会社の恣意的な健康審査ではねられ保険に入れない人達や保険に入れても必要な治療に対する支払いを保険会社が拒否したりしてまともな治療を受けられない人達がいるという事を分りやすく描いていた
アメリカでは、保険会社が、できるだけ支出を抑えて利益を出すために治療の支払いをできるだけ拒否するので、治療をできる限り少なくしようというインセンティブが働くために、患者は必要な治療が受けられなくなるという悲惨な結果になっている。保険会社にとって治療の支払いをする事が損になるというこのシステムをなおさない限り、自助努力ではこの傾向はなおらないと観ていて思った。それと対照的だったのはイギリスの医者の給与体系のシステムで、患者に治療を施して病気が改善された結果が多ければ多いほど医者の給料もあがるという制度。こうすれば患者に治療を施し病気が改善されれば医者にとっても利益になるので、真剣に患者を治療するという医者のモチベーションはあがる。その為患者にとっても好ましい結果になる。どうしてもアメリカの保険会社の強欲さとかそれとは対照的なイギリスの医者の誠実さばかりをはみて批判したり感心したりしまいがちな傾向がボクにはあるが、「治療をすると損になるシステムをいかに治療をきちんとすると得になるシステムに変えていくか」という事を考える方が重要だと観ていて思った。
患者の昔の病歴を聞くのは、アメリカでは保険会社が保険に加入させないとか契約違反で患者を保険から解約したりとか高い保険料を請求したりする為に行なわれるが、フランス(もしかしたらイギリス)では、今後の治療の参考にする為に行なわれるという対照的なところが印象に残った
医療費の払えない治療中の患者を貧乏人保護施設の前に投げ捨てる話はあまりにヒドイと思った(検事とかのインタビューなどがあったから「犯罪」として扱われているとは思うけど・・・。)
アルカイダのテロリスト達はキューバの収容所でタダで高度な医療を受けているというニュースを観て、アメリカの医療で悩んでいる患者達をボートにのせてその収容所を目指し、ボートの上から患者達の治療を収容所側に訴えるという演出はあまりセンスも品も良くないと思ったが、その後患者達をキューバに連れて行き、キューバで治療を受けさせるという演出に変えてキューバの人達とアメリカの患者達との治療などを通じた交流を描いた所はとても良かった(名前や生年月日を聞くだけで病院の治療が誰でも受けられるキューバの医療制度の話やキューバの消防士たちがアメリカの患者の中にいた9・11の消防士を歓迎する所などが特に印象に残った)。
全般的に
イメージショットなどを使って話はテンポ良く進む。演出にセンスの悪い感じは多々あるけれど、メッセージの内容にはボク的にはおおむね共感が持てた。
政府が管理する国民皆保険制度の問題点(税金でのやりくりをどううまくやるのかとか、アメリカの保険会社の経営者達同様政府の人達も患者のメリットより自分達のメリットを優先する事はないのかとか)をもう少しつっこんで検討したらもっと面白くなると思った(他の国の保険制度の紹介は、良さばかり強調している感じがあった)。
それでも勉強になるし、考えさせられるし、ナカナカ面白い作品。http://mamaduke.at.webry.info/

投稿者:クリモフ投稿日:2008-10-04 02:41:02
マイケル・ムーアって人は本当に才能があると思います。不適切な言葉かもしれないけれど、面白い作品をつくる。ドキュメンタリーの体裁をとっているものの編集の仕方はまことに映画的。多少あざとい感じがする場面もないことはないが、本来のテーマが軽くなることはなく、伝えたいものがしっかりしている。時に軽妙になりながらも、要点をしっかり押さえて医療制度の問題点を明らかにしています。ユーモアを入れてくるのも重くなりすぎないための配慮でしょうね。
彼のある種の強引さや演出が批判の対象になることもあるけれど、それはドキュメンタリーとしては良い事でしょう、こういう作品は多く観られることにより価値がある。注目されなきゃ意味はないからね。それも彼の計算だろうな。
これまで彼はアメリカの問題点を描いて、思っている以上にアメリカは病んでいることがわかったけど、こういう映画が撮られるうちはまだ希望があるんじゃないかと思います。

あと匿名のくだりって彼なりのジョークというか皮肉みたいなんじゃないのかな。
投稿者:さち投稿日:2008-05-24 10:12:04
よかった
投稿者:まくらK投稿日:2008-02-27 13:39:20
突撃取材ってほどのもんでもない。
9.11テロの消防医療関係者に対する冷遇には衝撃をうけましたが
あの島行ってあのパフォーマンスするだけ?
週刊誌に1ページもあれば伝わる内容やん。
これでアメリカのアホ保険会社が変わるとも思えん。
「レインメーカー」でもあったしね。
それより自慢ばっかやし。
匿名で寄付したって映画で言うてどうする!
投稿者:きゃる投稿日:2007-10-14 17:51:05
医療保険加入を断られた映画監督が行動を起こした記録です。
断られた理由は「太りすぎ」だったらしい。(以上、思い込みですw)
なんというか、学園祭の研究会プレゼンのノリで、
とてもおもしろい作品を作ったなと思います。
「キングダム」のほうがメッセージ性強いので、点数、控えめにしました。
投稿者:凸坊投稿日:2007-09-15 17:09:04
【ネタバレ注意】

アメリカの医療事情をテーマにした映画と言うので「シッコ」を観たら、ドラマじゃなくてドキュメンタリーだった。
よく見ればあの「華氏911」のマイケル・ムーア監督の作品、こちらが認識不足でした。しかし、こんなシリアスなテーマで、2時間15分も飽きずに観させるのはたいした腕前だ。
 アメリカへ行って病気になったら大変、とは聞いていたがこれほど大変とは思っても見なかった。一番衝撃的なのは無保険者が4700万人居ることではなくて、民間の高額な健康保険に加入して安心している2億5000万人が晒されている深刻な保険の支給状態だ。 映画では、病気になって保険の支給を受けた段階で、過去の病歴申告に誤り乃至嘘があったとして変換を求められるケースや、診断を無用なものとして退けられるケースをこれでもかと描く。 それどころか驚くのは、申告の誤りや欠陥を無理やりほじくり出して無支給に追い込む専門職がいること。 彼らは取り返した支給保険額の多寡に応じて給与が決まる出来高給で雇われていることだ。 こうした仕打ちによって保険会社は史上最高益を稼ぎ出していく。それをムーアは軽快なテンポで執拗に追い続ける。
 ムーアは他の国ではどうなのかと、イギリスへ、フランスへ、更に「9.11の救援ボランティアで、珪肺になったが政府から見捨てられた人々をつれて」キューバへ渡り、医療は国籍も、人種も、貧富も関係なく無料で受けられる制度を、「ウッソー!」と言いながら見せる。

 確かにこれはアメリカ人に見せるために作った映画なんでしょうね。日本人も昨今の医療改悪には声をあげにゃアと思っているが、これを見るとアメリカほどひどくはないかと思ったり、アメリカ並みになりそうなんだと思ったりする。
しかし、アメリカはこれではひど過ぎる。ほんとにこうなんだろうか?
 また、フランスやイギリスはほんとにこんなに天国なんだろうか? 人手が足りない時には移民をどんどん入れておいて、不景気になると暴力で移民を排除しているような国で、本当に国籍も人種も問わずにタダで医療を受けさせているんだろうか?もしそれが本当なら国の医療費予算はどうなっているんだろう。所得税はどれだけ払っているんだろう? 消費税は20%とか25%とか聞くが、国民は満足しているんだろうか? 

 もしこれが本当なら、日本で医療費の支出が多すぎるとして本人負担額を3倍も増やしたり、介護保険の要介護のハードルを高くしたりするのは、識者や病人・被介護人の指摘のとおり、おかしなことだ。 われわれはもっと安い医療費を望んでいるのに! イギリスやフランスでは、患者も無駄な受診をせず、医者も濃厚医療をせず、非常に淡々と正確に医療が行われているんだろうか? 開業医だけが外車を乗り回したり、勤務医が時間外労働に呻吟し、過労死したりして、医療従事者が不足したりはしないのだろうか? どう改革が出来るのだろう?

 政治権力はいつでもどこでも狡っからいものだ。 それに反対する民衆や反対勢力が要求を通し、革命を推し進め、それに屈した政治権力が徐々に要求を取り入れて世の中が進んできた。 今でもまっとうな要求をする人たちの勇気や努力のおかげで改革が進んでいる。 それを享受しているわれわれは彼らに感謝せねばならない。
 しかし、改革運動はなまなかの手段では成就しない。説明し、脅し、宥め、すかして仲間を増やし、相手に認めさせねばならない。自己を正当化する過程で嘘や暴走が生ずる。初めは少しだけ、しかし立場を守るため牽強付会が常態になる。一揆も、革命も、左翼運動も、宗教も、環境保護も、動物愛護も、何時しか目的が神聖化されて、躊躇するものは指弾される。

 思えば80歳に達するまでなんど高揚した気分で運動に参加し、なんど躓いてきたか! なかなか普通の個人が自分でものの本質に迫ることなど出来ないものだ。 昭和10年代の自由主義的雰囲気、中日戦争突入、日独伊三国同盟、軍国少年、鬼畜米英、欧米植民地解放、大東亜共栄圏、神国無敗、大空襲と原爆、敗戦、「真相はこうだ!」、戦犯裁判、アメリカとソ連の民主主義競争、占領軍アメリカの横暴、朝鮮戦争、共産主義革命、スターリン批判、ヴェトナム戦争、米中和解、所得倍増計画、列島改造地価昂進、国民総中流化、ソ連崩壊、55年体制崩壊、バブル崩壊、失われた10年、IT革命、格差拡大。 これらが私の揺れ動いた意識史に他ならない。 疑い深くなろうと言うものだ。

 ムーアの善意は疑わない。 行動力には敬意を表する。 でも、全部が本当?

投稿者:黒美君彦投稿日:2007-09-12 12:46:43
【ネタバレ注意】

多くの評で観られるように、今回のM・ムーアにこれまでのような毒はない。相変わらずかなり強引な論理立てではあるが、全体としては筋が通っている。
マイケル・ムーア自身が、英・仏・キューバと、各地の医療制度を訪ね、いちいち大袈裟に“No Way!!”(ウソだろ??)と驚いてみせるのは、一応国民皆保険の国で生活している私からすると逆に驚きだ。
もっとも、自分の国こそ世界一で、米国以外の社会には何の興味も関心もないという国民が大多数を占める国だから、この作品が啓蒙的な意味合いが強くなるのは致し方ないだろう。その意味では、今回の作品は米国人による米国人のための映画、と考えるべきなのだ。

米国では公的医療保険は「メディケア」という主に高齢者や障害者を対象にしたものと、「メディケイド」という主に低所得者を対象にしたものが知られているが、診療内容によっては保険でカバーできない、というのは国際的にもよく知られている。
医療もまた「自己責任」なのだ。彼の国では。病気になるのも、事故に遭うのも「自己責任」。あれ、最近極東のどこかの国でもよく耳にする言葉だな。  

9.11でWTCに駆けつけた多くのボランティアが、呼吸器障害に苦しんでいる、というのは知らなかった。アスベストの吸引も随分あるに違いない。「政府職員ではないので国は知らないよ」、ようやく出来た支援制度も「救援に行っていたことを(自己責任で)証明できないと何もしてやれないよ」…、まあ国なんてそんなもんです。じゃあ、どうしたら変えられるのか。

「(医療制度をめぐる仏米の違いは)政府が国民を恐れているかどうかの違いでは」というのはフランス人医師の言葉だ。彼は言う。国民の抗う気力を奪うために国がするのは「恐怖を与えるか士気を挫くか」。
格差社会のなかで低所得にあえぐ人々は日々の生活に追われ、闘う気力など持ちようがない。加えて愛国心を煽ればいい。国の政策に異を唱えるものは非国民だ、売国奴だ。病気の国民は、医療費を食う「お荷物」だ。金持ちになった者だけが医療を受ける権利をもてばいい…。
あれ、最近極東のどこかの国でも似たような動きがあるような気がするぞ。自己負担を徐々に増やしていく動き、悪法「健康増進法」の施行。
「健康増進法」は、国民の健康を国が管理しようとする兆しにほかならない。「健康増進法に反して病気になった者は、法律違反だから面倒はみない」という意識が見え隠れする。あれ、やはりアメリカナイズされつつあるみたいだ、この国の医療制度も…。

ただM・ムーアにしては珍しく、この作品では希望めいたものが終盤描かれる。キューバの医療制度を礼賛し過ぎのような気もするが、仮想敵国との市民レベルの交流のなかで是々非々で良い点を見習えたら、米国もまた変わり得る、という「希望」めいたものが。
超大国だけが絶対正義ではないということ。当たり前のことを、少しは彼の国も学ぶだろうか。

投稿者:ビリジョ投稿日:2007-09-10 23:41:12
前作は、ムーアが何かエラソーなのが鼻についたが、今回は当事者の目線に立った真摯なドキュメンタリー。笑ったし、泣いた。高く評価します。医療従事者、ジャーナリスト、政治家は必見。
投稿者:vimiya投稿日:2007-09-10 12:43:51
マイケルムーア大好き!故に今回はちょっと拍子抜けしました。
いつものブラックなジョークが今回は控えめ。
そしてムーア氏もご多分に漏れず、良くも悪くも愛国心バリバリのアメリカ人なのだなぁと少し距離を感じた。
内容は私のような無知な日本人が全てを理解するには少し難解でしたが
見る価値はあると思います。
日本人で良かったなぁと思う反面、そろそろ他人事ではないのでかも?とちょっとした危機感を覚えました。
投稿者:ぺん投稿日:2007-08-26 02:51:19
マイケル・ムーアーの新作ってことで、勇んで観にいきました。「ジョンQ」
で米国の健康保険事情は薄っすらとは知っとるし、Nスペなんかで欧州の保険
事情も薄っすらとはしってるし、日本のここ数年の変化は熟知してる。ま、
最初からこの題材について、新しい知見が得られることは期待できないし、
何も知らん米国人に向けて作られてるから、事前知識は抜きにして鑑賞。ま、演出が面白いかどうかっていう観点。
で、結論はというと、ムーアー上手くなり過ぎたなぁ。「ロジャー&ミー」
の頃のような、映像から伝わる憎悪的な怒りを追体験したかったのだが、本
作では、怒りではなく、惨めさの表現となっとる。ま、ムーアーがそう表現
したかったんだから文句言う筋合いでは無いのだが、ちょっと期待してるも
のとは違ったかも。
本作中、米国では、国民皆保険は社会主義扱いされて導入の妨げになるこ
とが触れられてるが、ま、社会主義だし全体主義に繋がる制度ではある。
日本の健康増進法なんかは、保険制度とは関係無いけど、国家管理体制に個
人の健康まで登録されたことになった。
ただし、ムーアーのいうようにHMOがなってるならば、HMOからの搾取・詐欺
行為から国民を守るのは国家の義務である気はする。その答えは結局皆保険
しか無いのかな。そんな気はする。
投稿者:Longisland投稿日:2007-08-25 14:27:06
【ネタバレ注意】

今回のマイケル・ムーアはなんか違う。 国や企業・団体に対しての「怒り」が伝わってきた前作までと違い、本作のマイケル・ムーアは自国医療に怒りを超え「呆れ」、他国公的医療制度へ「羨望」している。 他人の家に土足で踏み込む厚顔無恥さから、隣の芝生が羨ましいへとは・・・何に遠慮したのか? ムーア監督の魅力である『毒』が抜けてるじゃん。
公的医療保険での国民皆保険導入を阻む議員やロビイスト、巨額の利益をあげる保険会社への直接取材は無し。保険を拒否された人々へのインタビューが中心で、『華氏911』でみせた強引な暴露展開、煽情演出は皆無。
911救援活動ボランティアを連れグアンタナモ基地への洋上突撃はなんかわざとらしいく、キューバ行きへの伏線にしか見えず。

とはいえ、治療費を支払えない患者を捨てる(本当に捨てる)、瀕死の幼児の治療を拒む米国の病院(病院名がMartin Luther King, Jrホスピタルとは)。  片や貧富のみならず自国・外国人隔たり無く持てる最高の治療を施すキューバの病院。  医療制度だけでその国を評価することは偏っていると自覚するも、米国の医療制度の矛盾と、国民へ公的国民皆保険=極悪社会主義的医療制度との刷込みの恐ろしさは、米国民でなくてよかったと思わせる。

何故、フランスはこれほど医療保険ケアが充実しているのかの問いに、仏在住米国人女性曰く 『(国は)国民を恐れているから』  はたして米国民は国からナメられているのか、日本はどうなんだろう・・・・考えさせられる。

個人的には、嫌いだったマイケル・ムーア色が薄れ観やすく、且つ訴えかけるものが感じられた。

因みに、公開初日シネマGAGA 早朝8:00〜 なんと観客1割弱でガラガラ…
3年前の『華氏911』は恵ガーシネ満員で恵比寿まで出かけたものの3回も観れなかった。本作は早起きし仕事前に観に行ったのに…ここまで空いていたとは。

投稿者:森マサフミ投稿日:2007-07-03 11:08:49
【ネタバレ注意】

米国で観ました。たしかに面白いし、重要な問題提議をしとるんですが、以前にも増して論法がハチャメチャで、いたいけな国民が完全に鵜呑みにしないか心配です。

イギリス、フランスは医療費タダ・・・かもしれませんが、それなりに住みにくさもあるのでは?キューバはそんなにいいとこなの?

ヒラリー・クリントンを槍玉に挙げていますが、これがかえって「やっぱり国民医療保険はヒラリーじゃなきゃ」って国民に意識付けして、ヒラリー大統領当選への布石なったりしてね。http://ameblo.jp/lennon19651204/entry-10038604244.html

【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ ドキュメンタリー長編賞マイケル・ムーア 
■ ドキュメンタリー賞 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【DVD】シッコ スタンダード・エディション2009/10/23\1,886amazon.co.jpへ
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