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ラスト、コーション(2007)

LUST, CAUTION
色・戒

メディア映画
上映時間158分
製作国中国/アメリカ
公開情報劇場公開(ワイズポリシー)
初公開年月2008/02/02
ジャンルロマンス/サスペンス/戦争
映倫R-18
その愛は、許されるのか?
ラスト、コーション [Blu-ray]
参考価格:¥ 4,935
価格:¥ 9,800
USED価格:¥ 5,980
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 Photos

【クレジット】
監督:アン・リー
製作:ビル・コン
アン・リー
ジェームズ・シェイマス
原作:チャン・アイリン
『ラスト、コーション 色・戒』(『アイリーン・チャン短編集』所収)
脚本:ワン・フイリン
ジェームズ・シェイマス
撮影:ロドリゴ・プリエト
プロダクションデ
ザイン:
パン・ライ
衣装デザイン:パン・ライ
編集:ティム・スクワイアズ
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:トニー・レオンイー
タン・ウェイワン・チアチー(マイ夫人)
ワン・リーホンクァン・ユイミン
ジョアン・チェンイー夫人
トゥオ・ツォンホァウー
チュウ・チーインライ・シュウチン
チン・ガーロウツァオ
クー・ユールンリャン・ルンション
ガオ・インシュアンホァン・レイ
ジョンソン・イェンオウヤン・リンウェン(マイ氏)
リサ・ルー
【解説】
 「ブロークバック・マウンテン」のアン・リー監督が、一人の女スパイの愛の葛藤を描く官能サスペンス。日本軍占領下の上海と香港を舞台に、想いを寄せる人のため図らずも抗日運動に身を投じたヒロインが、日本軍と手を組む祖国の裏切り者の男を暗殺すべく、色仕掛けで接近していく中で展開していく男と女のギリギリの心理戦がスリリングに綴られていく。過激な性愛描写が大きな物議を醸したものの、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞はじめ多くの映画賞を獲得するなど各方面から高い評価を受けた。主演は「インファナル・アフェア」のトニー・レオンと大抜擢となった無名の新人タン・ウェイ。共演に人気歌手のワン・リーホン。
 1942年、日本軍占領下の上海。ごく普通の女子大生チアチーは、抗日運動に心血を注ぐクァンに秘かな恋心を抱き、彼と行動を共にする中で次第に感化されていく。やがてチアチーは、日本の傀儡政府に協力する特務機関のリーダー、イーに近づき暗殺を遂行する危険な任務を与えられる。さっそく身分を偽りイー夫人に接近し、冷徹で異常なほど用心深いイーを誘惑する機会を窺うチアチーだったが…。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
13106 8.15
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【ユーザーコメント】
投稿者:ローランド投稿日:2017-01-06 09:59:17
  日本統治下の雑然とした街並みなど金もかかっていそうだし丁寧なつくりなのに、そのわりにはあまり良いものを観たという気がしないのは無意識に『ブラック・ブック』や『トリコロールに燃えて』と比較してしまっているってことなんだろうけど、観終わって考えてみれば、始めに舞台劇があるせいもあってか抗日運動の学生たちの演技も素人っぽい印象で、それに主役の女優も上記2作品の女としての甘えのなかったヒロインと比べたら気構えからしてだいぶ違うし存在感もかなり劣っている。   

  セックスシーンが話題になっている作品だが、言い換えればそれがなかったなら評判もそれほどではなかったということになるのだろうし、むしろ露骨に描写したがために抜き差しならなくなった男女の愛の精神性が損なわれてしまっていて、それに女性が観たらどうかは知らないが視覚的にも美しさはなく、悲しい結末になっているのが物語としての訴えかけの強さみたいな気にさせてしまうのではなかろうか。
投稿者:dadada投稿日:2016-09-20 09:38:58
録画してあった本作を何故だか今頃鑑賞。
何だろう、ああいうふうに命がけのミッションに傾倒していく考え方が理解できない。
ホント、ノー天気万歳。ふやけた平和万歳!何て、苦いお話の映画なんでしょか。虚しい気分になります。
誰もが指摘のとおり、登場人物たちの視線のやり取りが、冒頭から面白い。言わないと伝わらないこと、言っちゃいけないこと、あえて言わないこと...色んな思いが綯い交ぜになって虚しさを助長します。上手い。
ところで、ヒロインはスケートの浅田真央に似てるなぁなんて余計なことも思いながらの鑑賞でした。
投稿者:TNO投稿日:2012-01-22 22:10:32
汪兆銘政権下の上海及び香港が舞台の重厚な映画。実績のあるアン・リーがビル・コンの資金力の元で制作しただけあって、かなり金をかけた作りになっている。日本の傀儡政権の高官(トニー・レオン)に近づく国民党の女性スパイ(タン・ウェイ)が主人公だけど、暗くなりがちな題材にも関わらず、女性が主人公ということで、明るく上品な雰囲気が漂っていて良し。上流階級の家庭の妻たちは買い物と麻雀しかやることがなく、主人が家の外に出たら何をしているのか全く分からないという部分は、砂上の楼閣のような哀れさがある。既に太平洋戦争で日本の敗色の濃い状況なので、トニー・レオンの一家も時を待たず悲惨な運命が待ち構えているのであろう。たった一人の高官の暗殺のために、こんな手間暇かけるのかという部分は少々疑問をもった。タン・ウェイは、もの凄い美人というわけではないけど演技はしっかりしているし、脱ぎっぷりもいい。トニー・レオンを逃す時の演技は、若いながら老練な感じさえした。レオンの妻役ジョアン・チェンは、、"ラストエンペラー"で皇后を演じていた方。北米と東アジアを股にかけて大活躍しているとは、知らなかった。
投稿者:fulcrum投稿日:2011-08-30 13:03:32
【ネタバレ注意】

女優さん、そーんなに美人じゃないけど清楚で良いですね。ただ、あの髪型が途中からサザエさんに見えてしかたありませんでした。ですので例の過激な交情シーンもサザエさんとトニー・レオンが闘っているかのように見え。こういうの、困りますね。

李安監督、良いですね。時代劇になるわけですが、室内はもちろんのこと、目抜き通りをきちんとセット作って再現してたのが素晴らしい。CGも使ってたんでしょうが気づきません。すべての物事がアナログだった時代を画面に再現するのは実はけっこう大変です。それを厭わない映画作りができる、羨ましいですね。日本で戦時風景を再現する作劇はなかなかできないですね。

原作となった小説はごく短く、映画で言うと冒頭から電話掛けるまで、そして終端の電話のシーンから後ろです。ヒロインの最期も描かれませんし、台詞もごく短く、ものすごく行間を読まねばわからない難物です。しかし李安たちはそこから広大な物語空間を引き出しました。原作を尊重しつつこれだけの世界を構築したのは偉業です。

台湾の文化人から聞きましたが、中国文化の下の社会は伝統的に特務社会、つまり裏切りや密告、権力闘争の横行する、日本人には想像つかない剣呑な社会なのだそうです。麻雀というゲームはそのシミュレーションです。特務機関の長・イー先生の孤独が随所に暗示されますが、あれは日中〜太平洋戦争という時代に限ったものではありません。張愛玲の原作が長く読まれ、今この作品が多くの人に見られたのは、本作が普遍的な価値、普遍的な恐怖、普遍的なドラマを描いているからでしょう。
また、暗殺の先導者となったヒロインですが、大学生のイケメンへの恋愛感情などありまっしたっけ?っていうほど初っぱなから激しい劫火の中へ堕ちていく感じでしたね。スパイというのは本質的に二重スパイ化します。元々の帰属先に単純な忠誠心を持ち続けて優秀なスパイとなることは不可能なのです。この恐ろしさが存分に描かれた本作は、僕はバーホーベンの「ブラックブック」も好きですが、それを凌駕する女スパイ物の最高傑作だと思うのです。

ちなみに磯野家では波平さんが出征しており、フネさんも従軍看護婦だったという過去が噂されていますが、もしかすると上海の街でイー先生やマイ夫人とすれ違っていたかもしれませんね。

投稿者:にゃんにゃん投稿日:2010-07-16 09:54:25
あまりにも過激な性描写に目がいってしまいたまに映画の主軸を忘れそうになるが、
全体的にはなかなかの出来だと思う。
ただ、理解できない人も多い映画なのでは。
投稿者:EROZZA投稿日:2010-06-25 14:51:04
★エロ目的で映画を観たっていいじゃないですか★
思うところあって(って何を?)米国版DVDで観賞。トニーのボロ〜ンのおまけ付き(日本版でボカシがあるのかは知りません)。

タン・ウェイ
投稿者:フラーティ投稿日:2010-03-09 16:06:29
【ネタバレ注意】

 愛する男のためにスパイに身を墜とし、色仕掛けで標的に接近するも、その男に徐々に惹かれていき、女は葛藤に苦しむ・・・という筋書きはありがちだが、心理戦の描き方が素晴らしい。変態的な愛欲に溺れつつも、2人はどこか醒めている。男は女を疑い、女は男を騙す。視線と身体と台詞が絡みつく、虚々実々の駆け引きがスリリング。

 女が男に抱かれるのは任務のためなのだが、だんだん「任務」の緊張感をダシにして快楽を貪っているかのようにすら見えてきて、どちらが実でどちらが虚なのか分からなくなってくる。いったいどこまでが演技で、どこからが真心なのか。男を憎む気持ちと男を愛する気持ち。たぶん、どっちも真実なのだろう。本作で描かれているのは、単なる「過激なベッドシーン」ではないのだ。


 本作において、戦時中の抗日運動がどうのという政治事情は情欲を盛り上げるスパイスでしかない。本作が執拗に映し出すのは、「より多く愛した方が負け」という、男と女の間に作用する普遍的な力学である。 
 
 女はこの勝負に殆ど勝っていた。男は女に騙され、女を信じた。隙を見せた。しかし、女は勝ちかかっていたが故に負けた。思惑通りに男が自分を愛し、弱みを見せたが故に負けた。そして女は、かつて愛した男を、かつて愛していたが故に、裏切るのである。

 けれども、男は勝った、と言えるのだろうか。全てを失い茫然とする男の最期は、あまりにも切ない。



 上海と香港の違いが分かりにくい。もう少し映像的な工夫が出来たのではないだろうか。

 トニー・レオンが凄い。冷酷非情で加虐的だが、実は深い孤独を抱えた哀れな特務機関長官を熱演。悪辣さ冷徹さを誇示するも、それは弱さの裏返しである。地位の向上に伴い猜疑心を募らせ、日本の敗勢を前に焦燥感に駆られていく。妖艶さと清楚さ、強かさと儚さを兼ね備えたタン・ウェイの繊細な演技も良かった。

投稿者:藤本周平。投稿日:2009-05-25 17:44:56
確かに力作ではあるが、アン・リー監督の前作ブローク・バック・マウンテンがあまりにも傑作だったのでどうももう一つ何か欲しかった気がする。あと、上映時間長い。
投稿者:bond投稿日:2009-03-29 17:00:32
長いなー。過激な性描写も「こんなんつけましたー」的だし、ダイヤに目が眩んだわけじゃないだろうけど、長い計画が「逃げて」で全てパアー。処刑された仲間からはどうしてくれんねん!だよなー。
投稿者:ghost-fox投稿日:2008-10-19 22:38:02
鄭蘋如がモデルらしいが、どうもイメージと違う
投稿者:fuji3776投稿日:2008-10-02 21:13:49
 性描写も期待を裏切らない、新しい女を征服しそれに応える女、男の欲望を映像化したような、丹念に誠実に作られた恋愛映画?・・・7/10点。

 幼児の頃、まとわり着く、邪魔だが、振り返れば、彼女とのなつかしくも愛しい思い出である。無邪気に私の周りで遊びまわっていた。
 小学生になって、行動範囲はせいぜい、やっと乗れるようになった自転車で行く友達の家だった。夕ご飯には遅れずに必ず帰っていた。中学生になって、異性に憧れを持っても、仲間で遊ぶとなれば、小学生からのいつもの仲良し女友達だった。
 年齢を重ね高校生になって、新しい出会いも、新しい土地も、新たに憧れを抱く彼も次々現れて、けっこう年頃になった。私には反抗しても、彼女はまだ家族の物だった。なにかあればいつでも私の手元に帰る、私の子供だった。
 そして大学生になって、都会で一人暮らしを始める。同じ上京した女友達に薦められて入った演劇サークルで出会った演出家は、理想的な彼であった、一目ぼれ、憧れの彼、見つめる大きな瞳、本当は二人だけの秘密の話をしたいのだが、劇中のセリフ一つ一つに彼への思いを込めてみても本心は通じないのか。演技を彼に認められ褒めてもらえれば、それで満足できた。・・・彼女はまだ、私の子供であった。

 演ずべきマダムは新妻である、夜の営みの練習も処女の彼女にしてみれば憧れの演出家が相手であればどんなにか良かっただろう、たとえ戦時下といえども二人の恋物語は幸福に描かれ推移したに違いない。性を知り大きく変化した肉体と精神の彼女でも、帰って来いといえばすぐに生家まで飛んで帰ってくる、・・・まだ私の子供だった。

 殺すべき傀儡の犬の夜の相手をしながらも、演出家への思いは断ち切れない、彼を心底思えばこそのマダムの演技。しかし経験する驚きの夜の営みは、彼女に肉体から湧き上がる決定的な快楽を教えた。針に糸を通したら二度と離れないと、その時、一変した。
 憧れた演出家も、演劇の友人たちも、一緒に故郷を出た女友達も、全てを捨て、殺すべき標的の「彼」に「逃げて」と言う、全てを捨て去った時きっと彼女は・・・私の子供ではなくなったのだ。・・・世の娘たちはそうやって、親と故郷を捨てて嫁いで行くような気がする。  

 「逃げて」の一言が意味していることは、性を知ることで家族から旅立ち、彼の元に飛び込んで新たに営巣することを意味している。やがて子供が産まれ、彼女は再び旅立つ、快楽の「彼」からも離れて最後には「我が子」の物になるのだ。母と子は、次の世代でも母と子で繋がっていて、歴史に男の出る幕はない、ただの通りすがりの種馬だ。

 だからどうなのだと問われれば、彼女の生き方に対して返答の仕様がない、せっかくのこれほどの秀作、映画を見て普遍的な生きる喜びを見つけられたらと考える。
 友人も道づれの、採石場の処刑台の、性の深淵におぼれた女心の、子供を産まないで散っていく「我が娘」の、虚しさのみでは正直やりきれない・・・。
投稿者:さち投稿日:2008-09-26 17:04:53
普通
投稿者:ミリアム投稿日:2008-09-26 11:55:53
現実が不条理で残酷であればあるほど狂おしいまでに求め合うという真実。
あまりにも繊細なトニー・レオンに較べると、これがデビュー作のタン・ウェイは、色気はあるものの切迫感に欠ける。
話題となっているセックス描写については、期待していたほどの「官能性」は感じられず。これなら、大島渚の「愛のコリーダ」や神代辰巳を筆頭とする一連の日活ロマン・ポルノの方がはるかに素晴らしい。
とはいえ、変わらずに誠実な映画づくりを続けているアン・リー監督には好感が持てる。
投稿者:阿里不哥投稿日:2008-09-12 00:55:48
視線合戦。
ダイナミズムも繊細さも兼ね備え。
素晴らしい。
投稿者:NYY投稿日:2008-08-12 19:11:59
【ネタバレ注意】

良かった。凄く。
長くて、途中でちょっと眠くなったけど・・・
 
性衝動は攻撃衝動でもあるから、憎い相手とベッドで盛り上がる
のはオカシクないし、
それがもっと進んで、殺そうとしてる男を愛してしまうってこと
もありうるんだろうな〜。
 
トニー・レオンにレイプされた後で、口説かれて「あなたを嫌い
と言ったら?」と言った時のタン・ウェイは凄く魅力的だった。
目には好きって書いてあったしw。
その時、既に「嫌いだけど、好き」って状態になってたんだな。
憎むことと愛することは、一人の人間の中で両立するものなのか
も知れない。
特にネコ系の女ならw。
 
しかし、憎むことと愛することの、どちらかを選らばなきゃなら
ない状況になってしまって、本当に愛していたから言ってしまっ
た、「逃げて・・・」。
あんな風に貪るようにお互いの指を絡ませるのは、本当に好きな
相手とだけだもんね。
2人のどちらかが死ぬ運命で、結局、自分が死ぬことを選んだと。
愛が憎しみを上回ったことが悲劇になっちゃうとは・・・
 
美人局を仕掛けた側が本気になってどーすんねん!って気も、ちょ
っとしたけどねw。
 
日本軍が劣勢になって、破滅へ向かってるトニー・レオンはカッ
コ良かったな。
その悩める姿にタン・ウェイは惹かれたのかもね。
トニーは、ラストでうろたえてたから、美人局に引っかかってる
ことを知らなかったんだね。
トニーの方も、疑うことを忘れる程の熱病にかかってしまってい
たんだ。
物凄いレベルの切ないラブストーリーだったと思う。
 
学生達は、若気の至りで大火傷しちゃったね。
タン・ウェイは、ニーチャンに気があったから計画に加わった感
じだったけど・・・
あのニーチャンも国民党の下っ端になると、何の魅力もない、ただ
の工作員に成り下がってしまったから、トニーの方に走るのも仕方
ないね。
 
ベッドの体位が変なのばっかな気がしたんだけど、向こうの人は
あーゆーのが普通なのかなw。
 
ボカシについては、↓の人に同意。不快だった。  
韓国・台湾でノーカットなものがダメとは、日本は中国・北朝鮮
レベルってことか・・・
映倫は反省すべき。 
そんな警察の天下りの検閲組織は、もう解体して良いよ。 
 

投稿者:黒い豹投稿日:2008-03-13 14:46:37
映画というのは一つの完成された芸術作品であるのは言うまでもない。しかし、それを蔑む愚行が21世紀に入って7年も経つ現在においてまかり通っているというのは非常に腹立たしい、というか情けない限り。映倫なる検閲組織は本来ならレイティングを指定すればいいだけ。はっきり言って、現在の日本は表現の自由は未だ達成されていない文化的発展途上国であることが、本作の改編によってまざまざと証明されてしまった。これは<事件>だ。

ちなみに、隣国である台湾や韓国ではノーカット上映済。
投稿者:montag投稿日:2008-02-26 03:12:27
視線のやりとりに、見ている我々の視線もからめとられる。
映画の官能って、こういうことなんだと思う。

物音に脅える主人公たち。
最後の、時計が鳴る音にびくっとする場面、
彼方から微かに響いてくる世界の崩壊の音を聞くようで、
静かに怖い。

ヒロインが上海の街にさまよい出すところ、
乗り合い自転車の風車の回転が儚い。

ヒロインが最後に見る真っ黒い水の風景!
投稿者:akikoワイルダー投稿日:2008-02-23 11:52:34
【ネタバレ注意】

後までずーっと尾を引く映画だ。
イーはワン・チアチーが敵だということをどこまでわかっていたのか、
ワン・チアチーはイーをいつ心の底まで愛してしまったのか。
きっとどの時点でもないんだよね、こうやって考えていられるのは
多分、良い映画だったんだろうな。愛しただろうけど信じてはいない。
愛してはいるけど目的は決行する。そうやって揺れていたんだね。
でも、どちらも自分の陣地に引き込もうと、自分が主導権を握ろうと
最大限に愛を利用してフェロモンを出し続けた。もう、こっちも疲れ
ちゃう位!でも、2人の演技は素晴らしかった。
この映画には4つのセックスシーンが出てきた。
それぞれ理由のはっきりしたもので無駄に付け加えたもの、というもの
ではなかったよ。
初めは「練習」次は「強姦(って言っちゃっていいのかな、かなり
バイオレンスだよね。)」次は「癒し」そして、最後は「殺意」。
戦時下にはありうること。

そして、また私は10日も経っているのに考えてる、あんな恋が
したいか、いやいや、もっと平穏なのでいいよ、いや、平穏だったら
あんな愛し方は出来ないとか、いろいろ、、、
いい映画だったんだね。

投稿者:投稿日:2008-02-18 15:45:45
精緻精妙なる構成と演出。
絵画に喩えると、
「そんなに上手く描くなら、写真でいいじゃん」という映画。
でも、写真にもいろいろある。
投稿者:veinm投稿日:2008-02-11 23:56:43
『ラスト、コーション』、今日TOHOシネマズ名古屋ベイシティで観てきました。

うん、確かに評判通り良かったです。2時間38分もあるのに、長さを感じさせないドラマを堪能しました。
さすがにヴェネツィア金獅子賞を取るだけはあるね。まさに力のある作品だと感じました。
主演のタン・ウェイも、トニー・レオンも、(あと、この映画はジョアン・チェンの3人かな)
表情や目線の動き一つとっても、丁寧に感情の動きや、作劇の展開に合わせて一つ一つ意味づけが感じられて、それは観る側の感受性の力にもよるのだけれど、
うならされる細かい演出と演技力に貫かれていますね。

大まかなプロットとしては、昨年公開されたオランダ作品『ブラックブック』とも
似ている設定なのだけれど、監督の個性としてはヴァーホーヴェン的なダークで
何でもあり的なエンターテインメント性よりも、
アン・リー監督は本当に繊細で丁寧にシンプルなドラマ性を重視する人ですね。
(それは、『ブロークバック・マウンテン』のときも思いましたが)
セックス・シーンも(中国国内でのカットなどで)話題になっているようですが、私は演出上必要な範囲だと思いました。
投稿者:ぺん投稿日:2008-02-11 01:47:08
【ネタバレ注意】

R18ってことで、覚悟(期待?)して観に行ったですがそんなに厳しい制限が必
要だったか疑問。戦争兵器の一形態としてのハニートラップに纏わる人間模様
な訳で、寧ろ広く公開した方が良かったんじゃないかって感じがする。特に、
ハニートラップについての映画は少ないしね。神風や回天の映画と同様な苦悩
や葛藤を共感できる。そして女性が主人公の兵器モノなので、凄く胸が詰まる
感じ。
ただ、ハニートラップとしては「ブラックブック」が先行するけど、戦争にお
けるSEXって言うと「愛の嵐」を思い出す。そして、ラストは「愛の嵐」を彷
彿させる。物悲しいモノになっている。

投稿者:黒美君彦投稿日:2008-02-10 00:29:10
【ネタバレ注意】

観ている間、なぜか頭の中に“Political Sex”という言葉が幾度も点滅した。政治的であり、性的であること。かつての大江健三郎の『性的人間』をも想起したことをも白状せざるを得ない。
政治的状況から逃れるかのように没頭する情事が、実はきわめて政治的意図に基づいているという、二重三重の関係性が最後まで緊張感を途切らせることなく展開する。
マイ夫人を演じるワン・チアチーを演じるタン・ウェイ(ややこしいな)もまた、その幾重にも重ねられたウソの上に生きようと決意する。学生たちの思いつきの暗殺計画から、やがて本格的な抗日スパイとして身を委ねる女。
激しいまでにリアルな官能シーンが話題だが、リアルであればあるだけその一方のウソが浮き彫りになるという逆説的なシーン。
凄まじいまでの「映画」である。

どちらかというと柔らかな印象のあるトニー・レオンが、徹頭徹尾笑わない影の親日フィクサーを演じるのだが、彼の存在感たるや私の想像を軽く超えるものだった。新たな彼がそこにいる。肉体も何もかもをさらけ出し、いわば憎々しいヒールを演じ切ったトニー・レオンの天才性が、この作品を傑作の域にまで高めているといっていい。
「逃げて」と囁かれて、驚くべき反射神経(?)で車に駆け込むシーンは最高のシーンだ。死に恐怖する小心な絶対権力者の姿がそこに象徴される。
演技からリアルな愛へ。女は命を愛に賭する。男は愛から逃げる。

アイリーン・チャンの短編『色、戒』(Se,Jie)が原作だということだが、上海では「SE JIE」はコオロギのことを指し、かつてはコオロギ同士を戦わせて遊んでいたとか(「オトーサンのほのぼの映画批評」「上海ウォーカーオンライン」参照)。男は戦争し、女は麻雀で闘い、男女は性で争う。そう考えると、最初イー(トニー・レオン)がレイプのようにマイ夫人と交わるのも「争い」のひとつの形と見えないではない。

それにしても東西の文化を軽々と超え、それぞれに傑作を生み出すアン・リー監督はまさに天才の名に相応しい。『ブロークバック・マウンテン』で哀切でありながら残酷な愛の形をアメリカ的に描いてみせたこの監督は、上海を舞台にしたこの作品では徹底してアジア的な愛の極限を描いてみせたのだ。
打ちのめされるほどの大傑作。数えきれないほどの多くのひきだしのある完成度の高い作品である。

投稿者:Longisland投稿日:2008-02-04 03:04:26
1942年日本軍占領下の上海を舞台に、抗日活動に身を投じた女性と奸漢との間に芽生えた禁断の愛を描いた作品。昨年のヴェネチア金獅子賞時にはブーイングもあったとか…いくら亜細亜映画好きなヴェネチア、審査委員長がイーモウとはいえ3年連続中国語圏監督作品ってのは偏りすぎだわな〜。
一万人から選ばれた(ミスユニバ中国5位)タン・ウェイなる女優さんは丸顔の東洋美人。なんか高田万由子似で好み(笑 そんな彼女がとんでもないことをしてるらしいとの前情報、原作(短編)も読み期待一杯公開初週雪にも負けず日曜日最終回ルシネへ…シニア&中年女性少なく、ルシネにしては年齢層低い観客で満員。

冒頭展開がチンタラしていて退屈も、トニー・レオン登場あたりからググッと引き締まる展開。頭でっかちの文科系大学生の夏休み課題?的計画からドンドン後戻りできなくなってゆく展開は魅せる。 祖国の為自らの身体を武器に敵に近づくも、憎き敵を愛してしまうってのは「ブラック・ブック」に似てなくも無い展開。なんといってもトニー・レオンが凄い! さりげない目配りや所作、権力を持つも生と死のギリギリ境界線で生きる男を見事に演じている。そのダンディーぶりは森雅之といい勝負? そんでもって28歳のタン・ウェイ相手に45歳とは思えん大胆なHシーン、突然そういうプレイか!あんなこともこんなこともしてるし(笑…単なるスケベオヤジ?40代男性の鏡!羨ましいぞ!
対する新人タン・ウェイも大胆なHシーンだけに注目が集まりそうだが、トニー・レオンとの食事シーンでちょっと酔っ払って潤んだ瞳、愛しちゃいけない年上の男に惹かれてゆく心理描写が見事!つうか可愛い。

見落としがちだが音の使い方も見事、欧米監督作品ではほとんど見られないカエルや虫の鳴き声が自然に使われて効果的。

脇を固める役者陣も「ラストエンペラー」婉容演じた才女ジョアン・チェン(かなり老けた)、「真昼の星空」の料理が上手い殺し屋役ワン・リーホン、一昨年のT!FF上映「一年の初め」(詰め込みすぎで崩壊してた)で観た顔ぶれがなんかいい。

追記 09.01.05
08年洋画 マイベスト3
投稿者:shinoper投稿日:2007-12-24 16:31:17
この映画を恋愛映画のように鑑賞される方が多いようですが、この映画が、1940年頃の香港を舞台にして始まることを考えると一種の戦争映画と考えた方が適切ではないかとも思えます。

1938年から1945年まで汪精衛が日本の支援で、南京に中華民国国民政府を作るのと深い関係があります。当時、もともとの国民政府は重慶に遷都しておりましたので、南京に作られた汪精衛の政府を中国では「汪偽政府」「偽国民政府」と呼んでおりました。

この映画は、抗日の為の暗殺を描いているのは間違いありませんが、決して抗日という目的で作られたのではないと感じます。戦争という非常な情況のもとで、人々がいかに翻弄されていくのかを描いているのではないでしょうか。

スパイとして、一人の女性が自分を投げ出すという事がどういう事なのか、そしてその中でどのように苦しむのか。その異常な体験を描き出しているように思えるのです。また、彼女の相手の易氏も特務という異常な状況で苦しんでおります。

この物語のもとになっているのが、張愛玲の小説だそうです。
そして彼女自身が、映画の主人公であるともいわれます。

彼女は、下関条約(馬関条約)に伊藤博文と共に調印した大清帝国欽差頭等全権大臣李鴻章の曾孫に当たります。もともと裕福な家庭に生まれたのですが、彼女の人生は決して幸せとは言えません。

幼少期、実母は彼女を残してヨーロッパに行ってしまいます。そして後妻のもとで、弟と一緒に育ちます。ロンドン大学に行く予定でしたが、戦争で断念し香港大学に行きます。しかし、卒業間近になって今度は香港が日本軍に占領された為に上海へ戻ります。

不幸はそれだけでは終わりません。1944年胡藍成と結婚し、1947年に離婚します。まさに、汪偽政府と運命を共にしたような結婚です。結婚した胡藍成は、彼が書いた文章を汪精衛に認められ、1940年汪偽政府成立後,汪偽政府宣伝部常務副部長をつとめていたのです。当然日本の敗戦、汪偽政府解散と共に彼も香港から日本へ逃げてきます。

この映画の主人公王佳芝の人生と重なる部分が大変多くあります。

この映画の中には、日本人は脇役としてしかでてきません。しかし、その背景には、日本の政府、軍隊があるのは間違いありません。そういう目で日本人には是非みていただきたい映画です。

堅苦しいことを書いておりますが、この映画の李安監督は、忠実にセットなどを作ったと言います。この人は非常に細やかな人のようで、いろいろな角度からその時代を検討し細部にわたって当時の状況を作り出したようです。そういう意味では、この映画は当時の香港や上海の様子を知る貴重な資料にも成ります。そして、彼が私たちに見せてくれる映像が大変美しい。ラストサムライで描き出された日本のように、見事に解放前の近代中国の美しさを描きだしてくれております。

歴史映画、戦争映画、恋愛映画、中国映画として、いろんな角度から楽しめる映画であると思います。

私のブログでも、さらに詳しい背景を紹介しておりますので、ご興味が有る方は是非映画を見る前に呼んでください。映画の楽しみが倍増すること請け合いです。http://blogs.yahoo.co.jp/shinoper
投稿者:Ryuichi投稿日:2007-09-30 01:37:12
【ネタバレ注意】

ブロークバック・マウンテンが、いまひとつだったので、どうかな・・・と思いつつ、劇場(台湾)に足を運びましたが、最高でした。
オープニング、麻雀に興じる女性たちのシーンは目を離せない編集、主演女優のタン・ウェイが喫茶店でスパイの仲間に電話をし、何かが起こりそうな気配を残したまま、話は過去へ・・・
時代の雰囲気に飲み込まれた若者たちがスパイごっこにのめり込み、信念のないまま追随するタン・ウェイがいつの間にかスパイごっこの中心となり、自我を見失っていく・・・
かなり極端な心理の女性が描かれているのにもかかわらず、全く不自然な感じがしなかったのは、タン・ウェイの演技力の賜物と言えるでしょう。トニー・レオンの演技も光っていましたが、何と言っても、タン・ウェイのギリギリのリアル感に魅了されました。この2人に比べると、どうしてもワン・リーホンが見劣りしてしまいました。個人的には、あまり好みの見た目ではないのですが、女優としての潜在能力の深さを感じました。
クライマックスの宝石屋でのシーン、ひとりの女になってしまったタン・ウェイのアップの表情からこぼれる台詞・・・それだけの地味なシーンにもかかわらず、この刹那さに満ちた映画をしめてくれました。
ストーリー展開、カメラワーク、舞台セット、そしてタン・ウェイとトニー・レオンの演技・・・文句のつけどころがありません。
初デートで見にいくのはどうかと思いますが、日本でも多くの人に見てもらえればと思います。http://vicky-ryu.spaces.live.com/

【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 金獅子賞アン・リー 
 ■ 金オゼッラ賞(撮影)ロドリゴ・プリエト 
□ 外国語映画賞 (台湾)
□ 外国語映画賞 
 □ 衣装デザイン賞パン・ライ 
□ 主演男優賞トニー・レオン 
 □ 主演女優賞タン・ウェイ 
 □ 撮影賞ロドリゴ・プリエト 
□ 音楽賞アレクサンドル・デスプラ 
 □ 外国語映画賞 
□ 外国作品賞 
【ソフト】
【レンタル】
 【DVD】ラスト、コーションレンタル有り
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